Zeroの復刻。
……ああ、また同胞が犠牲に……。
まぁ、他人(?)の事なんて知ったこっちゃないですけどね。
ドンドン狩ろうぜ。
メジェド様とちびノッブが帰ってから、しばらく。
(リヨぐだ子は虹色の粒で清めて消滅させた)
改めて、腕の話がカルナからの念話を通じて藤丸立香の耳に届いた。
「『少なくとも、君を呼び出したのは紛れもなく俺だ。ちょっと話でも、と思ってね』」
『はぁ……』
「『大それた理由なんかは無くて。本当にそれだけなんだ。カルデアのマスターなんだろう?』」
『あれ……?俺はまだ自己紹介は言ってないですよね?』
「そうだな。……『俺も同じような世界にいた事があってね。かなりの時間をカルデアで過ごしていた事もある。今となっては遠い昔だが。これでも元々人間なんだぜ?』」
『なんか、ランサーの口調と合わない……』
「気に障ったか?……『気にすんなランサー、しゃあない事だ。念話そのまま続けて喋ってくれ。……それで、その制服には覚えがある。忘れもしないカルデア制服だ。なつかしーねー!』」
『つまりは……先輩?』
「『近からずも遠からず、だ。俺の世界にお前はいない。だが、先輩と慕ってくれる不思議な女の子がいただろう?』」
『マシュの事……!』
「『俺という存在はいわば、お前がこれから歩む旅路の先輩だ。一つの道の果て。結末を迎えた後の残骸に過ぎない』」
『俺……腕になるんですか……?』
「『あっ、ごめん。その道だけは辿らない。これマジでたまたま俺だけに降りかかったヤツ。保証する。確かにマスターの末路がコレって嫌だもんな!』」
「『簡単に言えば、黒幕倒して大団円になった世界にいた、お前の代わりにマスターになった人間ってこと。俺にとって今の姿は、長過ぎる余生の様なものなのさ』」
『聞きたいことが!貴方の世界ではどんな事が……』
「『そろそろ、君の話を聞きたい。君の冒険譚の一部でいい。聞かせてくれないか?』」
『え、でも……』
「……『流石に、俺にばかり話をさせるのは不公平というものだ。魔術師は等価交換なのだから、それに見合う話を頼みたい』」
『……分かりました』
『えっと、なんかカルデア爆発したら燃える街の中にいて、エッチな服になっていたマシュに萌えました』
「『そっかぁ……。お前さんは駆け出しだったかぁ……。ああ、マシュのそれには同意する。へそ出てるのいいよな。アレ』」
『分かりますか』
「『分かるとも!!ハイタッチしよう!俺たちは仲間だ!!』」
『はい!!!』
パァン、と二人は大きな音を鳴らした。
「『おーい、そっちカル……ランサーやぞー。おーい!』」
『あ、すいません。さっきからランサーと話してるからうっかり』
「問題ない。むしろこれがノリ、というだと分かって感動している。……む、『俺ともヤレェー!』だそうだ」
『もちろん!』
「『まぁ、始まったばかりなのは分かったよ。これから辛いこともあるだろうけど頑張って!』」
『ありがとうございます。…………ん?』
「『どうした?長居も悪いし、そろそろ……あっ』……ん?」
「……」
『……』
「……マスター、それにリツカ。急に静かになったが。何か気付いたのか」
『あの……えっと』
『世界に招いたのは貴方達なんですよね』
「『そうだな……』」
『帰り方って分かります?』
「『……本当に申し訳ないと思ってる』……なるほど、帰り道について考えていたのか」
『……』
「……」
『どうすればいいんですかぁー!!??』
「『大丈夫だ。安心してくれ。よく分からんが、俺の身体は––––まぁ、腕だけなんだが––––実は聖杯に接続されているみたいでな。俺が願えば楽に帰れる』」
『なら、早速––––!』
「『まぁ、待て。このまま帰って何になる?話を少々しただけでお開きか?それはどうだろうと思うぜ。手土産の一つや二つ、あってもいいだろう?』」
『手土産?』
「『幸いにも、この場所には敵らしき敵もいない。そんな場所に聖杯があるならば、カルデアに持ち帰ってお気に入り鯖に突っ込む……何かに利用するのがカルデアのマスターというものだ』」
「『さぁ、聖杯探索の準備をしよう。なぁに、これからの予習の様なものさ』」
次回からゆるゆる聖杯探索!