10000UA突破ッ!!
「この戦い、我々の勝利だ!!」
本当に感謝しかありません!!
ありがとうございます!!
嬉しすぎる!!
……ん?チケット?なんの話?
あれ?なんか背中からアゾット剣刺さって……?
いかにも「準備は出来たか!?」と言わんばかりの片手の手話を使ってる様な気がする腕に、藤丸立香は親指を立てて返事を返す。
今更だが、マスターと呼ばれる腕は目が見えるのだろうか。
だが、その直後。
「『よし、なら行こうか!ランサーもついてきてくれるよな!』……無論だ」
と、ランサーが口を開いたので、腕は見ることが出来るのが分かった。
「『青タイツのランサーのギンギラギンな目は見たか?あのいかにも俺より強い奴はいねぇのか、的な好戦的な目をさぁ。アイツには呼び出して悪いが、ここには血生臭い場所じゃなかった。だから、パスこそ繋がってはいるが、俺とは別行動で自由に彷徨いてる。後は、セイバーがもう一人のサーヴァントの監視をしてる感じかな』」
『セイバー?』
「『俺とこの世界で初めて会ったサーヴァント。間隔は狭いが、赤のランサーよりも古株と言える。次にアイツ、そんで青のランサーだ』」
『アイツって?』
「『真名を知ってたら、わざわざ濁したりしないさ。クラスすら教えてくれなかったヤツをなんて言えばいいか俺には分からん。セイバーが監視してるのも、その胡散臭さが妙に気になるかららしい。俺はどっちでもいいと言ったんだがなぁ』」
『その人を呼んだのも貴方なんですよね?』
「『結構アバウトな感じで呼んじゃったからなぁ。……そんなことより、聖杯だ聖杯。チャチャっと見つけちまおう』」
ホバー移動する腕が時々草むらに消えて見えないので、ランサーの後を歩いていく藤丸立香。
元々お喋りな性格の持ち主だったのか、腕は念話を通して喋り続けるが途切れる気配がない。自分で会話を打ち切ったとしても、さらにそこから別の話題を切り出していくため、ただただ聞く身としては若干ながらグロッキーになっていた。
そんな彼が、不意に会話を止める。それに合わせた様にランサーが足を止め、ランサーの右手が光ったと思うと金色の槍が握られていた。
藤丸立香もランサーの隣に立ち前方を見る。さりげなく、草むらで見えなかった腕を蹴ってしまい、「『痛って!?』」とカルナが発した。
『あれは……!』
青のランサーといた時に出会った、光を失った腕が幾千もの軍勢となっていた。
『こんなにいたのか……!?』
「『それだけじゃない。コイツら全員が懐柔出来てないヤツらだな』」
『懐柔?』
「『簡単に言えば、俺たちと関わりがないヤツらだ。この世界に来て初めて出来たことなんだが、他の腕のヤツらとコミュニケーションが取れた事があってな。そいつらに限っては、手の上の結晶から火の玉を出さずに近づいてじゃれてくる』」
『火の玉を出さずに……?』
「『そいつらに会ったら遊んであげてくれ』」
『……』
『青のランサーと一緒にいた時に遊びましたよ』
……嘘は言ってない。
「マスター、どうする。……『お前の全力を以って、一掃せよっ!』か。……了解した」
『そう言えば、マスターさんに会う前、敵に遭遇した時にランサーさんの目からビームが出たんですけど……』
「『インドとはそういうものだ(天下無双)』」
その言葉を最後に、ランサーは空を飛んだ。足下から火を噴き、それがランサーを上空に留まらせる。
瞬間、再びランサーの右眼が光を発した。
「《
極太の光線が、地表を覆った。
本来、インド出身の英霊二人が戦うとアメリカの大部分が焼け野原になる程度の惨状は簡単に引き起こせるぐらい、インドの英霊というのはスケールが違う。
それほどの英霊に「本気」や「全力」なんて言葉を使うと遠慮なくぶっ放してしまうので。
注意が必要である。
マスター二人は、『あれ?これ巻き込まれるんじゃね?』と悟った。
『『ぬわぁぁぁぁああああ!?!?』』
「悪く思え。全力を尽くしたまでだからな。……む、マスターにリツカは避難していたのか。先程の場所に居なくて少々驚いたが……」
『『おメェの所為だ馬鹿ァァァアアア!!』」
赤「全力と言われたので」
腕「失言した」
主『俺、巻き込まれただけやん』
珍道中は続く。