プロローグ[士官学校の日常]
メインキャラ紹介
永遠 勇輝(とわ ゆうき) 性別 男 血液型A
某士官学校に通う学生で2年生(大学相当で4年制)、男だけの3人兄弟の長男でミリタリー系のオタク気質だが、表面的なコミュニケーションだけなら問題なくこなせる。無意識にすぐ他人と自分を比較してその度に劣等感を感じてしまいネガティブになりがちな残念な性格。もちろん友達は少なく、運動や勉強は中の下か下の上(自称)
とりあえずこんな感じの主人公です。人生初の創作ですが温かい目で読んでいただけたら嬉しいです。あとプロローグめっちゃ長いです。
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20○○年 4月1日
ついに迎えてしまった。
そんな後悔やこれから起こるだろう苦難への不安を滲ませた思いを抱きつつ朝を迎える。
「第2学隊 起床! 日朝点呼集合!」
去年から毎日のように聞かされウンザリしているやかましいラッパと週番の掛け声を聞いて自分も同じ部屋の人も飛び起きた。
実際はほとんどの場合放送がかかる少し前に目が覚めているのだが、放送があるまではベッドの中で待つしか無い。
飛び起きてからは慣れた手つきでシーツと毛布をたたんでベッドの上に置き、上に着ていたTシャツを脱ぎ、作業着のズボンを履いた上裸の格好に帽子を被ってその手には真っ白なタオルを持ち部屋を出た。
そのまま走って寮の前で整列、乾布摩擦をしながら点呼を取る。
冬も終わりに差し掛かっているもののそれでもさすがに朝早く上半身裸で外に出ると少し肌寒い。
第2学隊は四つの中隊、そして一つの中隊に三つの小隊で構成されている。
ちなみに人数はおよそ500といったところで4階建の寮の1フロアごとに同じ中隊というふうになっている。
勇輝は去年は233小隊・・・第2学隊の3中隊の3小隊という意味・・・だったが今年からは213小隊である。
寮は1階から1中隊となっているのでいちいち階段を昇り降りしなくて済むようになったのは嬉しいところだ。
勇輝は同じ学隊に留まる「残留組」なので中隊だけの引越しで済んだが、多くの学生は違う学隊から来ていたりするために点呼でどこに自分の中隊、小隊が整列してるのか判らず右往左往して上級生が怒鳴るというたぶんこれも恒例行事なんだろうなと思いながら見ていた。
そんないつもより少し遅くなった点呼の後はあらかじめ決められている場所の清掃だ。
新年度最初の清掃場所は洗濯室だった。
ここは各フロアの東西に一つずつある洗濯機と乾燥機が5つある部屋で学生全員がここを時間があるときに使っている。
だが、ここは清掃において厄介なポイント「水場」に属しているのだ。
水回りは常に汚れやすく、清掃手順も複雑、限られた時間で完全に済ませるのは一年間やってきた2年生でも少しキツイところである。
「気を付け! 清掃かかれ。」
清掃道具のほうきやちりとり、水の入ったバケツに雑巾とメラニンスポンジを揃えて立っていると清掃監督の3年生が指示を出して作業を慌ただしく開始する。
「ここにホコリ残ってんぞ、しっかり見ろ。」
「遅ーぞ、ちんたらしてんじゃねーよ。」
「ハイッッ!!」
次々と飛んでくる指摘(罵倒含む)を作業の手を緩めないように気を付けつつ出せる限りの大声で叫ぶように返事をする。
なんとか時間以内にきれいにしたら残った時間はメラニンスポンジと雑巾を手に持って廊下の汚れを終了の号令がかかるまでひたすら落とす。
出来るだけ踵を擦らないように歩けば全く汚れはつかないのだが、大急ぎで廊下を走ったり、自覚が無いのかわざとなのか足を擦って歩く上級生によって毎日たくさんの黒っぽい線状の跡が出来上がっている。
これでは典型的ないたちごっこである。
・・・全くこんな効率の悪いことをいつまでやるのか。
そう呟きたいのをかろうじて飲み込みながらスポンジを擦り続けているとやっとその時がきた。
「1ッ中隊撤ッッ収ーーーッ!!」
「ハァァイッ!」
三年生の代表が大声でその号令をフロアの中央で叫ぶと各所で這いつくばっていた2年生全員が立ち上がって同時に返事をする。
そうしたら大急ぎで自分の元の清掃場所に置いてあるバケツの水を流して他の道具を回収して自室の清掃ロッカーに放り込む。
こうして朝の清掃が終わった。
清掃を終えたらすぐさま寝室のベッドを見る。
すると案の定点呼に行く前に畳んで揃えて置いたはずのシーツと毛布がぐちゃぐちゃに散らばっていた。
これが俗に言う「台風」で畳み方が汚いのはもちろんそうでなくても全員の毛布が散らばされることもある。
大抵新年度や新学期はどんなにきれいにしても見事にやられる。
「はぁ、やっぱりとばされたか。」
ここでやっとそれらしい言葉をゆっくり発するとそれに見合わない速さでもう一度畳み直してベッドの端に揃えて置いた。
寝室を出るとまた清掃ロッカーからほうきとちりとりを取って隣の居室の土間のちりやほこりを取る。
3人いる同部屋の同期は各々新品の雑巾や掃除機を持って部屋の机や窓、フロアマットを掃除している。
同じくこの部屋にいるはずの上級生は部屋掃除の時にはすでに食堂に行って朝飯を食べているところだろう。
「このくらいでよくない?」
「もうメシいこうぜ。」
「あとあの机の上拭いたら終わるから待って。」
そんな会話の後に3人で机を拭いている同期を待ち、準備ができたら4人で寮を出て食堂に走って行った。
食堂に着くと入り口につながる階段から行列ができていた。
そのほとんどは勇輝たちと同じく部屋掃除をしていた同期たちだ。
列に並んで少しずつ前進して階段を上ると食堂まで行列のまま入って行く。
朝食はセルフサービスで最初にお盆と箸を取る。
お盆の感触がやけにザラザラしていたので見てみると角がひび割れて少し欠けている。・・・ハズレを引いたみたいだ。
行列が無かったら取り替えていたのだが後が詰まっているので今回は諦めるしかない。
次はパンとそれにつけるマーガリン、サラダ、パックの牛乳を取る。
パンはいつも違う種類がある程度の周期で出てくる。
今回はたぶん8枚切りと思われる食パン3枚とマーガリンで正直あまり好きではないし、そんなに食べれない。
最後に紙パックのカフェオレを取った。
こちらはデザート枠で当たりの時はプリンやヨーグルトなのだが、今回のようにカフェオレやオレンジジュースだったりもする。
帽子を左脇に挟んでお盆を持ちながら4人が座れそうな場所を見つけて食べる。
この後もいろいろあるので満足に味わったり最後まで食べることはできないので食パン1枚とサラダを残して牛乳とカフェオレは休むことなく一気に飲み干して片付けた。
また4人は隊形を組んで走って自室に戻って行った。
部屋に戻ったら課業で着る制服の準備をする。
艦○れのT督の軍服をそのまま紺色にしたような制服をプレス(アイロンがけ)をしてどんな小さなシワも見逃さず、ラインはピンと立つくらいにしっかりかける。
そして革靴は丁寧に磨いて言葉通りピッカピカのツヤツヤに仕上げる。
最後に真鍮製の制帽の正面につける帽章と襟章2つを金属磨きで磨く。
どちらもサイズは異なるが士官学校のエンブレムとなっていて、これを磨く作業のことを使用する金属磨きの名前からとってピカールと呼んでいる。
「俺先にプレスするから、靴磨くかピカールやっといて。」
「いや、もうどっちも終わってるんだけど。」
「じゃあ靴磨いとくからプレス終わったら教えて。」
こんな感じで各部屋に1、2台しかないアイロンを同部屋で話し合ってうまく使っている。
服装の準備を済ませたら手提げ鞄に今日の授業で使う教科書とかを放り込んで寝室に行き、髭を剃る。
そしてさっき手入れを済ませた制服に袖を通すとまだプレスしたばかりなので少し温かい。
そうこうしているうちに課業整列の時間が来たので鏡を見て問題がないのを確認したら部屋を出た。
朝の点呼のように寮の前にたくさんの学生が整列している。
しかし点呼と異なるのは皆きっちりと制服を着こなしていることと、中隊ごとではなく班ごとに整列していることだ。
班は学年でまとまっているので後ろに上級生が立つ事はなく気が楽でいい。
全て班長が班の人員の確認を済ませて週番に報告すると今度は週番が当直の教官に報告する。
これで課業整列は終了し、班ごとに隊列を維持して授業のある教場へと向かう。
この学校は大学相当の教育をしているのだが、他の大学と違って朝イチの清掃で激しく動き回り、その後も準備とかでまったく休めていないのだからほとんどの学生は眠ってしまう。
勇輝を含めて頑張って起きている者は少ない。
なんだか先生がちょっとかわいそうに思えてくる。
そんな授業が午前に2つ入っている。
午前最後の授業が終わり挨拶を済ませると、さっきまで寝ていた学生も含めて全員が走って食堂へと向かう。
昼食は朝食と違って下級生が全てを準備するのだ。
この時におかずのおかわりや上級生の好みのドレッシングなど限られたものを巡って同期の間で仁義なき戦いが繰り広げられる。
足に自身のある者が奪い合いに興じている中他の学生はご飯や汁物をよそったり、上級生の箸やお盆をが欠けたりしていないかチェックして回り、問題があったら下級生の無事なものと交換する。
勇輝はどこぞの寺だったか神社だったかが年明けにやってるような超密集レースをする度胸も実力も持ってないのでおとなしく箸の準備をする。
ぼちぼち準備が終わりに差し掛かったあたりで上級生がちらほらと食堂にやってきて自分の席に座る。
「おい○○、俺のメシがべちゃべちゃなんだけど。どういうこと?」
「誰だこのテーブルのお盆チェックした奴、XXさんのやつヒビがあるぞ!」
そんな声が聞こえてくるが大抵は言われてる奴は当事者ではなくとばっちりがほとんどであるが、ここで私ではないとは言えない。
とにかく何か言われたら身に覚えがなくても耐えるしかないのだ。
そして勇輝の前の席にも上級生がやってきた。
「お疲れ様です!」
その上級生が座るのに合わせてお辞儀をする。
「失礼します!」
そう言って準備が終わり何もすることがなくなったら自分も席に着く。
これからが勇輝の苦手な時間である。
「全学隊気を付けー!食事始めッ!」
全学隊を総括する週番が号令をかけて食事が始まる。
食事中は目の前の上級生と何かしらの話をしなければならないという訳の分からない伝統がある。
これは上級生の間でもよく思っていないものもいるが、そうそう変えられるものでもなく下級生は面白そうな話題を考えて話しかけなければならない。
ミリタリー趣味のある勇輝はその分野でならそれなりに話ができるが他はからっきしで毎回ロクな話が出来ず苦労している。
実際にこの時の話がつまらないという理由で何度もシバかれて勇輝の嫌いな時間となっている。
「○○さんは今週末どこに外出するんですか?」
こんな感じのありきたりな会話(質問)くらいしか出てこない。
・・・誰もがコミュ力高くて面白い話題持ってるわけないだろ。
毎回そんな独白をしながらなんとか昼食の時間をやり過ごす。
今回前に座った上級生はあまり話をするのが好きではなかったのか勇輝が話し掛けてもロクな返答はなかった。
これはこれで気まずくてキツイがとりあえず乗り切った。
食事を終えると食堂から走って寮に戻って午後の授業の準備などをする。
それからベッドメイキングを始める。
朝に畳んで置いてある毛布をなるべく崩さないようにどかして下にあるシーツをはじめに広げて上端をベッドマットの下に入れ込み両端に三角折りを作る。
この最初の段階がかなり重要でシーツの張り具合はもちろんのこと三角形も出来る限り正三角形となるようにしなければならないのでスピードも大事だが慎重に折り込む。
次にもう一枚シーツを広げてその上に毛布を上端からおおよそ手の平くらい離して広げる。
そうすると毛布の下のシーツが離してはるスペースの分だけ見えているのでその部分だけ毛布の上に折り重ねてベッドマットの下に入れ込む。
最後にまだ入れ込んでない下端の毛布を一枚目のシーツと同様に三角形折りを作る。
これまたクオリティのハードルが高いのだが、シーツと違って厚みもあって張りにくいだけでなくなかなか綺麗な三角形になってくれないのだ。
納得がいくまで数回やり直してそれなりのものができたら仕上げに全体を引っ張ってマットの下に入れ込んで毛布の張りを極限まで突き詰める。
「ふぅ、こんなもんかな。」
今回はちょっと手こずったのでため息混じりの独り言が出た。
正午にまた課業整列があり、その後は午後の授業が午前同様にあった。
最後の授業が終わったらまたもやダッシュで寮に帰る。
課業時間が終わったら次はクラブ活動の時間なのだ。
この士官学校には大抵の運動部は存在していて射撃部や銃剣道部などのマイナーなものもあってレパートリーは豊富である。
その中で勇輝が所属しているのは「儀仗隊」だ。
高校生バージョンの士官学校に存在しているものひとつを除いて日本でここにしかない部?である。
寝室で制服を脱ぎ、運動用のジャージに着替えて透明ビニールテープと真っ白で軍手のような滑り止めのついた手袋をロッカーの引き出しから無造作に取り出し、部員の証である帽子をかぶって武器庫に向かう。
フロアの中央にある武器庫の前に行くとまだ他の人は来ていなかった。
・・・まったく、僕が一番乗りかぁ。
そんなことを考えながら大きめのため息をつく。
とりあえず帽子を脱いで武器庫の入り口前に置き、向かい側にある教官室に鍵を取りに行く。
教官室の扉の前で息を整えて軽くノックをして返事を確認してドアを開け部屋で再専任の教官(3佐だから少佐クラス)に頭を10度下げて無帽の敬礼をする。
「入りますッ!儀仗隊2学年、永遠学生は一中隊武器庫の鍵を受領しに参りました。」
要件を述べると一番奥に座っていた教官が金庫から鍵を取り出して勇輝に渡した。
「帰りますッ!」
もう一度3佐に敬礼をして回れ右をして部屋から出る。
さっそく武器庫を解放して中に入って見渡す。
・・・去年の中隊のとたいして変わらないけどちょっとレイアウトが違う。
そこには7〜8つの銃架があり、一つにつき小銃と銃剣が20ずつ収まってきれいに並べられておりちょっと壮観にも感じる。
この学校に来る前から興味があってネットとかでよく見ていた64式小銃や89式小銃の実物が目の前にたくさん並んでいるのだからその手の人には気分が高まる光景だ。
しかし、一つだけ違う銃が収められた銃架が手前に置かれている。
それは64式よりもさらに細長くほとんどが木で覆われていてグリップが存在しておらず武器としての無骨さというよりは美しさを感じられる。
・・・やっぱりM1はいいね。
銃架からその銃を搬出しながらそう思った。
M1ガーランド小銃、それがその銃の名である。
かつては全学生がこの銃で訓練をしていたらしいが64式が採用されてからは儀仗隊が使用するものと一部のストックを除いてどっかにやってしまったらしい。
「おつかれー、おっもう銃出てんじゃん。」
「早いな。ご苦労さん。」
ぼちぼちメンバーが集まったので銃を持って練習場に向かった。
練習場に着くとすでに他の学隊のメンバーは揃っていた。
「はいコンニチハー。」
「「こんにちはーッ!」」
「今日は新年度一発目の練習だけどさっそく空砲打ちまーす。そんじゃ軽くアップしてから射撃の隊形とるように。」
部長の最初の挨拶が終わったら練習場の中央で向かい合って二列に並んで互いにM1を回したり投げたりする技を相手に見せて細かい点を指摘して改善する。
「永遠よかったな。一発目から射撃できるなんてな。」
「そうだね。」
1学隊の同期が話しかけて来たが、まったくそのとうりで早く射撃がしたくてたまらなかった。
「ハイ、アップ終了!弾薬受領!」
部長がそう呼びかけてメンバーが今度は同じ方向を向いて互い違いに並ぶ。
位置についたら片膝をついてM1を地面に対して真っ直ぐ立てて槓桿を引く。
もちろん弾が入っていないので最後まで引き切るとそこでボルトが止まる。
最後にトリガーガードにある安全装置を掛けて待機する。
全員の準備が完了すると弾薬を受領して来た武器係の上級生が並んでいるメンバーに一発ずつ配って行く。
「はい、いっぱーつ。」
「イッパーツッ!」
しっかり弾を受け取ったことを伝えながら弾薬をじっくり眺めて異常がないか確認するがその弾はくすんだ色をしていて何度も再利用していることがよくわかる。
1学年の時に撃った64式の7.62mmとほとんど同じで空砲のため傍目にはただの空薬莢にも見えるが、火薬が入っているであろう薬莢内の空間は真っ赤な樹脂で蓋をされている。
実際に飛翔する弾頭部分がない状態でもさすがは7.62mmでそれなりのおおきさがある。(まぁ89式の5.56mmは撃ったことがないが見せてもらった時にはその小ささに驚いた。)
「弾頭確認」
「「異常ナーシッ!」」
「安全装置確認」
「「異常ナーシッ!」」
「よし!弾込め!」
そういったやり取りの後に弾を込める。
M1はクリップ式で8発装填出来るが中途半端な数では入れられないし、まずクリップも持っていない。
しかし、一発だけなら直接薬室に放り込めば撃てるのだ。
「弾込めヨーシッ!」
弾薬をしっかり薬室の奥に入れてボルトをゆっくり戻して報告する。
何人か手こずっているが大抵はボルトが硬いのが原因で流石に70年くらい前からあるM1では仕方のないことでもある。
そうこうしてなんとか全員が装填を完了したのを武器係が確認する。
「安全装置、閉鎖状況確認」
「「異常ナーシッ!」」
「再度目視で安全装置確認」
「「異常ナーシッ!」」
ちゃんと弾を込めて安全を確保したことを確認して武器係が部長に報告する。
「射撃の位置ッ!」
部長の一声で練習場中央に横一列で並ぶ。
その移動では安全のため走らずに歩くのだが、そこで事件は起こった。
「あっ!」
少し右後ろを歩いていた同期がつまづいて銃を落としそうになった。
「ッ!!」
ただでさえ普段の練習でも銃を落としたら武器係からこっぴどくシバかれるのでとっさに足を出して止めようとする。
銃剣をつけるための部分より少し下を膝で支えて最悪の事態は防げたと心の中でホッとする。
しかし、足で止めたM1銃口は勇輝の顔に向いていた。
反対側の銃床が地面についた時に乾いた大きな音とオレンジ色の光、そして戦争映画とかでよくあるキィーンという耳鳴りとを最後に勇輝の視界は真っ黒になった。