連日投稿サボってしまい申し訳ございません。
データが飛んでしまってやる気も飛んでいってました。
今回で最終回となります。
これ以上話すとネタバレになっちゃうのでね!
あ、今回も2000文字超えてるのでクソ長いです!!
では、どうぞ〜!
「嫌ダ」
ニースは戦慄した。
報告を受けたのは『龍契士とヴェルドの戦闘』のはずだ。
なのに、何故。
ここに神がいる。
神々が、しかも全能神が。
それ程重大な問題だというのか。
「隊長殿?どうなされたのですか?」
声に気づき背後を振り向く。
そこにはイデアルとエンラが居た。
「…神…じゃな。何故ここに。」
こちらの声は向こうには聞こえていないだろう。
ならば、少しの猶予があるはずだ。
罪人の処刑までは。
「……アア」
ラジョアが呻き声を上げる。
それはさながら問いかけの様で、疑問という印象を我々に抱かせた。
「何故か、という疑問だな。それには我が娘から答えさせよう。アテナ。」
緑髪の弓を持った神が1歩前に出た。
「そちらの…6号。彼は『龍と人の間に生まれた子』であり、この世のイレギュラーです。龍と魔と神が均衡を保つ事により維持されている継界の安全を脅かし兼ねません。人間がこの三すくみを脅かしてはならないのです。その為、処分すると決定が下りました。」
ラジョアは答えを聞くと呻き声を収めた。理解という意味だろうか。
その時、思考の海に捕らわれていたニースを引き戻したのは
「…ボ、僕…」
小さい声だった。
見た目相応にか弱く、小動物のような
「死ヌノ…?」
小さな、小さな悲鳴だった。
だがその悲鳴を聞いても。
神は顔色を欠片も変化させない。
その目は『汚れ』を消去する掃除屋と変わらなかった。
「あぁ。そうだ」
低く重い声が6号の小さな肩に掛かる。
その声を聞いただけで体は震えていた。
肉の切れる音。
静まり返った森の中でその音はとても鮮明に聞こえ、6号が弾かれたように自身の後ろを振り返る。
「ヴェルド…」
一瞬だった。
死神の鎌は2人が築き上げてきた絆を、思いを。
いとも容易く断ち切った。
「放置していると面倒になりそうだったのでな。先に処分しておいて困ることは無いだろう。」
無慈悲な神の言葉。
口から鮮血を吐いて倒れる恋人。
凍りつく、自身の体。
「さぁ、後はお前だけだ。手間取らせるな。」
ゆっくりと歩み寄るゼウス。
6号は恋人の手を握りしめ
「ヴェルド…」
名を呼び
「嫌ダ…」
事実を拒否し、
「一緒ニ居テ…ホシイ……」
願いを口にした。
そして残った左手で、
全能神を吹き飛ばした。
龍の腕そのものである左手が
ひと振りされるだけで全能神が吹き飛び、事切れる。
爪をひと振りされるだけで木々が悲鳴をあげる。
その場にいた全員が直感した
『ここに居れば殺される』と。
「アアアアアアァ!!」
「撤退だ!!」
ラジョアの咆哮とニースの叫びが重なった。
そして神と荒龍契士以外の全員が離脱した瞬間。
神々と龍契士が吼えた。
「「殺す!!!」」
冥界の主の鎌の一振。
月の女神の弓の一矢。
守護神の槍の一突き。
全てが常人の反応速度を超え、まさに『神速』と呼ばれる速度で放たれる。
が
『神殺し』に届く事は無い。
鎌を受け止め、矢を叩き落とし、槍を避ける。
鎌を振った冥王は倒れ伏し、弓を射った月の女神は胸を穿たれ、槍を突き出した守護神は体を貫かれた。
辺りが血で赤く染まり、天使が逃亡を始めるも6号は止まらなかった。
自分が何をしたというのか。
自分は幸せを長く味わうことも出来ないのか。
人としての誇りを奪われ、感情を踏みにじられ、挙句の果てには殺すのか。
そのような神に
「祈ル価値ナド無イ!!!」
叫び声が聞こえる。
誰かの慟哭が鼓膜に伝わる。
体が、動かない。
「…私にあの子を止める資格は無いわ。だから…」
貴方が決めてあげて下さい。
体に熱が戻る。
今の声は…
最後の1体に手を振り下ろし、姿が消え去るのを見届けた。
だがまだこの気持ちは。
「6号」
暖かい感触。
血で赤く変色してしまった左手に少し白くなった手が添えられる。
「どうしたんだ?」
体を預けろ、と言われてるように頭を撫でられる。
「教えてくれるか?」
大好きな、声。
「…ハハハ!!」
ダンタリオンは高笑いした。
まさか、まさか『イレギュラー』が台本を破壊してしまうとは。
面白い。自らの予想の数倍にも及ぶ結果とは。
「いやぁ……ふふ。」
言葉にすることも出来ないほどの高揚感に浸り、口元に手を当てる。
これから彼はどうなるのだろうか。
そして継界は━━━
「馬鹿者!!」
ニースの声は説教をする時に1番大きくなる。
「恋愛にうつつを抜かすのはまぁいい。だが任務を放棄するとはどういうことだ!!」
全くもってド正論である。言い返すことは出来ず、ただ素直に従うしかなかった。
「数日間、お前を監獄で『謹慎処分』とする。頭を冷やせ。」
「…はい。」
まさか看守が檻に入るとは。滑稽だ。
「そしてお前!!」
声が向けられた6号は飛び上がる。
「……お前も『謹慎処分』だ。一緒に監獄に入っていろ。」
きょとん、とした顔をこちらに向け。
目が合った瞬間。
異次元の速度で笑顔に変わった。
「私は事後処理をせねばならん。苦労は掛けるな。いいな?」
2人とも黙って首を振る。
「はぁ…全く面倒が増える……」
ぶつぶつ言っている隊長を横目に、6号が懐に飛び付いてきた。
「マタ、一緒ダナ!ヴェルド!」
「あぁ、6号。」
満点の笑顔を満足気に受け止め、頭をわしゃわしゃと撫でてやった。
いやー。達成感がやばいです。
初めて連載物を完結させることが出来ました。
(今までは三日坊主で辞めることが多々ありまして…)
最後辺りでべるどに喋ってたのはイデアルさんです。はい。特に話すことはありませんので妄想でお願いしますへっへっへ。
制作裏話となりますがこれラフ切った時はバッドエンドになる予定でした。
べるどが殺されちゃって、最終的に6号ちゃんもイデアルさんに殺されちゃうという…心が辛くなりすぎたので辞めましたが。
(個人的にはダンタリオンさんもうちょっと出したかった)
ではではこの辺りで締めさせて頂きます。
「世界と、あなたと。」
最後までお読み頂き、ありがとうございました!!
最後に、
べるろく最高!