「んんっ・・・」
「どうやら目を覚ましたようじゃな」
「た、隊長!?」
あれからどれ程時間がたったか分からない。
それが長かろうが、短かかろうが私が寝ている間、隊長さんはずっと此処に居て、膝枕をしてくれていた。
この暖かい感じは初めて・・・いや、二度目だ。
遥か昔にも似た暖かさを感じたことが・・・あぁ、大爺様の手だ。
「すまぬが、そろそろ時間のようじゃ・・」
「す、すいません!!」
「よいよい、儂も久しぶりに骨のある院生に会えた。」
よっこらせ、そんな台詞と共に立ち上がる隊長さん。
私の為に直々に稽古をつけてくれた隊長さんに何かお礼しなくては!!
「た、隊長さん!!」
「なんじゃ?」
「今日は私のような院生にご教授ありがとうございます!!」
「うむ。」
私のような【雄蜂】に骨があるなんて誉め言葉をくれた隊長さんに出来る恩返し・・・他人から見れば、それは単純で安直な考えかも知れないけれど、【死神】になること。
それが私の恩返し!
「私、絶対護廷に入ります! 次に隊長さんに会うとき入隊式になるようがんばります!」
「そうか・・・では童に儂から課題を出そう。」
「か、課題ですか?」
「そうじゃ。 文武に励み、心身を鍛え、院の間に始解を覚え、次に会うときには儂の指弾きに額を当ててみよ。」
「はい!!」
「斬魄刀は四年になれば各自配られ、実習として現世にも行くようになる。」
「し、知らなかった・・・」
「はぁ・・しっかり講義を聞かんか馬鹿者が!!」
「す、すいません!!」
「もし、課題を全て達成出来たならば儂の隊へ配属しよう。」
「・・・・・・・・・・・配属?」
「名が入隊者名簿で届くのを楽しみにしておるぞ【
私は隊長さんの微かな霊圧が遠ざかり、ついに感じられなくなってもその場を離れる事は出来なかった。
更にあれからどれ程時間が経ったのか、青かった空は茜色に変わっていた。
それほどの時が流れてから私は言わずにはいられなかった一言を叫んだ。
「頑張ります!!!!!!」
隊長さんに呼ばれた【名前】は今まで誰に呼ばれたより嬉しかった。
その夜、会ったこともない受け取り手に初めて手紙を書いた。
【まだ見ぬ
隊長さんとの出会いは私をほんの少し変えてくれました。
もし会えたなら、もし話せたなら、私は貴女と
そう思えるようになったのは永い長い
これから私は
送り先も分からないソレは決意を示す為の物。
誰に見せるでも、送るでもないソレを私は小さな小箱に終い、枕元に置いた。
明日からは今まで異常に頑張らなくちゃ!!!
久しぶりに帰ってこれました!