第十三作 地縁草
開発責任者:河城にとり
にとり「ついにできたぞ!」
霊夢「あんた…。そんなところで何してんのよ」
にとり「見てわからないかい?草を植えているのさ」
霊夢「人ん家の庭に勝手に草を植えないでくれない!?」
にとり「まあまあ落ち着いて霊夢さん。この草はね、草は草でもこの神社の過疎化を食い止めるかもしれない草なんだよ」
霊夢「どういうことよ?」
にとり「この草こそは、私が新しく品種改良した新種の植物。地縁草なのさ!」
霊夢「ちえんそう?」
にとり「そう。手っ取り早く言うと、この草は生えている場所周辺に特殊なアロマを放って人を惹き付ける効果があるのさ。詰まるところこの草には、縁結びの効果がある」
霊夢「新商売の予感ね!」
にとり「ん、…。まあ、神社をして縁結びってのは、予想外に的を射ている感はあるけれど、これはあくまでも客足を伸ばす程度に植えたものだからあんまり調子に乗らないほうが…」
霊夢「ふふww…。そうとなったら縁結びの社を作ってお守りも販売して…。ウハウハね!今から笑いが止まらないわwww」
にとり「れ…霊夢さんから草が生えてる…」
数ヶ月後…。
にとり「久しぶりに博麗神社に来てみたけど、結構繁盛してるじゃないか」
霊夢「あら、にとりじゃない!あの草を植えてからというもの参拝客数はうなぎ登りよ!それもこれもあんたのお陰だわ!」
にとり「それは何よりだよ。私も苦労して品種改良した甲斐があったってもんさ」
霊夢「ただ、ちょっと気になることもあってね」
にとり「ん?なにかな?」
霊夢「最近になって、神社に口うるさい仙人が寄ってきたり、外の世界の女子高生?ってのがふらふらやって来て面倒ごとを起こしたり妖精が勝手に軒下に住み着いたり貧乏神が住み着いたりしてくるんだけど、これってあの草のせいだったりするの?」
にとり「状況がそもそもあんまり分かんないけど、人が寄ってくるってことだったら地縁草の効果も無くはないんじゃないかな」
霊夢「あと、紫の式が飼い猫を探しに来たり」
にとり「それは多分、地縁という言葉につられてやって来たんじゃないかな」
魔理沙「おーい!霊夢!大変だ!変な気持ち悪い仮面を着けた男がチェーンソーを振り回して参拝客を襲っているぜ!?」
霊夢「何ですって!?」
にとり「それは多分、地縁草という言葉につられて幻想入りした新人じゃないかな」
霊夢「馬鹿なの!?……っとにかく!変態妖怪はさっさと退治ね!」
少女退治中…。
霊夢「ふぅ!何とかあの変態妖怪をはっ倒してついでに封印してきたわ!参拝客に手を出すとは……!許せん!」
にとり「妖怪…だったのかなあれは…。まあ、怪人じゃああるんだろうけど」
霊夢「なんだか最近変な奴が大量に来すぎてる気がするわ」
にとり「縁結びと一言で言っても色んな縁があるからね。結びたくない縁もまた、地縁草が呼び寄せる対象になるのさ。………でもおかしいな。私はあくまで客足を少し伸ばす程度にあれを植えたから、そんなにおかしな縁は結ばないはずなんだけど」
霊夢「調子に乗って少し育て過ぎたかしらね」
にとり「育てたって一体どれだけ……。うわ!これは流石に育て過ぎだよ!地縁草が森になっちゃってるじゃないか!」
霊夢「だって、放っておいたら勝手に生えてくるんだもの。私としてはかえって都合が良かったからむしろ水をやったりして積極的に育ててたけど」
にとり「だからってこれはやり過ぎだ!こんなにあったらいつかとんでもないものまで呼び寄せちゃうよ!」
霊夢「この草自体が異変の元になってたってわけね。…少し惜しいけど、剪定するのもめんどくさいし、全部伐採することにするわ」
にとり「うん…。まあ、霊夢さんがそう言うんなら、そうしたほうがいいさ」
霊夢「はあ。これで参拝客皆無の日常に逆戻りか…。また魔理沙に馬鹿にされると思うと、…まあ、割とどうでも良かったわ」
にとり「どうでもいいんかい。いやそれにしても、本当に両極端な場所だなあ、ここは」
霊夢「うるさいわね。そう思うんだったらもっとバランスのいい発明品を持ってきなさい」
にとり「なんか私のせいみたいに言ってくれるけど。この場合両極端なのは霊夢さんの方だと思うよ?」
第十三作 地縁草 伐採。
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