第五作 シルエッタースコープ
開発責任者:河城にとり
にとり「ついにできたぞ!」
レミリア「アンタ、よく我が家に来ては毎度毎度廃品回収してるから何をしているのかと思えばガラクタでガラクタ作ってたの?」
にとり「ガラクタとは失礼な!そういうのはよくものを見て言いなよ!」
レミリア「ガラクタじゃなかったら何だって言うのよ。どうせ大したものでもないんでしょう?」
にとり「言ったな?それじゃあ紹介するけど、今回作ったのはこいつ、シルエッタースコープというものさ」
レミリア「シルエッター?何、採寸でもしようって言うの?」
にとり「主な用途はそれだね。このスコープを覗いて対象を視ると、見たもののいろんな角度からの大きさを測定することができるのさ」
レミリア「へえ、…まあ測量には便利そうね。私は別にやらないけど」
にとり「そしてなにより名前の通り、人のスリーサイズやらなんやらも測ることができる。しかも服の上からでもね!」
レミリア「ふーん、じゃあためしにあそこで昼寝している門番のスリーサイズでも見てみましょうか。…………おお!なかなか精確に測れてるじゃない!……心なし前に自己申告されたのより色々数値がでかい気がするけど…」
にとり「その場合間違っているのは自己申告の方さ!…まあその当時はそれで正しかったのかもしれないけど少なくとも今はその数値の方が正しいはずだよ!なにしろテストはもう万全にしてあるからね!たとえコートの上からだって正確な数字を叩き出せると保証するよ!」
レミリア「へえ!面白いじゃない。…じゃあ例えば見栄を張ってる奴の嘘もこいつを使えばすぐに分かっちゃうってことね?」
にとり「そういうことだね!欠点は人によってはそれを覗くことで逆に劣等感に苛まれることもあるってことくらいかな」
レミリア「確かにそういう奴もいるかもしれないけど私は大丈夫よ。見た目なんか問題じゃないってちゃんと分かってるから」
にとり「見た目なんか問題じゃないってちゃんと分かってる奴はそれ使って他人のスリーサイズを覗こうとは思わないだろうけどねー」
レミリア「アンタ…。意外とズバズバものを言うわね…。私が温和な性格じゃなかったら今ごろどうなってたか分からないわよ?」
にとり「見栄張らないで素直に「そういうのは色々諦めてるから大丈夫」って言えば良いのに」
レミリア「オーケー分かった。アンタは後で心行くまでフランと遊ばせてあげるわ。…逃げられないよう地下室で」
にとり「ごめんなさい調子こきましたすみません!もう二度と失礼なことは言いませんどうか許してください麗しのレミリアお嬢様!」
レミリア「素直でよろしい。…まあそれはそれとしてこのスコープはなかなか面白いし、せっかくだから他のみんなもこれで見てみましょうか。そろそろ咲夜が紅茶を運んでくるはずだし先ずは………ってあれ?スコープは何処にいったのかしら?」
にとり「えっ!?まさかなくなったの!?せっかく作ったのに!?………っていうか、さっきまでそこにあったものがなんで急になくなったりするんだよ!」
咲夜「お嬢様。紅茶をお持ちしました」
レミリア「あらありがと。…まあ色々見れなくなっちゃったのは残念だけど、紅魔館じゃあさっきまでそこにあったものが急になくなるなんてことはわりと日常茶飯事だから気にしちゃ駄目よ?」
にとり「どういうことだよ!?」
第五作 シルエッタースコープ 紛失。
にとり印
裏話その1
執筆者:射命丸文
酒の席で酔っぱらってその場の勢いでミーンズアイを作った河城にとり氏。その酔った勢いのまま部品のレンズを大量購入してしまい酔いが覚めたあと多少後悔したようだが、まあミーンズアイを購入したレンズ分作って売れば元は取れるかと思い気にせず作ることにした。が、設計図をろくに引くこともないまま博麗霊夢にミーンズアイをぶち壊されてしまう。
とはいえそうは言ってもさすがに自分で作ったものなんだから壊れた破片からでもある程度構造くらい分かるだろうとたかをくくっていたにとり氏。しかしその皮算用は脆くも崩れさってしまった。酔っ払ったまま作った部分が意味不明なくらい構造がめちゃくちゃだったからだ。どこをどうすれば元の形になるのか、どこをどうすればこの部品から元の効果を得られるのか全く理解できなかったのだ。
この時にとり氏は、「酔っ払った時の思考ってのはホントに人知を越えるよね…。わけわかんね」と、自身の心境を語っている。
その後ミーンズアイの修理を諦めたにとり氏は、一旦気を取り直そうと研究室から自宅に戻り酒蔵を開け、そこに残された大量のレンズの在庫の前に再び頭を抱えることになる。
後日、なんとか手持ちのレンズを使い切れないものか頭を悩ませたにとり氏は、ボケットに入れたレンズを弄びつつ日課である廃品回収へと紅魔館に赴く。そこで新たな着想を得たにとり氏は、果敢にも新たな発明の試作品を即興で作り上げることに成功する。が、今度はその試作品を紛失。結局レンズの使い道をまとめることは出来なかったのだった。にとり氏の今後の活躍は果たして期待できるのだろうか。大量のレンズの行方は果たしてどうなるのか。記者は今後とも取材を続けていく方針である。
文々。新聞第三面記事候補より抜粋。 没。
文々。新聞社印