注意
これはダンガンロンパシリーズの二次創作となっています。
本編とは異なる設定が多々あります。
あと主の文才は期待しないでください。
それでも平気な方は次のページへどうぞお進みください。
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『メェーーー!!!!』
「うるさい!」
おっきな音が私たちの耳を襲う。全員耳を塞いで口々に叫ぶ。
「なーんかヤギっぽいね。」
唯一冷静なのが意外なことに矢崎である。
『オマエラ、希望ヶ峰マンションへようこそォ!』
付近のスピーカーからどこかビブラートの効いた声が聞こえてくる。マイクの調子が悪いのか少々もどかしく感じる。
『これからァ、ここの入居会を行うであーる。マンションⅠ棟の隣の小さな建物ォ、集会室へ集まるであーる!』
ブツッ…と音を立てて消え失せる。先程までの雰囲気は一転して重苦しくなった。
「なんじゃあれ。学園の入学式か何か?」
「だとしても変だよね。入学式って素直に言えばいいのに。」
「それにどうして学園じゃなくてマンションなんだ?わざわざこんな凝った建物に俺たちを連れていくメリットがない。」ウズウズ
「宮原くん、若干楽しそうに建物眺めてない?」
意味不明なアナウンス。それは私たちを呼ぶ悪魔の囁きのよう。
「……行くぞ。」
「はぁ!?」
玉柏が軽々と起き上がり歩き始めた。
「待って、ここがどこかわからないのにあんなアナウンスに」
「だからこそだ。」
私の言葉を遮って彼は振り返り私たちを睨み付ける。
「わからないなら調べる。だが調べるにしても情報が必要だ。ここで立ち止まって先に進まなかったら時間の無駄。何の解決法にもならない。お前たちが行かないなら俺1人だけでも行かせてもらう。」
そういってまた歩き出した。
「なら行くしかないか。」
「Yes」
「そうでございますね。」
玉柏の発言で渡良部をはじめダグラス、近衛とみんな次々と動き始める。私もそのあとを着いていった。
◆◆◆◆◆
集会室に着いた。見た目とは裏腹にかなり広い。講堂というべきかそれとも体育館というべきかそんな感じの内装だ。
「おかしいな…」
ボソッと呟くように玉柏は言った。
「どうしたの?」
「俺はここの真ん前で倒れていたんだ。ここの鍵が開いているかどうかその時確認したが開かなかった。」
「単純に考えて入居会の準備だと思わなかったの?」
「いやない。」
玉柏は即答した。
「物音一つ聞こえなかった。ひと1人の気配すら感じない状態でな。前日に準備されていたなら話は別だ。が、嫌な予感がするな。」
今の話が本当ならばそれは不自然だ。たとえ前日に準備されていたにしても1人は見張りやら最終確認のためにいるだろう。
そういえば入居会があると言ってはいたがみんなが座るためのパイプイス程度は用意されていてもおかしくないのにそれはどこにも見当たらない。正直、首と腰がいたい。イスに座りたい。それかふかふかのベッドにダイブしたい。あんな芝生の上で転がっていたからかちょっと寝違えたみたいなのだ。
いやそんなことはもうこの際どうでもいい。
「だ、大丈夫だよ!」
みんなを元気付けようと鷹山は声を張った。その声は少し震えている。
「鷹山さん。」
「不安もみんなで乗り越えれば怖くないっていうでしょ?私も不安だけど希望を持っていこうよ。」
「うん。そうだね。」
不安なのは私だけではない。みんなそうなのだ。私は鷹山とにっこり笑い合いステージを見やった。
「あまり待たされるのは好きじゃないんだけど。」
渡良部は足を揺らす。どうやら短気のようだ。せっかちな言動が少し目立つ。
キィィィイイン!!!
「またか!」
不意討ちで今度はハウリングが起こる。
『ただいまよりィー、希望ヶ峰マンション入居会を始めるであーる!』
あのとき聞いた声が響き渡る。
次の瞬間。
ブシュゥゥゥゥゥゥウ………
集会室に煙が勢いよく入る。
「な、なにっ!?」
「前が見えないよ!」
煙が私たちを包み前方周囲がわからなくなる。無意識に口元を塞ぐが幸いにも避難訓練で使われるような無害の煙のようで甘い匂いがした。
ようやく煙が壁にいき周囲を確認することが出来たが足元とステージの煙は未だに残っている。どんな演出だ。
『希望ヶ峰マンション、総合管理人のモノリュウ様よりお話があるであーる!』
その言葉が聞こえた途端、集会室の電気がパッと消える。私たちはさらに混乱してしまう。
暗い空間になれたころ、ギラリと赤く光るものがステージの奥に見えた。すかさず青い光がステージを映す。眩しくてしっかり瞼をあげられない。
はっきりと見えるころにはみんなで驚愕の声を上げた。
「り、龍!?」
ステージには大きな龍がいた。しかし普通の龍とは違い左目が赤い邪悪な目。今にも私たちをとって喰らおうとするかのような邪悪な目だ。
『…よくぞ参ったな、希望ヶ峰マンションへ。余はモノリュウ。ここの総合管理人。』
「しゃべった!?」
『貴様らには、このマンションで生活してもらう。これからずっと。一生。』
◆◆◆◆◆
は?一体どういうことだ?
「一生!?ユーは何を言っているんだ!!」
ダグラスがすかさず抗議する。
『詳しい話はモノヤギから説明されるだろう。余はとても忙しい身だ。総合管理人と言えども余はいないことが多い。ゆえにこれからは代理人であるモノヤギに任せる。分からぬことがあるならモノヤギに尋ねよ。ただし余が現れたならば権限は余に戻る。これは揺るぎないこと。では余はこれにて失礼致そう。』
話が終わる同時にステージの光が消える。室内の電気が着いた頃にはモノリュウは消えていた。
『待たせたなァ!』
別に誰も待ってないむしろ帰れ。
またまたあの声が響くとステージの床から白と黒の物体が飛び出してきた。それは綺麗に着地、蹄がコツンと響いた。
「何あれ。」
阪本は顔をしかめてそれを睨む。
それ、ヤギなのだが2本足で立っておりヤギの右半分は白の可愛らしい雰囲気が出ているが左半分は黒の邪悪な雰囲気でモノリュウと同じく邪悪な赤い目をしている。
「なっはっはっはァ。」
「お前…どこの人形ヤギだ?」
「ワレは人形ではないのであーる!ワレはモノヤギ。この希望ヶ峰マンションの総合管理人代理にして希望ヶ峰学園の学園長なのであーる!!!」
「しつけのなってないヤギだね。牧場帰ったらどうだい?」
「しィつれいなァ!!」
いやそんなことはどうでもいい。希望ヶ峰マンションの総合管理人代理?百歩、いや一万歩譲ってまだ分かる(としよう)。希望ヶ峰学園の学園長?さすがにこれは意味不明だ。
私たちはただ唖然するしかなかった。モノリュウがしゃべったおかげ(?)で私たちは非科学的なものがしゃべることに関しては不思議と簡単に受け入れられた。しかしそれが異様なのに気づくのも早かった。
「さてオマエラはおそらくさっきのモノリュウ様が言っていたァ、一生ここで生活することに関して少なからず疑問を持っているであろう。」
「そりゃ…ね。」
「なァっはっはァ!そうであろうそうであろう!しかァし残念ながらここでオマエラが住むことは必須条件なのであーる。なんだってェオマエラは希望ヶ峰学園の生徒なんであーるからなァ!」
意味がわからない。希望ヶ峰の生徒だからなんだと言うんだ。
「そのようなこと、わたくしたちは一切存じ上げておりません。」
近衛がモノクルを直し手を顔のところまで挙げ抗議した。
「勉強、部活動、学園行事。これらが必須だと仰るのであらば理解できます。それが学生であるわたくしたちの義務であり仕事でもあるのですから。まあ部活動に関してはそうとも限らないかもしれませんが。」
一つ二つ三つと指を立てながら言う。
「しかしながらあなた様が先ほど仰ったことは理解に苦しみます。」
手を下ろして腕を組んだ。
「それに、です。移動中ダグラス殿と渡良部殿と確認したことなのですが。どうやらわたくしどもから通信手段、金銭他、普段身に付けている物品のほとんどがない。せいぜいあるのはわたくしどもの才能に合ったものだけです。それに学園へ足を踏み入れた時までわたくしどもは制服でした。ところがそれすら才能と近いものになっています。」
「嘘!?」
私たちはそれを受けて次々に確認し始める。あれ、そういえば私パーカーは翻訳するときしか着ていない。…まさにその通りだった。
「えっ待ってそれって…」
「まるで私たちを
「そうなのです。そのことについてどのようにお考えなのでしょうか?」
するとモノヤギはニヤリと笑う。
「なっはっはァ、さすが超高校級の執事ィ。その鋭い洞察力をぜひ活かしてもらいたいであーるなァ!」
「何が言いたいのです?」
「そうであーるなァ。順を追って説明するであーる。最近、人と直接関わることが少ない子どもが増えてきているであろう?それは今のネットワーク社会がオマエラをそうさせているのであーる。そんなわけで少人数でもいいから人と関わる機会をつくろうとここ希望ヶ峰マンションが作られたのであーる。そしてェ!」
蹄を私たちに向けてこちらを見る。
「そこでオマエラは選ばれたァ。超高校級ならばよい結果を出してくれると信じてェ。」
「なんじゃと?」
「すゥなァわァちィ!オマエラはいわば実験台としてこのマンションに住んでもらっているのであーる!」
「簡潔にまとめると『交流する機会を増やすための実験で俺たちが集められた』ってことか?」
「そういうことであーる!」
「わけが分からない…うちらが一生ここに住む理由にもなってない。」
「なーにふざけているんだい?」
「ふざけてなんていないのであーる。本気でなければ言うわけないィ!ちなみにオマエラはァ、ここで基本みんなで協力して生活する、いわゆる共同生活ゥ。を、してくれればそれでいいのであーる。実験のために成果を出してくれればそれでいいィ。ここのルールを破ってでもォ、ここから出たいという風に思うのであればそれでも構わないのであーる。たァだしィ!!」
モノヤギはステージから下りて集会室中央を堂々と歩く。
「ここから出たければある条件を満たさなければ出られないのであーる。」
「それは?」
「ヒヒヒヒヒィ。」
モノヤギは不気味に笑った。そして一呼吸おき
「
宣言した。
◆◆◆◆◆
空気が急激に冷えて重くなる。静かにかつ絶望的に。周りの煙が私たちをいっそう煽る。私たちを疑心暗鬼の世界へと引き摺ろうとしている。
「なにそれ。意味わかんない。」
「同感。」
重苦しい空気の中、声を発したのはのは湊川と金室だった。
「殺人ってどういうことです?」
「そのままの意味であーるよォ?撲殺、毒殺、刺殺、絞殺、銃殺、圧殺、斬殺。その他いろいろォ!殺し方はたっくさんあーる!出たければ殺しあってほしいであーる!普通に出ようたってェ周りには大きな大きな壁もあーる。出られるわけもないィ!なーはっはっはっはァ!!」
高らかにモノヤギは笑ってみせた。
「そんなこと認められるものか!!」
「ここはワレの、モノリュウ様のいわゆる独裁政治ィ。どこの誰にも手出しさせないであーる!」
そういってステージへ戻る。
「ではせいぜい頑張るであーる!」
モノヤギが煙の中へと消えていった、まさにその時、
「メェー!!?」
バシンっという音とともにモノヤギが地面と平行にステージの反対側へと吹き飛ばされた。吹き飛ばされた勢いで周りの煙は一気に霧散。思わず私はステージ側に視線を移す。そこには飛ばしましたと言わんばかりに杖を振りかぶったままの橘がいた。
「た、橘くん!?」
「………あいつの言うことなんか聞かなくていいだろ。ぶっ壊れれば支配する奴はいない。殺し合いなんてやらなくていい。」
杖をしまい鋭い目付きでモノヤギを眺め放った。少しみんなで安堵する。しかしそれも束の間だった。
バゴォォン!!
モノヤギが爆発したのだ。
「え?」
訳がわからない。私はただただ呆然と突っ立っていることしか出来なかった。
「どんな構造してるんだあれ。」
「そこ?いや確かにそうだけどふざけてるでしょ!」
爆発したことで真っ黒焦げ状態の壁と床。みんな焦った。モノヤギのいた場所に大きな穴が空いてしまっている。
「全くなァにをするであーるかァ!!」
「っ!?」
その大穴からモノヤギが現れた。爆発したはずなのに。
「いい忘れたであーるがァ、学園長のワレにそのような攻撃は校則違反なのであーる!今回だけは警告で許すがなァ。しかァし!これからもしも校則に違反したらただじゃ済まないであーる!」
「…………チッ、わかったよ………」
橘も身の危険を感じてか渋々承諾した。ホント露骨に嫌そうな顔をしながら。
「じゃ、今度こそォ!」
モノヤギは大穴に入るとそれ以降現れなかった。
「もう訳わからない。頭痛くなってきた……」
「大丈夫…じゃなさそうだな。取り敢えずみんな、ここから移動しようか。」
「どこに移動するんじゃ。」
「ここに来るときマンションⅠ棟の中を少し覗いて出入口のところに地図があったのを見つけたんだよ。そこに行けば何かここの構造ぐらいわかると思ってね。というか地図もう覚えたしマンション内を軽く案内しておくよ。」
「さすがは大工さん。」
「そうでもないけどね。」
「なら行こうか。」
◆◆◆◆◆
これから私たちはどうなるのだろうか
このマンションに閉じ込められ
コロシアイを強いられた
16人の運命は
どうなるのだろうか
それを知ることが出来るのは
◆◆◆◆◆
そう遠くない未来のことかもしれない