表裏ダンガンロンパ ~共通とすれ違いの物語~   作:炎天水海

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第一章(非)日常編 報告の2部屋目

 注意

 

 これはダンガンロンパシリーズの二次創作となっています。

 本編とは異なる設定が多々あります。

 あと主の文才は期待しないでください。

 

 それでも平気な方は次のページへどうぞお進みください。

 

 補足

 渡良部はモノヤギ以外の相手を麻雀の牌や役で呼びます。本編では度々麻雀について話すことがあるので彼女が他人を呼ぶときにはその人の名前にルビをふります。

 例:直樹→直樹(トン)

 他の人が相手を呼ぶときはそのまま読んでください。

 なおプロフィールに渡良部が相手を呼ぶときの呼び方を載せてありますのでそちらもぜひご覧下さい。

 

 *****

 

 探索を終えて昼食を取るためみんな食堂へと集まる。さすがにこのときは橘はいたが一人で丸テーブルを独占している。近衛が先に来ていたため料理はすぐに並べられた。

 食堂に着くなり宮原がテーブルに突っ伏す。

 「宮原くんは大丈夫なの?」

 「大丈夫だよ。多分。あそこ行った後にあの場所とかあんな場所とか回ってたし。」

 「いやわからんわい。」

 要するに宮原はみんなが探索していたところ一人で全部回ったということだ。すごいけど無理しす…

 「めっっっっちゃ最高だな!!」

 「うわっびっくりした!?」

 前言撤回。疲れたんじゃなくて感動してたんかい。

 「ゴホン。今回の進行は私がしよう。行儀は悪いが効率重視するから食べながらでも聞いて発言してほしい。これからマンションの探索結果を言ってもらう。」

 呆れた巡間が一つ咳払いをし進行をすることに。

 「厨房は昨日お話した通りでございます。それとモノヤギがマンション内の食材は自動的に補充されると仰っていました。」

 近衛から発言していく。ていうか近衛もモノヤギに会ったんかい。

 「そうなの?じゃあ食べても食べても減らないんだ。」

 「だからといって何でもかんでも食べることはしないでもらいたい。」

 「えへへ。」

 えへへじゃないわ。料理見ながら言うなし。

 「売店はコンビニに置いてあるものとか並んでた。あとモノヤギマシーン?みたいなのがあった。」

 「モノヤギマシーン??」

 なにそれイミフ。

 「私もよくわからない。けど見た目ガチャガチャだしガチャガチャなんじゃないかなって勝手に思ってる。」

 渡良部はセーラー服のスカーフを撫でながら言った。

 「食堂も昨日と同じだったよ。同じところなーんかいも見ても結果は変わらなかったね。」

 相変わらず矢崎はのんびりと話す。

 「一階はこれぐらいか?」

 「だね。」

 「はい!じゃあ次はあたし!」

 手を挙げたのは江上だ。

 「あたしは湊川さんと二階倉庫に行ったよ!」

 「そこには保存可能な食品が置いてあったわ。缶詰めとかカップ麺とかそういう類いよ。」

 「ふむ。」

 「ランドリーは普通のランドリーだったよ。夜の10時から朝の9時までは使用禁止だけれど。まあ洗濯するなら別に関係ないんじゃないかな。」

 続けて阪本も発言する。

 「医務室はわしと巡間で見たんじゃが鍵が掛かっておったから中には入れんかった。」

 灰垣は巡間と医務室を見たらしい。

 「なんで医務室だけ?」

 「わからない。」

 「休憩スペースはちょっとカフェっぽかったよ。部屋じゃないからチラッと見たとは思うけど曲線のカウンターに丸イス。棚もあってそこにはコーヒーとか紅茶とかいろいろ入ってて。あ!小さなコンロもあったな。それから水道も通っていたしどんか構造してるのか気になってね?あと」

 「長い!!」

 みんなが一斉に突っ込んだ。宮原の話ってこんなに長いんだ。下手に建物の話すると一日中捕まりそう。彼はごめんごめんと軽く受け流し話を続けた。

 「二階はこれくらいにして三階の倉庫のこと話すよ。実琴と見たけど武器庫だったよ。あと工具セットもあった。武器は刀とか銃とか槍とかスタンガンとか仕込み靴とかいろいろ。」

 「橘くんと?」

 そうだよと言って橘の方を見るも彼はフンッとそっぽを向いた。

 「冷たいね。」

 「はん、めんどくさいことには首突っ込みたくないからな。それと大工、てめえはもう少し自重しろ。俺はうるせぇのが大っ嫌いなんだよ。」

 「さ、才能で呼ぶか普通!?」

 どれだけ人と関わるのが嫌いなのだろうか。ゴホンと本日二度目の咳払いをして巡間は話を進める。

 「四階は特に何もないからあとは五階の倉庫だな。」

 「イエス!!」

 元気いいなこの外国人。

 「ミス鷹山と探索したよ。そこはパーティーグッズがたくさんあった!」

 「あんなものからこんなものまで勢揃い!」

 「なんか変な意味に聞こえそうだからその表現は控えてね?」

 「ねえ、パーティーグッズあるって言ったよね。」

 「イエス。言ったね。」

 「じゃあさ!」

 「うお危ない!?」

 渡良部が使っているフォークをダグラスに向ける。

 「雀卓置いてた!!?」

 その場のほぼ全員が盛大にずっこけた。そっちかいと。

 「うん?ああ置いてたよ?」

 そして置いてあるんかい!

 「よし!ドラ!リーチと三人で麻雀するよ!!」

 「いやちょっと待たんか!」

 本当に待たんか。なんだその呼び方は。

 「何よ?」

 「何よじゃないわ!なんじゃその呼び方は!ダグラスはまだ分かるとしてもじゃ、3人ほど呼び方にインパクトありすぎなんじゃよ!!」

 否定しない、否定できない、否定したくもない。(橘、近衛、渡良部)

 「いいじゃん別に。」

 「いや誰に対して呼んでるのかわからないんだと思うよ。」

 えぇといってスカーフをいじる。

 「一回しか言わないから。江上はハツ、金室はイッパツ、国門はイッツー(一気通貫)、近衛はリーチ、阪本はナン、鷹山はハク、橘はチュン、玉柏はツモ、ダグラスはドラ、直樹はトン、湊川はシャー、宮原はソウズ、巡間はホンイツ、灰垣はロン、矢崎はペー。いいね?」

 「いいねと言われても…」

 名前覚えているならわざわざそんな呼び方しなくてもいいような…呼び方人それぞれ違うけどこれは異例だ。

 「ほら。話逸れたけどこれで建物は全部言ったでしょ?外の話も聞かせてよ。」

 すっかり忘れてた。

 「僕は噴水辺りを見た。まあこれといった手がかりなし。強いて言うなら噴水とマンションの距離がわりとあるってことかな。」

 「うちは壁を見ましたが同じく手がかりとなるようなものはありませんでした。」

 国門と金室はさっきの状況を言った。

 「あとは集会室だけだな。」

 「集会室もそこの二人と同じだ。けど不思議なことが一つあったな。」

 「それは何なの?」

 「私も行ったからそれに答えるよ。その前に昨日の爆発覚えてる?」

 みんなもちろんと返事をする。

 「そこの爆発した場所の壁と床。どっちも元通りになっていたんだ。」

 「元通りに?」

 「ああそうだ。おかしくないか?たった一日で焦げ痕も穴も元通り。」

 「それは本当か。」

 「隠す必要がないだろ。それにどのみちあそこはまた行きそうな予感がする。俺の勘だけどな。」

 服でメガネのレンズの汚れを落としながら答える。

 「あとの報告はないな?」

 「あ、わたくしから1つ確認しておきたいことがございます。よろしいでしょうか?」

 「なんだ?」

 「まず今日モノヤギと会った方々は挙手を。」

 手を挙げたのは金室と矢崎と宮原だ。

 「モノヤギがどうかしたの?」

 「いえたいしたことではないのであまり気にしなくてもよろしいのですが…モノヤギを見られたときに何か驚きませんでしたか?」

 すると三人はああといってすごく納得している。なんのことだ。

 「え?なになに何なの!?」

 鷹山は興味津々だ。

 「実は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 モノヤギがわたくしたちのコスプレ(・・・・)をしていたのでございます。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 んんんんんんん??????

 「え、待ってもう一度確認していい?」

 「モノヤギが?コスプレ??」

 「はい。」

 「そうですよ。」

 「あれはね。」

 「モノヤギがコスプレしてるだなんてだーれが思う?」

 「誰も思わないよ!!」

 マッタクドユコトデスカ。

 「はっ」

 鼻で笑った橘が立ち上がり食堂を出る直前、最後の爆弾を投下する。

 「モノヤギならぬ『レイヤーギ』か。」

 みんなが盛大に吹き出した。ちょっと待って橘のセンスが……センスが……

 とまあこんな感じで探索の報告は終わる。私たちはそのまま食事を続けた。…思い出し笑いしながら。

 

 *****

 

 「近衛(リーチ)、それロン!リーチ、一盃口(イーペーコー)、ドラ四!12000!」

 「跳満でございますか。お見事。」

 「ミス渡良部強いな!」

 「省士だから。強くないと意味ないでしょ。」

 昼食を終えた私たちは片付けをしたのちそれぞれ自由に過ごすことになった。そして食堂に残った近衛、ダグラス、渡良部は五階から雀卓をとってきて麻雀をやっている。それを私は紅茶を飲みながらただ眺めている。麻雀は試合を見たことはあるから少しルールはわかるけど経験ないから。というか三人で麻雀できることがびっくり。

 「点数一気にとられたね。」

 「ええ。しかしだからといって諦めてはいけないのです。いつどのようなタイミングで挽回するかで勝敗は大きく左右するのでございます。」

 「麻雀は最初にきた牌を素早く整理してそこからどう切っていくかがカギ。捨て牌をみて相手の形を予想したり、うまくテンパイに持ち込むために鳴ったり、わざとドラを切ったり。」

 「麻雀って奥深いんだ。」

 「当たり前でしょ。麻雀だから。」

 三人はまた牌を崩して次の局へとうつった。それにしても…

 「渡良部さん。ドラ4つってえげつないね。」

 「ドラ使いを舐めないで。」

 自信に満ち溢れた笑みを私に向け、彼女はまた雀卓に向き直った。

 そのとき、

 「ねえねえ四人とも何してるの!」

 入り口から楽しそうな雰囲気を感じ取ったのか鷹山が顔を出した。

 「おお!ミス鷹山!今麻雀やっているんだけどユーもやるかい?」

 「ごめん。あれ知らないから出来ないよ。」

 大方ルールだろう。

 「では今回は鷹山殿は直樹殿とわたくしたちの対局をご覧下さい。少しでも感覚は掴めるかもしれませんよ。」

 「じゃあそうしようかな。」

 私と同じテーブルに着いて三人の対局を見る。

 「直樹さん。ちょっとちょっと。」

 小声で話しかけられる。私も小声で返す。

 「どうしたの?」

 「わたし実は麻雀できるんだよね。」

 え?とは言わず表情だけで答える。きっと間抜け面をしている。

 「わたしは探偵だよ?前に裏組織へ潜入捜査もしたことあるからわかるんだよね。」

 何件も事件を解決してきた彼女のことだ。潜入捜査という言葉が出ても不思議じゃない。むしろ今の彼女は探偵としてとても輝いてみえる。ただ仕事のことを安易に人に教えていいのか否か…

 「代わりになぜかトランプとかテレビゲームとかメジャーなゲーム知らないけどね。」

 困ったように笑いかけてきてこっちも思わずクスッと笑った。

 さらに聞いたところ、鷹山がこっちにきたのは四人がどういう人かを見極めるためだそうだ。でもみんなクセが強いからわからなくなることはないかもねってメモをとりながら話していた。他の人もあとから同じことをするようだ。

 この閉鎖空間で探偵がいるのは非常に心強い。彼女の力が発揮されるのはこれからだろう。

 そして渡良部はこの局でダグラスの点数を大幅に落として、オーラスでリーチからのドラ10ツモ上がりを決めてフィニッシュとなった。この省士のドラ率が高すぎる。そしてえげつない。男子二人は手を挙げて降参していた。

 

 *****

 

 ずっと座っているのが疲れてきて動こうと思い私は食堂を離れた。と同時に売店からトッテンカントッテンカンという音が。なんとなく予想はつくけど…

 「…………よし。」

 宮原なんだよね。

 「何してるの?」

 「ん?空か。いやぁボードを作ろうと思ってね。」

 「ボード?」

 「倉庫の物品の数をこれに書いておこうと思ってね。コロシアイが起きたとき、物品の数が変わっていたら証拠の1つにでもなるかとね。」

 この大工はすごい。起きるかもしれない事態を想定した上で行動できる。この方法は有効だろう。

 「麻美子も言ってたでしょ、怖いのはみんな同じだって。それなら少しでも恐怖を緩和できる手段を見つけようと思って。」

 「宮原くんはえらいね。」

 「えらいなんてとんでもない。出来ることは少しでもやらないといけないっていう個人的な義務感だから。それに止められるうちに止めなきゃね。」

 お父さんポジションかな?

 「いいんじゃない、それでも。私は宮原くんがやってることは正しいと思うよ。」

 「はは、ありがとう。さてあとは倉庫に飾るだけだな。」

 穏やかに笑って彼は移動した。……ていうか部屋が防音だからここで作業するのって迷惑じゃないかなとあとから思った。

 

 *****

 

 二階に上がって医務室前に行ってみる。ドアノブに手をかけて開け閉めしてみても扉が動く様子はない。

 「そこは何しても開かないよ。」

 「湊川さんに…阪本さん。」

 「ん。」

 横から二人が出てきた。灰垣の言っていたことの確認を先に済ませたようだ。

 「ホントなんでここだけ開かないのよ。」

 「さあね。でも巡間くんいるから怪我してもなんとかしてくれるはずじゃない?」

 「怪我する人いる?」

 「武器庫あるしコロシアイにも捲き込まれてるから。」

 ああそうか。武器庫とコロシアイ生活に捲き込まれているということすっかり忘れてた。ダメじゃん。

 「誰も殺し合わなければいいのに。」

 「そうだね。」

 やっぱり昨日よりも阪本砕けてるな。

 「そういえば昨日阪本さんのところに矢崎さんは何しに行ったの?」

 「忘れ物を届けてくれた。忘れ物というか落とし物かな。」

 そういって阪本がポケットからそれを取り出す。ピン止めだ。

 「緩くなっていたからそろそろ新しいの買おうと思っていたのにこの始末。はあぁ、早めに買っておけばよかった。」

 あ、その気持ちわかる。

 「売店は見たの?」

 「宮原くんが作業中に探してくれたけどピンとくるものがなくて。」

 はい今ピンとくるピンがないってうまいこと言ったなと思った人は後で自分で自分を殴ろうか。

 「わかる、そういうのあるよね。」

 「でしょ?だから困ってるの。まあ今は我慢するよ。それじゃまた後で。」

 こうして二人と別れた。

 今こうして阪本と話してみると意外にも友好的で話しやすかった。そばにいた湊川もしっかりしていたしここにいるのはいい人ばかりだ。

 ただ例外は橘だろうなぁと思いながら誰かにぶつかった。その人はまさに橘であった。

 「…チッ、危ねぇよ翻訳家。よそ見してんじゃねえ。邪魔だ。」

 乱暴に吐き捨てて彼は階段を降りていった。

 「協調性ない………」

 ボソッと呟いて私は彼の背中を眺めていた。

 

 *****

 

 あのあとマンション内をふらふらしていたけどやっぱり変化は特に見られず他の人もそうだったみたいで、結局今日という1日は終わった。

 

 *****

 

 3日目

 

 いつものアナウンスにいつもの朝食。たった3日しか経っていないのに違和感は仕事をしてくれない。これが当たり前みたいになっている。実におかしなことだ。

 しかし違和感が仕事をしない日に限ってさらにおかしな出来事が起きるものだと相場は決まっている。

 

 *****

 

 

 

 ピンポンパンポーン…

 

 

 

 *****

 

 

 ほらやっぱり。

 この不穏なチャイムが私たちを襲う。

 

 

 

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