これはその場に居た皆さんから聞いた話です。
一直線に目の前の敵へ
親方「どんだけいるんだ?」
そうですね、ちょっとクイズにしてましょうか。
Q.異世界の者達はその時、総勢何人になっていたでしょう?
では
ただじゃつまらない? 何を言い出すかと思えば……。ではピタリ賞だったらあなたの望みを一つ
師匠「数え間違いじゃなければ——」
283人……。それでいいのですか? いいんですね? ファイナルアンサーですか?
師匠「二百——」
変えるなら今のうちですよ? 本当の本当にいいんですね? 後悔しても遅いですよ?
師匠「八十——」
もったいないと思いますよ〜? 今なら変えることを許可しますよ〜? 最後のチャンスですよ〜?
師匠「二だな」
変えないんですか?! あーあ、残念でした。だから何度も聞いたじゃないですか。これであなたの願望は叶わなくなりました。めでたしめでたしです。では続きを。
な、何ですかその目は? しかもみなさん寄って集って。わ、私をううう疑っているのですか? 心を読め?
……きゅきゅ旧都の
師匠「ボスを入れると283だな」
うー……、そうですよ。当たってますよ! ドンピシャですよ!! それが何か?! ズルをしようとしてどうもスミマセンでしタッ! これでいいですか!!?
親方「全員ノルマは三だからな!」
もー最ッッッッッ悪ッ!!!
よりによって『ドスケベ代表』みたいなヤツの、くぅー……。分かってます、分かってますよ! 言い出した手前、約束は守ります。でも今は勘弁して下さい。話も途中ですから。
てゐさんお気遣いありがとうございます。そうですね、ちょっと休憩させて下さい。
––少女休憩中––
さて、話の続きをしましょうか。……って、あなた達お二人はまたそうやって私の前に立たれるのですね。だんだん
ボス「相手は少ないんだ押し切れ!」
『Yes.Boss!』
先程も申しました通り、ボスを除いた282人の武器を持った
ケル『ガウガウガウガウッ!』
巨大な一匹。対するは50名の丸腰の鬼。一見数的にも装備的にも圧倒的に不利な状況ですが、戦力的にはものともしなかった事でしょう。なぜなら、
棟梁「左右中央に分かれ、二人一組で相手せよ! 武器は奪いなさい!」
その後方で優れた指導者が指揮を取っていたから。棟梁様が戦術を練り、指示を出していたんです。さらに、
医者「ケガしたヤツは治療してやるよぉ」
長老様がいらしていた事で救護の面でも対策が出来ていたから。
医者「カッカッカッ、ほれ和鬼達はこっちに来い」
筋ト「いえ、オレ達も戦います!」
でも一番はやっぱり、
親方「お前達は休んでろ」
師匠「こっから先は大人の時間だ」
彼の師と親方様がいたからでしょうね。
師匠「でよ、お前とこうして肩を並べて戦うのいつぶりだ?」
親方「ねぇよ、初めてだ。そんな命知らずいたもんか」
師匠「足引っ張んなよ」
親方「
師匠「なんで?」
親方「でかくなったら博麗の巫女にバレるだろ」
師匠「確かに……」
親方「ガッハッハッ、さっきの言葉そのまま返すぞ。足引っ張んなよ?」
師匠「あ〜ん? 誰の師匠をやってると思ってんだ? 能力に頼らなくても戦えるってぇの。それに元・宝の所持者だぞ?」
親方「元の元だろ? ワシが奪ったんだならな」
師匠「その宝両方を奪われたおマヌケさんは何処の
親方「はぁ!?」
師匠「あぁ!?」
『やんのか!?』
まあ、お二人とも協力した事が無かったそうで、
『
でもちゃんと戦って頂けたみたいですよ。
『はあぁぁ!?』
それこそ向かってくる敵を問答無用でドッタンバッタンのバッキンバキのボッコボコのケチョンケチョンにされていたそうですから。他の方達が倒した輩達の10倍はフルボッコにしていたと思いますよ。
「だったら他の方達は戦う必要なかった」と? 本当にそうお考えですか? それは違いますよ。大勢の方達も一緒だったからこそ、お二人は
??「イタッ」
店長「大丈夫か鬼助?」
鬼助「こんなの全然訳無いです。今度こそ!」
輩X「甘いわ!」
鬼助「オゥフ!」
店員「怪我はないか鬼助?」
鬼助「ヘッチャラです。まだまだーッ!」
輩X「ぬるい!」
鬼助「ヘブバッ」
鬼B「立てるか鬼助?」
鬼助「なんでオイラだけ……。オイラだってぇ!」
輩X「その根性、気に入ったぜ。サシで勝負だ!」
鬼助「うおおおおっ!」
輩X「うらあああっ!」
とは言っても……。
親方「大江山颪ッ!」
『ギャーーーッ!!』
中には散々な目に
??「ケガ人はこっちじゃよぉ」
長老様です。
鬼C「鬼助がボロボロだ。後を頼む」
医者「カッカッカッ、ええ
当時地底には不思議な薬がありましてね。とは言いいましても、ちょっと万能性に富んだだけの薬なのですが、それをアルコール度数の高いお酒と組み合わせると……
鬼助「カーッ! やっぱこいつは効くなぁッ」
瞬間的に回復してしまうんです。その薬を使って長老様が治療を行っていたんです。
ケガをしても直ぐに完全回復してまた加勢できる。これほど心強いものはありません。数的優位なんてあって無いようなものです。
医者「ほれ、行ってこい」
と、ここでアンケートです。
Q.戦などの場合、どのような戦術を取りますか?
これは元兵士だったと聞いている
……なるほど。つまり後方支援を断ち、司令部を
輩Y「じじい、テメェいったい……」
倒したはずの者が何事も無かったように再び戦っている。その
医者「おっとマズイのぉ」
兎さんの言われ通り後方支援を断とうとしたのでしょう。三日月状の鎌を
彼 「
筋ト「オレ達が相手します」
長老様の危険を知るや即座に
医者「そーかいそーかい」
でも……、
医者「じゃがお前さん達はちぃっと下がっておれ」
二人の間を「カッカッカッ」と笑いながら進み出たと。長老様は杖を
輩Y「寿命で
筋ト「長老さん危ない!!」
医者「おーおー、くわばらくわばら」
戦えるわけがないんです、出来るはずがないんです!
医者「よぉ
だから私は
医者「カッカッカッ、どうじゃ? 結構やるじゃろ?」
……一瞬の出来事だったそうです。彼らの目に映っのは
後から聞いた話ですと、長老様は能力を使って輩の弱点を見つけて杖で突いたのだとか。あれ何て言ってたか覚えてる?
あ、それです。
え? イントネーションが違う?
彼 「今の何?」
筋ト「さ、さぁ……。一撃だったぞ」
でも種を明かされてもモヤモヤは晴れないんですよねー。だって輩の振り下ろした武器は長老様に触れる寸前だったのでしょ? あの長老様が素早く動けるなんて思えないのよねー……。
医者「機会があれば教えてやるよ。それよりもあっち見てみぃ」
話がズレてしまいましたね、戻しましょう。
さて、先程兎さんはこうも言われていましたね。「司令部を叩く」と。
鬼D「マズイ……」
鬼E「囲まれちまってる」
もしその方が戦況を
??「敵の中央が厚い、左右共に五組ずつ援護へ!」
的確な指示を出せるとしたら?
鬼F「や、ヤベェ……深く入った」
鬼G「長老様の所に連れて行くからくたばんなよ」
鬼H「後ろ来てるぞ!」
ケル「ガァーッ!」
鬼I「全速力で逃げろ!」
もしその方が豊富な知識と戦術を持ち合わせ、
??「お前さんと伊吹さんは
戦士達に『正しい道を示す』としたら?
親方「だってよ」
師匠「棟梁のご命令とあらば」
そして気品
輩Z「ゲェッへへへ、色っぺぇ女
放ってなどおかないでしょう。棟梁様の前に現れた輩は、下心丸出しのイヤらしい表情で
棟梁「それは嬉しい事を言って下さるのね。ですが生憎私には生涯を共にすると心に——」
輩Z「そう連れない事言うなよ〜」
棟梁様はどなたに対しても丁寧な言葉を使う物腰が柔らかい方です。それが下品で、
そんな棟梁様の事ですから、きっとやんわりとお断りしたのだと思います。そこに付け込んだのでしょうね。
輩Z「
輩が下品な顔でヨダレを垂らしながら飛びかかって来たと。最低です、クズです、女性の敵です! 誰かさんのように!! みなさんもそう思いませんか?!
で・す・よ・ね!? 棟梁様も「さすがに頭にキタ」と仰っていましたよ。だからそんな輩に……。
あの、そのー……。せっ、制裁を与えたんです。
ど、どのようなって……。……をですね。だっ、だん……ぃの……を……です。
チーン
男性の象徴を蹴り上げたんですよ! もーっ、全部言わせないで下さいよ! 少しは察して下さいよ!! 心が読めなくてもそれくらい分かりますよね!?
輩Z「ガッ……ハッ……」
……失礼しました。もう落ち着きました。
棟梁「あら、いい物をお持ちね」
結果輩はその場に
棟梁「久しぶりね、コ・レ♡」
輩の腰から武器を奪ったんです。なんでもその武器は棟梁様が得意とする物だったそうで、手にするや輩を
さらに棟梁様は仰っていました。「あれは輩の野蛮な精神を正してあげただけですよ」と。攻撃や暴力ではなく教育だったと。襲われてもなお、ご自身が危険に
棟梁「このゲスがッ! クズがッ! ゴミがッ! 私をものにしようなど100年早いわッ!」
輩Z「女がぁ……調子に乗んな!!」
棟梁「女? 棟梁様とお呼びッ!」
輩Z「ぷぎひぃぃぃいッ」
棟梁「アッハハハ、いい声で鳴くじゃない♡ もっと聞かせなさい、
輩Z「と、棟梁様どうか……ピギャーーーッ!」
棟梁「
輩Z「ブヒィィィイッ!!」
棟梁「
輩Z「ハァ、ハァ、ハァ……。も、もっと♡」
棟梁「コレが欲しいのかい? この
輩Z「ほ、欲しいです! この汚く醜いブタ
棟梁「オーホッホッホ」
私もいつかそうなりたいものですね。
師匠「……なぁコウ、まさかお前——」
親方「頼む、聞かないでくれ……」
そんな皆さんの協力のおかげで、終始不利に思えた戦況は瞬く間にひっくり返りました。そして厄介だったケルベロスでさえも……。
ケル「ガウガウガウガウッ」
師匠「しかししっつけェな。何回投げ飛ばされれば気が済むんだ?」
親方「次で終わりにするぞ」
ケル「
例え
師匠「そこだ!」
彼の師は飛びかかるケルベロスの動きを見切り、爪に襲われるよりも早く前足を
師匠「あとは頼んだぞ」
既にジャンプして構えていた親方様へバトンタッチです。そこから繰り出されたのは親方様の十八番、物理攻撃に衝撃波を上乗せした恐ろしい破壊力を
親方「大・江・山・颪ィッ!!」
回避は不可能。防御すら許されず直撃を受けたケルベロスは、地底の壁に放たれた弾丸の様に突っ込み、崩れ落ちる岩と共に重々しい音を立てて地面へ。
『うおおおおおッ!』
上がる
師匠「残りはお前だけだ」
親方「今なら謝れば見逃してやるぞ」
ボス一人、チェックメイトです。
ボス「ふふふ、見逃して
きっと誰もがそう信じて疑わなかったでしょう。
ボス「ズニノルナッ!!」
しかしボスが怒りと共に放った圧力は、多くの方の動きを封じました。まるで見えない壁を押し付けられた感覚だったそうです。そして皆さんは口々にこうも語っていました。
鬼助「なんだこの妙な感じ、妖力じゃねぇ。こんなの初めてだ」
初めて経験する力を感じたと。
師匠「その気はないらしいな」
親方「もう泣いても遅いぞ」
お察しの通りです。
ボス「つくづく頭にくる……」
鬼の皆さんはボスを本気にさせていたんです。
ボス「あの生意気な小娘以来だ!」
近づく者を遠ざけるかの様に、全身から四方八方に電撃が放たれ、ボスはそのまま頭上へと飛び上がったそうです。後ろで結んだ黄色の髪をなびかせて。さらにその周囲には、広げた翼の様に四つの円がいつの間にか出現していたのだとか。
私は先程言いました。彼がボスに追撃を放った時、「黄色い物体が飛び散っていた」と。その正体がこの時現れた円の破片だったと私は考えています。つまりボスはコレを一つ犠牲にして、直撃を回避していたのではないかと。ですがこの円、ただの身代わりではなかったんです。
彼 「な、なあアレ……」
中心部に、瞳の赤い大きな目が浮かび上がっていたんです。
『キモチワルッ!!』
「ボス」、輩達からそう呼ばれていた者は、
ボス「黙れッ!」
その時確かにこう告げたそうです。
ボス「
と。
鬼J「ア゛ーーーッ!」
鬼K「ギャーーーッ!」
棟梁「負傷者を連れてこちらへ!」
師匠「コウ引くぞ!」
親方「全員撤退だ!」
ボス「余が逃すと思うか?」
逃げ
師匠「グァーーーッ!」
親方「ソウ!? ウガァーーーッ!」
そして時を同じくして、無事に避難出来た方達と共にしていた
筋ト「
棟梁「お前さん!」
彼 「じいちゃん、師匠!!」
彼と筋トレマンの頭上では……。
??「きゃははは、ユーちゃん怒ってる〜★」
彼 「誰だ?!」
医者「はて? 何処じゃ?」
鬼助「あそこだ! あそこにいる!!」
黄金色のロングストレート、何より左
その者の名が『Elis』だと知ったのは、全ての事件が終息してからの事でした。
さて、ここまで話せばもうお気付きですよね、霊夢さん。そうです、私がこれまで『異世界』とお伝えしていた場所、そこはかつてあなたが訪れた地、『魔界』だったんです。そしてそこから出てきた輩達は魔界の荒くれ者達だったんです。
??「……行くの?」
??「あの人に言われちゃったからねー」
その時までは。
ふっふっふ、誰が東方キャラはいないと言いました?
そしてこの回だけで色々盛り込み過ぎた感はありますね。。。でもやりたかったのだからしょうがない ┐(´-`)┌
【次回:表_六語り目】