ストライクウィッチーズ 鷹の目を持つ少年   作:何処でも行方不明

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今回も少ないです。結構な難産でした……
次回からは四千文字を……


第4話 扶桑の援軍

結局のところ、シャーリー中尉の運転はまともではなかったので俺はその日はすぐに自室で寝込んでしまった。

 

その翌日、朝からラインと共に基地の周辺をランニングしている時だ。

 

「ん?ユーティライネン少尉とリトヴャク中尉か……」

 

夜間哨戒を終えた二人が帰還した。

今の俺には夜間哨戒というのは縁がないものだ。まあ、時期に目がいいことを理由に配属される可能性はあるのだろうがな。

 

「そう言えば……スナッチを飼い始めてから妙に夜目が効くようになったんだよな……」

 

俺は未だに転生特典のことをよくわかっていない。

千里眼だけが該当するのかと思っていたがそうじゃないらしい。

俺はランニングをしながらふとそんなことを考えていた。

 

〜数週間後〜

 

「今日、少佐が帰ってくるのか……」

 

坂本少佐が基地を発ってから2ヶ月近く経過した。

通信によれば本日に新人と共に到着するそうだ。

 

「そう言えば、坂本少佐が帰ってくると私の訓練担当は坂本少佐に変わるのでしょうか……」

「ミーナからの連絡では変わることはないそうだ」

 

リーネ軍曹はホッとしたような表情になる。扶桑の坂本少佐がつける訓練はキツいとでも伝わってるのだろうか。だとしたら俺がつける訓練はまだまだ甘いってところか。

 

「取り敢えず、担当が変わるにせよ変わらないにせよ。訓練メニューはキツいのに変えていくぞ」

「はい!」

 

まさにその時。警報が鳴る。未来視を持った俺より早い訳はミーナが索敵範囲と精度を向上させたからだ。

 

「予報より遥かに早いな……」

『ディー、リーネさん。そのままネウロイに向かってくれるかしら。リーネさんはディーの子機に入ってください』

「了解。ちょうど今から飛行訓練に移るところだったし、丁度いい。リーネ、行くぞ!」

「了解!」

 

銃の安全装置を解除し急行する。

 

「目標はかなり遠いな……シャーリー辺りが追いつきそうだ。リーネ軍曹、狙撃できるか?」

「やってみせます!」

「その心意気やよし」

 

なお、リーネは未だに戦果がない。どうやら飛ぶことに精一杯で射撃に魔力を回せないようだ。

それ以外にも故郷でたるブリタニアに対するプレッシャーで緊張するようだ。

訓練の二分の一でもいいから力を発揮してくれたら充分なんだがな……

どうにかして実戦慣れして貰わなければ……

 

「敵は目の前(数キロメートル先)に見えてるんだけどな……」

「ディーさんと同じ目の良さを持ってる人なんていないと思いますけど……」

「そう言ってくれるなリーネ」

 

しばらく飛行しているとルッキーニ、トゥルーデ、ペリーヌと合流した。

それと同タイミングで空母赤城からひとつの影が出撃した。

 

「あれが……扶桑からスカウトした新人……飛行は初めてなのか?」

 

覚束無い感じで飛行しているそれは少佐と話し合っていた。

うむ、読唇術をしようにも顔が見えん。

 

「リーネ、合わせ技をしようと思うがいけるか?」

「わ、わかりました!」

 

新人はネウロイにゼロ距離で射撃しコアを露出させた。

 

「コアが露出したようだ」

「良く見えるね〜私は射程内に捉えているけどいけるかな?」

「やってみたらどうだルッキーニ」

「わかったー!」

 

ルッキーニの実力の高さは配属されてから嫌という程思い知った。これぐらいの距離ならば落とせるだろう。

 

「まあ、物見事に当てるものだな……」

 

結果は十発全てがネウロイに着弾。剥き出しになったコアは衝撃に耐えられず崩壊した。

 

「コア破壊カックニーン♪」

 

それと同時に緊張の糸が切れたのか新人はストライカーを停止、恐らく気を失ったものだと思われる。

 

「十発十中だよ?凄いでしょ!」

「こちらも確認した。ネウロイ撃墜、戦闘を終了する」

「坂本少佐〜ご無事ですか〜?」

 

どさぐさに紛れて坂本少佐に抱きつく気か……残念ながら坂本少佐は新人を抱き上げているのでそれは無理だな。

 

「履いているユニットはゼロか……歳は……うむ、わからん」

「女性の年齢を探るのはマナー違反ですよディーさん」

「そうか……以後、気をつける」

 

赤城は無事なようだ。初めてにしてはよくやった方なのだろう。

 

 

 

 

「宮藤博士の娘さん……か」

 

一度、宮藤博士の墓前に行ったことはある。

そこには文字が刻まれていた。

『その力を、多くの人を守るために』

俺はこの言葉に宮藤博士の人間性を垣間見た気がした。

生きている頃に言葉を交わしてみたかったものだ。

 

「そう見たいよ。美緒に宮藤博士に関することを聞くつもりらしいわ。それでリーネさんの方はどうかしら?」

「射撃も飛行も才能を感じさせるよ。特殊性から選ばれた俺よりも才能はあると思う」

「ディーがそう言うなんてよっぽどね」

 

前は敬語を使っていたがミーナが「違和感があるからやめてくれないかしら?」と言われたので今は使っていない。

距離感を感じるそうだ。それに伴い基地内の仲間には敬語はやめている。リーネにディーさんと呼ばれた時は後から何かの気配を感じたのでゾッとしたが。

 

「しかし……プレッシャーからか上手く実力を発揮できていないようだ。故郷のために、と考えているからかもし知れないな」

「そう……でも、ここは最前線、即戦力だけが求められる。リーネさんには申し訳ないけど頑張ってもらうしかないわね……」

 

最前線……501統合航空戦闘団に所属する程の能力はリーネは持ち合わしている。だから、戦闘慣れさえしてもらえれば戦力になるんだろうが……

 

「だな……で宮藤軍曹の話だが……潜在能力がかなり高い。時期に現在のユニットでは宮藤の実力についていけなくなるだろう」

「そう……」

「見たところ今までユニットを履いたことな無さそうだった。そこのところはどうなんだ?」

「宮藤さんは今までユニットを見たことすら無かったのよ。無理もないわね」

「はあ……当分はリーネと一緒に訓練漬けだな」

「そうね。それで……眼の方は大丈夫?」

「あぁ……昔みたく見え過ぎることはもうない。だが、急に夜目が良くなった。今では昼間同然に見えるので困ったものだ」

「じゃあ、そろそろ夜間哨戒についてみる?」

「何事も経験……か。仕方ないやってみるよ。で、そろそろじゃないか?顔合わせ」

「そうね。行くとしましょうか」

 

さて、若干だか懸念するべきことがある。

リーネが宮藤軍曹に苦手意識を持たなければいいが……いや、どちらかという抱くのは劣等感か……

初出撃、しかも人生初の飛行で実戦を行った宮藤軍曹は潜在能力の宝庫だ。

その事で劣等感を感じて苦手意識を持たなければいいが……

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

驚くべきことに用事を終えたら帰ると聞いていたがここに宮藤軍曹が配属されるようだ。

俺と同じく、宮藤博士の言葉に感銘を受けたのだろう。俺が先程から宮藤軍曹と呼んでいるのはそういうわけがある。

 

「よし、全員揃ったな」

 

少佐は全員が揃った事を確認し切り出す。

 

「え〜、本日付けで連合軍501統合戦闘航空団に配属となった宮藤芳佳だ」

「宮藤芳佳です。よろしくお願いします!」




遅れましたがセンリさん9評価ありがとうございます!
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