ストライクウィッチーズ 鷹の目を持つ少年 作:何処でも行方不明
そして、長らく放置して申し訳ございません。
就職活動をしていたので執筆できていませんでした。
「……なかなか上達しないわね」
「宮藤は一度、魔法力運用の基礎からやった方がいいのでは?」
「それも視野に入れておくか……」
宮藤とリーネの飛行を見ながらコメントするのはコメント順からミーナ、俺、坂本少佐だ。
ちなみに身長は全員同じくらいだったりする。
え?男性として18で165は小さいって?
気にしてるから言わないでくれ。
ちなみにストライカーの都合上、男性ウィッチは小柄だったり中性的な体格だったりするのがほとんどだ。
あと、面倒だから宮藤軍曹は宮藤と呼ぶことにした。
「相変わらずリーネさんは訓練では上手くやってるわね」
「ディートリヒの教育の賜物だな。実践で訓練の2分の1……いや、3分の1でもできればいいのだが……」
「あの空回りは心の持ちようですからね。私にはどうしようもありません……」
「ディー、敬語よ」
「……あのなぁ、普通は目上の人には敬語を使うもんだろうよ」
「私は気にしないぞ」
そんな会話をしているが目線はリーネと宮藤から離していない。
「あとはあいつらの頑張り次第…か」
訓練が終わったあと、相変わらず宮藤は倒れリーネは足を伸ばして座っていた。
「おつか……ん?」
俺は二人に声をかけようとした。けれどそんな俺の横を通り過ぎてトゥルーデ(わからない人もいる可能性があるから言っておくがバルクホルン大尉の愛称だ)が二人の前に立った。
「バルクホルンさん……どうしたんですか?」
リーネはトゥルーデに気が付きそう言った。どうやらトゥルーデは宮藤に言いたいことがあるらしい。
「新人。ここは最前線だ、即戦力だけが必要とされる。死にたくなければ帰れ」
かなりキツめな言葉だな。まあ、普通は民間人あがりの人間に背中は預けるのは難しいと考えているのだろうな。多分、きっと
そんなトゥルーデに宮藤は答える。
「私は……みんなの役に立ちたいと…」
「ネウロイはお前の成長を待ちはしない。後悔したくなければ、ただ強くなることだ」
そう言ってトゥルーデはこの場を去った。
入れ違いに俺は二人に近寄る。
「あれはトゥルーデなりの気遣いだ。気を悪くしたのなら謝る」
「別にディーさんは何も……」
そう言って水筒を渡す。ストライカーを回収し格納庫に運ぶ。
「ディートリヒさんはなんで最前線でネウロイと戦うんですか?」
ふと、宮藤が俺に問いかけた。
俺はストライカーを運んでいるので振り返らずに言う。
「……《成し遂げんとした志を、ただ一回の敗北によって捨ててはいけない》
負けたままだなんて気に入らない。それだけだ」
嘘をついた。負けたままが気に入らないんじゃない。親友を失い、故郷を失った。
そこまでされて、何もできなかった自分が気に入らない。
「…ま、戦うことに迷いがあるなら帰った方がいいぞ。宮藤」
俺はそう言って格納庫に向かう。
ユニットをそのまま整備員に渡す。
「じゃあ、よろしく頼んだ」
「はい。また、差し入れお願いします」
「ああ、任せろ。今度は何がいい?」
ここの整備員は人が良い奴が多くて助かる。
ついでに嫉妬の目とかもないし。
「何か甘いものがいいですね」
「わかった。なら、なにか作ってこよう」
そう言って格納庫をあとにした。
※※※
その夜、夜間哨戒任務の予行練習として夜のウィッチーズ基地を歩いていた。
俺自身の目が夜ではどこまで見えるかの確認だけどな。
「……あんまり昼間と変わらないな」
本当に見え過ぎる目だ。神様からの贈り物らしいが傍迷惑な一品だ。
多分、遊戯王のミレニアムアイとかの方が使い勝手がいいと思う。
いや、ネウロイの思考が読めるかはわからないが
ふと、滑走路の方に目を向けてみた。
そこには宮藤とリーネがいた。
確かリーネは夜にあそこでポーっとしている事があったはずだ。
「……どうしたミーナ?」
「あの子たちが心配でね……昔の私たちを見てるみたいで……」
「ふむ……『訓練もなしにいきなり飛べた宮藤さんとはちがう』か……俺から言わせてもらえば、同じ人間なんてそうそういないと思うけどな」
「誰もそうは思わないのよ。あの人みたいにできたら。なんて、みんな思ってるわ」
そんな言葉を交わして俺はその場を後にした。
「あの人みたいに……か。そう思っても出来ないから割り切るしかないんだ。
頑張れよリーネ」
〜翌日〜
警報がなった。
ネウロイがグリット東114地区に侵入した。
との報告が監視所から入ったらしい。
今回は俺は基地待機組。
予測不可の事態に陥っても未来が見えるから比較的に適応しやすいから最近の出撃では待機を言い渡されることが多い。
「宮藤、少しいいか?」
リーネと会話をしていた宮藤に声をかける。
ちなみにリーネは「足でまといにできることなんて……」と言って走り去ってしまった。
「あ…はい」
宮藤の返事を確認してから会話を始める。
「リーネの故郷はここ、ブリタニアなんだ。
ヨーロッパ大陸がネウロイの手に落ちているのは知ってるな?」
「はい、昨日ディートリヒさんから聞きました」
「そうだったな。
欧州最後の砦、故郷のブリタニアを守る。そのプレッシャーからリーネは実戦では十全に力を発揮できないんだ」
「リネットさん……」
宮藤の表情が少し暗くなる。だが、気にしてはいられない。リーネにとって宮藤が燃焼材になるかも知れないんだ。
「宮藤はなんでウィッチに?」
「はい、困った人達の役に立ちたくて…」
「同じだな」
「へ?」
「入隊した時のリーネと同じことを言っている。その気持ちは忘れるな。そしたらきっと、上手く行く。その信念があればきっと、皆の力になれる」
その言葉で会話を終え空を見るために歩き始める。
集中すればココからでも見えるはずだ。
「……あれは……くっ!」
また、変な映像が頭に過ぎる。ロケットのようなネウロイがこちらに向かってくる映像だ。ミーナと俺とエイラが迎撃を行っているが相当の速度があるのか捉え切れていない。
「くそっ!」
ミーナに伝えるために走り出す。手遅れになる前に!
小会議室でミーナと合流し警報を鳴らした。
すぐにエイラが来て情報を共有する。
「ロケット式のネウロイ……それが今美緒たちが戦っているネウロイのコア……」
「ああ、この目で見た。今頃、坂本少佐たちも気づいているだろうな」
「出られるのは…私とディー、エイラさんだけね。サーニャさんは?」
「夜間哨戒で魔力を使い果たしている…無理だナ」
「そう……なら、三人で行きましょう」
そこに宮藤が乱入してくる。数秒後には宮藤に感化されたリーネも来るだろう。
「私も行きます!」
「……」
ミーナは一瞬だけ思考しすぐに答えを出す。
「まだ貴方が実戦に出るのは早すぎるわ」
「足でまといにならないように精一杯、頑張ります!」
ミーナは下がらない宮藤に先程よりも口調を強くして言う。
「訓練が充分ではない人を戦場に出す訳にはいかない。
それにあなたは撃つことに躊躇いがあるの」
「撃てます!守るためなら!」
リーネが入口近くに到着した。
なぜわかるかって?音も見えるんだよ。
「とにかく、まだあなたは半人前なの」
「でも…!」
そこでリーネが姿を現した。
「私も行きます!二人なら一人分ぐらいにはなります!」
その言葉は……
「くくく……いいじゃないか。その気概は推して知るべしだ。
ミーナ、二人を出撃させてもいいんじゃないか?」
俺の心に響いた。なんて言い方はポエミーだが、実際に面白いとは思った。だから進言した。
俺の言葉を受け、ミーナは少し考えた。
「…90秒で支度しなさい」
許可を出したのだ。自分で進言して言うのはあれだが驚いた。
「「はい!」」
格納庫に走っていく二人を後にミーナがため息をついた。
「…私たちだけじゃダメだったの?」
「いや、俺がいてもいなくても、この結果になっていたさ」
かくして俺たちは出撃した。
出撃前から既にネウロイの姿は捉えている。
「やはり早いな…シャーリー級だ」
「そんなに早いのカ…」
千里眼で捉えた標的は動体視力のおかげでゆっくりと見えるがそれでも動いているのがわかる。
今まであんまり見ないスピードだ。
「……ここら辺かな」
そこで俺は力の限り爆弾を上に投げた。
さて、そろそろ始めるか。
「三時の方向から敵は接近中」
「了解、私とエイラさんで先行、ディーは未来位置を予見し逐一報告、宮藤さんとリーネさんはここでバックアップをお願いね」
「「はいッ!」」
「いい返事だ」
戦闘が始まる。そろそろネウロイと先程投げた爆弾が接近する頃合だな。
簡単な時限式爆弾。投げてから5秒ほどで爆発する。
全てを踏まえて扱えば遠投し先制攻撃が可能になる。
ストライカーの加速と運動エネルギーをうまく扱えばかなりの飛距離がある。
というわけで起爆。
ドォォン!
という音が聞こえた。水柱は上がらない。もちろん水中に入っていないからだ。
爆撃制御により俺が引き起こした爆発は物理法則何それ美味しいの?状態だ。
火柱がネウロイに向かって襲いかかる。
まるでポケ〇ンのだいち〇ちからのように。
「ネウロイ健在、というか火柱を避けやがった!」
イライラと声を出してしまう。これで撃墜されることはないと踏んでいたが減速は出来ると思っていた。
この速さでは一撃離脱戦法は取れない。かと言って速さを合わせるのは難しい。
何故かって?
この世界にあるかは知らないが、切り離し式のロケットみたいな機構がネウロイには搭載されている。
それにより軽量化しさらに加速するネウロイはミーナとエイラを容易く振り切る。という映像を見ている。
「リーネ、宮藤!ネウロイは必ずそっちに向かう!俺じゃ太刀打ちできない!
二人だけが頼りだ!」
通信をいれながらも手に握るラインメタルFG42自動小銃から何発もの弾丸を飛ばすが当たる気配がしない。
どれも紙一重で避けられる。
両手撃ちなんて器用な真似は俺はできないのが悔やまれる。できたら偏差射撃でどうにでもなっただろうに。
「でもディーさん達でダメだったなら……私たちには……」
「いいからやれ!リネット・ビショップ!俺にできないことをやるんだ!」
「……え?」
「宮藤!リーネを支えてやれ!」
「わ、わかりました!」
俺がこの一瞬で藁を掴むようなイメージで見た未来。それは……
リーネと宮藤が協力しネウロイを撃墜させるシーンだった。
おそらくは別の世界の可能性。
一瞬で未来を人為的に見ようとすると全く関係の無い未来を見ることが稀にある。
……1度、ネウロイが攻め込んだこの世界の正史ではなく、俺が元々生きていた世界のように戦争が起こりミーナが目の前で肉塊になる未来を見た時は発狂しかけた。
最近は練度が上がった?のか、別の可能性は見ることはあってもある程度は誤差のない世界の未来を見れるようにはなったな。
なーんてことを考えているうちにリーネと宮藤はネウロイを撃墜したようだ。
……感激のあまりリーネが宮藤に抱きつき、そのまま仲良く着水してるけどな。
「ま、終わりよければなんとやら。だな」
いま、思ったのですが。
この主人公(ディートリヒ)ってチート何でしょうか?