(読者が気付かないと意味はない。)
ちなみに、私が赤い目で一番最初に連想したのはウサギです
「おーい、大丈夫かー?」
「大丈夫。少しぼーっとしただけ。」
何か悪いものを見ていたような気がする。
「…そうか。で、隊長どうする?この子供は連れていくか?」
「その子供を起こして、こっちに連れてきてくれ、それで決める。」
「わかった。」
軽口不死者が、簡素な服の腰帯から、意図的に隠したであろう錆びた鍵を取り出した。
「よく手に入れましたね。」
「ああ、手に入れるのに苦労した。」
そう言いつつも、鍵を開け中に入る。
軽口不死者は、中の子供を抱えて出てくる。
「さて、起こすか。おーい、起きろー。」
「…zzz」
「ぐっすり寝てやがる。フィーア、後は頼んだ。」
フィーアさんが、特大剣を背負うように納め、子供を受け取る。
「え!?ちょ…。……あ、朝だよー…。」
…………。
ダメだ。堪えるんだ。今笑ったら殺される。
軽口不死者は…、完璧なポーカーフェイスだ。
隊長は、無理っぽいですね。
「フッ…あ。」
「隊長…、少々失礼。」
ドゴッ
子供を抱えながら、フィーアさんが放ったハイキックは、隊長の頭部に吸い込まれ、隊長の抱えていた不死者ごと吹き飛んだ。
私は心の中で合掌する。
「んで?どうすれば起きるんだ?」
「起きるまで待つ訳にもいかないですしね。」
「………パンパン」
隊長は無言で砂ぼこりを払い戻ってくる。
「名前でも呼べば起きるのではないか?」
「名前ねぇ。確か生まれ変わりの前の名前は”カルト”だったか?」
「…ツ!………」
軽口不死者が名前を口にした瞬間、頭痛が走る。
頭が燃えるように熱く、痛い。
脳裏に浮かべるのは、赤い瞳だ。
同時に、何かが語りかけているように感じる。
そう、『違う。』と。
直後、まるで誰かに体を操られたかのように口が動く。
「…結局起きねぇな。隊長、どうします?…ん?おいおまえ、大丈夫か?さっきから様子が変だぞ。」
「…クトア。それが我が名だ。」
全員が一気に臨戦体勢に変わる。
隊長は、即座に特大剣を軽口不死者に渡し、前に言っていた”呪術の火”を取り出した。
特大剣を受け取った軽口不死者は、慣れた手つきで独特な構えになる。
フィーアさんは、特大剣は背負ったままだが、左手にはタリスマンを持っている。
その後、隊長が私に問いかける。
「お前は誰だ?何者だ?」
「私は…、私は、コロナ。不死街のコロナ。」
しばらく間が空き、不死隊の各員でアイコンタクトのあと、軽口不死者が近づき、声をかけられる。
「おい、本当に大丈夫か?さっきから言動がおかしいが。」
「…はい、もう大丈夫です。さっきまでは頭痛がしましたが、大丈夫です。」
「…本当に大丈夫そうですね。良かったです。」
全員が構えを解く。
そして、隊長が口を開く。
「それにしても、直感で深淵の気配を感じたが、気のせい……では無さそうだな。少なくともそこの2人も、何かは感じ取ったようだしな。」
「そこんところどうだ?元遠征組のフィーアさん?」
「休暇中の現遠征組が何を言ってるのですか…。深淵で間違いないと思います。ただ、何でしょうか。性質は同じはずなのに、少し違うものに感じました。それに、クトアなんて聞いたことも無いですし。あら?」
フィーアさんの疑問符とともに、視線が集まる。
抱えている子供が目を覚ましたのだ。
フィーアさんは子供を下ろし立たせる。
「おいガキ。父ちゃん母ちゃんはどうした?ここで何してる?」
「…お姉ちゃん。」
「あ?」
子供は、軽口不死者の質問を無視して彼の隣を通り抜ける。
あれ?私の所に来てない?
そして、抱きついてきた。
その瞳は、無垢で青い。
はて、私に妹は居ない……はずなのだが。
「えっと、名前は?」
「…クトア。」
軽口不死者がじっとした目でこちらを見ている。
「お前ぇ……、詳しくは拠点で聞こうか。」
「いえ、違います。違うんです。」
「私の大好きなお姉ちゃん。」
「めっちゃ懐いてるじゃねぇか!」
(どういうことなのー!)
まるで意味がわからない。
けど、フィーアさんからフォローが飛んできた。
「けど、それだとおかしいですよ。こいつが言っている通りなら、彼女は生まれ変わりのはずなのですから。……どうします?隊長。」
「…連れていこう。子供の不死者というのもあるが、もしこの子が、さっきの深淵に関係しているなら、何らか手がかりになる可能性もある。」
「危険じゃねぇのか?」
「責任は持つ。俺が常に監視する。」
「…やめとけ、お前は隊長だろ?流石に常務があるから、お前が監視するのは無理だ。俺が代わるさ。」
「お前がか?しかし、お前は遠征が…。」
「最近の遠征も飽きてきたし、お前の言添えがあれば、そっちの任務にも付けるだろう。」
「そっちのが本音っぽいが…、まあ、なんだ。助かる。」
「気にすんな。せいぜい部下を使い潰してくださいよっと。」
フィーアさんも、満更でもなさそうな顔をしている。
なんとなく、この人たちの事が少し分かった気がする。
事は決まったらしく、フィーアさんが締める。
「では、拠点に帰還しましょう。私が先行します。」
ガラガラガラガラ
上から何か崩れる音がした。
結構大きい音だ。
私は1つ思い当たるものがある。
「フィーアさん。追加で火薬樽とか置いてませんよね?」
「ひどいですよコロナさん。そこまで沢山置いてませんよ。…たぶん。」
隊長と、軽口不死者も少し目を伏せてる。
「一応、上を確認しに行こう。まだ出入口が崩れたとは限らない。」
隊長の言い分もあるので、そのまま上に向かうことになった。
果たして深淵の監視者は、何回目の火継ぎで薪の王なったのか。
その辺はどうしても独自解釈と、妄想で補うしかないですねー。どうもダークソウルごとの年代も1000年単位とかあるそうですしね。
ただ、5人の薪の王との間は、そこまで大きい時間差は無いと……思っておきたい。
~カーサス地下墓~
灰「吊り橋だ。絶対落とされるな。ゆっくりゆっくり…」
骸骨兵「カタカタカタカタ」
灰「ん?後ろから音が。うわ滅茶苦茶来た!」
骸骨兵「カタカタカタカタ」
灰「多い!奥に逃げる!うぉ!?くっ、反撃!…あ、橋が」
ガッシャァン
灰「おーちーるー」
灰「YOU DIED」
ホレイスさん、何であんなところに居たのですね?