不死隊の少女   作:NiguraSu

5 / 12
私はダークソウルの国なら、やはりカタリナに行きたいですね。ジョッキを片手に『太陽あれ!』は、一度は乾杯でやってみたいです。


脱出②

コツコツコツコツ

 

5人と担がれた1人、合計6人で縦に並び階段を上がる。

今は地下1階なのだが、既に熱気がすごい。

まるで焼き釜だ。

 

「やべぇ、熱い。最近の遠征先は寒いところばかりだったから、熱いのは久しぶりでたまったものじゃないな。」

 

「私のときの遠征先はデーモンの遺跡だったので、逆に熱かったですね。」

 

「というか、フィーア。相当な燃料を積んだな。俺もびっくりだ。」

 

「違いますよ!少し多かったかもしれませんが、少なくともこの建物周辺には置いてません。」

 

「…でも少し多かったんだな。」

 

「………」

 

あ、フィーアさん、少しいじけた。

心なしか、フィーアさんの不死隊のフード、主に頬の部分が膨らんでいるような気がする。

かわいい。

 

ギュゥ

 

服の裾が握られる。

例の子供クトア…彼女からしたら私は姉らしいが。

その妹君の様子は…

嫉妬していらっしゃった。

かわいい。

 

改めて見ると、不死街基準だと珍しい顔立ちだ。

かなり整ってるし、髪は一見黒いが、どちらかと言うと赤毛に近い。身長も子供らしく、私の腰ぐらいの高さだ。

目は碧眼で、私の事以外無頓着なのか、さっきみたいな事以外は表情が全然変わらず、まるで人形みたいだ。

 

先頭のフィーアさんが、なにか反応する。

 

「残念ですが、上には出れそうに無いです。」

 

地上部分の部屋が崩れたのか、地下の部屋の中間部分で大きく崩れ、先に進めない。

 

「…あの、本当に申し訳ありません。私のせいで……。」

 

「いや、謝る必要は無さそうだ。」

 

軽口不死者が崩れてできた壁の右端に手を突っ込んだ。

すると何かを引っ張っている。

出てきたのは、服の切れ端だった。

どうやら僅かに刺繍があり、何かの模様にも見える。

 

「ちっ、上にも積まれてるか。…この布なんだが、さっき説明した深みの聖堂の信徒のものだ。恐らくこの状況、仕組まれたものだ。」

 

「…ほう、情報が漏れてた?どちらにしろ、この状況を打破する必要があるな。このまま、消し炭になるのは困る。」

 

「あるとしたら、ガキの牢屋に隠し扉があるかぐらいか。おそらく、あるとは思うが……」

 

「ありますよ。」

 

私は、はっきり答えた。

軽口不死者の目が少し細くなった。

 

「そろそろ、お前の素性が本当に気になってきた。…で?根拠はなんだ?」

 

周りが燃えているからか、脱出が優先なのか、今は追及するつもりは無いらしい。

どうせ、聞かれるし、吐かされるだろうから隠しても無駄だろう。

 

「どこかは分からないけど、この建物の地下の最奥と不死街の入り口の関所が、繋がってるそうなの。ただ、関所から入って帰ってこれた者はいない。挑戦する元同業者は多かったけど。」

 

「へぇ?元同業者ってのは?」

 

「盗人。私はもう足を洗った。」

 

「ふぅん。成る程ねぇ。」

 

軽口不死者は顎に指当て、考える仕草をしたあと、答えた。

 

「情報の信憑性が上がったな。よし、行こうか。」

 

「そうだな。」「そうですね。」

 

そのまま何も返さずに、階段を降りていく。

 

「いいの?」

 

「何がだ?」

 

一番最後尾の隊長が答える。

 

「私は盗人。」

 

「元だろう?ファランの不死隊に、素性はあまり関係ない。何なら、更に大変な素性の奴もいる。」

 

「?」

 

「奴だよ。」

 

隊長の指を指したのは、軽口不死者だ。

…更に大変な素性?

 

「あいつは、『ロンドールのアドム』。本人曰く、騎士で処刑人の大罪人の裏切り者らしい。」

 

「処刑人で大罪人?矛盾してる。嘘?」

 

「全部本当らしい。どうやら、騎士と処刑人を兼業してたらしく、ある時、自身の主を裏切って、そのまま国に追わたそうだ。」

 

「よく、ファランの不死隊に採用しましたね。」

 

「はは…本当にそうだな。だが私は、あいつが本当にそんな事をしたのか疑問に感じる事がある。長い付き合いだが、本質は良い奴だ。人を煽るのはいただけないがな。」

 

フフッと隊長は、軽く笑う。

その笑いの裏には、絶対の信頼が感じ取れる。

 

「そういえば、隊長は?」

 

「ん?自己紹介してなかったか。『アストラのグレイス』だ。」

 

「アストラ?確かその国は…。」

 

「ああ、亡国、無くなった国だ。」

 

隊長さんは、それなりに長い時を過ごしているようだ。

 

「さて、お喋りは終わりだ。置いていかれないようにしないとな。」

 

私が、同意し地下の最奥に着く頃には、私の素性の事など小さく思えた。

 

 




アストラの人って、いい人が多い気がする。
人によっては、アストラに嫁&婿もいますし。

私は素性:盗人は作ったこと無いですねー。
いつも、騎士か魔術師か持たざるです。

処刑人の大剣「敵倒すとFP回復するよ!」
↓(持ち主が変わり、とても使い込まれると…)
ゲールの大剣「狼騎士並みアクロバティック!」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。