けものフレンズ 〜ふぉーるあうと!〜 作:ガイガーカウンター
ヒュー……
そんな風が吹いている。
空には飽きる事なく光り続ける太陽。
下には凄まじい熱を持った砂の海。
隣にはヘトヘトになったカラカルがいた。
「あ、暑い…、さばんなちほーとは比べ物にならないわね。」
「そうだな、足に付いてるのが靴って気づかなきゃ今頃踊るように死んでただろう…。」
「ファインプレーよ、クロー。」
少し前、じゃんぐるちほーからさばくちほーに移動するときに足に凄まじい熱さを感じて死ぬかと思った。
どうやって渡ろうかと考えてると、あの男の声が頭に響いて、それのおかげでこれが靴だとわかったのだ。
………どうして気づいた瞬間熱くなくなったのかは知らないが。
そして今さばくちほーを歩いてるわけだが…、困ったことに目印になりそうな物など何もなく、周りを見渡せば砂だけが目に映り、げんなりするだけだった。
「カラカル、生きて帰れるかな?」
「………分からないわ。」
あぁ…水が欲しい、喉がカラカラだ、どこかに湖は…。
ん?あれは…。
「カラカル!あれって湖じゃないか!?」
「え?……ホントだ!良くやったわね!」
二人揃って全力で走り、湖を目指す!
……
「カラカル!走ってるのに全然近づいてる気がしないぞ!」
「私もそう思ってたわ!けどこのまま何もしなくても死ぬわ!」
「そっか!それじゃあ走るか!」
「ええ!」
ははははは、のどかわいた。
水がのみたーい。
「ねむねむ…ん?そんなところで何やってるのー?」
「湖を探してるのよ。あなたは?」
「フタコブラクダだよー、よろしくねー。…そっちにオアシスは無かったと思うよー。」
「オア、シス…?」
『ヒャッハー!新鮮な水だ!』
『そのままオアシスに突っ込んでみろ、このオアシスを赤く染めることになるぞ。』
『ちょっ…冗談じゃないですかやだなぁ…。』
「オアシスってなにかしら?」
「オアシスっていうのは私たちの言う湖の事だ。」
「あら、クロー知ってたの?」
「いや、またあの男の声が聞こえて来たんだ。」
「ふーん、あ、そう言えば私の名前はカラカルよ。普段はさばんなちほーで暮らしてるんだけど今は旅に出ててここは初めてなのよ。……オアシスの場所知ってる?」
「知ってるよー、案内するから付いて来てー。」
「ありがとう!ほんと助かったわ。」
フタコブラクダが歩き出した。
「私の名はクローって言うんだ、元の名前はデスクロー!よろしくな!」
「よろしくー。…ねむねむ。」
「そういえば私たちがさっき見たオアシスはなんだったのかしら…。」
「それは多分偽物だと思うよー。もし気づかなかったら一生走ってたかもねー。」
「こ、怖い!怖い!」
このさばくちほーはそんなに恐ろしい場所だったのか…。
いつもセルリアンに警戒して身を引き締めてるのだが、先ほどの話を聞いてさらに緊張した。
「あ、あれだよー。せっかくだからのんでいこー。」
「やったわクロー!ついに水が飲める!」
「死なずに済んで本当に良かったな!カラカル!」
二人で喜びを分かち合い、笑顔で走り出した!
今度はいくら走っても近づけないなんてことは無く、あっという間にたどり着いた!
私は思いっきりオアシスの水面に顔を近づけた。
カラカルも勢いよく顔を近づけたものの丁寧に水を飲み始めた。
さすがに飲んでる横で頭を突っ込むのは良くないと思うので、カラカルとは離れた場所に行って、思いっきり顔を突っ込んだ!
顔が冷たい水に洗われる。
とても心地いい。
私は口を思いっきり開けて、口一杯に水を入れて、飲んだ。何度も、何度も。
息が続かなくなったので、私は頭をオアシスから出した。
「ぷっはぁ!うまい!さすがここまで喉カラカラで来たことはある!最高だ!」
カラカルの方を見ると、カラカルは驚いた表情をしていた。なんだと思い視線の先を見るとそこにはフタコブラクダが居た。
水をどんどんどんどん飲んでいく。……大丈夫かあれ。
遂に水を飲み終えたフタコブラクダは、そのままねむねむと言いながら眠ってしまった。
「なんて言うか…」
「色々とすごい奴だな。」
私たちは口を開けて、フタコブラクダを見つめていた。