けものフレンズ 〜ふぉーるあうと!〜 作:ガイガーカウンター
私たちはオアシスの近くに生えていた木に背中を預け、二人で喋っていた。
「驚きだな、こんな場所に住むフレンズがいるなんて!」
「そうね、私もこの辺りには来たことがないわ。」
「そうなのか?カラカルは全部行ったことがあると思ったんだけど」
「私が来たことがあるちほーはさばんな、じゃんぐる、へいげんぐらいかしら。」
「へー、意外と少ないんだな。」
「そうね、図書館に行くときにできるだけ早く行けるように、寄り道はしなかったわ。」
「あれ、それじゃあこのさばくちほーって寄り道…」
「いえ、ここは迂回したわ。ジャガーに教えてもらったからね。」
「なるほどー、ジャガー!どうして止めてくれなかったんだ!?」
「たぶんあなたにもっといろんなフレンズと出会って欲しかったんじゃないかしら。」
「え?」
「ジャガーはアンイン橋の近くに住んでるから出会うフレンズが多いのよ、もちろんさばくちほーのフレンズも通るらしいわ。」
「それで、あなたが頼れるフレンズが少ないってことに気づいて、もっとそんな友達を作って欲しいと思ったんだと思うわ。」
「頼れる、友達か…。」
そういえば私はまた忘れていたような気がする。
友達も仲間もお互い助け合うものだ。
決して自分が相手を守るだけじゃないってこと、また忘れてたなぁ…
「…ジャガーには感謝しないとな!」
「それがいいわね。とは言っても、本気でここを通れると思ったのかしらジャガーは…」
「さぁ、どうなんだろうな?」
「「ふふふふ、はははははは!」」
どこに笑う要素があったのか、分からなかったがなんだか笑いたい気分になった。
二人で笑ってると、なんと言うか…心があったまる気がしたんだ。
そんな時、オアシスをちらりと見ると、何人かのフレンズが水を飲んでるのが見えた。
「よしっ!それじゃあ、ジャガーの期待に応えるためにちょっくら行ってくる!」
「あ、私も行くわ!」
二人揃ってまずはウロコの模様をしてる帽子を被ったフレンズに話しかけた。
「やあ、私の名前はクローって言うんだ、そっちは?」
「センザンコウです。気軽にセンちゃんと呼んで下さい。」
センちゃんはそう言うと、スッと立ち上がってこちらを見て来た。
「よろしくね、センちゃん。私の名前はカラカルっていうのよ」
「よろしくお願いします、カラカル。」
「ところでセンちゃんはここに住んでるのか?もしそうだったら教えて欲しいことがあってさ」
「……実は私はここに住んではいないのです。ここには友を、探しに来ました。」
「友達?それってなんていう名前なの?」
「オオアルマジロ、かつて一緒に仕事をしていたのです。」
「あっ、それってもしかしたら…」
「!、知っているのですか?そうだとしたらぜひ教えて欲しいのですが…。」
「オオアルマジロならへいげんちほーに居たわよ。と言っても、けっこう昔の話だから今もいるとは限らないけど…。」
「それってどれくらい前なんだ?」
「あなたが生まれた噴火の一つ前の噴火の時よ、その時に私は生まれたの。」
「そうだったのか…って、噴火ってなんだ?」
「噴火っていうのはあの山がサンドスターをジャパリパーク中にまき散らすことです。その噴火の後は新しいフレンズが多く生まれますが、同時にセルリアンも出て来ます。」
「なるほどー、全然違うフレンズとセルリアンでも、生まれ方は一緒なのか…。」
不思議な話だな
「しかし、へいげんちほーに居たのですか、教えてくれて本当にありがとうございます。それでは私はさっそく向かう事にします。」
「え!大丈夫なの?夜になるまでここに居た方が…」
「それはダメです。あっちに居るヒトコブラクダが教えてくれました。恐ろしい寒さで凍え死んでしまうかも知れないそうですよ。」
「な、なんじゃそりゃ!」
こんなクソ暑いところが夜になると寒くなるだって!?冗談じゃない!
「こ、ここは本当に危険な場所ね…」
「そうだな、とりあえず誰か道案内をしてくれるフレンズは居ないだろうか…。センちゃんはもう見つけたか?」
「まだですね…できる限り早く見つけたいです。」
「あ、それじゃあ私たちもへいげんちほーに用があるから探すの手伝うわ。」
「ありがとうございます。それでは二手に別れて探しましょうか。私はこっちに行きます。」
そう言うとセンちゃんは立ち上がって左回りにオアシスを歩いて行った。
「よーっし!探すか!て言ってももう候補はいるんだけどな。」
「そうね、それじゃあ聞きましょうか。」
私たち二人は真っ直ぐ、フタコブラクダとヒトコブラクダの元へ歩き出した。