けものフレンズ 〜ふぉーるあうと!〜   作:ガイガーカウンター

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第12話 思い出した遊び

「ふぅ、さっきは酷い目にあった!」

 

「あれはあんたが悪いでしょ。」

 

カラカルは呆れた顔でそう言った。

そうさ!私が悪い!けど!けど!

 

「うぅ…まだヒリヒリするなぁ。」

 

「オアシスに飛び込んだら多少マシになるのでは?」

 

「いや、それはダメだろ。それにもうだいぶ離れてるし…」

 

「スナネコ、あなたの家まであとどれくらいかしら?」

 

「そうですね、もうすぐしたらつきますよ。」

 

私たちは何にもない、いや、砂があったか。

私たちはただ砂の上を歩いていた。

 

「ん?そういえばセンちゃんはこれが靴って分かってるのか?」

 

「何がですか?……あぁ、それは靴というのですね。私は道中見つけたこの変なやつを足につけてここまで来ました。が、今となっては必要なさそうですね。」

 

センちゃんは足からそれを取るとポイっと投げ捨てた。

 

ん?今のは見覚えが…

 

「ちょ!ちょっと今のはなんだ!どこに投げた!?」

 

「靴はもうあるのに欲しいのですか?それならあっちに…どうやら砂に隠れてしまったようです。」

 

「あー!なんてことを!」

 

あれはたぶん男たちが履いていた軍靴という靴だ!

なにか記憶を思い出す手がかりになると思ったのに…残念だ。

 

「な、なにか悪いことをしましたか?」

 

「いや、何でもないよ。大丈夫さ…」

 

はーっ、まぁいい、とにかく今はスナネコの家に行く事に集中しよう。

 

「アレです。あの穴がボクんちです。そしてボクんちの中にまた穴があるのでそこからたぶんへいげんちほーに行けます。」

 

「へー、……たぶん?」

 

「はい。あそこには行ったことがないので。」

 

「「「……………」」」

 

果たして私たちはへいげんちほーに辿り着けるのだろうか…物凄く不安になってきたぞ。

 

そして程なくしてスナネコの家の中へと入って行く。

中は地面は砂、壁は石であった。

 

「今から掘り返すので少し待ってください。」

 

そう言うとさっそくスナネコは穴を掘り始めた。

どんどん猛スピードで掘っていき、穴が見えてくる。

そして掘られた砂から出てきた物を私は見逃さなかった。

すぐに拾ってみるとそれは変な筒のようなものであった。

 

「なんだこれ?」

 

『ん?興味あんのか?…へへっ、こいつはヌカ・コーラって言ってな美味いぞ、飲むか?』

 

「ヌカ、コーラ…これはヌカ・コーラって言うらしい。」

 

「へー、何に使うものなのかしら?」

 

「これはたぶん、こうやって飲む飲み物だ。」

 

あの男がやっていたのと同じように蓋を開けてみる。中には黒色の液体が入っていた。

 

「……本当に飲めるの?」

 

「私はやめておいた方がいいと思います。」

 

「どうだろうな?まぁ、大丈夫だろ。」

 

私はそのまま口をつけ一気にヌカ・コーラをグイッと傾けた。

二人はあっ、という顔をして見守っている。

スナネコは相変わらず鼻歌を歌いながら砂を掘ってくれている。

 

そして、流れ込んだ液体の味なのだが…。

 

美味い!しゅわーっと口が溶けていくような感触があるが、それもなんか美味い!

こんな美味いものを独り占めなんて良くないので二人にも勧める。

 

「えっ!えーっとー、……分かったわよ。」

 

カラカルが先にヌカ・コーラを手にした。

カラカルは匂いを嗅ぎ始める。くんくん、くんくん、何度も繰り返してようやく意を決したのか、私と同じようにゴクリと飲んだ。

 

「……!、ぷはぁ!美味しいわね、これ。」

 

「だろ!」

 

「えぇ、なんか癖になるわ。」

 

カラカルがもう一度飲もうとするが、思い直してセンちゃんに渡した。

 

「はい、どーぞ。美味しいわよ?」

 

「……………本当ですか?」

 

「本当よ!」

 

「くっ、私の有鱗目の名は伊達ではありません!こ、行動でもって証明してみせます!」

 

「あ、スナネコの分も残してあげてね。」

 

たぶんその有鱗目っていうのは関係ないと思うけど…

そうこうしてる内にセンちゃんはゴクリと飲んだ。

目を閉じて体は震えていたが、すぐに目を見開いて驚きの表情を浮かべた。

 

「お、美味しい…!」

 

「でしょ?」

 

「穴を掘り終えました。…それ、なんですかぁ?」

 

スナネコが穴を掘り終えたそうだ。そして、すぐにこちらへ近づいてきた。

 

「ヌカ・コーラだ、美味いぞ?」

 

「ホントですかぁ?」

 

そう言いつつもスナネコはすぐにヌカ・コーラを受け取って、匂いを嗅ぎ始めた。カラカルほど入念ではなく、ちょっと嗅ぐとすぐに飲み始めた。

 

「ゴクッ、ゴクッ…、ぷはぁ!おいしーい!」

 

「へへ!だろ?それじゃあもっと…」

 

あっ、後ちょっとしかない。

 

「「「「……………」」」」

 

真ん中に置かれたヌカ・コーラを四人のフレンズが囲っている。

皆が互いを見張るかのように見つめていた。

 

なにか、どうにかする方法はないかな

 

『しかしタダでやるのももったいねぇな…。そうだデスクロー!Rock-Scissors-Paperで俺に勝ったらくれてやるよ!』

 

『おいおい、デスクローはPaperしか出せねぇんじゃねぇのか?』

 

『こいつは賢いから教えたらすぐ覚えるさ。よく見てろよ?』

 

『まずは手を出せ。そうそう、それで、これがRockそんでこれがScissors、最後にPaperだ。この三つで戦う。RockはScissorsに勝つ。ScissorsはPaperに勝つ。そんでPaperはRockに勝つんだ。手本を見せてやる。おいーーー、やるぞ。』

 

『仕方ねぇな、いくぞ。』

 

『Rock,Scissors,Paper,1・2・3!!』

 

『っと、まぁこんな感じだ。俺はScissorsでこいつはPaperだから俺の勝ちだ。いけるな?それじゃあいくぞ』

 

『Rock…Scissors…Paper…one,two,three!』

 

そうだ、これだ!

私はさっそくみんなにこれのやり方を教えた。

みんなも気に入ったようでさっそくやる事になった。

ヌカ・コーラを賭けて。

 

「「「「ろっく!しざー!ぺーぱー!わんつーすりー!」」」」

 

「おっ?これはボクの勝ちですね。」

 

「いや、私も勝ってるわ。」

 

「私も勝ってます。」

 

……………………。

 

「そ、そんなに気を落とさなくても私が勝ったら少し分けてあげるわよ。

 

「いや、いいんだ。それより勝者を決めよう!」

 

「そうね、それじゃあいくわよ!」

 

「「「ろっく!しざー!ぺーぱー!わんつーすりー!」」」

 

「やった…!私の勝ちです!」

 

センちゃんが笑顔になる。

最終的な勝者はセンちゃんになったようだ。

センちゃんはさっそくヌカ・コーラを飲み、気持ちよさそうにぷはぁと、息を吐いた。

 

この後もこの遊びが面白かったので何度もやったのだが私が勝てたのは一度だけだった……。

他の遊びをやりたかったけど何も思い出せなかったから出来なかった。

 

「悔しい!今度は絶対負けないからな!覚えとけ!」

 

スナネコの家に私たちの笑い声が響いた。

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