けものフレンズ 〜ふぉーるあうと!〜   作:ガイガーカウンター

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「これは…なにが起きてるんだ…?」

そこにはデスクローがいた。
目には正気の光がかろうじてあるが、ふっと風が吹けば消えるような炎を思わせるほど弱々しいものだった。
頭には無かったはずの鬼のようなツノが生え、手には幾たびもの敵を切り裂いた爪がある。
尻尾は恐ろしい大きさに、敵の骨を粉々に砕くハンマーとなり、服は全てウロコと化し、戦車の主砲すら弾く堅固なる要塞となる。
目は金色の光に輝き、見るもの全てを恐怖に陥れ、心臓を止めかねないほどの殺意を放つ。

そこに居たのは、あらゆるものを殺すためだけに生み出された悪魔だった。

「クロー!?もしかして、野生解放を…!」

そして、風が吹き始めた。







第27話 猪突猛進

これは…

そうか、ワタシ ハ イマ デスクロー ニ…

ダメ、ダ。コノママ ノミこまれてたまるか!

 

いまの私になら、出来るはずだ。

この体を操って、野生解放を使いこなす!

 

そして、力を得て、それから、それから…

 

それから……なにをするんだっけ?

 

あ、ああ…あれ?おもい、だせないなぁ。

なんでこんなことしてるんだ?

どうしてわたしは自分のやりたいことをがまんしてるんだ?

なにかたいせつなりゆうがあるのかな?

でも、なんにもおもいだせないから、たぶんないんだろう。

 

だったら、やりたいことやっちゃおう

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「い、一体どうしたんだ…!?」

 

「ラビラビ!オーロックス!クローから離れて!」

 

カラカルは悲鳴のような叫び声をあげるが、オーロックスはその場を動こうとしなかった。

 

(まさか、あの時のクローみたいに…!)

 

恐怖で体が動かないのだと考えたカラカルはそんなオーロックスを助けるために足を踏み出そうとしたその瞬間、横から手が目の前に刺さる。

 

「っ!?なにするのよラビラビ!」

 

「君の方こそ、何をする気だい?」

 

「助けるのよ!」

 

カラカルがそう言うとアラビアオリックスはクスリと笑って言った。

 

「助けられるのは私達だよ、カラカル。ま、見ててよ、オーロックスは簡単に負けるようなやつじゃないから。それに、…ああいうヘラジカみたいなやつの相手は手馴れてる。」

 

「え…?」

 

オーロックスは微動だにしない。

槍を構えたまま全くうごない。

 

(……あれ?槍なんていつ構えてたっけ?)

 

次の瞬間、切り掛かった。それはクロー。

その長い爪を振り下ろし、目の前のオーロックスを縦に裂んと膨大なる脚力を以ってして飛び込んだ。

滑空するかのように飛んできたデスクローに対し、オーロックスはスライディングをした。

 

そして、デスクローが真上に来た瞬間にその槍を突き上げた。

いくら堅固なウロコを持っていて、痛みは感じなかったとしても、その突き上げられる浮力には逆らえない。

 

「ガァッ……!?」

 

デスクローは空中高く放り投げられ、落ちようとしている。

その大き過ぎる隙をオーロックスは見逃さず、すぐに立ち上がりデスクローを追い、地に落ちた瞬間を狙って体を一回転、そして槍を頭に振り下ろした。

凄まじい打撃音が長閑な平原に響く。

そして、場の空気は凍りついた。

 

「ちょ、ちょっと!?クロー!大丈夫!?」

 

カラカルは急いでクローのところへと駆け寄った。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「うっ……ぐっ……」

 

くそ……、間抜けか私は!!!

痛っつ…なんつう事を…だが、これで頭は冷えた。

今なら、間違いなくできるはずだ。

何かに囚われない、私の野生解放が!

 

「はぁ、はぁ、」

 

「クロー!?大丈夫なの!?しっかりして!」

 

「へへへっ…私は今まで以上にしっかりしてるぜ。」

 

「何言ってんのよ!思いっきりフラフラしてるじゃない!」

 

「ククッ…ま、見てな。」

 

私は震える足をなんとか止め、無理やり立った。そして、オーロックスに近づく。

 

「オーロックス、さっきは悪かった。ごめん。」

 

「!?、な、なんで謝るんだ?合戦だろ?」

 

「え?」

 

あ、もしかしてオーロックスは私がさっきまで本気で殺そうとしてたことに気づいてないのか。

……

 

「オーロックス、もう一試合私とやってくれないか?」

 

「クロー!?ダメ、そんな事したらまた…!」

 

「大丈夫だカラカル。さっきはやらかしたが今度は大丈夫な気がする。信じてくれ。」

 

「ホントなんでしょうね…」

 

「いや、ダメだな。」

 

「え?」

 

「正直、今のお前に負ける気がしねぇ、そんな何にも考えずに突っ込んでくるようならな。」

 

「うぐ…」

 

相変わらず少し感に触るやつだな…

 

「それにお前、その体に慣れてないだろ?」

 

「……そうかもしれないな。」

 

「ああ、だからもっと経験を積んでまたこい。その時は戦ってやるよ。」

 

「……わかった。約束だ。」

 

「おう」

 

こうして私とオーロックスの戦いは呆気なく終わった。

しかし、合戦での闘いはまだ終わってない。

 

 

 

 

 

 




「オルマー、どうして何も言わずに行ってしまったのですか?理由を説明してください。」

「そ、それは……、ごめん、言えない。」

「……そう、ですか。ならば、強行手段をとらせてもらいます。」

「!?、センちゃん!?落ち着いて…」

「砕くっ!」

オオセンザンコウはオオアルマジロの前に躍り出てその尻尾を振るう、そしてオオアルマジロは…
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