けものフレンズ 〜ふぉーるあうと!〜   作:ガイガーカウンター

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第5話 コンパニオン

なんだ、なんかやたらと眩しいな。

目を少し開けるとすぐに太陽の光が差し込んできた。

 

朝、か………。

 

!、カラカルは大丈夫か!?

すぐに起き上がって周囲を見回すと近くにカラカルは居なかった。

 

「どこに、行ったんだろう…」

 

そういえば、昨日の夜、カラカルは元気にジャンプしていた記憶がある。もしかして怪我はなくてそのまま自分の住処へと帰ったのだろうか。

 

……いや、ここまで助けてくれたんだ。

これ以上贅沢は言えない。

 

あれ?そういえば昨日まで生えていたはずの爪がまた無くなっている。一体何がどうなってるんだ?

それに、あの時思い出した事はなんだろう。

誰が死んだのかもわからない。あの時誰が私を慰めたのかもわからない。……つくづく阿呆だな私は。

きっとあれは大切な仲間だろうに、誰かわからないなんて最低だ。

 

「……腹減った。」

 

「それならジャパリまんはいかが?」

 

「!、カラカル!大丈夫か!?」

 

「昨日も言ったけどこの通りピンピンしてるわよ。」

 

カラカルが笑顔でそう言った。

……守り切れたんだ、本当に良かった。

 

「あの爪無くなったのね。」

 

「そうだな、これからの旅には是非とも欲しいものだったんだが…まぁ、仕方ない。」

 

「ふっふーん、出せる方法教えてあげよっか?」

 

「だ、出せるのか!?」

 

「出せるわよ。でも、それを教えて欲しかったらある事をしてもらうわ。」

 

「そ、それは…?」

 

「うーん、先に名前を教えてくれる?ていうか、まだちゃんとした自己紹介してないわよね。」

 

「あ、そういえば。」

 

自己紹介か…、なんて言えばいいだろう。

 

……これだ!

 

「私の名前はデスクローだ。趣味は誰かと戦って切り刻む事。最近あった嬉しい事は…」

 

「ちょっと待って、その自己紹介は今後一切しないこと!」

 

「そ、そうは言ってもこれ以外に思いつくものがないんだ。」

 

今まで戦ってるか戦ってるか戦ってるかの生活だったしな。

 

「うーん、あんたってほんとフレンズになる前は何やってたのかしら…。」

 

「知りたいのはこっちだ。」

 

「とにかくその自己紹介はダメ、他のを考えて。」

 

えー、他の趣味なんて…あっ。

 

「私の名前はデスクロー、趣味はジャパリまんを食うことだ。」

 

「よし、これなら他のフレンズに会っても大丈夫ね。」

 

「それじゃあ次はカラカルだな。」

 

「ネコ目ネコ科カラカル属、カラカルよ。よろしくね。」

 

「ね、ネコ目?ネコ科?なんだそれ。」

 

「わからないわ。でも博士と助手に聞いたらこう言われたのよ。」

 

「そうなのか…、とまぁ自己紹介も済んだし、早速教え…!」

 

「はいはいストーップ。まだこっちの条件を出してないでしょ。」

 

「むぅ、早く!早く!」

 

「簡単な話よ。………私をデスクローの旅に、って、デスクローって呼びにくいわね。」

 

「早く教えてくれ!爪を出したいんだ!」

 

「そんなに爪が欲しいのね…。うーん、そうだ!」

 

「私をクロー、つまりあなたの旅に連れて行ってくれないかしら?」

 

「そんなのおやすいごよ…え!?」

 

「なによ、イヤだったかしら?」

 

「いやいやいや、イヤじゃないけど、………いいの?」

 

「なにが?」

 

「だって私は…、その、自分で言うのはなんだけど強くて凶暴なんだ。とてもフレンズと呼ばれるような奴じゃないのは分かってるはずだ。そんな奴に着いて行ったら、……アンタ嫌われるぞ。」

 

「…別に構わないわ。それに、そもそもそんなことで嫌われたりしないわよ。」

 

「そ、そうか…?」

 

「そうよ。クローが思ってる以上にみんな優しいのよ。だから安心しなさい。」

 

………そっか、みんなカラカルみたいに優しいのか…。

 

なんだか自分がとっても卑しい存在に思えてきた。

 

「…分かった。着いてきてくれ。」

 

「お安い御用よ♪」

 

「……随分と嬉しそうに見える。」

 

「え、ウソほんと?お、おほん!それじゃあ早速爪の出し方を教えるわよ。」

 

「やった!ついに戦えるんだな!」

 

「………間違ってもフレンズに使っちゃダメよ?」

 

「当たり前だ!セルリアンの馬鹿どもにしか使わないから安心して教えてくれ!」

 

「ほんとに大丈夫かしら…、まぁ、出し方は簡単よ。昨日の夜のことは覚えてるかしら?」

 

「昨日の夜…?」

 

そういえば、爪が生えてきたあの時、なんだか感情が高ぶっていて、体にやたらと力が入ってたな…。

それも、あの力はたぶん自分がフレンズになる前の頃を超えている。

 

「覚えてる。」

 

「それのことを私たちは野生解放って呼ぶのよ。」

 

「野生…解放…?」

 

「そう、それをするとスタミナっていうか、すごく疲れる代わりにすごく強くなれるのよ。」

 

「なんかえらく大雑把だな。」

 

「仕方ないじゃない。分かってることが少ないんだから。」

 

「特徴としては目が光ったり、体からキラキラしたものが出てきたりするわね。例えばこんな風に。」

 

そうすると途端にカラカルの瞳が光りだす。

色は薄い青色だ。

そして、体のあちこちからキラキラした靄のようなものが出てきた。

 

「どうかしら?野生解放。」

 

「すごく参考になった、ありがとう。」

 

「それは良かったわ。さて、じゃあ。」

 

カラカルが瞬きした次の瞬間には既に光は消えていた。

靄のようなものも消えて無くなっていた。

 

「一応サンドスターに似てるのよねさっきのキラキラ。」

 

カラカルが指を指す。

それを追って見てみるとそこには大きな山があった。

大きな結晶みたいな物が山頂にへばりついてる。

 

それにしても、見れば見る程デカイ山だ。

……なんだろう、アレを見ていると何か思い出せそうな気がしてきた。あそこに何か手がかりがあるかもしれない。

 

「決めた。まずはあの山を登る。」

 

「それなら博士たちの許可が必要よ、そして博士たちは図書館にいるから結局図書館に行くことになるわね。」

 

「許可?そんなもん要らないだろ。誰がなにをしようと知ったことか。」

 

「そんな性格だったらフレンズと仲良く出来ないわよ。」

 

「むっ、うーん、分かったよ許可を取りに行くよ。」

 

「それじゃあ行きましょうかって結局爪の出し方を教えて無いわね。」

 

「アレだろ?その野生解放ってのを自由に使いこなせるようになれば私は爪を出せるんだろ?」

 

「あら、分かったのね。恐らくそうよ。でもおかしいわね、普通のフレンズなら元の動物の力を最初から使えるのにクローは野生解放しなきゃダメなんてね。」

 

「それもそうだな。ま、気にしても仕方ない!これからは毎日修行だ!」

 

「………ところで、クローってなんだ?」

 

「デスクローじゃ呼びにくいしクローの方が可愛げがあるからクローよ。」

 

「……まあ別に構わないけど。」

 

私たち二人はジャングルの中へと入っていった。

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