織斑一夏が試験会場でISを起動させなかったら   作:拙作製造機

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これにて終わり。知らぬ間に孤独を抱えた天才と、鈍感だった少年のお話でした。
束が原作でデウスエクスマキナ的存在だからこそ出来る終わりです。


ISが狂わせた物語

 織斑一夏が密かにISを起動してから既に半年が経過していた。勿論世界がそれを知る事はなく、彼は今も藍越学園に通っている。二週間足らずの欠席は、風邪をこじらせ肺炎になりかかったためとの言い訳を千冬がした。さて、日常へ戻った一夏であったが、世界は彼が戻るのと前後してちょっとした騒ぎになっていた。

 

―――ISを本来あるべき姿へ戻す。

 

 突如としてそのメッセージが全ISへ送られたと同時に機能を停止。しかる後に再起動するも、それは宇宙開発用のパワードスーツとしてしか使えないようになっていたのだ。つまり、人への攻撃不可や女性でなくても起動出来ると言った具合に。無論、世界は混乱した。ISによって女性主導になりつつあった国際情勢は一気に変化。IS学園もその余波を受け、また関連企業やISを軍事利用しようとしていた亡国機業なども一気にその力を失ったのだ。

 

 だが、この動きに対して束へ元に戻せと言える存在はいなかった。何せ、彼女が送ったメッセージ通り、ISとは本来そうあるべきだからである。軍事利用など出来ないようになって、しかも男女共に起動出来る以上、宇宙開発のために使われる事に何ら差し支えはなかったのだ。更に人に向けて攻撃出来ないだけで、これまでの装備は使用可能であり、対象が無機物や人間以外であれば攻撃可能。

 

「ちゃんと束さんは昔言ったはずだよ? これは宇宙開発用のパワードスーツだって。それを勝手に軍事利用したのはそっちだよ」

 

 国連の会議場へ現れて束が言ったのはこれだけである。白騎士事件を棚に上げての発言ではあったが、あれすら束にとってはISの可能性を見せただけに過ぎす、そもそも宇宙開発で異星人や宇宙生物との戦闘を考慮しない訳にはいかないと反論すれば、誰も表立ってそれを否定出来るものはいなかった。

 

 こうしてISが束の手によって原点回帰した事により、彼女の国際手配も解除された。軍事利用出来ない以上、ISへ国際社会は興味を持つ事がなくなったためである。無論束の手にかかればISが再び以前の姿を取り戻す事も有り得るが、それは表立っては不可能な話。そして、彼女自身も謎の高い身体能力を有しているため、労力に見合わないのだ。

 

「……束、これで良かったのか?」

「ん? 元々束さんは、ISの事を見向きもしなかった世界へその価値を見せたかっただけだもん。NASAやJAXAなんかはむしろ感謝してたよ。宇宙服って意外と高いんだよ? それがISのおかげである程度の使い回しが可能な上、これまでのおかげで状況に応じた装備も豊富。束様々ってね」

 

 場所は織斑家のリビング。今や束は自由の身だった。何せ彼女を危険人物扱いするのは難しいからだ。今の彼女はいくつでもISコアを提供するし、その関連技術の開発や発展に協力を惜しまないと明言しているからだ。更に軍事利用出来ない以上、ISは既に国際社会での地位を低下させている。何せ対人以外では軍事利用も出来るものの、逆に言えば有人兵器に対しては無力極まりないのだ。

 

「ご両親も保護プログラムから外れたそうだな」

「どうでもいいんだけどね。いっくんが気にしてたからさ」

「……全て一夏のため、か」

「そう。いっくんもISを本来あるべき姿に戻すって言ったら頷いてくれてさ。で、ちーちゃんの方は?」

「ああ、お前の言った通りだった。今の私ならISを展開出来る」

 

 千冬はあの一夏誘拐事件後、ISを起動出来なくなっていたのだ。その理由を束はこう読んでいる。一夏が誘拐されたのは、間違いなく千冬がIS乗りとして優秀だから。自分がISを扱えるから弟を危険な目に遭わせた。その自責の念がIS起動の妨げになっていたのだろうと。それがISが起動出来てももう一夏が狙われる要素がないとなり、彼女の精神的ストレスが消えた事で起動も可能となったのだ。

 

「じゃ、これで本格的に先生へ戻れるね」

「それがな、生憎だが教師はもう終わりだ」

「ふぇ? 何で?」

「実は、ISを使っての宇宙開発計画に参加を打診されている。私のブリュンヒルデとしての力を是非活かしてほしいと」

 

 どこか嬉しそうに語る千冬に束は目を見開いて何度も瞬きをする。それぐらい今の千冬は輝いていた。それは、束も初めて見る千冬の表情だった。

 

「行くの?」

「そのつもりだ。正直、私には教師よりもそちらの方が向いている」

「そっか。いっくんはもう?」

「ああ、伝えた。私の好きにしてくれと言われたよ」

 

 微かに寂しそうな、でも嬉しそうな声で千冬は笑う。その弟の成長に満足そうな姉を見て、束は笑みを浮かべて頷いた。

 

「そっか。じゃ、いっくんはこの家で一人暮らし?」

「それなんだがな、一夏の奴が束に頼みたい事があるそうだ」

「束さんに?」

 

 一体何だと思って小首を傾げる束へ、千冬が差し出したのは一通の手紙。勿論差出人は一夏。こんな事をしないでも顔を合わせる事は出来るのに。そんな風に思いながら束が手紙を手に取る。それを見届け、千冬は席を立った。

 

「あいつではないが、私も同じ言葉をあいつへ言った。お前の好きにしろとな。束、あの愚弟を頼む」

「え? ちーちゃん……?」

「向こうへ行ったら当分帰ってこれない。もし私を出席させたいなら、あいつが卒業するまで待つんだな」

 

 困惑する束を置いて千冬はリビングを出て自室へと向かう。その離れて行く足音を聞きながら、束は意識を手紙へ向けた。

 

―――束さんへ。これを読んでくれてるって事は、千冬姉から聞いたんだよな。千冬姉、外国へ行くんだ。しかもかなりの期間。その間、俺は一人暮らしになるんだけど、もし良かったら束さんも一緒にここで暮らさない? 俺は出来れば束さんと一緒に暮らしたいから。

 

 読み終えた束は知らず顔を赤くしていた。彼女もプロポーズぐらいは分かるのだろう。そして、これがそれに準じるものだとも。予想外の出来事に束は混乱していた。どうして自分が一夏からプロポーズのような手紙を送られるのか。何故自分はこれに動揺しているのか。そこに天才科学者たる彼女の姿はなかった。そこにいたのは、ただ異性からの強烈なアピールにオロオロする一人の女性だけ。

 

「ど、ど、どうしよ? いっくんからプロポーズされちゃった。一緒に暮らしたいって、しかもこの家で。これって、束さんをお嫁さんにしたいって事だよね? それって、束さんといっくんが夫婦になって、赤ちゃん作って…………はぅぅぅぅぅ」

 

 真っ赤なウサギが出来上がり、テーブルに突っ伏した頃、千冬は荷物を纏めて笑みを浮かべていた。

 

(あの愚弟があれだけの覚悟と決意を見せる日が来ようとはな。知らぬ間に大きくなっていたものだ)

 

 自分を相手に一歩も引かず、束を出来る事なら嫁にしたいと言ってきた事を思い出し、千冬は視線を動かしてドアを見る。

 

―――束、あいつは私でさえ出来なかった事をお前へやってのけるかもしれんぞ。他者への気配りという、誰しもが少なからず出来る事を可能に、な。

 

 

 

 千冬が突っ伏す束へ別れを告げ、荷物を手に家を後にしたのと入れ替わりで一夏が自宅へと戻ってきた。急いで帰って来たのだろう。汗を滝のように流している。と、その視線が離れ行く千冬を見つけた。

 

「千冬姉っ!」

「……一夏か」

 

 駆け寄る一夏へ振り向き、小さくため息を吐く千冬。それが彼には理由が分からず小首を傾げた。

 

「見送りはいいと言ったはずだ」

「そのつもりだったけどさ。こうして間に合ったから」

「……束は中で待っているぞ」

「っ?!」

 

 その意味する事を察して息を呑む一夏へ千冬は嬉しそうに笑う。

 

「一夏、決して学業を疎かにするな。それと、分かってると思うがあいつはある意味で不器用の塊でもある。ちゃんとお前が支えてやれ」

「分かった。その、千冬姉」

「何だ?」

「もう俺は守ってもらわなくていいから。今度は、俺があの人を守る番だ」

「…………ああ。私の親友を頼む」

 

 心からの笑みを浮かべ千冬は今度こそ背を向けて歩き出す。その背中が見えなくなるまで一夏はその場で見送り、凛々しい表情で家へと向かう。鍵を開け、玄関にある靴を見て束がまだいる事を確かめて、彼はゆっくりとリビングを目指す。

 

「束さん?」

「い、い、い、いっくん!?」

「あの、そこまで驚かれるとちょっとへこむんですけど」

 

 リビングを覗き込むと、テーブルに突っ伏したまま何か呟いている束を見つけたので、一夏はその背へ声をかけた。すると、飛び起きたように彼女が起き上がり、勢い良く振り向いたのだ。

 

「あ、そのね? これは」

「落ち着いてください。その、ここにいてくれたって事はそういう事でいいんですか?」

「っ…………うん」

 

 真っ赤な顔をして小さく首を縦に振る束に一夏は笑顔を浮かべて近寄る。それでも束は顔を上げようとしない。一夏はそんな彼女を愛おしく想い、しっかり手順を踏む事にした。異性からの好意にとんと疎い彼ではあるが、その中身は優柔不断ではなく、むしろちゃんと決断を下す事の出来る人間である。ただし、それが時に実力に見合わないものだったりする事はあるが。

 

「篠ノ之束さん」

「……何?」

「俺と、付き合ってください」

「ふぇぇぇぇっ!?」

 

 まさかの告白に束は本気で驚きの声を上げる。生まれて初めての告白だ。当然と言えば当然の反応である。プロポーズをしてきた相手なのだ。むしろこれは想定内のはず。それが出来ていない辺り、束がいかにこの出来事にその思考力を発揮出来ていないか分かると言うものだ。

 

 真剣な眼差しで束を見つめる一夏。その視線を受け、束は顔を真っ赤にしながら考える。どう答えるかではなく、どうするべきかを。彼女も知っているのだ。妹である箒が一夏へ恋心を抱いているのは。だけど、仮にそれをここで教えても一夏も箒も喜ばない。それを分かるぐらいには束は変化しつつある。それは、自分へ真正面から愛情を向けてくる存在がいるから。その熱が束の凍っていた人らしさを溶かし始めたのだ。

 

(ごめんね、ほーきちゃん。お姉ちゃん、ほーきちゃんの初恋実らせない動きしか出来ないや……)

 

 嫌われるかもしれない。そう思うも、かつてなら耐え切れなかったその仮定を今は耐えられると思えるものが束にはあった。一夏さえいれば敵なしと言った彼女だ。その通りに、実の妹から絶縁されるとしても構わないと思い始めているのだろう。

 

「その、出来れば返事を聞かせてもらえますか?」

「………………後悔しない?」

「はい」

「…………きっと苦労するよ?」

「望むところです」

「……迷惑かけるし」

「構いません」

 

 即答。束の問いかけに一夏は迷う事なく言葉を返す。そのはっきりとした力強い声に束は瞳が潤んでいくのを感じた。そして、最後の問いかけを告げる。

 

「絶対捨てない?」

「むしろ俺から離れさせませんから」

「っ! いっく~んっ!」

 

 後年、一夏は篠ノ之束を初めて泣かせた男として一部界隈で有名になる。それと、唯一の存在でもあったのだが、そちらはこれから数年後に別の存在が束を涙させてなくしてしまう事になる。だがそれはまた、別のお話。

 

 

 

 篠ノ之箒。IS学園入学後、特にIS関連で目立った成績を残す事なく卒業。剣道の腕を活かして実家が営んでいた道場を継ぎ、女剣士として名を馳せる。姉の事は、その結婚を機に見つめ直したがどこか羨ましく視線を送る事に。だが、そこに子供が出来てからは、そちらの面倒を義兄となったかつての幼馴染と共に見る事である程度満たされた模様。

 

「な、何? 私を嫁にしたい? ……気持ちだけ受け取っておく」

 

 尚、四十代で面倒を見ていた子と同居する事となり、二人の間では夫婦のようなやり取りもあったらしい。年齢や倫理的な事もあって子供は無理だったが、その生涯は幸せそのものだったそうだ。

 

 セシリア・オルコット。IS学園入学後、クラス代表に選ばれたもののそこで活躍する前にISがその社会的地位を暴落。それでも一度引き受けたからにはと奮起し、見事そのISの能力を開花させ束の興味を引く事に。卒業後は彼女の仕事面でのパートナーとして一夏と関わる事に。

 

「あの篠ノ之博士を娶るなんて、日本人にも中々の男性がいるのですわね……。え? これは貴方が作りましたの?」

 

 そこで味わった日本料理の味と彼の料理の腕前に脱帽し、自分のメイド用にレシピを求めるなどで織斑家と付き合いを深めていく。生涯独身を貫いたが、その裏では一夏に子種だけでもとせがんだとかせがまなかったとか。その結果、彼の子を跡継ぎとして養子にする事になる。

 

 凰鈴音。IS学園に入学せず、自国でただ訓練に明け暮れる日々だったが、ISの社会的地位暴落により、中国はその分野から早々に手を引いた事でプライドを折られる。そんな折、テレビで見た束と映る一夏の姿で初恋を思い出し、単身渡日。

 

「い、一夏のバカっ! あたしとの約束忘れたの!?」

 

 酢豚の話を持ち出すも、束からそんな分かりにくいアプローチじゃ一夏には通用しないと正論をぶつけられ、そこで彼女からいかにして自分が彼と現状に至ったかを説明される。そして、彼女は初恋が破れた者同士という事で箒と意気投合。そのまま彼女の道場で中国拳法を教える傍ら、生徒達に振舞った料理が評判となる。彼女は、三十を目前にした辺りでその教え子から熱烈なプロポーズをされる事に。ちなみに、その彼は酢豚の話を振ったところ一発で理解したので、やはり悪いのは一夏と彼女の中では答えが決まったとか。

 

 シャルロット・デュノア。ISの社会的地位の暴落により、彼女の父が営む会社も規模縮小を余儀なくされた。その余波で、彼女自身は父と義母から少しでも会社関連のゴタゴタに巻き込まれないようにと留学を勧められた事でその本心に気付く。

 

「そっか……僕は愛されていたんだ……」

 

 留学先はフランスとは未だ様々な意味で距離あるイギリス。そこで経営学を学び、人脈を築き、彼女は卒業後見事会社を立て直す力となる。結婚はしなかったが、代わりに学力や運動能力などで光るものを持つ子供達を育て、フランスの母と呼ばれるようになる。

 

 ラウラ・ボーデヴィッヒ。彼女はISの社会的地位暴落によって一番被害を被った。何せ軍人である。軍事利用出来なくなったISでは、その地位は守れない。彼女の部隊は解散させられ、彼女自身はその軍人としての能力故辛うじて残る事は出来た。だが、それはもう彼女のプライドをズタズタにした。

 

「ISが使えない私は、最早用無しか……」

 

 かつての恩師である千冬を頼り、軍を辞めた彼女は退職金代わりのISを持って単身アメリカへ。そこで千冬と共に宇宙開発のためのIS乗りとして訓練に明け暮れる。そして、そこでラウラは宇宙の広大さと魅力に取りつかれた。千冬が引退した後、彼女がIS乗りとして先頭に立ち、かつての部下達などへ声をかけて宇宙開発の力となっていく。その愛らしい姿と激しい戦闘スタイルから、彼女のチームはラビット・スタンピードの異名で恐れられながらも親しまれる事となる。

 

 更識楯無と更識簪。後は卒業するだけであったはずの楯無の人生は、ISの社会的地位暴落により大きく狂った。だが、それはある意味で疎遠になりつつあった妹である簪との関係を改善する切っ掛けともなる。

 

「惨めでしょ? 私は簪ちゃんのようなプログラマーとしての能力はないのよ」

 

 彼女がISを独力でくみ上げたと思い、引け目を感じていた妹は、その真実を知り姉へと抱き着いた。姉妹はそこで力を合わせ、IS開発者であった束さえも考えなかった新しい発想を考案する。

 

「お姉ちゃんの時間は……努力は……無駄じゃないっ!」

 

 二機のISを合体させ、その能力を向上させるだけでなく、それぞれのワンオフ・アビリティさえも融合変化させるという事をやってのけたのだ。しかも、それは束の施した軍事利用封印さえ突破する。ただし、それは姉妹であり想いを通わせた二人だから可能な技術だったため、束は特に問題にする事なく放置するかに見えた。だが、密かに二人を自らの研究チームへと招き入れて、そこで姉妹は共に手を取り合い続ける事となる。

 

 織斑千冬。アメリカでISを利用した宇宙開発のため、何度となく宇宙へ上がる。そこでかつてのモンドクロッソ総合優勝者としての実力を遺憾無く発揮。彼女に憧れIS乗りを目指した者達を教官として鍛えつつ、現役として第一線に立ち続ける。

 

「教師ではなく教官。ここが私の限界だな……」

 

 ラウラが自分の跡を継げると判断するや、迷う事なく現役を引退。そこからは後進育成へ力を入れる。甥や姪が出来てからは段々里心も芽生え始め、還暦を区切りに故郷へ帰国。それ以降は礼儀には厳しいが、普段は優しい老婦人として生涯を終える。一番の楽しみは、義妹となった親友とのお茶の時間だった。

 

 織斑一夏と織斑束。あの後、婚約という形で交際をスタート。初デートはそれから数日後で、初キスもそこ。だが、意外にも体の関係は初夜を待つ事となる。それは、古風な家で生まれ育った束の考え方によるものだった。

 

「いっくんのために、初夜まで綺麗な体でいたいの」

 

 そこに篠ノ之家の両親の教えが見え、一夏は嬉しく思って了承。こうして実に五年もの間、彼は束と一線を超える事なく過ごした。……まぁ、繋がらないだけで他の行為はしていたのだが。

 

「束さん……いや束、待たせてごめん」

 

 結婚した後は、それまでの時間を取り戻すかのように二人は愛し合い、子宝にも恵まれ三男三女の大家族となった。束とその両親の関係は一夏と子供達によって改善され、仲良し親子とはいかないでも会話はする程度までにはなった。

 

 ちなみに長男は箒へ熱烈アタックの末同居、長女は千冬の後を追うように渡米しラウラの部下に、二男は蘭に一目惚れして歳の差婚。次女はセシリアに気に入られオルコット家へ養子に行き、三男は篠ノ之家へ養子に入って道場を継ぎ、三女は束に似て天才肌だったために科学者の道をそれぞれ歩いた。

 

―――出来れば死ぬ時はいっくんと一緒がいいな。

―――心配しなくていいよ。束が先に行くなら、俺がすぐに追い駆ける。俺が先なら、束はゆっくり来てくれ。出迎える準備、しておくからさ。

 

 そんな会話をするようになったある春の日。仲良く眠るように亡くなっているのを二人の孫が見つける。奇しくもその日は、二人の結婚記念日であり、束があの腕輪を贈った日でもあった……。




最後はまぁ、ダイジェストで原作ヒロイン達のその後と、一夏達の事を少しだけ描きました。
自分としては二次創作ぐらいハッピーエンドでいいだろうと思っていますので、ご都合だと思いますがそれぞれにそれなりの幸せをと考えました。

……やっぱり一夏の安牌ヒロインは千冬か束なんですかね?
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