プロローグ
「好きです!付き合ってください!」
俺のこの一言から関係が始まった。
まだ入学して数ヶ月のころの話だ。そして、相手からの返事はイェスだった。
はじめての告白成功であり、胸が高鳴ったのを覚えている。
だが、この一週間後別れた。理由は誰にも話していない。表向きには部活と勉強が…と言うことにしたが本当は違う。
その後、俺たち二人の中には距離ができた。
二年生に上がりクラスが離れ完璧に終わったんだな…と何度も実感した。
だが、体育祭の軍が一緒と言うただそれだけの事で俺はテンションが上がった。
一度振っているのに変な話だよな。
うちの学校には軍対抗リレーと言うものがある。
彼女はその選手だった。
前日準備の時、俺らしくふてぶてしく笑みを作って
「おい!絶対一位になれよ!」
「分からないけどやってみる」
と言う言葉をかけた。
結果は二位だった。
そして俺は彼女と過ごす時間が凄く楽しかった事を思い出したんだ。練習の時も、本番の時も。
次第に彼女に惹かれている。そう体感していた自分がいてそんな自分が嫌いじゃなかった。
二度目の告白。
「絶対幸せにする!」
そう心に決め言葉を伝えた。
結果はイェス。今度は別れたくない。そうずっと考えていた。
だが普通の日常に戻ったら実感したよ。
学校一のイケメンが彼女の近くにいるって事を忘れていたんだ。
俺といるときは見せない表情。俺の知らない彼女。それが悔しくて悔しくて……何度一人で涙したか覚えてなんかいない。
俺は別れを決断した。
彼女は辛いかもだけど、今のあいつとの関係を壊して欲しくなかった…だから何も言わず彼女の、前から立ち去った。
そして三度目。
彼女の親友が俺に
「あの子まだ、お前の事好きなんだよ?」
「そばにいてあげて…」
そう言われた。
告白…それをする時に決めていたことがあった。
「俺が我慢すれば我慢すれば」
意味は分からなくてもいい。ただ、我慢する必要があった。
そして告白。
「俺が振ったのはあいつに対するヤキモチなんだよ。勝手理由だけどもう一度やり直してほしい」
「私こそごめんね、私もあなたが好き。付き合おう」
そう言ってくれた。
少しだけ一緒に、いる時間が増えた。けれど彼女の中には性別の壁が無かったんだ。
イケメンとはあいかわらず俺より一緒にいるし、聞いてもただの友達…。
辛かった…あいつに負けるのが、彼女の一番になれなかったのが……俺の存在って…。
そして逃げた。
「ごめん、別れて。」
「え?なんでなんで?私なんかした?」
「理由は言わない…じゃあね今までありがとう」
そう言って立ち去った。
そして進級した三年生。
一学期クラスは正反対の一組と四組。
イケメンともクラスが離れ少し安心した。
俺とイケメンは友達で仲は良かった。それ故に彼女には言えなかった。
夏休みに入り地区の花火大会の日。
俺は近所の友達と二人で行った。
帰ろうとした時彼女とその親友と会い写真を撮ろうと言われた。断る理由もなかったのでとりあえず撮り会場を後にした。
俺は剣道部で昇段審査が、あったから次の日から朝から夕まで練習をしていた。
そんな時、ピコンっとスマホが鳴った。
確認してみると、彼女の親友。
案件は
「なんで別れたの?」
すごく急な質問だった。
俺は全てを話した。
「やっぱりね…そんな感じだと思った。近すぎるとは前々から思っていたけれど…中々言えなくてごめんね」
「気にするな。お前が悪いわけじゃない、俺が不甲斐ないだけだ」
「けど、あの子三年間お前以外の人好きになってないよ。距離が近いのは本当に素の行動なの」
俺は画面を見つめながら涙をした。
結局は俺が逃げただけかよ…
もっと話し合う時間もあっただろ…
彼女が俺を求めてるのに俺は彼女から逃げた…最低だ…
俺は自分のことが嫌になった。
そして、次に送られてきた文を見て更にその気持ちが強くなった。
「お前の事好きな女子に一学期の間いじめられてて、辛い思いしてるの。私もお前に相談しろって言ったんだけど、お前には迷惑かけてるからかけたくないって意固地になってて」
その話を聞いた瞬間。俺はどんな形であれ、彼女を守ろうと思った。彼氏じゃなくてもいい…友達でも知り合いでもどんな形でもいい…彼女には笑顔でいてほしい。
そう強く思った。すぐにラインを開き彼女にメッセージを、打った。
「あいつにいじめられてるって本当か?」
数秒後、
「うん…誰から聞いたの?」
「お前の親友だよ」
「そっか…それで?」
「俺、お前の事何も考えてなかった…辛い思いしてるのお前なのに、自分のことばっか考えていてさ…」
「うん…」
「どんな形でもいい!お前を守らせてくれ!」
「大丈夫だよ、もう無くなってきたしさ…」
「単刀直入に言うぞ!」
「うん…」
「好きだ!お前の事が好きだ!辛い思いはして欲しくない、振ったのは俺が逃げただけなんだよ、ヤキモチ妬いただけなんだよ。もう二度と過ちを繰り返さない。絶対だ!約束する。俺と付き合ってください!」
数分後返信が来た。
「ありがとう…こんなに考えてくれた人はじめてだよ…何回もヤキモチ妬かせて辛い思いさせてごめんね…もう妬かせないから。私も好き、付き合ってください」
そうして俺たちは復縁した。
何度も何度も過ちを犯して…その末にたどり着いた答えがこれだ。
彼女を守る、絶対泣かせないし毎日幸せにする。
この物語は様々な感情が交差し、言い合って、ふざけあって…
そんな少年少女の物語。
俺はもう…二度と逃げたりなんかしない!
プロローグだよ?まだ続きあるからね?