機動戦士ガンダム00@―lost・of・AGE―   作:アニュー・リターン

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五話

軌道エレベーターは、その名の通りエレベー ターである。 昨日の作戦から一夜明け、ティエリアとガンダムヴァーチェは軌道エレベーターを利用して宇宙に戻ることになっていた。ソレスタルビーイングの輸送艦プトレマイオスは太陽炉が搭載されていないので、ガンダムがいないとエネルギーが補給できないのだ。

 

人革連軌道エレベーター『天柱』。その出発ロビーでは四人のガンダムマイスター―――ロック オン、ティエリア、アレルヤ…そしてレイ&たかにゃが集っていた。 刹那も来るはずなのだが――――。

 

「よお、遅かったじゃねぇか。この聞かん坊め」

 

ようやく現れた刹那にロックオンが僅かに笑みを浮かべ、そしてティエリアは冷たい表情を崩さずに言う。

 

「……死んだかと思った」

 

「何かあったのかい?」

 

「……ヴェーダに報告書を提出した」

 

「後で閲覧させてもらうよ」

 

「ああ」

 

そんな、普通に会話しているはずなのに全く仲が良さそうに見えない二人にロックオンはなんと も言えない表情を浮かべた。

 

「……」

 

その顔に4人は顔を見合わせ、そしてティエリアが嘆息した。

 

 

 

 

気まずい空気。と、ちょうど誰が注文したのかカップが届いた。

 

「お待たせしたしました。ごゆっくりどうぞ」

 

 

「……しじょっ!!」【らぁめん!!】

 

「オレの奢りだ」

 

「……だから、たかにゃを甘やかすなって…」

 

 

 

 

 

**************

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後僕&ガンダムAGE-3とティエリア&ガンダムヴァーチェは無事に宇宙に上がり(ロックオンによると搬入さえクリアしてしまえば、以後のチェックは無いに等しい)、3人で軌道エレベーターから出た。盲点、というか大丈夫なのかそれ…。

 

「さぁて、帰るか」

 

呟くロックオンに、アレルヤが憂鬱そうに呟く。

 

「少しは休暇が欲しいけどね」

 

「鉄は熱いうちに打つのさ。一度や二度じゃ、世界は俺達を認めたりしない」

 

そう、まだまだ始まったばかり……。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

「宇宙はいい……ここは汚なすぎる…。」

 

「は…はぁ…(気まずい…)」

 

僕とたかにゃはティエリアと共に座席にいた。

 

 

 

 

「そういえば…用事でこの後別行動をするようだが?」

 

「ええ。」

 

「しじょっ」【新装備】

 

「新装備…?そのような情報は無いが…?」

 

怪訝な表情を浮かべるティエリアに説明する。

 

「王商会からAGEビルダーを受け取るんです。」

 

「AGEビルダー…あぁ、君が原案を出して構築中の…」

 

 

 

 

…僕はモビルスーツ系統の科学者だった。ソレスタルビーイングに入ってから、僕は暫く訓練のついでに戦闘データを元に高速で新兵器を開発する『AGEビルダー』の原案を王商会に提出し、試作品を今日もらうのだ。

 

「Gプロティコンもトレミーに運んでいただけませんか?」

 

「AGEビルダーは確かにこれからの任務に必要だろう…その任務…受けよう。」

 

「ありがとうございます!!」

 

「しじょ!!」【感謝】

 

 

 

そして隙を見計らい、ヴァーチェとコアファイターがそれぞれ脱出した…。

 

************

 

 

 

 

ユニオンに所属するMSWADの本部に戻った琴葉、そしてカタギリは早速直属の上司であ るMSWAD大隊長から呼び出されていた。

 

「田中琴葉少尉、ビリー・カタギリ技術顧問、ただいま到着いたしました」

 

執務机でペンを走らせていた大隊長は、忙しいのか顔も上げずに片手で挨拶する。

 

「ご苦労だった。AEUの新鋭機視察のはずが、 とんでもないことになってしまったな」

 

「あのような機体が存在しているとは、想像すらしていませんでした」

 

マスク越しに微笑む琴葉に、カタギリも頷いて大隊長に進言する。

 

「研究する価値があると思いますが」

 

「上もそう思っているようだ」

 

望みどおりに展開が進んでいる、琴葉はそう感じていた。

 

大隊長はペンを置くと二通の指令書を取り出し、二人に手渡す。

 

「ガンダムを目撃した君達二人に、転属命令が下りた」

 

琴葉は半ば確信を抱きながらその書類に目を通し、そして隠しきれない笑みを浮かべながら 呟いた。

 

「対ガンダム調査隊、ですか?」

 

「新設の部隊だ。正式名は追って司令部がつけてくれるだろう」

 

と、書類の中に恩師の名前を見つけたカタギリが声をあげた。

 

「レイフ・エイフマン教授……!?教授が技術主任を担当するんですか?」

 

「上はそれだけ事態を重く見ている。早急に対応しろ」

 

その言葉に二人は指令書を閉じると敬礼した。

 

「はっ! 田中琴葉少尉、ビリー・カタギリ技術顧問、対ガンダム調査隊への転属、受領いたしました」

 

「それと、ガンダム撃退の功績をして本日を以て田中琴葉少尉は二階級特進で大尉となった…これからもよろしく頼むぞ。」

 

「はっ!!」

 

 

隊長室を出た琴葉の後ろから、カタギリが声を掛ける。

 

「驚いたな。キミはこうなることを予見していたのかい?」

 

「いいや、私はそこまで万能ではない……ただ、因縁めいた物は感じている…」

 

ソレスタルビーイングの目的が戦争根絶ならば、すぐに会えるだろう。 ……早急に、ガンダムを口説くためのさらなるチューンアップが必要だった。

 

………………

 

MSWADのモビルスーツ格納庫。ヒートランスを杖にして勇ましく立つ姿の愛機の前で琴葉はカタギリと共にガンダムの性能について考えていた。

 

「機体の受けた衝撃度から考えて、ガンダムの出力は少なくともフラッグの6倍はあると思うよ。 」

 

「出力もそうだが、あの機動性とパワーよ。」

 

「戦闘データで確認したよ。やはりあの機動性を実現させているのは―――あの光る粒子に秘密があるだろうね」

 

「あの特殊粒子はステルス性の他に、機体制御にも使われている。」

 

と、その時。 杖を突く音と共に何者かの声が響いた。

 

「――――恐らく、火器にも転用されているじゃろうて」

 

「レイフ・エイフマン教授!!」

 

カタギリの声に小さく頷くと、白髪の老人 ―――エイフマン教授は続ける。

 

「恐ろしい男じゃ。わしらより、何十年も先の技術を持っておる……できることなら、捕獲したいものじゃ……ガンダムという機体を」

 

「同感です」

 

琴葉は強く頷き、彼女のフラッグの戦利品であるビームサーベルの柄を見上げた。

 

「(これはまだここにいる三人だけの秘密にした方が良さそうね…)」

 

 

「それと…ユニオンの北極調査隊から君に届け物がある」

 

「?」

 

 

 

 

 

厳重なガレージが開いていき………琴葉は驚愕した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これは……………ガンダム!?」

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