機動戦士ガンダム00@―lost・of・AGE―   作:アニュー・リターン

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七話

「―――タリビアがユニオンを脱退…?」

 

「そのようだな」

 

 

トレミー。ソレスタルビーイングの母艦でたかにゃと僕がティエリアの向かいで朝食をとっていると、不穏なニュースが流れていた。

 

……タリビアの主張というのは、ユニオンが50を越える国家が集る連合体であり、議会制を敷 いてはいるものの、実質は太陽エネルギー分配権を持つアメリカ一国の独裁だとし、自国の独自の エネルギー使用権を主張。他国から圧力がかかれば軍事力で対抗する……。

 

アメリカへの敵対宣言に等しいこの宣言に対し、間違いなくユニオンは軍事的干渉に踏み切る。

 

「しじょ」【紛争幇助】

 

ソレスタルビーイングがタリビアの強攻策を手助けすれば後に続く国が現れる、介入しなければこちらの理念が瓦解する……。ユニオンが罠を張っている可能性も否定できない。

 

たかにゃのコメントが全てだ。 タリビアは紛争を幇助する国と認定され、ソレ スタルビーイングはタリビアを攻撃する。……そして恐らくユニオンは即座にタリビアを救援し、 タリビア国内の反アメリカ感情が沈静化して ―――

 

「腑に落ちないなぁ…でもこれがソレスタルビーイングだ。」

 

僕は盆を片付けるとたかにゃと自室でゆっくり寛いだ。今回は僕の出番ではない…。

 

 

 

 

 

 

 

 

「しじょっ」【満腹】

 

「そっか…珍しいな。」

 

たかにゃを後ろから優しく抱きしめるとたかにゃは目を閉じた。バカだよな…こんな小さな女の子を生体制御ユニットにして…AGE-3を動かしている。きっと一番苦しいのはたかにゃだ。

 

 

 

「ごめんな…」

 

「しじょっ…」スピー…

 

「…ハハッ、寝てんのか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たかにゃとの出会いは3つの時、森で迷子になり…泣きべそをかいていた時に彼女は僕の前に現れた。慰めてくれ、一緒に眠った…。家族が見つけてくれた時、今までずっと物をねだらなかった僕はたかにゃを家族の一員にしてくれを訴え、今ここにいる。たかにゃは自らAGE-3の機体制御のユニットに自分を組み込むよう要求した。確かに安定した戦いを継続できるが…申し訳ない気持ちでいっぱいだった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

「暫く休暇をとろう…」

 

僕もまた静かに意識を吹き消した…。

 

************

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕達が眠りから覚めた時――――新ヨーロッパ連合、AEUが動いた。

 

 

 

 

 

軌道エレベーター建設の遅延の影響もあり、ここ数十年はユニオンや人革連の後塵を拝していた彼らは、現状に一石を投じるべく南ヨーロッパの小国であるモラリア共和国との軍事協力を取り付けたのだ。

 

モラリアは人口が十八万、特産品もないような国だったが、それを補って余りある特色があっ た。それこそが軍事産業。人口の400万人以上 の外国人労働者がおり、約四千社ある民間企業の 約二割がPMCと呼ばれる民間軍事会社であり、 モラリアは戦争で経済を成り立たせている国だっ た。

 

しかし最近はソレスタルビーイングの活動でモラリア経済は破綻寸前。そこにAEUが手を差し伸べ、合同軍事演習が行われることになった ――――。

 

「これは、僕たちに対する挑戦……」

 

「……ならば、受けて立つまでだ」

 

 

 

ティエリアと意気投合する中…

 

 

 

「レイ!!」

 

振り向くと、立っていたのはソレスタルビーイングの総合整備士であるイアン・ヴァスティさん。イアンさんは髪を短く刈り込んだ中年の男性で、眼鏡をかけている。

 

 

「お前さんのAGEシステムが新しいウェアを開発したぞ。」

 

 

 

「やっと僕のGプロティコンが進化したか…」

 

 

 

僕のAGEシステム…AGEビルダーはガンダムAGEのようなあのシステムに加え、既存の兵器を入れる事で新装備に変える事も出来るのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………

 

 

 

太平洋上に位置する孤島。レーダーに見つからないようにGN粒子を散布しながら、エクシアが降り立つ。着陸したエクシアからコクピットハッチを開け、降機用のウィンチロープで刹那は地面に降りた。

 

もうデュナメスは到着していて、輸送用コンテ ナも見えた。そして、すぐハロを抱えたロックオンが駆けてきた。

 

「よぉ、刹那。お前さんたちに届け物を持ってきてやったぞ」

 

「届け物?」

 

「見てのお楽しみってヤツ」

 

『プレゼント、プレゼント』

 

二人同時に首を傾げる私たちにロックオンが茶目っ気たっぷりに言い、ハロも続く。その時、イアンの声が聞こえた。二人が上を見上げると………。

 

「なっ…」

 

「予想はしてたけど…これはデカイな…」

 

 

 

 

 

 

上空からゆっくりと降りてきたのは…ガンダムが入ったコンテナが二つ、新装備を入れたコンテナ、強襲用コンテナを鎧のように装備したガンダムAGE-3だった。

 

 

「AGE-3サテライト、遅れて参上!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

AGE-3サテライトは、Gアンバットと合体して完成する移送用のガンダム。特殊装備である『見えざる傘』によって姿を消し隠密で物資を移動できるガンダムなのである。ただし、フル装備にするとデッキに入らないため、整備は母艦に寄せて行った実にめんどくさいガンダム。

 

後でAGEビルダーで作り直しだ…こりゃ…。一応鎧をパージすればAGE-3ノーマルと同じ。だが火力が高過ぎるため、今回AGEシステムが導きだした新装備をもらう事にしたのだった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「デュナメスには、少し遅れたがGNフルシールドが実装だ」

 

まるで外套のような緑の装甲。……GNフルシールド。

 

「それで刹那、お前さんにはこれだ」

 

イアンさんが専用の端末を操作すると、サテライトの胸部輸送用コンテナのハッチから大小二本の実体剣が姿を現した。

 

「……これは……」

 

「エクシア専用、GNブレイドだ。GNソードと同じく高圧縮した粒子を放出、厚さ3メートルの Eカーボンを難なく切断できる。どうだ、感動したか?」

 

「GNブレイド……」

 

GNブレイドを見上げて呟く刹那。

 

「イアンさん」

 

「……こっちがレイ専用――――」

 

自慢げにイアンさんは端末を操作し、もう一つのコンテナが開く。

 

「――――ドッズレールキャノンだ!」

 

――――そこに入っていたのは、レール型のドッズライフルだった。

 

レール型の、『ドッズレールキャノン』。 高濃度圧縮した粒子を自由に出力を変えて一掃から精密射撃まで行える。その導き出した答えは単純明快、【臨機応変に射撃してできるだけ多くの敵を安全に無力化すること】。 ドッズシリーズはビームが螺旋状に回転するため、貫通力に優れているため、的確な射撃が要求されるのは宿命だが…。

 

 

 

「ありがとうございます、イアンさん!! ……早速つけましょう!!シグマシスライフルがないから格闘と白兵しか出来ないんですよ!!しかも機動力はエールの半分以下だし…」

 

「喜んでもらえたようで何よりだ」

 

 

 

……戦いが、刻一刻と近づいていた。

 

 

 

(………戦いを終わらせるために、戦うんだ……)

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――

 

「――――予定通り、00時を持ってミッション開始……か」

 

 

 

暗号通信によって届いたスメラギさんからの指示をAGE-3のコクピットで確認しながら、稼働状況を確認する。

 

「動作良好、ブースター…共に問題なし……」

 

最終チェックを完了させると、覚悟を据える。

 

『敵さんが気づいたみたいだ。各機、暗号通信は常時開けておけよ。ミス・スメラギからの変更プランが来る』

 

「了解!!」

 

『『『了解』』』

 

小さく深呼吸をして敵機―――AEUヘリオンの編隊を見据え、テストも兼ねてペダルを全力で 踏み込みつつ呟く。

 

「―――AGE-3サテライト、レイ・ナンバーズ…… 目標を!!」

 

「しじょ!!」【無力化】

 

 

 

ドッズレールキャノンの出力を高速で【長距離精密】に変更し撃つ!!拡散したビームがドッズの原理でAEUのモビルスーツを撃墜していく。

 

 

 

「――――…いける…っ!」

 

 

他のガンダム達の突破口を開くべくドッズレールキャノンが牙を剥く…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――そこで信じられない情報が入った。

 

 

 

「―――エクシアが、コクピットハッチを開けた!?レイ・ナンバーズ…70%を遂行、エクシアの援護に回る!!」

 

スラスターをフル稼働にするとエクシアの元へ飛んだ…。

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