機動戦士ガンダム00@―lost・of・AGE― 作:アニュー・リターン
どうして刹那はコクピットから出ているのか。 そんな疑問を抱きつつも、サテライトで濃紺のイナクト目掛けて突進する。同じく救援に駆けつけたロックオンの狙撃がイナクトとエクシアの間を切り裂く。
刹那がコクピットにもどり、2発、3発とデュナメスの粒子ビームが通り過ぎる。わざと外して 敵機を威嚇しているのか。もし直撃させれば爆発で刹那もただでは済まない。イナクトは間もなくフライトユニットを噴かし、エクシアから離れる。
即座に、ロックオンの狙撃がイナクトを狙うが――――。
『…なっ!?避けやがった!!』
「―――僕が仕留める!」
凄まじいキレの機動でロックオンの狙撃を回避し、丘陵の下に身を隠そうとするイナクトに、サテライトで突進する。両脚と頭を狙う射撃!!
『そんな生っちょろい弾が―――っ!?』
粒子を拡散させようと掲げたシールドをドッズの牙が切り裂いた。爆破、四散する左腕と右足……
「次はマグロの解体ショーだ!!」
GNドライヴが唸りを上げ、バーニアが光る。。
そして次の瞬間、鈍重な動きしかしていなかったサテライトが高速移動、イナクトのパイロットすらも驚愕する。
『なんだと…っ!?』
「……おらああああああああああ!!」
敵も運に恵まれていたのかビームサーベルの軌道が逸れる。 イナクトの頭が切り裂かれる。
『……ちっ、命あってのモノ種ってな!』
イナクトは即座に変形すると、狙撃を避けて地上スレスレを凄まじい速さで飛んでいった…。
と、そこでスメラギさんからの通信が入る。
『事情は後で聞かせてもらうわ! ミッション、 続けられるわね?』
『了解』
スメラギさんが矢継ぎ早に指示を飛ばす。
『フェイズ5まで飛ばして6から続行。デュナメスはエクシアのサポートをお願い。』
――――――――――――――――――――――――
――――フェイズ6。5機のガンダムは渓谷を抜けることで敵の司令部まで一気に向かい、そしてラストフェイズ。一気に司令部にいる戦力を壊滅させてカタをつける。
『まったく……こんなルートを通らせるなんて…』
一番先頭を飛ぶキュリオスのアレルヤさんが呟く。……それは確かに私も同感で、少し油断したら擦ってしまいそうだ…。と、そこでロックオンが宥めるように言った。
『ボヤくなよ。敵さんは電波障害が起こっているポイントを重点的に狙ってる。隠密行動で一気に 頭を叩くのさ。頼んだぜ、水先案内人 ―――ぅぉっ!?』
その時、キュリオスの翼が岩壁をこすり、崩れた岩がデュナメスの頭に当たりそうになりまし た。ロックオンはなんとか避けたが……。
「んがっ!?」
「しじょっ」【激突】
サテライトの顔面に直撃した。
『っぶねぇな、おい!』
『ヘタッピ、ヘタッピ』
『ドン・マイ』
『そりゃこっちのセリフだ……』
「おーい…こっち当たりましたけど~」
車と違って傷つかないからって、適当に操縦するなよ…。
『あ、うん……悪かったよ』
…………………
渓谷を抜け、一斉に飛び出す5機のガンダム。 敵モビルスーツ隊が出てくるが―――。
『……ヴァーチェ、目標を破砕する』
ヴァーチェのGNバズーカとGNキャノンが極太の粒子ビームを放ち、敵基地を一直線に焼き払 う。巻き込まれたMSが次々と爆散する。殺してるよな…多分。
『デュナメス、目標を狙い撃つ!』
ロックオンのGNピストルが連続してビームを放ち、次々とヘリオンの腕や脚、頭が吹き飛ばされて無力化されていく。
『キュリオス、介入行動に入る』
キュリオスのGNサブマシンガンが大量のビームを吐き出し、やはり次々と敵機を無力化する。
『エクシア、目標を駆逐する…!』
エクシアのGNブレイドが閃くたびにMSの一 部が吹き飛び、無力化されていく。 そして、私は――――。
「……AGE-3サテライト、目標を…」
「しじょっ」【無力化】
ドッズレールキャノンが連続して高速狙撃を行い、確実に敵機を無力化していく。
『ゼンダンメイチュウ、ゼンダンメイチュウ』
『やるじゃねぇか』
「ありがとう…ロックオン」
『敵部隊、反応なし……』
確認するように声を出すアレルヤさんに、ロックオンも呟きます。
『まだやるか……? それとも――――』
『―――…いや』
そのティエリアの呟きを合図にしたように、降伏信号である白の信号弾が打ち上げられ、輝く。
『ハロ、ミス・スメラギに報告。敵部隊の白旗確認!!』
「乙」
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MSWAD本部基地。 窓辺に二人並んでコーヒーを飲んでいた包帯だらけに松葉杖の琴葉とカタギリの前に、エイフマン教授がやってきて呟く。
「―――…終わったようだな」
「ええ、どうやら、AEUは賭けに負けたようです」
姿勢を正し、答える琴葉にカタギリはやや俯きつつ言った。
「それはどうかな……確かに25機以上のモビル スーツを失ったのは痛いけど、これでAEUは国民感情に後押しされて軍備増強路線を邁進する事になると思うよ。モラリアに貸しを作ったこと で、PMCとの連携もより密接になるだろうしね」
そこで、教授はコーヒーメーカーを操作しつつ呟く。
「悲しいな……どんなに華やかな勝利を得ようとも、ソレスタルビーイングは世界から除外される 運命にある……」
「プロフェッサーは……彼らが滅びの道を歩んでいるとお考えですか?」
「まるで、それを求めているかのような行動じゃ。……少なくとも、ワシにはそう見える」
琴葉は墜落しても一切の傷が無かったトールギスを見上げた…。
「君も滅びの運命にあるのか…トールギス」