ステラの疑問は至極もっともだ。
わざわざ海を越えてまで、そんな縁もゆかりもないブラックボックスを引き取る道理などないのだから。
「簡単な話だ。まずあの男……境遇は知らないが、ヨルはそもそも国籍のない出自不明だ。
どこに編入させるかを決める基準が無いんだよ」
「じゃあこの学園が選ばれた理由は?」
「そうだな、質問せねばならない箇所が多すぎるか……長くなるが一から説明しよう」
そうして黒乃は語り始めた。
「
世界はその力による争いを生まない為、徹底的に
………しかしそれも、法というものが力を持っていてこそだ。
……中東の戦争地帯は知っているな?」
「ええ。激しい所で言えばシリアとイスラエルですよね」
「ああ。あそこいらは宗教の過激派組織やテロリストなどによる内戦が続いている。
そしてそれらの組織の中には
その中の一人があの男だ」
知らず知らずの内に二人は拳を握っていた。
脳裏に過るのは、七星剣武祭の後、月影総理に見せられた映像……血に染め上げられた最悪の未来。
それは決して、未来の話ではないのだ。
「それで、そんな中から
南郷先生は明らかにヨルさんを目的に動いている」
「―――――目に余ったからだ」
スウ、と黒乃は剣呑に目を細めて言い切った。
「無法に力を振るう
《国際騎士連盟》も流石に見過ごせなくなったんだな。地理的に《
「飛び抜けて、危険……」
「養成校への編入が決まったのは、
それが破軍学園に決まった理由は私《
そして。
「奴は敵だけではなく、時として味方すら皆殺しにした経歴がある。
………《傭兵》ヨル。奴は筋金入りの『