何回も転生した奴がありふれた世界に転生しました。   作:オット
<< 前の話 次の話 >>

145 / 170
光輝編『異世界召喚』

「はぁ!」

 

「もっと踏み込め、お前には鎧がある、少しくらいなら時間を稼げるんだ、その間に相手を切れ。」

 

「くッ。」

 

「攻撃を防ぐ時、絶対とは言わないが出来うる限り長くその攻撃を見続けろ、それが弾丸であれ魔法であれ、剣であれ、ギリギリを見極めて避けることが出来ればそれは大きな隙となる。」

 

「まだまだ!」

 

「がむしゃらに剣を振るな、一撃一撃毎に重心と気概を乗せろ、出なければ簡単に弾かれるぞ。」

 

天之川の剣を下から蹴って弾き飛ばす。

 

空中でクルクルと回りながら落ちてくる聖剣を掴み、かなり大振りな叩きつけで地面を割った。

 

天之川はそれだけで弾き飛ばされ、壁に激突した。

 

「今日の訓練は此処まで、後は休め。」

 

「あ、ありがとう、ございました。」

 

聖剣を返して宝物庫からジュースを取り出す。

 

「・・・なぁ、君はなんで、俺に訓練を?」

 

「・・・なに、黒歴史を消したいと思うのは仕方の無いことだろう?」

 

「俺は君にとっての黒歴史なのかい?」

 

「当たり前だ、年甲斐も無く熱くなって怒鳴っちまったんだ、俺らしくもない。」

 

「怒鳴るだけで黒歴史認定って、厳し過ぎないか?」

 

あの夢を見てから天之川に罪悪感を感じてしまったからとは言えない、言ったら絶対に浮かれるのが目に見えるからだ。

 

「・・・あぁ、そうそう、天之川、お前には異世界へ召喚されやすい体質だから、頑張れよ。」

 

「え、何で?」

 

「今回の召喚は俺たち天使を送るためだったのもそうだが元々あった因果律を弄って召喚された人物の中に天使が入る様にするためだった、つまり、お前は異世界に召喚される条件は整っていた。だから召喚された。」

 

「えっと・・・つまり、君がいたから俺達が召喚されたんじゃなく、俺を中心に発生した転移の効果範囲内に偶々君達が居たって事?」

 

「よくもまぁ理解出来るもんだな、まぁそんなもんだ。」

 

「つまり、また召喚されるかもしれないって事だね。」

 

「俺としてはあんまり助ける気はないぞ。」

 

「何で!?」

 

だってお前そんな状況になったら怠けんじゃねぇか。

 

とは言えない。

 

「誰がお前が罪悪感を感じずに日本で暮らせる様にしてやったと思ってる?俺としては中村の変わり様ですら割と本気で驚いてんだ、お前が唐突に居なくなってみろ、中村は今度こそ本当に狂うぞ。」

 

「・・・絵里を悲しませる訳にはいかないな。」

 

「分かったらさっさと話して来い、話せるうちにしておいて損は無い。」

 

天之川は立ち上がって訓練場から出て行った。

 

実際の所俺ら天使が派遣される事になるだろうからあまり心配しなくてもいい。

 

少し前に夜月から連絡があったな、何処かの竜が世界を滅ぼしにかかってるから止めてくれって、暫くしてハジメ達が転移したのを知って大丈夫そうだという連絡だけして終わらせたが。

 

苦情が来ていないのできっと大丈夫だったのだろう。

 

「さて、今日は暇だし、誰かとコラボでもしてみるか?」

 

独り言だったが、足元が光った瞬間コレは多分巻き込まれたなと確信した。

 

光が収まると抱き合っている天之川と中村、そして俺が居た。

 

(ったく、せっかく乾かしたのにまたびしょ濡れだよ、お前ら息はあるな?)

 

「もごっ!?」

 

(さっさと上に上がれ、奴さんの顔だけでも見る必要はある。)

 

中村が口の中の空気が無くなりそうな天之川を抱えて水面に向かって上がり始める。

 

中村もユエを主とした半使徒と化しているので身体能力だけなら天之川よりある。

 

なのですぐに水面より上に到達した。

 

「げっほゴホッ・・・助かった。」

 

「大丈夫だった?急いでたからお腹に結構力入ったと思うんだけど。」

 

「あ、ああ、大丈夫だよ、秋月のボディーブローほどじゃないから。」

 

「俺は殺人兵器かなんかかよっと、でだ、あんたらは何者?返答によっちゃこっちもそれなりの対応をさせてもらうが?」

 

そして俺達が見たのは白髪の女性と、俺の殺気に反応した数人の護衛と思われる数人だけだった。

 

「私はモアナ、モアナ・ディ・シェルト・シンクレア、この場所がある国の女王だ。」

 

えーと・・・オーケー、取り敢えずこの世界が何処かはわかった、ここ俺来た事あるわ〜一応確認しておこう。

 

「この世界に神は居るか?」

 

「?・・・ああ、フォルティーナ様がいらっしゃる。」

 

あのおてんば娘め・・・管理ミスったか?

 

「オーケー、取り敢えず味方だという事は理解した。」

 

「分かってくれたか。」

 

「まぁ、こんなに殺気立ってるなかで話するには流石に精神的に参るだろう、どっか座ってもいい場所で詳しく話そうか。」

 

天之川夫婦はもう何が何やらといった様子だ。

 

「おい本命、さっさと行くぞ、連絡なんて出来てないんだからさっさと時間作って連絡を取りたい。」

 

「あ、ああ。」

 

「ここでは話さないの?」

 

「移動中に説明を受けよう、それに、観てみたところ、ここ以外はほとんど砂漠だ、暇つぶしにもなるだろう。」

 

「ありがたい。」

 

俺達は説明を受けながら砂漠に向かって歩き始めた。




ここの勇者はある程度まではトラウマを克服しております、主に中村の奮闘で。

ただし魔物位しか倒せない。







感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に
感想を投稿する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。