四神としてのお仕事?いや、仕事がなくて自由にしてます。   作:第三のケモナー

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16話

 

 

夏の風物詩は何だろうか。

風景だと風鈴、すだれ、花火、朝顔、海など。食べ物ならばそうめん、冷やし中華、かき氷。祭りが多くあるのも夏である。

 

俺が一番不思議に思うのはひまわりだ。太陽の動きに合わせて花が回り、そして大量の種を落とす。外国から入ってきたのにも関わらず日本の風景になぜか合う。

 

「綺麗…」

 

紫がそう言うのは目の前に一面の黄色の花。つまり、ひまわりが咲いていた。紫が言う通り、とても綺麗だ。

身長が低くなったためひまわりを見上げる形となるが、今の姿がスザクであるため紫と一緒に飛んで見上げている。

 

「綺麗だけど…」

 

ここにいるのは噂を頼りに来たから。目的地に近づくにつれ、何か不穏な事が増えていく。例えば「あの場所には番がいる」「近づくと帰られない」「花を取ろうとすると殺される」など恐ろしい噂があった。周りの村の人達は絶対に近付かない。

 

「本当にここに来て良かったんだろうか…」

 

不安を感じたが目的のものは見られたのでさっさと帰ろうとする。

 

「もう帰るの?一本位取って行かない?」

 

「噂を聞いて無かったか?」

 

「所詮は噂よ。黄色の花をこの周りの人間が独占したくてそんな噂を流したのよ。」

 

(いや…あの目は本気だったぞ…)

 

最初は否定していたが、所詮は噂だと思っている所が自分の中にあったため一本だけならと同意してしまった。

 

「近くで見ると大きくて綺麗ね。こんな花今まで見たことないわ。」

 

「やっぱり、ひまわりだよな?」

 

「ひまわり?そんな名前なの。」

 

二人が見とれて紫がひまわりに手を伸ばして取ろうとした時、背筋がゾクッとした。

後ろを見ると…

 

「何をしようとしていたの?」

 

絶対この人だ…笑顔でこちらを見ている。

やべーよ、めっちゃ見てるよ…

 

白のブラウス、襟元には黄色いリボン、赤いチェックの上着とズボンを着ている。髪は緑色、右目が髪で隠れてロングヘヤーで目は赤。紫と同じ位の背でいかにも危険なSの雰囲気が出ている。

 

「いやー、綺麗だから見ていただけです…」

 

これで大人しく帰れば…

 

「一本位取っても問題ないでしょ。」

 

な、ナニィ!?紫さん、もう良いでしょう?帰ろうぜ?見ただけで良いダロウ?

 

「あら?問題ない?何か勘違いしていないかしら。」

 

「していないわよ?沢山あるならそれでいいじゃない。」

 

二人の力が段々と膨らみ、一触即発の雰囲気となった。少なくともこの女の子、紫と同じ位強いんじゃね?

 

紫がスキマを用意して、女の子は周りに花を集めて力を上げる。

 

「八雲紫。」「風見幽香。」

 

初っぱなから幽香は…レーザー?を紫に打つ。スキマで隠れたが、幽香は周りを見渡さない。まるで出てくる場所が分かっているかのように。

 

「フフフ…そこね。」

 

「ッ!」

 

出てきた所を狙われる。

なぜ分かったんだ?そういう能力なのか…幽香の周りの花が気になる。花を操れるのか?そうだとすれば、花が見張っている事が出来てもおかしくない。

 

「くっ…」

 

「どうしたの?逃げてばっかり。」

 

「花の活動できる境界…」

 

「!?」

 

「次は私の番よ!」

 

紫が花に気付き流れが変わる。スキマを使った巧みな攻撃で幽香を攻めていく。色んな弾が行き来してレーザーも飛んで来る。

 

(そういえば、セイリュウの能力は…)

 

セイリュウは植物も操れる。もしかすると植物の意識などが分かるかもしれない。

 

『セイリュウ』

 

「パキ」

(何か久しぶりに痛い気がする。)

 

さて、聞いて見ますか。

 

(Yesロリータ、Noタッチ!)

(水くれ~)

(幽香様頑張って!)

(誰だ?この幼女モドキは…)

(お前はロリじゃない。)

 

 

なんだぁ?これはぁ。

まともな奴が今聞いたら二つしかいなかったぞ!何このロリコン率…聞くんじゃ無かった。

 

『スザク』

 

「パキ」

(連続でもやっぱ痛い。)

 

気を取り直して紫と幽香の勝負を見る。花以外は地形が変わっていた。花に結界でも張っているのか?幽香か?いや、あれは…!紫の結界?

 

「最後よ…」

 

「来なさい!」

 

「マスタースパーク!」

 

「四重結界!」

 

二人が最大限の力をだしてぶつかり合う。幽香はいつものレーザーよりも太く強力な攻撃。紫はその名前の通り、四重の結界を張る。その時紫がひまわりに張った結界が壊れそうになるが肆がすかさず、

 

「神力結界!」

 

神力を使った結界でひまわりを守る。

長い競り合いで勝ったのは紫だった。幽香の強力なレーザーは強力であるがゆえに消費も大きい。そのため長期戦となり、幽香は負けてしまった。

 

「…ありがとう。」

 

「な、何の事?私はただこのひまわりが心配になっただけよ。」

 

こういうのもツンデレかな?また友達みたいになっているし…

 

「あなた、名前聞いていなかったわね。」

 

「四神の肆です。」

 

「フフフ…四神ねぇ。ありがとう。」

 

笑顔が怖いんですけど…他の人と違う反応じゃなくて怖い。

 

「幽香、季節が変わるまで私達ここに居るから。」

 

(紫!聞いてないぞ!ッ!口が動かない…)

 

「そう…よろしく紫。」

 

紫は肆の隙を狙い喋らなくした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

覚えてろよ…紫ィ~絶対に許さねぇぞ!

 




読んで頂きありがとうございます。

幽香の服装は旧作を参考にしています。
お気に入り30超えありがとうございます!やる気が出るのでこれからもよろしくお願いします。
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