四神としてのお仕事?いや、仕事がなくて自由にしてます。 作:第三のケモナー
「ちょっと待ちなさい!」
肆が紫を探そうとした時、いきなり声が掛かった。
(さっきまで居たか?なんもない所から現れたぞ?)
肆は驚いたが、声の主の姿を見て冷静になった。ブレザー、うさみみ、武器を持っている女性。姿から月人の一人だと考える。
他の月人と違うのは赤い瞳とスタイルが良く、背が高い所だが…
「誰?いままで気付かなかったけど…」
「レイセンよ!」
意外と律儀だなーと思った肆。ならば、
「いつから居たの?」
「…最初からよ。」
肆は「ふ~ん」と頷くとある疑問が生まれる。それは『なぜ加勢しなかったのか』というもの。その女性に聞こうとした時にいきなり、
「ここでやる!」
襲いかかってきた!速さは大したものじゃない。すぐに避けて相手の動きを見る。が…
「どこ行った?」
姿が消えた。どこを探してもいない。
(あ~!くそっなんか腹立つ!)
肆はイライラしており、集中できてない。能力を使おうにも金属はないし、他の『成果』と西の能力は使えない。焦りがつのっているのか呼吸が荒くなる。
「ぐあぁ!」
背後から貫かれたような痛み。腹から赤い液体が出ていて、神力ですぐさま治療する。
後ろを向くとさっきの女性が3人に増えていた。それぞれが銃を持ち、気付いた時には両足、右肩に衝撃と痛み。
「ぐっ…『分解』」
レイセンの銃が分解される。すると気付いたように言ってきた。
「なるほど。『分解』出来るのは金属だけのようね。」
「!?」
能力がバレた事で肆が不利な状況になる。冷静さが失われた事により気付かなかったが、相手は『銃を使っていない』
弾丸は肆の体の中に無く、音もしなかった。レイセンは『弾丸』ではなく、『段幕』を使っていた。
肆にはもう能力を使う意味がなく、残ったのは『神力』だけ。
現在、神力で防御しているがこのまま続ける事は出来ない。ひとつひとつ弱い段幕がマシンガンのように来る。感情が不安定で集中できず、狂いそうになる。
(レイセンの能力が分からない…)
例え分かっていても対応する事も出来ない。秋の能力があれば方法が分かるが、使えない。
「あの勢いはどうしたの?」
こうなったら無理やりにでも攻撃を仕掛けるしかないと肆は考えて、実行に移す。
「オラッ!」
レイセンはニヤニヤして余裕そうな顔で迎え撃つ。
みぞうちを狙う肆。しかし、当たらない。
背中の中心、つまり心臓の所に衝撃が走った。背後から心臓目掛けて狙われてしまった。
相手は目の前にいるはずなのに…まさか!
(幻影か!)
その類いの能力の可能性が高い。それならば三人に見えた事も能力だと考える。
…しかし、気づいた所で何か対策が出来る訳ではない。
自分の胸から流れる血を見ながら神力で再び治療を行う。
そして肆は気づいた。
(!これだ!これなら確実に倒せる!)
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「さーて、そろそろとどめを…」
レイセンは確実に勝てると思っていた。相手は速いだけの子供。しかも自分の幻影に惑わされて、思うように動けていない。
彼女は波長を操り、狂気にさせる能力がある。姿が消えたのも、幻影を見せる事ができたのも能力のおかげである。
速い敵ほど動きが制限されると、とたんに弱くなる。その事を知っているので実行に移した。
上手く出来て『飼い主』に褒められると思ったレイセン。
「あれ?くらくらする…能力の使いすぎ?」
くらくらするが能力の使いすぎだと判断して気にも止めない。
肆は現在、血を流して倒れている。まだ息があるので油断は出来ない。とどめを刺す為に攻撃を食らわせようとするが…
(やっぱりおかしい…)
疲れがきて、足が重くなる。
と、肆が起きていきなり攻撃を仕掛けて来た。
能力を使おうとしたが、くらくらしているので遅れる。その隙を狙い、速さを生かして神力のこもった攻撃がレイセンに当たった。
「グヘ!」
飛ばされて起きようとしたが、思うように起きあがる事が出来ない。
(な…なんで?)
最初は能力の使いすぎと考えていたが、そんなに長時間使っていない。
能力は確実にあれだが…何の関係があるのかレイセンには分からなかった。
(もしかして、新しい別の能力!?)
そして、一つの可能性に気付くが、
考える暇もなく意識が遠のいていく。最後に見えたのは肆の無傷な姿。
(…ハハ…無傷か…)
正体が分からぬまま、暗い意識の中へとレイセンは沈んでいく。
読んでいただきありがとうございます。
レイセンはうどんげの事です。あっちの方じゃありません。9000UAありがとうございます!
次回もよろしくお願いします!