四神としてのお仕事?いや、仕事がなくて自由にしてます。   作:第三のケモナー

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久しぶりです…


32話

 

「ここはどこ?」

 

何がどうやってこうなったか分からない肆。光の正体は分かったが、まず…

・どこ?

・いつ?

・どうやって?

 

 

 

「…疑問が多い。」

 

まずは、『どこ?』

スザクとなり、指南車を使ってここがどこなのかを調べる。これによると、『地球』らしい。どうやら、何らかの方法で月から地球へと戻ってきたようだ。

考えられるのは紫だが…まだ分からない。

 

 

…ってか指南車が使える時点で地球という事は分かっているけど。

 

「おかしいな…『地球』のどこなのかが分からん。」

 

指南車を使っていても割り出せない。逆に疑問が増えてしまった。

 

 

次に『いつ?』

年代を調べられるような能力や物はなくこの家以外、手掛かりはない。前と変わっている所と言えば、食材や金品がなくなっていること。あと、外の変化。

 

「本当にいつなんだ?」

 

近くに人や妖怪がいるのなら聞けばいい問題だが、この姿でいきなり「今何年ですか?」など言えない。

古い家から幼女が出て来て、そんなことを言えば、怪しまれる。

知っているヤツがいれば、すぐにでも言える。しかし、連絡手段もない今、どうすることも出来ない。

 

…方法があるとすればアレだが、そのあとがめんどくさい。

 

 

最後に『どうやって?』

どうしてもあの後が思い出せない。めっちゃ強い女の子に負けて、気を失った。

バキバキに折れた所も完全に治っており、痛みもない。

 

 

「なんか昔にもこんなことがあったような…」

 

おぬが死んでそのあとの記憶がなく、玉になって奉られて…祭りに参加して下手な絵を墓場に落書きされたり、夜に襲われたりと本当に大変で楽しかったな。

 

 

 

…話が逸れた。

 

ともかく、状況はその時と似ている。詳細は分からないが、帰って来れたようだ。

 

 

「ゲンブ…『パキ』…慣れん。」

 

本日二回目の変身で痛みを感じながら、ゲンブとなる。能力で半径1kmの金属(主に銀)を少しずつ集め、鏡を作る。盗んだとか言われても知らん。

鏡は楕円形で、肆の体がすべて映るような大きさの物にした。

 

(そういえば、上着を脱いだこと無かったな。どうなっているんだろう…)

 

冬以外にゲンブになったことがなく、神力ですべて済まして、ほとんど人間の姿で湯に浸かっていたので、ドキドキしながら上着を脱いでいく。

そこにあったのは、白いシャツ。

 

(…普通だな。)

 

期待はずれの格好に少しがっかりする肆。しかし気になったのは…

 

 

(その下はどうなって…まさか!黒…)

 

ゲンブのイメージカラーは黒。それを考えると黒から白の次は黒と肆は勝手に想像する。

 

(くっ…手が震えて一番上のボタンが)

 

ワナワナと手が震えて、時間がかかる。

 

(後、もう少し…)

 

 

 

ガラガラガラガラ…「だ…誰ですか!?」

 

外からの気配に気が付いて無かった肆。こんな家に来るはずがないなどと思っていたため油断していた。

肆は思っても見なかったことに固まった。引き戸に居るのは、普通の人間の黒目黒髪女性。

 

「…」

 

ゲンブでいきなりの事だったので固まって、無言になる。目と目があった時、女性の顔が恐怖に変わった。

 

「だ…だr………!?」

 

女性が誰かを呼ぼうとしたが声が出ず、外に行こうとしても体が動かない。精神的な物ではなく、肆の能力で無理やり黙ってもらった。…かわいそうだが。

 

(あっぶな…あのまま叫ばれていたら大変だ。)

 

肆は女性の行動を察知し、『声を出すという事』『逃げるために外に出るという事』の結果を無くした。伊達に何年も生きてない。行動などはある程度すぐに見抜くことができる。

 

(さて…これからどうするか。)

 

ビャッコになって方法を調べるしかないが、この女性の前でビャッコになる訳にはいかない。

 

(ちょっと誘導してもらって、会話で話…出来るか?難しいだろうな…)

 

ゲンブは口数が少なく、勘違いされることが多い。しかし、話が進まないので会話しないことには始まらない。

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

「誰?」

 

女性はその質問に答えることができなかった。助けを呼ぶ暇もなく、家の中に『誘拐』されてしまったと思った。肆の能力は解除されたが怖くて、声が出ない。

 

最近『幻想郷』に入った彼女は、周りの人や妖怪に教えてもらいながらこの家にたどり着いた。

 

『悪い噂はないが、誰も住もうとしない家。』

 

という話が多く疑問に思う事があったが、それでも早く家を見つけなければという気持ちの方が強かった。

 

 

それがまさか、『悪い妖怪』が住んでいたとは…

 

「…どこ?」

 

前に居る白と黒の女の子が質問の内容を変えてきた。妙に威圧感があり、絶対に答えないと強く思った。

 

 

(…ん?おかしい『どこ?』)

 

質問の内容に疑問を持った。幻想郷に住んでいるのならどこか分かるはず…

怖いが、答えてみる。

 

「えっと…『幻想郷』です。」

 

すると、女の子が少し考え、わずかだが目を見開き驚いた。

 

「本当に?」

「は…はい。」

 

頭を抱え、考え込む。そして、

 

「この国の中心地は?」

 

と聞かれた。

この国の中心地といえば、いっぱいあるけど…そういえばある人が

『困った時は私か博麗神社の所へ行けばいい。』

って言ってた事を思い出した。

 

「博麗神社です…」

 

もしかしたら、この妖怪さんも困っているかもしれない。と思ったが、中心地を潰して乗っ取ろうとしているのではないか?

 

すると、

「ありがとう。」とお礼を言って、外へ出てしまった。

 

 

あわてて引き留めようとしたが、あの女の子の姿はもう無かった。




読んでいただきありがとうございます。

すみません…忙しくて間の時間が取れませんでした。

次回もよろしくお願いします。
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