魔法少女いろは☆マギカ 1部 Paradise Lost   作:hidon

2 / 155
※早速、オリジナル設定をブッこんでおります。


FILE #02 その街の仕組み

 

 

 

 

 

 神浜市…………

 いろはが現在居るこの街は、10年前に世界初の魔法少女保護特区として生まれ変わった。

 

 保護特区とは言っても、魔法少女が隔離されているとか、外部との繋がりは一切無い、とかそういうものではない。

 寧ろオープン。魔法少女と人は一緒に住んでおり、普通の都市と何ら変わりは無い。

 ただ、この街に訪れた魔法少女は、市へ申請することで、『保護』の対象とされ――市内限定であるが――様々な高待遇を受けることができるのだ。

 主な例を上げると、未成年でも正社員として企業に雇用されたり、一軒家の一人暮らしや、開業すらも何の成約を受けずに行うことができる。

 だが、当然のことながら、保護対象となった魔法少女が、優越感を覚えて一般人に対して横暴を振る舞うケースも少なくない。また、魔法少女が集う街では、必然的に魔女が集う確率も高まり、被害の増加も懸念されている。

 

 ――――そこで、7年前に市役所内で発足されたのが、『治安維持部』だ。

 

 これは所謂市役所管轄の独立警察組織であり、実行部隊は魔法少女で構成されている。

 一般の犯罪事件を警察が担当するのに対して、治安維持部は、魔女の撃退、及び、魔法少女による犯罪事件を担当する。

 その一期生であり、現在は実行部隊の総隊長にして、治安維持部の『部長』を務めているのが――――七海やちよだ。

 彼女は現役大学生の身でありがならも、個性的な魔法少女達を規律良くまとめ上げ、長きに渡って神浜市内の治安を護り抜いてきた『英雄』と称されている。

 また、――いろはも、雑誌やTVで彼女の姿を確認したことがあるが――『女神』の如き美貌を持ち主で、熱狂的なファンも多いと聞く。

 

 

 

 

(いるんだ……。ここに、あの七海やちよさんが)

 

 神浜市きっての有名人と自分が、今、同じ場所にいる。

 そう思うと、興奮の感情が、身体中を熱してきた。心臓の鼓動が高まり、全身の血の循環を加速させる。

 

「いろはちゃん?」

 

 ドキドキする胸を抑えていると、ピーターが怪訝そうな表情を向けてくる。ハッとなり、我に帰るいろは。

 

「あっ、ごめんなさい! なんでもないんです」

 

「……入るわよ」

 

「あっ、はい」

 

 いろはの仕草が少し気になった様子のピーターだが、『なんでもない』と言った事で、あまり重大な問題でも無いと判断したのだろうか。彼は顔を戻すと、扉のドアノブに手を掛けて、ガチャリ、と開ける。

 堂々と店の中へ入っていくピーター。

 その後ろをピッタリくっつくようにして、ゆっくりとした忍び足で、恐る恐る入っていくいろは。

 

 

「うわあ……!」

 

 

 刹那――――その光景に目を奪われて、うっとりと感嘆を挙げてしまった。

 

 まるで、劇場のホールの様な広大な空間。

 こんな地下深くに存在しているだけでも驚きだが、それ以上に幻想的な洋装で彩られていて、いろはの視覚を刺激した。

 マリンブルーで淡く照らされた薄暗い世界。

 そして所々に設置されている見たこともないアーティスティックなオブジェが、生命を持っているかの様に宙空を漂っている。

 例えるなら深海の底にいるかの様な幻想的世界。

 眺めていると、頭の中で散々悩んでいた事柄が吹き飛んで、感動一色に染められていく。

 

 

「みたまちゃんよぉ~~~~ッ!!! 俺はなぁ~~~~~ッ!!!」

 

 

「~~~~っ!?!?」

 

 しかし、それも一瞬。

 対極といえる程に不釣合いな酔っ払いのしゃがれた叫び声が響いていきて、いろはは現実に戻されるのと同時にズッコケそうになる。

 一体誰が――――と、呆気に取られた顔のまま、聞こえてきた方向にバッと目を向けると、見えたのは二人の男女だ。

 男性はカウンター前の丸椅子に、どっかりと座っており女性に対して何かを捲し立てている。女性は、カウンターの向こうでニコニコと人の良い笑みを浮かべて、黙って聞いている。

 

「出会った時から…………アンタの事が好きだったんだ!!」

 

「……っ!」

 

 いろはが見た男性の評価は、一言で表すなら、みずぼらしかった。

 古ぼけた灰色の薄汚れたコートを羽織り、肩まで伸ばしたボサボサの白髪。皺まみれの顔つきで、お伽噺で見る仙人の様に、真っ白な髭が深々と伸ばされている。

 風貌から伺える年齢は、60代半ばか70代直後と言ったところだろうか。明らかに浮浪者染みた老人が、若い女性に求愛する姿は、滑稽を通り越して異常という他なく、いろはは若干の戦慄を覚える。

 

「はいはい」

 

「今度の日曜日デートしてくれよ! なっ!?」

 

「……どうせまた競馬場でしょう?」

 

 先週2万負けたばっかりじゃないですかぁ~、とニコニコと柔らかく微笑みながら遠回しに拒絶する女性。

 こちらは老人とは対象的に、幻想的な内装にぴったりな風貌の美女であった。

 以前、TVで観た『七海やちよ』が透き通った氷と例えるなら、こちらは神秘的で可愛らしい水仙の様な印象が有った。

 

「なあ頼むよぉ~~!! 付き合ってくれよぉ~~~!!」

 

「昼間から飲み過ぎですよ。春径(ハルミチ)さん」

 

 開いた花の様に愛らしい笑顔を向けているが、反面、酔っ払った勢いで求愛しまくる老人をあしらう声には、結構な冷たさが籠もっていた。

 

「おぉっ、それもそうだな!」

 

「っ!」

 

 春径と呼ばれた老人は、腕時計を確認すると、何かに気付いた様に後ろを振り向いた。

 刹那、いろはと老人の視線が交わる――――その眼から一筋の鋭い光が放たれた様に見えて、いろはは瞬間的にビクリと震える。

 だが、彼はフッと笑みを浮かべると、丸椅子から立ち上がった。

 

「そろそろ帰るが、返事は次に来たときでいいぜ……!」

 

 みたまと呼んだ女性の方へ、僅かに横目を向けると、わざとらしく声をバリトンボイスにしてそう言う。

 

「じゃ~~なぁ~~~~!!!」

 

 そして、大声で別れの挨拶を告げると、手を大きく振りながら出入り口の方へと去っていく。

 みたまは、相変わらずにこやかな笑みを向けながら手を小ぶりに振って見送った。

 

「…………」

 

 いろはは、唖然とした様子で去っていく老人を眺めている。

 ――――結局、何者だったのだろうか、あの人は。

 やがて姿が見えなくなると、後ろで「はぁ~~~……」と深い溜息が聞こえてきた。

 振り向くと、みたまの上半身が、一切の力を失くしたかの様に、カウンターの上で、ぐでぇ~っともたれていた。

 

「やっと帰ったぁ~……」

 

 ドロドロと暗いオーラを漂わせながら、みたまは心底疲れ切った様子で、呻く。

 あの神秘的な雰囲気と、花の様な笑顔は演技だったのか――――といろははそう思ってしまうぐらいに、彼女の様子は一変していた。

 リアル20代女性の姿が、そこにはあった。

 

「あの爺さん、また来たのね」

 

 そこで、いろはの隣で一部始終を眺めていたピーターが、みたまの方へと歩み寄る。

 心配しているのかと思いきや、ニヤニヤと愉快気な笑みを浮かべていて、明らかに楽しんでいる様に見えた。

 

「悪い人じゃないんだけどねぇ、はあ~~……」

 

 ぐったりとテーブルに突っ伏しながら、げんなりとした顔で呟くみたま。

 

「おつかれのところ悪いんだけど、『仕事』よ」

 

「っ!!」

 

 ピーターがそう言った途端――――みたまの様子が再び一変!!

 シャキーンッ! と背筋を伸ばすと、いろはの姿を視認。先程の老人に向けたのと同じ満開の花の様なスマイルをぱあっと向けてくる。

 

「いらっしゃ~~い♪」

 

(ええ~~~……)

 

 まさに変身! 神業の如き切り替えの速さに、いろはは驚きのあまり言葉を失う。これが大人の女性というものなのだろうか。

 

「お名前は?」

 

「あ、えっと」

 

「環いろはちゃんって言うの。新顔(・・)よ」

 

 名乗ろうと思ったが、ピーターが紹介してくれたので、みたまに向かって、ペコリと頭を下げるいろは。

 

「流石に市役所の地下にこんなお店があったらビックリしちゃうかしらねぇ」

 

「あなたは……?」

 

「私は八雲みたま。市長からの命令で、このお店で勤めさせて頂いてま~す」

 

「店長をね。それに、『調整課』の課長も」

 

 自己紹介するみたまだが、その内容に違和を受け取ったピーターがすかさず横槍を入れた。

 刹那、彼女にムッと眉間に皺を寄せる。

 

「ちょっとピーター」

 

 プンプンと頭上から湯気を吹かしつつ、怒りをぶつけるみたま。

 なんだろう、顔立ちが良いせいで、あまり迫力を感じない……。

 一方のピーターは全く意に介さず、フフン、と得意気に笑っている。

 

「そっちの肩書で名乗ったら、私がオバサンだって思われちゃうじゃないっ」

 

 攻め立てるみたまだが、彼は、オホホホ、と楽しそうに笑うだけだ。

 

「せっかく17で通そうと思ったのに……」

 

 腕を組み、頬をぷくりと膨らまして、プイッとそっぽを向くみたま。

 

「お酒を扱っていい17なんていやしないわよ」

 

「17……え?」

 

 冷ややかに突っ込むピーターの隣で、いろははみたまの言った変なことにポカンとなっていた。

 

 

「みたまさんって、本当はおいくつなんですか?」

 

 

 純粋というものは恐ろしい。

 頭のてっぺんに?マークを付けた彼女は即座にピーターにそう尋ねてしまった。

 

「私と初めて出会ったのが15の頃だったから……今は」「それよりもピーター、その子を連れてきたってことは――――『調整』でしょ?」

 

「まあ、そうね」

 

「ちょうせい……?」

 

(よっしゃ!)

 

 自分の言葉尻に付けた単語に、ピーターといろはは食らいついた。

 さらりと話を差し替える事に成功。心の中でガッツポーズを取るみたま。

 

「『調整』って、なんですか?」

 

「私よりは……」

 

 ピーターに尋ねるいろはだが、ピーターは魔法少女でない自分よりも、彼女に教わった方が良いと、みたまにアイコンタクトを送る。

 みたまはコクリとうなずくと、

 

 

「『調整』っていうのはね、文字通り、魔法少女の魔力を調整するものよ」

 

 

 満面の営業スマイルで説明を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――神浜市内の魔法少女は千差万別だ。

 武器、魔法は個々人によって異なっている。

 武器は、剣・槍・弓矢・杖などオーソドックスなものから、大剣、ハンマー、銃、爆弾、デスサイズ、モーニングスター、グローブ、ヌンチャク、トンファー、刀、薙刀、笛、鉤爪、水晶玉、モ……etcetc実に多肢に渡る。

 魔法も、身体強化、変身能力、人体の治癒、物質の変化、時間操作、未来予知、幻覚、洗脳……と挙げれば、枚挙にいとまがない。

 

 これらは、全て魔法少女の天敵である魔女と戦う為に、そして、犯罪を行う魔法少女を取り締まるのに必要な力ではあるが――――一般人にとっては危険の対象となりかねない。何の力も無い彼らが、魔法少女の戦いに巻き込まれてしまえば、怪我どころでは済まなくなる。

 よって、市内にいる魔法少女は、八雲みたまを始め、各役場に点在している『調整課』の魔法少女と会って、魔力の“調整”を施して貰わなければならない。

 

「これは、保護条例で義務付けられているのよぉ♪」

 

 みたまは実に楽しそうだ。

 彼女の説明は続く――――

 調整とは具体的にいえば、“魔法に判断力をもたせる”というものだ。

 例えば、人体を損傷、あるいは殺傷能力を持つ武器や魔法を扱っていたとしよう。それを魔女と魔法少女か、一般人に振るった場合――――前者相手なら通常通りの威力を発揮するが、後者相手だと指でつついた程度に軽減される。

 これによって、人々は魔法少女を“安全な存在“だと認知できるし、同時に、魔法少女側も気兼ねなく人々の暮らしに馴染める、というものだ。

 

「あっ、でも……」

 

 黙して真剣に話を聞いていたいろはだったが、そこでハッと顔を上げる。

 

「私の家は市外ですし、用が済んだらすぐに帰るつもりですから……そこまでして頂かなくたって」

 

「ダ~メ! そういう訳にはいかないのよ」

 

 自身の武器や魔法によって、人が傷つかなくなる『調整』は確かに魅力的だ。だが、別に市内に居住する訳ではないし、何より自分にはやらなきゃいけないことがあるので、ここで多く時間を取ってはいられない。

 そう思い、いろはは断ろうとするが、ピーターが割り込んできた。

 

「帰り道に魔女に襲われないとも限らないでしょ?」

 

「それなら、一人でもなんとか……」

 

「そういう問題じゃないのよ」

 

 ピーターはフッと笑う。その笑みの意図が分からず首をかしげていると、みたまが割り込んできた。

 

「いろはちゃん。神浜市ではね、魔法少女は『調整』を受けた後に、『保護申請書』を届け出さないといけないの。でないと、市内に於いての、変身と魔法の使用は一切禁止だから♪」

 

「ええっ!!」

 

 衝撃が走った。何せ、つい1時間前に、この街で魔法少女に変身して(・・・・・・・・・)使い魔と戦ったばかりだ。

 慌てて、ピーターの方を見ると、彼は微笑のまま、パチンッ☆とウインクした。

 

(もしかして――――!!)

 

 彼の意味深なその仕草が意図しているのは唯一つ――――自分の条例違反を見逃してくれた、ということ以外に他ならない。

 

「も、もし……条例を破ってるところを誰かに見られたらどうなるんですか?」

 

「そうね……、貴女は訳アリそうだから、今回は容認したけど……もし、市民の誰かに見られて、通報されてたら、間違い無くアウトね」

 

「アウトっ!?」

 

 ピーター曰く、市内に住む魔法少女達は、全員、『調整』を受けた後に、市役所か各町役場で『保護申請』の手続きを申し込んでいるのだそうだ。

 なお、登録済みの魔法少女は、神浜市公式HPで名前と顔写真が閲覧可能になっている。一部の市民団体からはプライバシー保護違反だと批判の的にされているが――――これは実のところ仕方ない側面も有り、外部の魔法少女が悪意を持って市内に踏み込んでこないとも限らない。よって、市民全体に、神浜市内に住む魔法少女を認知してもらう必要があるのだ。

 治安維持部に所属する魔法少女達は、いずれも概ね優秀だが、万が一見逃してしまった場合は、市民の目を防衛策に据えるしかないのだ。

 

「でも、私、別に悪さしようって訳じゃ……」

 

「悪意の有る無し関わらず、『保護条約』に触れた魔法少女は、未成年でも成人と同等の刑事責任を要求されることになるのよ」

 

「けいじ……せきにん……?」

 

「『犯罪者が刑罰として負わなければならない責任』のことね」

 

 犯罪者!? ―――――その単語にいろはの心臓が、ドキリと大きく弾みだす。

 

「銃砲刀剣類所持等取締法――――早い話が銃刀法ね。それの違反と同等の罰が課せられるのよ」

 

「変身だけで1年以上10年以下の懲役。 魔法の使用は無期又は3年以上の有期懲役ねぇ」

 

 至って平然とした顔つきで淡々と説明するピーターとみたま。

 

「……!!」

 

 いろはの背筋が凍りつく。顔からサーッと血の気が引いて、一気に青褪めていく。

 刹那――――頭にある光景が降って沸いた。

 薄暗い牢屋の中で、作業服を着せられて、臭い飯を泣きながら食べる自分の姿を――――!!

 

「ただし、例外として“魔女の結界の中でなら”許可されているわ」

 

「そうしないと死んじゃうものねぇ」

 

(!! ……なんだ、良かった……)

 

 その言葉に、一時間前の自分の行動がギリギリセーフだったのを知って、ホッとするいろは。

 

 

 ……実のところ、結界に入る『前』に変身してしまったので、ギリギリアウトなのだが――――使い魔に痛めつけられた場所が悪かったせいか、彼女はすっかり忘れていた。

 

 

「じゃあ、早速、施術室へ♪」

 

「ちょっと待って、その前にお昼ご飯でしょ? いろはちゃん、何食べたいの?」

 

 仕事に取り掛かろうとするみたまだが、ピーターが制する。彼はいろはの方を向いて尋ねた。

 

「えっ……!?」

 

 いきなり話を振られて、狼狽するいろは。

 そういえば――――この場所に来てからいろんな話を聞かされたせいで、すっかり忘れていた。自分達はそもそも食事を取りに此処に来たのだ。

 みたまが立っている場所をよく見る。ドラマや映画なんかでたまに見かけるBARのカウンターテーブルそのものだが、メニュー表らしきものは見当たらない。ピーターの言葉から考えると、希望するものを作ってくれるのだろうか?

 

「じゃ、じゃあ……『和食』で」

 

 気になりつつも、答えるいろは。

 

「へ?」

 

 まさかの注文に、ぽかんと目を点にするピーター。そこで何を思ったのか、即座にみたまの真ん前へピョンと飛びつくと、耳元に口を近づけて、小声で相談する。

 

<……以外ね。今は女子学生の間でも健康志向が流行っているのかしら……??>

 

<私に聞かれてもぉ……>

 

<あんた、設定上は17で通したいんでしょ? その辺よくリサーチしときなさいよ。でないとバラすわよ……っ!>

 

<それだけはやめてっ!!>

 

「??」

 

 何やら妙に盛り上がってる二人に、怪訝な顔を浮かべるいろは。

 ピーターは再びピョンと、いろはの隣へ飛びつくと、ニカッ☆と輝かしい笑みを魅せた。

 

「じゃあ、早速作ってくるから、そこに座って待ってなさい!」

 

「あ、はい」

 

 キッチン借りるわよ――――とみたまに一言告げると、カウンターに入り、彼女の背後に入り口から調理場へと足を運ぶピーター。

 言われるまま、カウンター前の丸イスに腰を下ろすいろは。

 しかし――――

 

「――――って、えええ!?」

 

 驚きのあまり、ビックリ仰天の声を挙げた!!

 

「ぴ、ピーターさんが料理するんですか……? その、みたまさんのお店なのに……!?」

 

 目を丸くしながら、カウンターのみたまに訴えかける。彼女はニコニコしながら、

 

「私、鼻は効くけど、味覚はてんでダメなのよぉ♪」

 

 と笑顔で両手を合わせて身体を振って、そう言った。

 

「ええ~~……??」

 

 妙齢の女性らしからぬまさかの発言に、いろはは呆然となるしか無かった。

 奥の調理場からは、ピーターの軽快な鼻歌が響いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 いかがでしょうか……?
 なんかやたらと説明が多くなっちゃって、申し訳ないです……。
 あと、洗脳とか未来予知とかモーニングスターとか色々書きましたが、外伝系(おりこ、かずみ、すずね、タルト、あすみ)を絡ますかどうかは未定であります。

 そして、かなり思いっきり、世界観や設定を変えちゃってますので……ガクブルしながら作ってます。でも、こうでもしないと、一般人や大人を物語に絡ませられないので……。
 最も、これらの要素を今後きちんと活かせるかどうかは、不安ですが……。

 内容としては、タイバニやアベンジャーズ。あれに近い感じになるのかなあ、と。もしくはハイ&ローとか……

 しばらくは、第一章の内容に当たってきますが、書き上げるのに、かなり時間を置くことになると思います。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。