V・Racing   作:海苔 green helmet

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 近未来のゲームV・Racingの中で繰り広げられる熱い(?)バトルを描いた物語です。
 

 ※1素人の書いた作品です、文法的間違い、描写の分かりにくい部分等が有りましたらお手数ですがコメントでご報告願います。
2投稿は不定期です。
  3登場させてほしいキャラクターや車が有りましたら、気軽にコメントしてください。
  4アドバイスは大歓迎です。
 
 V・RacingのイベントSHADOW・GHOST
 SHADOW・GHOSTとはあるプレイヤーの通称でこのプレイヤーに勝利すると豪華な景品とあるサプライズが待っている。

 今回ちょっと長めです。



 V・Racing♯12~SHADOW・GHOST~

   V・Racing♯12「動きだしたギア」

 

 暗い部屋に一人の男がベッドに横になっていた。

 顔はよく見えない。

 部屋の扉が開き、誰か入ってくる。

 

 クルミ「瑛斗...その、今回は本当に..」

 

 瑛斗と呼ばれた男はかすれ声で喋り出す。

 

 瑛斗「謝らなくていいよ、ただクルミさんのテクニックをヤツが上回っていただけだろ」

 

 クルミ「そ、それが...あの男には..何か豆犬に近いモノを感じました

 走りをコピーされたような、そんな感じがしました」

 

 瑛斗「ん?何かカン違いしてないか?」

 

 クルミ「え?」

 

 瑛斗「抹茶ラテは多分相手の走りをコピーして、そこに自分のテクニックを加えていく走り方をしている

 対して豆犬は相手が自分の前に居て、そして相手が自分よりも速く走れる走行ラインを描いていたとしたら

 豆犬はその相手よりも速く走れるラインを構築するのが豆犬の走り方なんだ、似て非なるテクニックだね

 あっそういえば豆犬とのバトルで絶対にしてはいけないタブーがいくつかあってな、その内の一つは...」

 

 

  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 [豆犬、他三名がKITTにログインしました]

 

 豆犬「おっ邪魔しまーす~」

 

 リクは三人を連れてKITTに入る。

 工場の奥からコウジがツカツカと歩いて来ると、リクのことをひっ掴み工場の端の方へ引っ張っていき、他の三人に聞こえないようにコソコソと話始める。

 

 コウジ「おっ、おいおいなんだコイツら?

 豆犬俺は180の改造はしないと言った筈だぞ」

 

 豆犬「おう、だから自分達でやることにした

 でも場所が無いじゃん、それでここ借りようとと思ってさ」 

 

 コウジ「[ここを借りようと思ってさ]じゃっねぇんだよ!」

 

 豆犬「まあまあ、そういうこと言わないでさ

 見返りが欲しいってんならさ...」

 

 リクの目の前に立体映像のメニューが現れる。

 メニューの中から何かファイルのような物を取り出す。

 

 豆犬「これやるから」

 

 コウジ「こっ、コイツァB310サニーの設計図...

 ど、どこでこれを...」

 

 ニヤッと笑うリク。

 

 豆犬「俺の引き運を舐めないでもらおう」

 

 コウジ「...分かった、今回はB310サニーに免じて許してやろう..たが次はないからな!」

 

 豆犬「よーし許可貰ったから作業出来るぞ、ところでさ...誰が誰だったけ?」

 

 右に立っていたソバカス面で赤い髪をした男が手を挙げる。

 頭の上のネームプレートには[蕎麦粉のJ]と表示されている。

 

 J「あっ僕...ソバカスの人です」

 

 豆犬「あ~(ヤイチさんね)」

 

 間髪真ん中にいたやけに背の高い(テンションも高い)ロン毛男がピョンピョンとジャンプしながら手を振りだした。

 

 ???「ハイハーイ次はワ・ガ・ハ・イ、えーと...ダブルメロンのコでぇす

 プレイヤーネームは[白馬に乗りたかった王子]でーす」

 

 リク(えぇ‼Σ(Д゚;/)/てっきりトモユキ先輩かと思ってた、ミドリ先輩なん!?)

 

 ???「あとは分かるよな」

 

 左の方で腕組みをしていた女の子が口を開く。

 

 リク・ヤイチ(え"ぇ"うそ~ん)

 

 トモユキのアバターはハッキリ言って、普段の姿からは想像がつかないくらいに可愛かった。

 

 ヤイチ(金髪ツインテールの低身長、しかもあえて貧○やっべえ、誰コイツ...)

 

 ???「声とかのギャップが凄いのは分かってる

 え?声じゃない?見ため?

 ・・・そんなことより[ゲロ崎 ゲス男]だ改めてよろしく」

 

 四人は自己紹介が済んだところで二組に別れ作業を分担することにした。

 

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 豆犬「う~ん(-""-;)」

 

 ヤイチの180のタイヤを見て唸るリク。

 

 J「どうしたんですかリ..豆犬さん?」

 

 タワーバーを取り付ける作業をしていたヤイチがボンネットの脇から顔を覗かせる。

 

 豆犬「いや、お前さぁこれのタイヤ変えたのいつ?」

 

 J「あっこれ買った時からついてたやつです、タイヤ買うとお金かかっちゃうんで変えてなかったんですよ」

 

 豆犬「いやいやいやいやいや( ̄Д ̄ )...

 変えろよこれ、まるでスリックタイヤだぞ

 しゃーねぇな俺が後でタイヤ買っておいてやるからそれ付けとけ」

 

 

 一方こちらはランエボにLSDを取り付けようとしているミドリ・トモユキ ペア。

 

 ゲス男「水色か..てことはお前が普段履いてるパンツの色も水色なわけか」

 

 王子「うるせぇてめぇのロッド引きちぎるぞこらぁ、喋ってる暇あんなら手ぇ動かせ」

 

 ゲス男「アイアイサー工場長!」

 

 コウジ(工場長俺なんだけどな...)

 

 

 

 

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 V・Racingオリジナルサーキット3

 

 落ち葉の絨毯をものともせず突き進む黒いMR2、車が走り抜ける度に落ち葉が高く舞い上がりオレンジ色の大波をたてる。

 

 運転席に座る男はガスマスクを付けていて、ネームプレートには[ガスマス君]と表示されている。

 

 ガスマス君(いい感じに乗れてきてるな)

 

 MR2の作る落ち葉の壁の向こうから甲高いエキゾーストが聞こえる。

 

 ガスマス君(誰か来たな..速い...!)

 

 落ち葉の壁を突き破って現れたその車は..

 

 雪のように白くどこか冷たい、そして何処か禍々しささえ感じるその車はあの光速のエイトのスターレット [流星]

 

 [流星]の走りは車両の基本設計の古さや、パワーの無さを感じさせない。

 あっという間にMR2に追いついてしまう。

 

 エイト「おぉっ、これはこれは楽しませてくれそうな相手に遭遇しましたね

 四代目..いやRISING HELL...」

 

 スターレットのヘッドライトが点滅する、それに答えるかのようにMR2のハザードランプが点灯する。

 二台のマシンのマフラーが火を吹く。

 

 二台はアクセルベタ踏みで次のコーナーへ向かう。

 ブレーキが淡く光り、タイヤが滑り出す。

 

 ガスマス君(くうぅ~速ぇな)

 

 エイト(ほほぅキレは良いようですね)

 

 スターレットが距離を詰める、立ち上がりも互角..いや僅かにスターレットが上だ。

 

 ガスマス君(次の右はどうかな?)

 

 MR2は敢えてインから右コーナーに侵入する、スターレットはアウトから侵入しようするが...

 

 

 エイト(!?...これは!)

 

 スターレットはアウト側に積もった落ち葉のカーペットを踏んでしまいバランスを崩す。

 

 ガスマス君(それはどうやって切り抜けるかな!)

 

 スターレットのノーズがインを向き始める、スライドを止められない。

 

 しかし

 

 エイト(ふんっ...)

 

 ガスマス君(なんだと!そんなオーバーなアングルでこのスピードについてくるのか!?)

 

 エイト(つまらないな、そろそろ御開きにしようか)

 

 次の左コーナーに振り返しで入る。

 いきなりスターレットが訳のわからない加速をみせる。

 ガスマス君は思わずミラーを覗いた。

 

 ガスマス君(なにぃ!アスファルトとエスケープゾーンの僅な段差を使ってインホイールリフトだとぉ!)

 

 脱出の速さが明らかに違う、とうとうMR2はスターレットに追い抜かれてしまった。

 

 ガスマス君「...フフッ..フハハ...ゲェッハッハッハッ...」

 

 ガスマス君(キヨシ)の頬がつり上がる、手がワナワナと震え押さえることが出来ない。

 

 ガスマス君「..おいおい...また随分な対応だな、自分からバトル誘っておいてもう終わりか?

 コッチはまだ本気のホの字も出してないのに」

 

 MR2が白いモヤに包まれる。

 

 エイト(ふっ、そう来なきゃな

 ま、どっちにしろ[色無し]なんぞに興味は無いがな)

 

 ガスマス君(油断はやめときな..勝負は次のトンネルの中で着くぜ)

 

 二人の瞳の中にトンネルが写り込む、トンネル内に電気は無く吸い込まれそうな位に真っ暗だった。

 

 スターレットのヘッドライトが点灯する

 二台はトンネルの中にスウっと消えて行った。

 このトンネルの中は曲がりくねっている、そして先程も記述した通り暗く走りづらい。

 しかしそれ以上にこの場所の難易度を上げているものがあった、それは路面の状態である。

 そこらじゅうにひび割れがあり波打っている。

 

 重くホイールベースの広い車ならまだしも二人の駆るのは軽量コンパクトなマシン。

 路面のギャップに翻弄され、フラフラと危なっかしい挙動になるのは言うまでもない。

 

 しかし二台のスピードは下がるどころかむしろ上がっている。

 そしてここでエイトはある異変に気が付いた。

 

 エイト(居ない...黒のMR2の姿が見えな

 いや、居ないというのは間違いだ

 確かにエンジンやスキール音がする

 ということはコイツ..ライトを消して走っている!)

 

 その時エイトは何か奇妙な違和感を感じた。

 

 エイト(居る!今この車の右隣にヤツが居る!)

 

 エイトは暗闇の中知らず知らずのうちにカウンターアタックを仕掛けられていたのだ。

 

 前方から太陽の光が指し、視界が一気に明るくなる。

 

 エイト(しまった!インサイドを取られた!)

 

 エイトはカウンターアタック仕掛けられていただけでなく、トンネルの出口の後にあるコーナーのインサイドまで取られていたのだ。

 

 ガスマス君(さーてこっからはブレーキング勝負ダゼ!どっちが前に出る!)

 

 MR2のブレーキランプが激しく点灯し、ブレーキパッドがディスクを押さえつける。

 

 一級品のブレーキングを披露するガスマス君であったが...

 

 ガスマス君「!?...なん、だよ..それ」

 

 スターレットはいつの間にMR2の三メートル先に居た。

 

 ガスマス君「なんだよ、今の...

 いきなり赤が見えたと思ったら..一瞬スターレットがぼやけて..いつの間にか前に居た...

 今見たものが信じられないぜ」

 

 エイトはウィンカーを出しながら左側のエスケープゾーンにスターレットを停める。

 それに続くようにガスマス君もスターレットの後ろにMR2を停める。

 

 スターレットのドアが開きエイトが出てくる。

 

 エイト「いやぁ、お見事でしたね

 トンネルに入ったところからブラインドアタックを仕掛け、相手に察知されないようにカウンターアタックを成功させるとは...

 流石[地獄から這い上がってきた男]と呼ばれるだけはあります」

 

 ガスマス君「はっはっはっ、お世辞はやめてくれ、君の方が速かったじゃないか

 ところでさっき見せてくれたのが[残像残し]の片鱗かな?」

 

 エイトは少し苦笑する。

 

 エイト「フッ、まっ、そういうことですね

 それより最近私のことを嗅ぎ回っている輩がいるらしいのですが、貴方はその男の事を何かご存じでか?」

 

 ガスマス君「ん~?知らないな┐(´▽`)┌」

 

 エイト「そうですか...もうひとつ質問してよろしいですか?」

 

 ガスマス君はニヤニヤしながら無言でうなずく。

 

 エイト「でわ、貴方はこのゲームの運営にどんなイメージを持っていますか?」

 

 ガスマス君「うーん、僕の人生の1ページを愉快なモノにしてくれる人達..というイメージを持っているよ」

 

 それを聞いたエイトの表情が少し曇る。

 

 エイト「そうですか...貴方ならもっといい答えを言ってくれると思っていたのに

 貴方は運営のやった失態を知っていてもそんな事が言えるんですか?」

 

 ガスマス君「18人の犠牲者のことはとっくのとうに知っているよ」

 

 エイト「!?」

 

 ガスマス君「それを踏まえた上での答えさ

 ぶっちゃけ犠牲者達には感謝しているんだよ

 彼らが居なければ僕の人生はこんなにも愉快なものにはならなかっただろう

 このゲームも生まれなかっただろうしね

 このゲームが生まれていなかったら僕みたいな人がどんなに苦しい思いをしたことか..」

 

 エイトの表情が段々と険しいものになっていく。

 

 エイト「つまり犠牲者は報われたと言いたいのか?....」 

 

 ガスマス君「まあ、そういうことだな」

 

 エイト「...ふ...ふざけるな‼‼」

 

 ガスマス君「おいおい、落ち着けよ...

 うーん、お前普段何食う?」

 

 エイト「は?」

 

 ガスマス君「例えばお前がシチューを食ったとしよう、シチューの中には豚肉が入っていた

 豚はお前に食われ、お前の栄養になるために為に犠牲になったんだ

 それと同じさ、彼らもまた多くの人に娯楽を提供するために犠牲になったのさ」

 

 ガスマス君「それと、僕は偉大な功績の為には多少の犠牲もやむを得ないと思っているんだよ」

 

 エイト「偉大な功績だと...!」

 

 ガスマス君「そうさ!つまらない現代を幾らか愉快にしてくれた、それだけでも十分な功績さ

 僕は今の時代が嫌いでね、全てが安全で面白味が全く無い、スリルが無い、それが今の現状なんだよ

 僕はスリルを求めているんだよ...

 ただね、今のままじゃ足りないんだよね

 もっとこう...命を賭けているような、そんなスリルが欲しいんだよ、この気持ち分かるかな?」

 

 エイト「...貴方はイカれている、貴方と話すことはもう無い」

 

 エイトはガスマス君を睨み付けながら消えていった。

 

 [Eightがログアウトしました]

 

 ガスマス君「さあてと、現代の幽霊さんと少し話をしようかな」

 

 

 [SHADOW・GHOSTがログインしました]

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 コウジ「おーいちょっと悪いけど店閉めさせてもらうわ」

 

 豆犬「えっ何で?」

 

 コウジ「いやぁさあもう少しで三時間来ちゃうんだよね~」

 

 王子「三時間て?」

 

 ゲス男「お前そんなことも知らんの?

 VRダイバーは長時間使用すると脳にメチャクチャ負担かかんだよ、だから連続使用出来る時間が三時間て決まっててタイムリミットが来るとVR ダイバーは強制的にシャットダウン、15分立つまで使えなくなる」

 

 王子「なるへそーん」

 

 豆犬「じゃあまた後で来るよ」

 

 コウジ「おうまた後で( ゚∀゚)ノシ」

 

 

 

 

 リク「背中イテッ!」

 

 トモユキ「あれ?かす長は?」

 

 ヤイチ「置き手紙でーす」

 

 

 [用事できたので先かえりまぁすおぉつかれー]

 

 ミドリ「今度あの部長殺すか?」

 

 トモユキ「そうしましょ(^ω^)」

 

 リクは壁に掛けてある時計を横目で見る。

 

 リク「あっすんません、僕もちょうど用事があって」

 

 トモユキ「おう帰れ」

 

 リク「本当にサーセン‼」

 

 吹き飛ぶ程の勢いで教室の戸を開け、リクは廊下を駆けていった。(途中転けるような音がした)

 

 トモユキ「...オレ達も帰ろうぜ」

 

 ミドリ・ヤイチ「サーイエッサー‼」

 

 ミドリ「ハモんな( `д´)」

 

 

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 ミドリ「やべぇ駄菓子うめぇ(*´~`*)モシャモシャ」

 

 トモユキ「それオレの金で買ったやつだけどね、そして食べて良いとも言ってないんだけどね」

 

 ミドリとトモユキは行きつけの駄菓子屋でお菓子を買い込んでいた。(まあ全部トモユキが支払うんだけどね)

 

 トモユキ「つかおめぇは食い過ぎなんだよ、少しくらい遠慮しやがれ」

 

 ミドリ「...!?..ウゥン、ウンウン」

 

 急にミドリは何かを指差しながらピョンピョンと跳び跳ね始めた。

 口に含んだ物を全部飲み込むと...

 

 ミドリ「クソユキあれ、あれ、りっちゃんが女子と歩いてる!」

 

 トモユキ「はぁっ!?」

 

 

 続く

 




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