※1素人の書いた作品です、文法的間違い、描写の分かりにくい部分等が有りましたらお手数ですがご報告願います。
2投稿は不定期です。
3登場させてほしいキャラクターや車が有りましたら、気軽にコメントしてください。
4アドバイスは大歓迎です。
V・Racing♯15「BLACK OUT」
突如として現れた挑戦者は薄汚れた旧車に乗っていた。
その車は所々に傷がある、暗い色をしていたのでその傷がよく目立った。
時代遅れのフロントスポイラーとウィングまるで昭和のヤンキーから借りてきたかの様だ。
こんな車が速いわけ無い
この場にいる誰もがそう思った。
それはあながち間違いではない。
ゲス男「おいりっちゃん」
豆犬「俺は豆犬ですよ」
ゲス男「豆犬よく考えろ、相手は400ps超えのカレラだぞ、いくらお前が速いからって敵うわけないだろ
そのSAはターボだって付いて無い」
豆犬「馬力がすべてなんて考え捨てましょうや、そんなの時代遅れですぜ」
ゲス男(てめぇの車が一番時代遅れだっての)
豆犬「それに、俺はこのSAを信用してるし
そして何よりも俺は[この車でしか本気を出せない]のですよ、なんか他の車だと馴染まない...
ともかく俺はこのSAで奴を倒してみせます」
リクはシャドウゴーストの方へ歩いて行った。
豆犬「豆犬、チームはN・E」
人混みがざわつく。
「おいN・Eってマジか?」
「あのランキング最下位の?」
「あんな車に乗ってるんじゃ最下位なのも納得出来るかもな」
影幽霊「よろしくコースは何処が良いかな?」
豆犬「あんたの好きにすりゃいい、ホームコースでも俺は構わねぇ」
シャドウゴーストは少し顔をしかめる。
影幽霊「本当にそれで良いのかい?
じゃあ、行ってからのお楽しみってことで
(^-^;)」
豆犬「そうだ、アンタに一つ聞きたい事がある
俺がこの勝負に勝ったら教えてくれ」
影幽霊「え?あぁうん」
オーガ「あっリョージさーん」
リョージは振り向くと少し手を振った。
リョージ「よー、オーガ」
オーガ「今どんな状況ッスか?」
リョージ「変なのが割り込んで来た...何者だ?」
背伸びをして人混みの中を除くと見覚えのあるRX-7が停まっている。
オーガ「あ~豆犬だ」
リョージ「知り合いか?」
オーガ「はい、親友ですよ
アイツ速いッスよ、そりゃもう度肝抜かれるくらいに」
リョージ(SA乗りの豆犬か..今度勝負してみたいな)
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目の前から光が消えて、景色が黒一色に染まる。
豆犬「ここは...赤城山..」
いつの間にか駐車場から山の頂上へ移動していた。
影幽霊「下りの一本勝負、俺もこの車でいくからには一切てを抜かないつもりだ
覚悟をしておいた方がいいよ豆犬君」
車に乗り込みエンジンをかける
カウントがスタート
3
2
1
GO
シャドウゴーストの991は目を見張る程の加速力で、リクのSAを突き放す。
3.8LのエンジンはNAでありながら400psを絞り出す、しかしこの車の特徴はエンジンのパワーなどではない。
この車の特徴はなんと言っても RR すなわちエンジンが車体の後方に搭載されていることである。
エンジンが後ろに有れば、加速時はエンジンがリヤタイヤを押さえ付け驚異的な加速力を発揮する。
コーナリング時は少々オーバーステアを発生させピーキーなものの、乗りこなしてしまえばどんな車よりもシャープに曲がってゆく。
豆犬(さてと、コッチも行くか)
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コウジ「よお( ・∀・)ノお前らぁ」
王子「あっ工場にいた...ジョージさんだ」
コウジ「鋼二だわっ!豆犬の様子見に来たんだが..
どうやら一人派手にやった様だな(^_^;)」
ゲス男「そういえば、気になってたんだけど
アンタが豆犬のSAを組んだのか?」
したり顔でこちらを向くと、自慢げに語り出す。
コウジ「ふっふっふっ、何を隠そう私こそはN・E専属チューナー、V・Racing界の死神博士とは俺のこと
光速のエイトの愛車[幻]を組んだのもこの俺
もちろん豆犬のSAを組んだのも俺様さぁ!」
王子「...ワシエイト知らん( ;´・ω・`)」
ゲス男「豆犬はあの車で幽霊に勝つつもりだけど、勝機はあるのか?」
コウジ「・・・うーん(-""-;)
実を言うとあのSAそんな速くないんだよな
エンジンもフィーリング重視、つまり吹け上がりを良くしてドライバーへのストレスを少なくするものだしな~、あのエンジンにポルシェのボクサーエンジンに勝てるポテンシャルなんて無いわな
じゃあ足回りは?ってなるだろ
足回りもそんな大したことことしてない
それどころかリアサスなんて時代遅れのリジッドアクスル、シャドウゴーストのポルシェは4つとも独立懸架
サスの限界も低くエンジンもパワー不足ときた」
ゲス男「じゃ、じゃあアイツは負け戦をしに行ったのか!?」
コウジ「へへっ、それはどうかな?
お前ら忘れてないよな運転すんのが豆犬だってことを、豆犬は本気で走れば...
だ~れも引き離せないし追いつけやしないのさ」
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影幽霊(最初のヘアピンか...できればここで引き離したいところだな)
ブレーキランプが暗闇の中で激しく点灯する。
その光景はまるで赤い花が開く瞬間を早送りでみているようだった。
ステアリングを切り、うねった下り坂に車を放り込む。
アクセルを踏み込み素早く立ち上がる
遅れてリクのSAもこのヘアピンに入る。
豆犬「スゥ...」
ブレーキをつま先で踏みながらクラッチを切り、ステアリングを本の少しだけ曲げる。
ギアを落としアクセルペダルを踏み込むと車が横へと流れ出す。
シートからG(gravity)の流れが伝わってくる。
SA22cはブレーキランプの光を残し闇へ吸い込まれて行く。
影幽霊(そんなバカな、音が近い...
カラッと乾いた甲高いロータリーサウンドが聞こえる
下りでパワーの差が少なくなるって言っても、これは何かがおかしい
もしかしてこいつバケモンなんじゃねぇの!?)
ガードレールに車体を擦り付けようにして曲がるSA、スピードは上がって行き、落ちる気配はない。
影幽霊(次の連ヘア...ここでまた追いつかれるのでは?)
シャドウゴーストがヘアピンを抜けたあとから、また少し遅れて紺のSA22cが来る。
豆犬(・・・)
コーナーの入口でスキール音がしたかと思うと既にそこにはSAは居ない。
ノーマルのタコメーターの針は頭打ちし、後付けのタコは9500rpmを指す。
豆犬「見えた..(いま見えた、木の陰からテールランプの光がチラッと...近いぞ)」
開いていた二台の感覚は確実に縮んでいた。
影幽霊(コーナーが多くなってからいきなり...
あれだけあったマージンがもう殆んど残ってないぞ
これから接戦(ドッグファイト)になるぜ
だが、不思議と嫌な感じはしないな、何でかな?自分のもてる技術を全てぶつけられる相手が今そこに居るからかな?
兎に角..こんなに楽しいのはいつぶりだろう♪)
その時、一瞬だが前に居る黒いポルシェの周りに白い霧がかかったように見えた。
一本リクの方は..
豆犬(まだだ、まだ冷静(クール)でいろ...)
突然頭のなかで誰かが囁く。
???:おいおい、まぁだそんなこと言ってんのかよ
呆れたぜぇそろそろ本気出せよ
リクはこの得体の知れない声は無視した方が良いように思えた。
しかし声は途切れることなく自分に話しかけてくる。
???:こんな府抜けた走りじゃ追いつけねぇよ
豆犬(..黙ってろ、集中力が乱れる)
???:はぁ?集中力?そんなもの最初から使ってないでしょうが
それとも、俺ともあろうヤツがオーバーテイクのポイントを決めてるのか?
おいおい負け犬クゥン君いつもその手で負けてきたでしょが、たまにはハメをはずしましょうや
豆犬(っせぇつってんだろうが!
もう少しで追いつけるんだから黙って俺の走り見てろこのクソガイジが‼)
次のヘアピン、リクはブレーキを再度踏み込む。
しかし、車体が急にガタッと揺れる。
豆犬(やっべ!ロックした)
???:♪俺の言うとおりにすりゃこういう事も無くなると思うぜ~
リクはクイックメニューを呼び出しコースのマップを確認する。
豆犬(まだイケる、まだチャンスはある)
体制を立て直し、高速セクションにSAを放り込む。
エンジンの回転数が上がり、排気音と空気を切る音が重なり鼓膜を破壊するような騒音を奏でる。
半分滑りながらカーブを抜ける、その様子は闇を切り裂く蒼い閃光、車がコーナーを曲がる度にその輪郭がぼやけて見える。
赤い光が近づく。
影幽霊(来たか...へへっ面白いよ、スッゲーおもしれぇ、こんなに楽しい娯楽他にあっかよ
高鳴る心臓、吹っ飛んでくまわりの景色、いつスピンするかも分からねぇピーキーな車と規格外な強さと速さを持ち合わせたライバル...
俺のボルテージMAXダゼ‼
次のコーナーで勝負だ!チギられずについて来いよ‼)
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その頃コウジはヤイチの180のボンネットに収まっているエンジンに興味津々だった。
コウジ「うっわースゲー、エグいな~いや、ここまで来るともはやエンジンがエロく見えてくる
今夜これで決まりだな
こんなの一体何処で手に入れたんだよ」
J「え、え~とそれは~」
回答に困っているとヤイチに赤毛の女が近づく。
カスミはヤイチに小声で囁く。
カスミ「...クロスボウ」
カスミは通り過ぎようとするがすぐにヤイチに腕を掴まれる。
J「アキラさん...いや、その知り合いか」
カスミ「アンタはアタシの姉を殺した...
そのエンジンはアタシの姉の作った物だ、返してもらうぞ」
J「...残念ながらそれは出来ない」
カスミはヤイチの腕を振り払う。
カスミ「そうせざるを得ないさ」
そう言い放つとカスミはその場から消えた。
J「........」
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今度はしっかりとしたオーラがシャドウゴーストの991を覆う。
まるで白い炎が車を焼き付くそうとしている様だ。
ブレーキを踏んでいる時間が短くなる、SAとポルシェの差が一気にガバッと開く。
豆犬「なっ、あぁ...」
???:ほーれみろ、置いてかれるぞ
どうする負け犬?俺と組むか?それとも苦汁をまた自らの手で啜るのか?
さあ答えろよ!もう解答は出来てる筈だぜ‼
リク(...わかった、力を貸せ..豆犬‼)
豆犬:そう来なくちゃ♪
リクのSAが紫色のモヤで覆われる。
次のコーナーに差し掛かる。
SAはブレーキランプが光ると同時に[そこから消えた]。
991の車内が明るく照らされる。
影幽霊「バ、バカな!(嘘だろ?瞬間移動か何かか!?)」
いつの間にかリクはシャドウゴーストの背後に迫っていた。
この時リクの目には不思議な光景が写っている。
白い線が地面から数センチところで浮き上がり、コースの最短距離を示す。
リクはその白い線をなぞるようにしてSAを走らせる。
二台はテールトゥノーズのまま狭い峠を駆け下る。
影幽霊「ダメだ全然離れない...
もうすぐレースも終わる、このままブロックを続けて守備を強くしよう....」
滑らせながらコーナーに入る、リクはギリギリまでポルシェに寄せ立ち上がりで並ぼうとする。
影幽霊(タイヤがもうない、あっちはローパワーで軽量、耐久戦じゃ勝負にならない)
豆犬(・・・・)
鼻面をねじ込み立ち上がりでアクセルを床まで踏みつける。
影幽霊(いくらタイヤが無くてアクセル開けるの遅れてもこいつのエンジンなら関係ない
インとアウトが入れ替わる、そっちはアウト側だ)
二台は並んで、いや、SAは少し離されながらもしっかりと食らいつき短いストレートを駆ける。
シフトアップするポルシェ、リクは三速のままレッドゾーンの9500回転までエンジンをブン回す。
豆犬(.....お前の弱点はもう分かってる)
激しく光るテールランプ、僅かに残光が漂う。
SAが前に出る。
影幽霊(させるか!)
シャドウゴーストはインを譲らない、しかしSAもアウト側に入り浸りスペースを開けない。
インではアクセルを開けにくい。
影幽霊(ここで開けたら二台まとめてクラッシュだ..
しかし、今のタイヤの状態なら次のコーナーでアウトから被せて、立ち上がりで勝つことができる...)
道は今通りすぎたコーナーとは反対の方向へ折れ曲がっている。
SAがインのポジションを取る。
ブレーキで過重移動を起こし、アウトから被せようとするシャドウゴースト、しかし...
影幽霊(バカな!ブレーキ無しで!?)
SAはブレーキ無しでコーナーに突っ込む、SAのリアが大胆に滑り、ポルシェの進路を妨害する。
シャドウゴーストは前に出たSAをかわそうとブレーキペダルを断続的に踏む。
しかし明らかにブレーキを強く踏みすぎた。
一気に二台の間に車一台分のスペースが開く。
豆犬「アンタの弱点は不測の事態に素早く対応出来ないことさ、だからボンネットを避け損ない、俺のウィンカーでパニくってヨロめいた」
影幽霊(くっ、離れてくよ...四代目のようには上手く行かないみたいだな...完敗だぜ)
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ポルシェのライトが点滅し合図を送る。
ゴール手前の駐車場に車を止めに行くとそこには黒いMR-2が停まっていた。
ガスマス君「ほぉ~勝っちまったか~」
SAからリクが出てくる。
豆犬「荷重移動...」
ガスマス君「ん?」
豆犬「自転車はハンドルを切らずとも体重移動で曲がれる、それを応用して荷重移動の基礎を叩き込もうとした...当たってますかね?」
ガスマス君「うん、まさにその通り
じゃあ僕の正体は?」
豆犬「何人目かのシャドウゴースト、シャドウゴーストは一人ではなかった」
ガスマス君「おしいなぁ、俺四代目なんよw」
影幽霊「詳しくはボクが話しますよ四代目
ボクの本当のプレイヤーネームはウロウロさんと申します、改めて宜しく」
ウロウロさんは自分が七代目シャドウゴーストであることや、シャドウゴーストは負ける度に入れ替わっていたこと、四代目(キヨっさん)はすぐに飽きて辞めてしまい、唯一負け無しだったことを話した。
これでなんとなく辻褄が合うキヨシ先輩が異様なドライビングテクニックを有していることや。
同一人物である筈のシャドウゴースト一人一人が車が変わる度に走りが急に下手くそになったり(あくまでも個人の見解です)急に上手くなったのも。
しかし一つ分からないことが...
豆犬「何でそんな話を俺に?」
ガスマス君はウロウロに説明するように促す。
ウロウロは頷くと重々しく話し出す。
ウロウロさん「実はエイトのことで一つ協力してほしいんだ
やつは何故か分からないけど次のアップデートの内容を知っている、実は次のアップデートでランキングが一新されるんだ
運営は何故かエイトをランキングに載せまいとしているんだ
奴等は何故かエイトのことが邪魔に思っている
しかしエイトは何か特殊な方法でBANを免れている
その方法を探ってもらいたい
君ならエイトの過去を何か知ってそうだし、彼の仲間にも面識がありそうで...」
豆犬「...まさかエイトの情報を集めようよして、逆に探してくれと頼まれるとはな...
手伝いたいには手伝いたいけど俺にもやることが...
(何だ...今の....痛覚は遮断状態にしてるはずなのに)
うっ!...があぁぁぁぁぁあ‼」
ガスマス君「おいどうした豆犬!?」
突然リクの様子がおかしくなる。
アバターの体がテレビの砂嵐の様になり、体がバラバラに散る。
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痛い...ただひたすらに..頭が痛い...
VRダイバーを頭から外してベッドに放り投げる。
手が汗ばんでいる、いや手だけではない、体じゅうが汗まみれで気持ち悪い。
気持ち悪い?...吐きそうだ、部屋がぐるぐると回っているように錯覚する。
洗面所に吐き気止めがあるはずだ。
痛む頭を押さえ、吐き気を我慢しながら階段を下りる、しかし一段下りる毎に体が揺れて吐きそうになる。
なかなか階段が終わらない。
やっとの思いで洗面所に着くと早速棚の引き出しから吐き気止めの薬の入った箱を取り出す。
蛇口をひねって水を出す。
箱に書かれている注意書きを読もうとしたとき...
リク「は?なんだこれ?」
箱の裏面は赤く無理潰され読めたものじゃない、よくみるとそれを掴んでいる自分の指も赤く染まっている。
唇が濡れて僅かに血の味がする。
顔を上げて鏡を見る、そこには鼻血を首まで垂らした自分がこちらを見返していた。
鏡の中の俺は口の端を吊り上げニヤッと笑う。
音は聞こえないが鏡の中の俺は確実にこんなことを言った。
「これが代償さ」
床に崩れ落ちる俺。
そうかこれが勝利の代償なのか...確かにあれだけ集中力を長く持たせりゃ、あんだけ脳を酷使すりゃこうなるかもな。
回りながら落ちてゆくのを感じる、冷たい床だけが俺を包み込み、暗い闇へ落ちてゆく。
終わり
WHEN THE SUN GOES DOWNへ続く