V・Racing   作:海苔 green helmet

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 雨が降り日は沈む、そして...


V・Racing♯21~WHEN THE SUN GOES DOWN~

      V・Racing♯21「夕日」

 

 軽量化の為に敢えてヘルメットは被らない、それに加えて体を守るための長袖やジャケットも着ない。

 唯一ゴーグルのみがまともな装備である。

 

 風が吹き雨が降る。

 

 寒さで皮膚が麻痺している、風のせいなのか雨のせいなのか両方なのかは解らないが自分の体温を感じることが出来ないくらいに冷えてしまっている。

 

 しかし、今は自分の体が冷えていることなどどうでも良かった。

 目的地は決まっている。

 あとはそこに向かってただひたすらに走り続ければいい。

 

 ヤイチ(確か集合場所は○×山の頂上だったはず、急げば加勢できる!)

 

 法廷速度なんて守っている暇なんて無い、急げ....もっと速く!

 

 ブレーキをかけて体を移動させ車体の向きを変える。

 右へ左へそしてまた右へと市街地を駆け抜ける。

 

 ヤイチ(左へ曲がっ...え!?

 今一瞬赤いバイクが...真っ赤なバイクが見えたような気がした...)

 

 このバイクにはミラーが付いていない。

 頭を後ろへ向ける。

 

 ヤイチ(追いかけて来てる!?)

 

 赤いバイクはすこし間隔を開けヤイチのバイクを追う。

 

 ヤイチ(さすがにこのままつけられた状態で山に行く訳にはいかない....撒くか)

 

 ハンドルに付いたレバーを前へ押し込む。

 シート、ハンドルから体へ衝撃が伝わる、水しぶきを上げて後輪が暴れ前が浮きウィリーしかける。

 体重を前へかけ車体を押さえつけ、スロットルグリップを握りしめる。

 

 ヤイチ(メーター外してるから解らないが多分70㎞くらいだろ)

 

 無茶苦茶な進路変更を繰り返している内にいつの間にかさっきの交差点に戻ってきていた。

 ヤイチの目に信号機の赤い光が射し込む。

 

 スロットル全開で交差点内へ進入し、そして通過する。

 

 ヤイチ(モーターの音が一つなくなった撒いたか...)

 

 

 その時、雨の音に混じって激しいスキール音とともに何か妙な音が聞こえた。

 

 急ブレーキでバイクを止める。

 

 ヤイチ(なん....だ....今のは.....)

 

 ヤイチの頭の中が静かなパニックと恐怖心で埋め尽くされる。

 振り返りたくない、だが体はそれに反して徐々に後ろを向き始める、体が1度向きを変えるごとに恐怖が積み重なっていく。

 

 

 ヤイチ「...そんなバカな......そんなバカなぁぁぁぁあ!!!」

 

 壁には血がベットリと付いている。

 壁とトラックの間に腕のような物が見える、見覚えのある白く美しい腕だ。

 

 バイクから降りる。

 魂が抜けたように重い足取りでその腕のある方へ歩いていく。

 

 近づくと垂れ下がった手がくっきりと見えるようになった。

 無意識の内に手首を握り脈を確かめる。

 何か反応が有ってくれと強く握る。

 しかし手首からは徐々に下がりつつある体温しか感じ取れなかった。

 夕陽がこの光景を照らす、いつの間にか雨がやみ夕方になっていた。

 

 ヤイチは濡れた顔を上げた......

 

 バイクに跨がるとその場から日没の太陽の如く消えていった。

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 ヤイチ「それが俺の体験した全てだ...信じられないだろうが今話したことが真相だ

 このあと帰ってきて数週間VRダイバーにふれなかった、いつの間にか太陽のエンジンが送られてきていたんだ」

 

 パーカー女「......」

 

 ヤイチ「....俺、全部話して気が変わった

 そんなにあのエンジンが欲しいなら今返...」

 

 パーカー女は手を上げて話を止めるよう促す。

 

 パーカー女「それ以上喋らなくていい

 多分アタシはエンジンや車を探してたんじゃないと思う...多分お前だけを探していたんだ。

 何らかの形で敵(かたき)をとるために...

 だから...敵討ちさせてくれ....

 お前の話したことがもし真実だとしたらアタシのやつてきたことは本当に意味が無くなってしまう。

 なにもせずエンジンだけ返してもらうなんてなおさらだ。

 どちらが太陽に相応しいか決めようじゃないか?

 朝日 明里(アサヒ アカリ)だお前名前は?」

 

 

 ヤイチ「...花切 矢一....そのバトル受けよう

 期待に応えるために生半可なバトルにならないことを約束しよう、全力で迎え撃たせてもらう」

 

 

 

 

 

        次の日

 

 ヤイチ「....という訳なんで....お願いしますリクさん!いえ、リク師匠!

 俺に、どうか俺にドラテクを教えてもらえないでしょうか!」

 

 ヤイチはリクに向かって拝むような形で頼み込んでいた。

 

 リク「いや他力本願だなおい!」

 

 トモユキ「え?」

 

 リク「ナンデモナイ」

 

 ミドリ「それよりワタシのアイスは!?」

 

 ヤイチ「ダッツ(゚Д゚)ノ⌒・」

 

 ミドリ「よくやった( ゚Д゚)bお前は中佐へ格上げだ」

 

 ヤイチ「ありがたき幸せドウタラコウタラ」

 

 トモユキ「何このコント」

 

 リク「え~と話を話を戻すけどバトルはいつなの?」

 

 ヤイチ「今日っスね」

 

 リク「(いやぁ無理があるだろぉ~)

 取り敢えず、うん、アドバイスだけなら」

 

 ヤイチ「本当か!?」

 

 リク「ヤイチさんの180なんですけど....」

 

 

 

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

      [雨の日]の前日の夜

 

 アキラ(アタシも随分と扱いにくい車を作ったモンだ)

 

 アキラ...いやチューナー紅は自分の工場の壁にもたれかかり、ある赤い車にその視線を投げていた。

 

 紅(直4エンジンシングルターボのFRで速さを追及してみたところコイツが出来た。

 ただ、やっぱりシャーシもエンジンも時代遅れ...

 アタシのテクで転がしたところで速く走るわけない)

 

 車から目を離さず近づき、そっと赤く輝くボディに触れる。

 

 紅(もういっそのことRBに載せ変えて走らせるのもありかもしれない....と思ってエンジンを外して見たけれどそれじゃ本末転倒、なんの為にここまでやってきたのか....

 ひょっとすると....ひょっとするとアイツならこのシルビアを乗りこなせるかもしれない)

 

 空中に手をかざしメニューを出現させる。

 

 紅(ちょっとまて、いきなりこの完成品を渡すのはちょっと違うんじゃないか?

 アイツはあんなハチロクでもアタシの鳴交喙と互角に戦っていた。

 知識だ....ヤイチに足りないのは知識なんだ....

 エンジンだけを渡してしばらく様子を見ることにしよう)

 

 VRダイバーをゆっくりと外す。

 証明が眩しいと感じた。

 アキラはガレージの冷たいアスファルトの床の上に寝そべっていた。

 

 アキラ(うわっ!もう四時間も悩んでたの!?)

 

 アキラ「くぅ~全然何もやってないぃ

 結局モーターは部品に干渉して取り付けられなかったしサイアク~

 しゃーなし、明日ヤイチに取り付け方聞こっと」

 

 仰向けの体制から起き上がり、ちょっと伸びをし軽くストレッチをする。

 

 アキラ「さ~てと元のモーターに戻すかぁ!」

 

 床に置いてあったスパナを持ち上げ赤いバイクへ向かって一歩づつ前へ進み、作業に取りかかった。

 

 

 続くよぉ(´ω`)

 




 
 やっぱりね、カーアクションは次の話で出した方がいいと思ったんですよ。
 何が良いって?キリですよ。

 実を言うとアキラが死んだ後の数日間のヤイチの話も考えいたんですけど~
 そこまで入れるとさすがに長すぎかなって。

 まあそんなこんなでまだまだV・Racingは続きます、これからもりっちゃんやヤイッチの冒険(?)を見守っていただけると嬉しいです。
 ではまた次の話で(*・ω・)ノバーイ
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