リク:悪役みたいな主人公。親しい人物とは基本的にタメ口で話す(物凄く口が悪い)。
身長が低い、160cmちょうど....と本人は言っている。
実は結構神経質で精神的な障害を抱えている。
井根:怪しすぎる探偵。
いつもお面姿でボイスチェンジャーで声を変えているため性別が分からない。
実は‐‐‐‐‐‐‐‐ー。
リョージ先生:物真似が下手(得意技ライントレース エェ...)。
自分がこうしたいと思ったことは必ず成功させるという信念をもっている。
リクの家では井根はパソコンである資料を読んでいた。
井根(旧式のVRダイバーについて...
[現在最も使用されているゲーム機として有名だがその旧タイプのものは重大な欠陥を抱えていた。
第三世代Version3から現行タイプVersion6には脳への負荷を抑えるリミッターが搭載されているのだが....
旧タイプ所謂Version1,2にはリミッターが搭載されていなかった。
メーカー側によれば、脳への負荷が蓄積されると頭痛やめまい、更には幻覚等の症状を引き起こしてしまうとのこと]
書きもらしがあるよ、旧タイプは使い続ければ最悪の場合死ぬ。
[旧タイプはメーカーによって全て回収された]か...隠すのが上手いねぇ。
まっ、こんなこと知ってるのは片手で数えられるくらいしか居ないから書けるわけないんだけどねぇ)
井根は立ち上がると二階のリクの部屋へ向かう。
部屋の前で立ち止まり、扉を少しだけ開けて様子を伺う。
井根「(まだこの状態か...)リク君、君は一体いつまでその身体が保つと思っているのかな...」
井根の視線はリクの頭に巻かれているVRダイバーに注がれている。
VRダイバーにはPROTOTYPEと掘られていた。
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勿論金が無いわけではない。
実際、海外へ行ったきりの父親からも仕送りしてもらっている。
だがその仕送りは生活できる分で使いきってしまう。本や着替えを買う金はない。
いや、それだけの理由で手伝っているわけではないのかもしれない。
もしかしたら心のどこかで親と完全に縁を切りたいと思っているのかもしれない。
完全に縁を切って自分の力だけで生きていきたいと思っているのかもしれない。
とりあえず今は知り合いの副業を手伝っている。
その事実さえハッキリしていればいい。
乗って、味わい、改善点を挙げる。ただそれだけだ。
白いBMW M3をピットに持っていくと、タイマーを持ったコウジが真面目そうな顔で真面目そうな話をしようとする。
それを手をあげて遮り、短く感想を述べる。
豆犬「全体的に懐の深い走りする...だけどもっとサス硬くてもいいぜ、なんなら立ち上がりでフラつく」
コウジ「解った、だけどあともう二、三周走っておこう。耐久性を知りたい」
その時、今までずっと口をつぐんでいたリョージがたまらず質問した。
リョージ「これはいったいどういう事なんだ?
君らはナニユエこんな事をしているんだ?」
コウジ「フフッ、俺はなぁ、何を隠そうこの俺は!
そう!この俺はあの光速のエイトのRX-8、すなわち[幻]を作ったこの俺は!...」
リョージ「コイツがあれ作ったのか?」
豆犬「この話は結構有名かと思ってた、自分で自分のことV・Racing界の死神博士って言ってたから」
リョージ「全然知らん、全く有名じゃない、てかネーミングセンス痛すぎだろ」
豆犬「そら作者のセンスが絶望的なだけ」
リョージ「納得」
コウジ「この豆犬とウチの店で作った車の試運転をやってるのさ」
確かに豆犬はコウジの持ってきた複数台の車に乗り、コースを周回していた。
リョージ「ちょっと気になったんだが。
ほら、コウジさん、あんた言ってたろ[同じ車は二度と組まない]ってさ」
コウジ「あれかぁ、あれは二つほど例外があってな。
一つは経済的に不利益だけどやってしまう、要するに俺が気になったマシンは弄る、例えそれが前にいじった事のある車でもな。
例えばそうだな...リョージさんのFCなんかはさ、ほらリョージさん事態すごく有名でさ、[そんなヤツがどんなマシンに乗っているのか、そんな興味が沸いた]という理由で弄る気になったてとこだ。
二つ目は....
まあそうさな、世の中には自分が強くなるにはどんな手段も用いるヤツもいる。
俺は金さえ貰えば客のマシンを一から組み上げやる
俺の組んだマシンは速いぜ...アンタも実感しt」
豆犬「そういう自信があるってだけで結構細かいセッティング俺任せだし、値段も良心的だぜ」
コウジ「あーもう!雰囲気ぶち壊しだよ!テメェはさっさとコース周ってこい!」
豆犬「ハイハイ、今日はおもっいきりカッ飛ばそうと思ってたのに車を取りに来たとたんにコレだよ」
豆犬は再度M3に乗り込みコースへ消えていった。
唐突にコウジがリョージに質問を投げる。
コウジ「どうだった?実際にあのSAとバトルしてみてさ」
リョージは突然の質問に一瞬戸惑ったが落ち着いた様子で口を開いた。
リョージ「一言で言えば[異常]ですね
車体は絶妙にアンバランス、ドライバーも何故か[あえてできる実力を制限]しているような感じが...」
コウジ「そう言うと思ったよ、豆犬は正直言ってどんくさいところがあってな。
自分の実力の限界を勝手に決めつけて、それ以上の事が出来るのにピンチになってからやっとリミッターを外す。勿体無いことしやがるぜ....
だから何回やってもエイトに勝てねぇんだよ」
リョージ「えっ!エイト!?」
コウジ「あぁそうか知らないんだっけか...
豆犬はなぁ前に相当迷惑なドライバーだったんだ。
自分の力がどこまでの代物なのか、それを確かめる為にどんな奴にでも勝負を仕掛けてった。
そんなこんなである日N・Eのリーダーをやっていたエイトに出会ったんだ。
いや~あれは清々しいくらいの完璧な敗北だったね、でもアイツは変なとこだけプライド高くてな、何度負けても挑戦し続けた。
そんときN・Eの専属メカニックと化してた俺はアイツに言ってやったね[もう弟子入りすりゃいいんじゃねぇか]ってな、そしたらアイツは[それじゃ俺が完全に敗北を認めたみたいじゃないか、せめてN・Eに入るくらいだろ]。
おもしれぇ、腹抱えて笑ったよ、実際に負けてんのに敗北を認めたみたいじゃないかだってよ。俺は面白半分にアイツに協力してみることにしたんだ。
その結果生まれたのがあのSAさ。」
リョージ「あのSA?」
コウジ「あのSAの本領はな幻を相手取った時にのみ発揮される。あの車のセッティングはそういうふうにできてるんだ。」
リョージ「じゃ、じゃああのSAにはまだ性能を出し切ってなくて、今までのは全てその性能の片鱗だったって言うんですか!?」
コウジ「そうともとれるかな?
あっそうだあの、SAのエンジンだけどな実は.....」
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同じ頃、V・Racingオリジナルコースのレイクサイドサーキットでもう存在していない筈の車が走っていた。
エイトが手放したことによってスクラップになった筈のマシン、銀色のRX-8...幻。
濡れた路面をものともしない安定性、アクセルを軽く開けるだけですっ飛んでいく車体。
起伏のある道さえも地面に吸い付いく様にして駆けていく。
その咆哮はどことなくリクのSAに似通っていた。