東方異形機械《トウホウイギョウキカイ》 作:GUM【グム】
あとがきにて結構重要な要素を書くので出来れば見てってください。
それではどうぞ。今回はいつもより長めです。
___<pm 4:10>博麗神社 客間
俺の腹が鳴る…!?どういうこった!?
俺はMS。鳴る胃袋なんざねェ筈だが!?
「…おいおいィ…まさかァ…」
どうやら俺は
とどのつまり…どういう原理か知らねェが、その影響で俺の体内のどっかに胃袋みてェな
臓器が生まれちまったって訳かィ…
左手からは配線も出てたし膝関節も傷口なんて言えるモンじゃなかったし…
結論として言えんのは、「面倒臭ェ事」になったって事かねェ…。
「…アンタ食欲もあったのね…」
「らしいなァ、俺もたった今知った」
「なんか普通の量じゃ満足しなさそうだぜ…」
「確かに身体も大きいし…身体?
よくよく考えたらアンタの身体って相当変ねぇ」
「うんうん。手が気持ち悪い位長いし、
膝から下がやたら分厚いし、
腹と背中が繋がってて変な赤い粉が出てるし、
目が光ってて瞳もないし…」
「ぐゥッ…正論だけに何も言えねェ…ッ」
悔しいが全部当たっている。
「しかし……えッと人間はなんて言うんだったか…
確か…そうだ。
「腹減った」だ。」
「ド厚かましいやつね…」
初対面で俺を散々罵ったお前に言われたくない。
「何か喰えば治まるんだったか?」
「遠まわしに「飯をくれ」って言ってるんだろうけど…
残念ね、ウチにはアンタのご飯を作ってやる余裕はないわ」
「」
マジかよ。
「ミコ」ってのはそんなに厳しい仕事なのか。
大変だなコイツも。大人しく引き下がるか。
「誰もくれなんて言ってねェよ、腹が減ってるだけだ、死にゃしねェ」
「普通は死ぬぜ?」
「えッ」
マジで?
ヤバいんじゃないの俺。
「……いや、それでもいいわァ。
ちょっと位大丈夫だろォ」
「悪いわね」
「気にすんな」
___<pm7:00> 所在地変わらず
「アンタココに迷い込んで何日?」
「あん?んー…ちょうど一日そこらかねェ」
再びゴロゴロしてると、急にレイム…じゃない、霊夢が聞いてきたので
また気だるく答える。
「それで今になって急に空腹ねぇ…
…。
ねぇ、そのお腹にあるソレは何なの?」
俺の腹部のGNドライヴを指差しつつ聞いてきた。
「これか?GNドライヴっつー半永久的にエネルギーを生み出す代物だァ。
コレがなかったら俺は間違いなく死ぬぜ」
「「!!」」
どうせ知らないだろうから親切に詳しく教えてやったが、
「半永久的」と聞いた瞬間目を急に見開いた。なんちゅう顔だ。
「永久的!?つつつつまりアンタは永遠に動きつづけられるの!?」
「あ、あァ…まァそうなるなァ」
「じ、じゃあその赤い粉はなんなんだぜ!?」
「じ、GN粒子っつー、GNドライヴの余剰エネルギーだァ。
これを使って俺は空を飛んでんだよ」
「驚いたわね…そこの世界はこんな永久機関を生み出して何してるの?」
「…聞きてェか?」
「なんだ?何か言いにくい事でもあるのぜ?」
「まァ…褒められるようなモンでは絶対にねェな…」
「…教えて頂戴」
「……。分かった。
…専ら戦争だァ。
俺のデザインから察するに、普通の戦争じゃねェ。
私怨やら欲望やら狂気やら絶望やらが蔓延ってるとんでもねェモンだろうな」
「戦争…。それも普通じゃない…」
「その過程で何で俺が製造されたのかは知らねェが、
俺ァ「アリー・アル・サーシェス」って野郎の専用機体だったらしィ」
「あり…?誰なんだぜソイツ」
「俺も名前しか知らねェ。
ただ、まァ…マトモな人間ではなかったと思うぜ…」
「ええ…私もそう思うわ…」
「とにかく、GNドライヴにちて詳しく説明すっとこういうこったァ。
オリジナルのGNドライヴである「太陽炉」に似せて
造られたのが俺にも搭載されてるコレ、「擬似GNドライヴ」。
モチのロン、戦争用だァ。
オリジナルはもうちょいマシな理由があったかもだが、
こっちのお上さんは完全な軍事用に仕立て上げたかったみてェだな。
でも確かに似せてはいるが所詮ニセモノだァ、オリジナルが完全なる永久機関なのに対して
擬似のほうは半永久。中途半端ってこった。
あと、オリジナルのGN粒子は薄緑色なのに
擬似はオレンジ。俺に至っては何故か真っ赤っ赤だがなァ。
出力をGNドライヴの数で無理矢理上げたんだろうが、
そんな子供みてェな理論でそうそう上手くは行かねェよなァ…。
今は二個しかねェから出力はだいぶ下がったがな…」
「ところどころよく分からない単語が混じってたけど…
物騒ね。なんだか怖くて寒気がするわ」
「アルケーみたいなのがわんさといるのか…怖いぜ…」
「…・・・。」
怖い、か。
そりゃァ、普通はそう思うわな。
戦争は所構わず恐怖と悲しみを振りまいていく。
戦争なんざ何も生みゃしねェ、そんなの俺でもわかる。
ただ、ソレを俺が言って誰が信じるってんだ?
戦争用の兵器が戦争を否定する?ケッ、お笑いだ全く。
ココに来て俺は兵器を止めれるかと聞かれたら、答えはNOだな。
現にGNドライヴは動くし、バスターソードも「残念ながら」
問題なく動作した。
ましてや俺の外見も普通の見た目じゃねェ。
「ガンダム」ってのァもっといい顔してたんじゃねェのか?
そんな俺が「戦争はいけない」なんてなァ…。
「…………………。」
「…?どうしたの?」
「急に黙っちゃったぜ?何かあったか?」
コイツらも、内心はどう考えてるんだろうか。
やはり「怖い」だとか「醜い」だとか思ってるんだろうな。
…。
仕方ない、か。
「………いや、何でもねェ。
やっぱり俺は野宿するわァ。」
「えっ?何で?」
「…俺ァ馴れ合いは好きじゃねェんだよ」
「何を今更。さっきまで普通に喋ってたじゃ…」
「………好きにさせろォ…ッ!!」
「「ッ!!?」」
「………ッチ…じゃあな…」
大きい声は出したくなかったんだが、しょうがない。
さっきまでいた部屋の縁側から飛び立とうとして、足を進めた。
…あァ、アレは言っとかなきゃいけねェんだったか…
「…霊夢、魔理沙。
……世話ンなったな」
「……。」
「ま、待つんだぜ!何処に行くつもりなんだ!?」
「…適当に歩いてればどっか行き着くだろ」
「もし妖怪かなんかに襲われたらどうするんだぜ!?」
「大抵は俺より弱ェんだろ?問題ねェ」
「うっ……でも…」
「魔理沙、行かせてやりなさい」
「…霊夢?」
「…大声出して悪かったなァ、それじゃ俺はもう行くぜ」
「ええ、また気が向いたら来なさい、お茶ぐらいなら出したげるわ」
「有難ェ。あと魔理沙、何で俺を呼び止めた?」
「え?そ、そりゃ…そうだ、勝手に死なれたら困るからなんだぜ!
深い意味なんてないぞ!」
「…そうかィ、そういう事にしといてやるよ」
「魔理沙…演技下手ね。ププッ」
「どどどどっちもうるさーい!///」
何故顔を赤くする。
「…じゃあな、二人とも」
「ええ」
「フン!…また帰ってこいよな(ボソッ」
キュイイイイイイイイイインッ
バシュウッ!
キィィィィィン…
「…なんか嵐みたいな奴だったわね。
それで魔理沙?さっきの反応はどういう事かしらぁ~?(ニタァ」
「ひっ!霊夢顔が怖いぜ!?」
「今夜は話を聞くまで眠らさないわよ~?(ニタニタ」
「ひぃぃぃぃぃ!!」
キラキラキラキラキラ…
「あら、これがアイツの言ってた「真っ赤なGN粒子」ってやつ?
…へぇ、こうして見ると赤い雪みたいでなかなか綺麗じゃない」
「…私たちが思ってるほど、アルケーは怖い奴じゃないのかもな」
「そうね」
___<pm9:30>どこかの平野
「…何もねェな」
「兵器」の自分に嫌気がさして逃げるみてェに飛び出ててもう2時間は経つか。
飛行すんのは楽でいいが…
どうにもこうにも何もねェ。
クソォ、左目が見えてればな…
「とりあえずこの辺で休むか、妖怪ってのもいなさそうだし」
平地に降りる。木も少なく見通しがいいので警戒も少しは緩められるだろう。
「………?なんだありゃァ?」
辺りを見回すと、一本だけあるやたら高い木の根元に「何か」がいる。
「……アレが妖怪か?」
明かりが俺のGN粒子と月明かりしかないので暗く、シルエットも掴めない。
ただ、そこに生物がいるのは確かだ。
右目に生体センサーがついててよかった。
左目がないから遠くの生体反応は分からないがこの距離なら確認できる。
木までの距離は大体30mほど。
GNドライヴの稼動率を下げ、GN粒子を減らして
バスターソードをソードモードにして右手に構えつつ、
少しづつその木ににじみ寄る。
まだ「何か」は気づいていないらしい。
そしてあと7mほどのところで足を踏み込み、一気に距離は縮め、
「ハッハァ!丸見えだァ!!」
脅しのつもりで叫びつつ、バスターソードを振り上げた。
…が、そこにいたのは、
「わひゃあっ!?なに!?わちきまだ何もしてないのに!
さでずむ!?さでずむなのあなた!?」
妙な大きい傘を持った、水色の髪の少女だった。
4話 おわり
ではアルケーについての補正をば。
アルケーは戦闘狂のアリー・アル・サーシェスの搭乗機というだけであって
アルケーそのものは戦争をよく思ってないという自己解釈を取り入れました。
自らが「兵器」であることがひどくコンプレックスになり、
「兵器」なのに戦争を拒むという矛盾にぶち当たった結果
自分に嫌気が差し、博麗神社を飛び出そうとした訳です。
つまり、この作品のアルケーは凄くいい人(?)です。
語調は荒いですがちゃんと謝るし、お礼も言います。
今後も良い人間らしい動作を付け加えていく予定です。
そしてやっとメインヒロイン登場。
次の話でガスガス絡ませます。
それではつ(ry)