約一年以上殻にこもっていました・・・すいませんでした!!!
なかなか文章等も思いつかず読専になっておりました。
ですが久しぶりに感想をいただき、また筆を進めることができました。
作りだめしているわけではないのでポンポン更新はできませんがまだまだ書き続けたいと思います。
これからも応援よろしくお願い致します。
~Side:マサヨシ~
「っ・・・ここは」
目が覚めると照明の光が自身の目に当たる。
次第に目が慣れ、辺りを見てみたらどうやら病室の様だ。
「体は・・・動くか」
俺は体を動かし、足をベッドの外へ向け縁に座る姿勢をとった。
「お目覚めになられたようでなによりです」
「グレイフィアさん・・・」
声の方に顔を向けるとグレイフィアさんが部屋の扉から入ってきた。
「お身体の具合はいかがでしょうか?」
「傷も残っていないし、後遺症なんかも無いようです」
「そうですか、5日間も目を覚まされなかったので皆心配しておられましたよ」
「5日も…通りで身体の動きが鈍いわけですね」
やっぱりあの体の状態でコンボフォームは負担がかかりすぎだったか。
しかも使ったコンボは『ガタキリバ』、傷だけならアーシア達が治癒できるが、脳への負荷や身体の疲労はどうにもできず、五日も眠ってしまったか。
「ちなみに一誠達はどうなりましたか?」
「リアス様含めた眷属皆様は一誠様を除いて大きな怪我はありませんでしたので軽い処置を施しました」
「一誠様は火傷や左手の件もございましたが1日だけ入院し、現在は退院しています」
「そうですか・・・・」
確かにアンクの偽物、いやここはライザーさんが変身していたことからフェニックスグリードと名付けるとして今まで戦った怪人や悪魔より群を抜いて強かった。
俺が来るまで一誠はみんなを守り切った。
「ほんとすごいなぁ一誠は」
「今何か言いましたか?」
「いや、みんな無事でよかったなって」
あの凶悪な怪人を前にみんな無事に生還できた。
そのことを確認できただけで肩の荷が下りる。
そこで俺はライザーの存在を思い出した。
俺はメダルを切ってからすぐ気絶してしまいライザーさんの安否を確認していなかったためグレイフィアさんにライザーの安否を確認した。
「ライザー様も大きな外傷はありませんでしたが目を覚まされなかったので入院し、2日前に目を覚まして退院されています」
傷の方はフェニックスとしての治癒能力で何とかなったが、目を覚まさなかったのはグリード化による影響だろう。
ライザーの使用したメダルは黒色と聞いたがアンクの怪人態に類似していたことから『タカ』『クジャク』『コンドル』の鳥類メダルを使用していた可能性が高い。
それならばコンボ状態と同じように負担がかかるため昏睡状態になることも考えられる。
問題はそのメダルを誰が製作したかだが・・・
「神崎様、お目覚めになられてこのことを言うのは酷だとは思いますが言わせて頂きます」
「グレモリーさんの婚約の件ですか?」
途中の乱入があった為、ゲーム自体無効になったはずだ。
今回のゲームの主旨はリアスさんの婚約。
ゲームをまた再開して勝敗を決めるのか、ライザーがどう出るのかにもよるが・・・
「いえ、その件は破談となりました」
「・・・え?」
「ライザー様曰く『俺はあの時すでに赤龍帝に負けていた』との事でした」
「なるほど・・・」
今回のレーティングゲームではある情報が足りなかった。
それはライザーの不死性がどれ程の物かという点だった。
不死とは言っても体を再生させたりするのにエネルギー等を当然使うし、傷つき回復するを繰り返していけば精神的にも負担がかかる。
過去の試合などは出来レースがほとんどでそれ以外の試合もライザー自身が窮地に立つような戦いが起きていなかった。
そのため、ライザーの不死性がどれほど攻撃に耐えられるかが把握しきれなかった。
加えて一誠は禁手の力を得たが長時間維持できない欠点があった。
だからこそ勝率が予想できず、一誠の火力が勝つかライザーの耐久が勝つかの賭け勝負だった。
「賭けには勝てたということか・・・」
「どうかなさいましたか?」
「いえ、話の腰を折ってしまってすみません」
「では話を続けさせていただきますがライザー様がその後、神崎様に対してこうおっしゃられてました」
「私に対してですか?」
「ええ、『あの人間と再び戦う場を設けろ』・・・と」
「・・・ん?」
「つまり、ライザー・フェニックス様は神崎様に再戦を望まれています」
まて、どうなっている?
なぜ俺を指名する?
あのライザーさんの一通りの言動や態度からレーティングゲームの再戦もしくは一誠との一騎打ちを望むものだと考えるが何故だ?
「ライザー様は他に何か?」
「いいえ、ただ・・・・」
グレイフィアさんから深いため息がこぼれる。
この人がここまで困るとしたら身近な人物の事だろう。
「いいですよ、ライザー様の再戦を受けますよ」
「しかし・・・」
「魔王様もそれを望んでいるみたいですしね」
「!?・・・やはりあなた様は底の知れないお方ですね」
「ちょっとした心理考察でたいした技術じゃないですよ」
俺はグレイフィアさんとこの後のことについて話し合った。
「明日ですか!?」
「ええ、明日がいいですね」
「ですが・・・」
「あと、これを用意してもらえませんか?」
俺は病室の机に置いてあったメモ用紙にこのあと必要になるものを記載しグレイフィアさんに手渡した。
「このリスト・・・やはりまだ」
「一誠達には内緒でお願いします」
「・・・承知しました」
彼女はその言葉を残し、魔方陣によって転移した。
「さて、俺も準備を進めないとな」
俺は机の上の私服に着替え、病室を出た。
~Side out~
~Side:リアス~
私達は今、いつもの様に部室に集まっている。
ただ、いつもの様な賑やかさはなく、とても暗く静かだった。
その原因は今ここにいない人物によることだった。
「なぁ木場、俺を殴ってくれ」
「イッセー君何度も言うけど君のせいなんかじゃ・・・」
「俺がライザーに勝てなかったから、俺が師匠を止められなかったから」
神崎先生の意識が戻らず5日が経過したけれどイッセーはこのようにずっと自分を責めていた。
「イッセーだけの責任じゃないわ、無関係の神崎さんを私の私情に巻き込んでしまったのがそもそもの原因なんだから、そんなに自分を責めないで」
「でも俺は師匠がああなることがあらかじめ分かっていたんですよ、自分達が助かるために見放したんですよ」
「そんなこと・・・」
無いとは言い切れなかった。
私とアーシアはともかくイッセーは神崎さんがあの緑色の姿に変身するのを反対していた。
私は神崎さんがあの怪鳥と対峙するのを見て、助かった、よかったと思っていた。
だけどそのあと神崎さんは倒れ、命の危機に陥った。
最初は何が起きたのかわからなかった。
怪鳥を圧倒した人物が変身する前の姿よりボロボロで倒れた。
「何で?」「何が起きたの?」と頭の中で繰り返され、イッセーの表情でさらに頭の中が真っ白になった。
『嘘・・・だろ!?』
神崎さんの心臓が止まり、呼吸もしていなかった。
私はイッセーの怒声が聞こえるまで動けなかった。
神崎さんにあの変身を促せたのは・・・私。
滅びの魔力でどうにかできると思っていたのも・・・私。
レーティングゲームをするきっかけを作ったのも・・・私。
「全部私が原因じゃない・・・」
「リアス・・・」
再び沈黙が続いたがその静寂を打ち消すように誰かの携帯の着信が鳴った。
それと同時に魔方陣が現れた。
「急にお邪魔して申し訳ございませんリアス様」
「グレイフィア・・・なにかしら?」
「急な話なのですが明日サーゼクス様のお屋敷で貴族悪魔達の会合が開かれることになりました」
「どういう事かしら?」
お兄様が貴族と会合することはあっても別に私は関係しないはずなのだけれど・・・
「サーゼクス様がリアス様並びに眷属の皆様を会合に連れてくるよう仰せられております」
「何で私たちが・・・それに今は「はぁぁぁぁぁぁぁ!?」イッセー!?」
イッセーの大きな叫び声に言葉が途切れた。
「どうしたんだいイッセー君?」
「師匠が・・・・」
「神崎先生が・・・・」
「病室から消えた」
病室から消えた。
その言葉に反応したのはグレイフィアだった。
「その件に関してはご安心ください」
「グレイフィア・・・何を隠しているの?」
「隠しているわけではございません、ただ今朝神崎さまが目を覚まし、『少し用事があるから他のみんなによろしく伝えておいてくれ』と言伝を頼まれました」
用事っていったい何を考えて・・・
「リアス様、真実を知りたければ明日の会合に来てください」
「あなたは・・・・・いいわ、参加するわよ」
「わかりました、皆様の服装はこちらで用意させて頂きますのでこの時間にこちらの魔方陣を用いて転移してください」
グレイフィアから一枚の招待状と転移の魔方陣が記されてるスクロールを受け取り、グレイフィアはこの場を去った。
「みんな・・・聞こえてたと思うけど明日は魔界に行くわよ」
「貴族の会合ですよね?」
「なぜ私達が呼ばれるんですか?」
「たぶんだけど・・・」
グレイフィアの言い方だとそれしかないわよね。
「神崎さんも明日その会合に現れるはずよ」
「なんで師匠が悪魔の会合に・・・」
「それは分からないけど・・・明日になればすべてわかるわ」
そして夜が明け、翌日私達は魔界へと転移した。
~Side out~
~Side:イッセー~
「なんかあまり似合っていないような・・・」
「そんなことないよイッセー君、よく似合ってるさ」
俺達は今、サーゼクス様のお屋敷で貴族の会合に出席するべく用意された赤いスーツに着替えている。
ちなみに木場は白いスーツを着ている。
「どうにも着せられてる感がな・・・・」
「でも確かにスーツ姿のイッセー君はあまり想像できないかも」
「ちなみに想像するなら?」
「えっと・・・道着か学ラン?」
たしかに俺もそう思ってしまうあたり、スーツ姿は違和感があるんだよな。
「さてと、着替えも終わったし行こうか」
「ああ」
俺と木場が扉を開けるとそこにはドレスに身を包んだ女性陣が立っていた。
「みなさんお似合いですね」
「祐斗くん、ありがとうございます」
朱乃さんのドレスは濃い紫色のドレス、
小猫ちゃんは白いドレス、
アーシアは薄い緑のドレス、
部長は髪と同じ、紅いドレスを身に纏っていた。
「・・・・」
「ちょっとイッセー、何か言うことはないのかしら?」
「・・・・」
「・・・イッセー?」
「あの部長、イッセー君が気絶してます」
{・・・・相棒}
後から聞いたが、女性陣が苦笑いを浮かべていたそうだ。
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意識を戻した俺は辺りを見渡すと廊下から移動していて、広い部屋にいた。
「イッセー、目が覚めたのね」
「あっ、ぶ」
部長のドレス姿が目に入り、自然と意識を遠のか
「はい、戻ってきなさいイッセー」
「うぉっ!!!はっはひ!!!」
「イッセー、確かに禁欲してることは知ってるけどこれぐらいは慣れなさい」
「はい!!!善処・・します・・」
いつもの制服ならまだしもドレスだと大きな胸元が強調され、更には露わになる谷間、スカートから出るすらっとした足。
まさしく童貞殺しであると俺は宣言しよう。
(ドライグ・・・落ちかけたら頼む)
{(以前よりかはまともだがもっとしっかりしてくれ相棒)}
俺は少し気分を変えようと辺りを見渡すとこの場所にとある違和感を感じた。
「あれ?なんでライザーの眷属しかいないんですか?」
「イッセーも気づいたわね」
この場には俺達以外にはライザー以外の眷属がそろっており、他に悪魔の姿は一人も見られなかった。
「皆様、お揃いになられたようですね」
魔方陣からグレイフィアさんが現れた。
「グレイフィア、皆様ってどういう事かしら」
「あら?あなた達は何も聞かされていないのかしら?」
爆弾女王は口元に笑みを浮かべて言っていた。
「それじゃあ、あなた達はこれが何の集まりか知っているという事なのね」
「ええ、そもそもここに」
「おっと、そこから先は私が説明するよ。」
俺達が入ってきた扉から一人の見慣れない赤い髪の男性が入ってきた。
その男性が入ってきた時に感じてしまった。
外には出していないが圧倒的なまでの魔力量と隙のなさを肌で感じた。
「サーゼクス様!!」
「お兄様・・・・」
サーゼクス?
お兄様?
待て待て、聞き覚えがあるような・・・・
{現魔王のサーゼクス・ルシファーだ}
「ああ、成る程・・・・ってえぇぇぇぇ!!!!」
「やぁ兵藤一誠君、君のうわさは聞いているよ」
サーゼクス様は俺の前に右手を出した。
握手ってことだよねぇ?
「どっどうも、リアス様の兵士をつつ務めております一誠、兵藤です!!!」
「ハハッ緊張しなくてもいいよ、君ならリアスを任せられそうだと思うしね」
「いえっ!!滅相もございません!!」
「まぁ、また今度ゆっくり話そうか」
俺なんかやっちまったかなぁ・・・・
俺との会話を終えたサーゼクス様は奥にある玉座に腰かけた。
「まずはみんな今回は集まってくれてありがとう、それとリアス、君をだましてしまいすまない」
「やっぱり会合っていうのは嘘なんですねお兄様」
「ああ、今回みんなに集まったのはコレを見てもらうためだ」
サーゼクス様が手をかざすと部屋の中心にある映像が映った。
「これはコロシアム?」
「兵藤君正解だ、これは今回使う会場を直接中継している」
コロシアムってことは戦うってことだよな。
いったい何をするってんだ。
「お兄様・・まさか」
「この前のレーティングゲームは無効試合となったがある勝負に対して納得していない人物が居てね」
その人物はすぐに思い浮かんだ。
この場にいない人物。
「ライザー・・・・」
「それも正解だ兵藤君、彼はある人物と再戦を望んだ、だから私がその場をもうけさせてもらった」
モニターの映像が切り替わり、ライザーを映した。
「ここの声はコロシアムにも聞こえるようになっているし、その逆も同じ」
{おい、聞こえているか赤龍帝}
「ライザー・・・言っとくがお前に部長は」
{俺はリアスとの婚約をすでに破棄した、その話を掘り返すつもりもない}
ライザーはきっぱりと部長と結婚しないと言い切った。
その言葉に少し安堵を覚えながらも続けて質問を投げる。
「じゃあなんで再戦なんてする必要があるんだよ」
{・・・来たか}
今度の質問には答えなかったが、ライザーはコロシアム出現した魔方陣に目をやる。
赤い魔方陣からは俺達のよく知る人物が現れた。
「師匠!?」
「何で神崎さんが!?」
俺達が驚く中、グレイフィアさんが説明を続けた。
「ライザー様が神崎様に対して再戦を望まれたのです」
「ちょっと待ってくれ!!師匠はまだ」
{一誠、俺がこの日にしてもらうよう頼んだんだよ}
{それにこの前のような無茶はしないから}
「・・・わかりました」
師匠はいったい何を考えているのか全く読めない。
俺はまた師匠の戦いを見ることしかできないのか。
~Side out~
~Side:マサヨシ~
俺は上空に移された一誠たちを見て安堵する。
無事だと話には聞いたけれどそれを映像越しに確認できただけで少し楽になった。
「さてライザー様」
「・・・態度を崩せ、そのほうが戦いやすいだろ」
「・・・・ではお言葉に甘えて」
まさか彼から砕けた態度を白だなんて言われるとは想定外だった。
「ライザーさん、一つだけ質問させてください」
「なんだ?」
「なぜ俺なんですか?」
なぜ俺との再戦を望んだのかが気になっていた。
破談の件もライザーから直々に申し出たらしい。
理由としてはないに等しいはずだ。
「俺がお前に負けたからだ」
「えっ、それだけ?」
「それだけだ」
まさかの解答である。
ただ、らいざーの表情や声色から推測するに負けを認めてないからってわけではなさそうだ。
そこでライザーは続けた。
「俺は化け物に姿を変えた際の記憶がない・・・・というより負の感情と溢れる力に自我が欠落していった」
「そして目を覚ましたらベッドの上だったというわけだ」
「つまり、納得していないと・・・」
「そういうわけではない、ただいつもの俺より強い怪人を倒した力を自身の目で確かめたかったそれだけだ」
そう言うと目をぎらつかせニヒルな笑みを浮かべる。
・・・なんか以前あった時とかなり人物像が異なるが本当に同一人物だろうか?
「理由はわかりました、ありがとうございます」
「おい神崎正義、これを飲め」
彼が一本の瓶を投げてきた。
「フェニックスの涙だ、傷は治っても全快じゃないんだろ?」
「これはどうも、ありがたく使わせてもらいます」
「礼はいらん、眷属を救ったこと俺を正気に戻した礼だと思えばいい」
・・・なんか調子が狂うな。
まぁでも自身で調合して飲んだ秘薬で誤魔化している体には効き目があると考えその場で飲ませてもらった。
・・・さすが異世界といったところか体の疲労感がかなり良くなった。
体調も万全に近くなったところで俺はライザーさんに本題を持ち掛けた。
「ライザーさん、今回の試合について相談があるんですが」
「・・・なんだ」
「制限時間は三分、ライザーさんが降参もしくは戦闘不能で俺の勝ち、三分経過で俺の負けというルールでお願いします」
「貴様、ふざけているのか」
そういうと周囲の温度が上がる。
ライザーさんが怒るのも無理はない、はたから見ればこのルールは強者が弱者に対して出すようなルールだからだ。
「ライザーさん、これには理由がある」
「ほぅ・・・」
そして俺は三枚の赤いメダルをライザーさんに投げ渡す。
「このメダルは!?」
「あなたが怪人になった原因のメダルの原物・・・ですかね」
「貴様!!!」
「勘違いしないでください、あのメダルを作ったのは俺じゃない」
「つまり別勢力が貴様のそのメダルを模して作ったと・・・」
その可能性は極めて低かった。
オーズに変身したのは練習を含め三回のみ。
さらに人目につかないようヘルヘイムの森で変身を行っていた。
だとすると乱入してライザーにメダルを使わせた黒いフードのやつだが・・・
明確な答えはないため、ここはライザーさんの解答に頷く。
「まぁ今はいい、それでこのメダルがなんだ?」
ライザーさんは俺にメダルを投げ返す。
「まず俺の変身するオーズについて軽く説明します」
手元に『トラメダル』『バッタメダル』を出現させ見せる。
「さっきの赤いメダルや今手元にある黄色や緑のメダルこれを『コアメダル』といいますが
それを三枚使って変身します」
「こんな風に」と言って腰に『オーカテドラル』を出現させ右から『タカ』『トラ』『バッタ』の順番でくぼみに差し込み『オーカテドラル』の右側を上に弾き傾ける。
ベルト右側に装着されている円形の機械『オースキャナー』で三枚のメダルを読み込む。
”キンッ!!”
”キンッ!!”
”キンッ!!”
「変身!!」
{タカ!!トラ!!バッタ!!}
レーティングゲームの時と同様に俺の目の前で頭、胸、腰に色とりどりの丸い紋章が回転し、頭に赤いタカの紋章、胸にトラの紋章、腰にバッタの紋章が止まる。
{♪~タットッバッ!!タトバタットッバ!!!}
歌がスキャナーから流れると三つの紋章が一つになり俺の体に黒いスーツが形成される。
頭部はタカの紋章に緑色の複眼の仮面、腕部には爪状武器『トラクロー』がついた黄色い小手
脚部には昆虫の足のような緑のデザインが浮かぶ、そして、胸部には赤いタカ、黄色いトラ、緑のバッタの三つ紋章が一つの金枠の丸い円形に収まり描かれていた。
「これが欲望の王、オーズの姿だ」
俺の変身に辺りは静まる。
「・・・一ついいか」
「何ですか?」
「その歌はなんだ?」
「・・・気にしないでください」
やはりそこに食いついてしまうか。
正確には効果音が歌のように聞こえるというのが正しいのだがここでは割愛させていただく。
「まぁ、こうして三枚のコアメダルを用いて姿を変えるのですが色の違うメダルを一枚でも含めた形態を亜種フォームといいます」
「ふむ・・・」
「そして三色すべて同じ色のメダルを用いた形態をコンボフォームといいます」
実際は現在変身してる『タトバ』もコンボフォームではあるがここも今説明を入れるとややこしくなるので割愛。
「亜種とコンボの違いは簡単に言ってしまえば性能ですね」
「色の同じメダルは描かれている紋章の系統が同類になっています」
クワガタ、カマキリ、バッタの昆虫系が緑、ライオン、トラ、チーターの猫科系統が黄色と実際にメダルを出現させライザーさんに見せる。
「そして・・タカ、クジャク、コンドルの鳥類系統の赤いメダル」
先ほど見せた赤いメダルを再び出現させた。
「このように同じ系統のため相性がよく亜種フォームの時より各メダルが共鳴し、互いに性能を高めるしくみになっています」
「ただデメリットもあります」
「もういい、言いたいことはわかった、つまりは燃費が良くないんだろそのコンボとやらは」
「ご明察通りです、全快の状態で10分変身が持てばいいほうですね」
ライザーさんも俺の考えてることがどうやら読めたようだ。
そう今回俺は・・・
「つまりお前は・・・」
「「コンボフォームで俺(ライザーさん)と戦う」」
そして俺はベルトの『トラメダル』と『バッタメダル』を抜いた。
そしてそこに赤いメダルを2枚を装填する。
「いいだろう、そのルールのんでやる!!!ただ・・・」
オースキャナーを手にい、再度オーカテドラルを傾ける。
その瞬間、俺に対し熱風が吹く。
「たった3分でこの俺が倒れると思うなよ人間!!!!」
炎の羽を出現させるライザーさん。
熱風とともに伝わる殺気。
レーティングゲームの時に感じた狂気じみた殺気とは違う獲物を狙う狩人のような鋭い殺気。
普通の人間ならここで震えて動けなかっただろう。
だがこのとき俺は・・・仮面の中で笑みを浮かべていた。
当てられてるのは殺気だが恐怖や嫌な気はしなかった。
(ふっ、戦闘狂になったつもりはなかったんだけどな・・・)
そしてオースキャナーでメダルを読み込む。
”キンッ!!”
”キンッ!!”
”キンッ!!”
すで変身してしまってるがこれがスタートの合図になるだろう。
「変身!!」
{タカ!!クジャク!!コンドル!!}
{♪~タ~ジャ~ドル~~!!}
「はぁーーーーー!!!」
胸部にデザインされた赤い紋章はまるで不死鳥のようなデザインに変わり、複眼は赤へと変わり仮面に造形された紋章の形状が変化。
肩には赤いアーマーに小手も赤い色に変化し、左手には胸の紋章と同じデザインが彫られた縦のようにも見える武器『タジャスピナー』が装着される。
脚部も赤いアーマーに変わり鳥の爪を表す金色の装飾がつま先の部分と足首の部分2箇所計3カ所に装飾されている。
俺の姿を見るとライザーさんは笑みを浮かべる。
「なるほど・・確かに俺と相性のいい力だったらしいな」
「いいだろう・・来い!!神崎正義!!!」
「・・・行きます!!!」
俺とライザーさんの準備が整ったことを確認したため、グレイフィアさんが合図を言う。
{制限時間は3分・・・それでは試合を開始します}
To Be NEXT ⇒
帰ってきた~次回予告~
ひ「俺・・・復活!!!」
イ「やっと戻ってきたな」
ひ「またしてすまなかったな主人公よ」
イ「別に気にしてねえよ・・・ただ・・・少しは心配したっつかー」
ひ「イッセー・・・・」
イ「ひま先・・・・」
ひ「いい雰囲気を台無しにするがお前がそんなこと言っても気持ち悪いだけだぞ」
イ「ほんとに台無しだよコノヤロー!!!」
ひ「グフカスタムッ!!!久しぶりのいいパンチだったぜ相棒(ガクッ)」
イ「はぁ・・・台本進めるか」
次回予告!!!!
{不死鳥の炎を甘く見るな!!!}
{タカ!!クジャク!!コンドル!!ギガスキャン!!}
{試合の勝者は・・・}
{俺の秘密は}
ハイスクールD×D×R 仮面の英雄の物語
2×10:秘密、明かされます!
ひ「まだこの作品はモチっとだけ続くんじゃ」
イ「全然続くわ!!!みんな次回最終回とかじゃないですからね!!!」
チャン♪チャン♪