『ナーガ・ファミリア』の冒険譚   作:クッペ

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二つ名の変更&更新

マルス 『英雄王』→『光の貴公子(スターロード)』

アルム 『覇王(オーバーロード)』

エリンシア 『女王(クイーン)』


冒険者登録

 合格者の発表を行った後、合格者ではないものが項垂れてとぼとぼと帰って行ったあと、中庭には『ナーガ・ファミリア』の眷属が全員、そして合格者である十人が残っていた。

 

「それでは改めて、僕はマルス。『ナーガ・ファミリア』団長を務めさせてもらっている。後ろにいる彼らが現在の『ナーガ・ファミリア』の古参のメンバーだ。自己紹介は……後で各自行ってくれ」

 

「改めまして、『ナーガ・ファミリア』の主神のナーガです。皆さん、よくアイクとエフラムの入団試験を突破してくれましたね。人数こそ少ないですが、皆さんがそれぞれ第一級冒険者です。困ったことが有ったら、私たちや彼らにご相談ください」

 

「では早速、君たちは今日から『ナーガ・ファミリア』の眷属だ。そして君たち一人一人に後ろにいる彼らとマンツーマンでペアを組んで暫く鍛錬してもらうことになるが、良いだろうか?」

 

 新入りの皆が頷いたことを確認してマルスは続ける。

 

「それで君たちのペアはこっちで決めさせて貰った。どうしても反りが合わないなんてことが有れば変えることもあるだろうけど、暫くはこの組み合わせで様子を見させてもらうよ。では発表する」

 

 ティアモとシーダ、ワユとアイク、ネフェニーとエフラム、エディとアルム、マーシャとエリンシア、アメリアとエイリーク、ミネルバとターナ、ジュリアンとサザ、メイとセリカ、リンダとミカヤ。

 

「暫くは今言ったペアで特訓をしてくれ。二週間後には五人二チームでダンジョンに潜ってもらう。皆は二週間の間に基本的な戦闘とダンジョンに関する知識をしっかりと詰め込んであげてくれ」

 

 古参のメンバーが頷いたことを確認すると、シーダとエリンシアの方を見る。

 

「シーダ、エリンシア、この後彼らの冒険者登録のためにギルドについて行ってあげてくれ。まあギルドには新人を獲得するとは伝えているけど、念のためにお願いするよ」

 

「お任せください、マルス様」

 

「それと念の為、『フレイヤ・ファミリア』の眷属と神フレイヤには警戒をしておいてくれ。目を付けられたら面倒だからね」

 

「承知しております、マルス様。ただでさえ私たち"全員"神フレイヤからは目をかけられてますからね」

 

「確かにあなたたち全員が私にとってとても可愛い眷属です。それにこの都市最強のレベル7の冒険者を数人抱えてはいますが、あそこまでフレイヤが執心する理由はよく分かりません」

 

「魂がどうこう言っていたな……」

 

「んー……チキそういう難しいの分からないや。フレイヤが言ってること難しいよ……ミルラ分かる?」

 

「なんとなく、ですが……私には魂の色なんてものは見えないので本質的なことは分かりませんけど……」

 

「まあそういうわけだから、君たちも少し周りを警戒してほしいんだ。彼女はギルドがあるバベルの塔の50階にいるから、まあ会ったところで何かできるわけじゃないけれど、彼女をあんまり見詰めることが無いようにね。彼女に『魅了』されてしまうから」

 

 シーダとエリンシアが新参のものを率いて『竜の寝床』を出て行った。

 

* * * * * * * * * *

 

 シーダとエリンシアは新参者を率いてギルドへと到着した。彼女ら二人を見て周りの冒険者はひそひそと話している。しかし誰持ち近付く者はいない。彼女らに声をかけても素気無くあしらわれるのは目に見えているし、そもそも返り討ちにされてお終いだからだ。

 

「すいません、ギルドの受付嬢さん。冒険者の新規登録をお願いしたいのですが」

 

「あ、シーダ様、エリンシア様!了解いたしました、少々時間がかかっていまいますがよろしいでしょうか?」

 

「はい、よろしくお願いしますね」

 

「皆さん、私とシーダは向こうで待っていますから、終わり次第こちらに来てくださいね」

 

「分かりました、エリンシア様」

 

「ええっと……これから同じファミリアになるのですから、様付けはしなくてもいいですよ?」

 

 エリンシアはそう言い残し、ギルド内に設置されているソファへと向かっていった。

 二人がソファへと座るとエリンシアが唐突に口を開いた。

 

「それでシーダ、マルス様とは何か進展はあった?」

 

「エ、エリンシア!?あなた一体何を……!?」

 

「あのね、気が付いていないのはアイク様とエフラム様の二人よ?貴女がマルス様に好意を寄せているのはほとんど全員が知っている、周知の事実なのよ?」

 

「そ、そんな……じょ、冗談、よね……?」

 

 頬を真っ赤に染めながら両手でその頬を押さえて狼狽えている。その様子はすっかり恋する乙女そのものだ。

 

「マルス様にはばれていないかしら?ばれていないわよね?」

 

 エリンシアの方をグラグラと揺すりながら詰め寄るシーダ。エリンシアはそのシーダの方を押さえて落ち着かせる。

 

「お、落ち着いて、ばれていないわよ……多分……」

 

 最後に一言、目を逸らしながらボソッと呟くエリンシア。

 因みにマルスの方もシーダに好意を寄せている。つまり彼と彼女は両思いなのだが、それを知らないのは当人同士、それとあの二人だ。

 シーダの方は最後の一言は聞こえていなかったようでほっと胸を撫で下ろしている。

 

「シーダ様、エリンシア様、すいませんお待たせしました」

 

「ティ、ティアモさん!?……んんっ!あら、お早いですね」

 

「え、ええ……どうかなさいましたか、シーダ様?」

 

「いえ、何もありませんよ?」

 

「ええっと……でも……」

 

「何もありませんよ」

 

「は、はい……」

 

 シーダが発した威圧感に思わずたじろぐティアモ。ソファに座るようにエリンシアに促され縮こまりながらソファに腰を下ろした。

 

「そう言えば、エフラム様から聞きましたよ。ティアモさん、エフラム様相手に善戦したようですね」

 

「今回の試験ではエフラム様に攻撃を当てたのはマーシャさんのみですが、あれは半分イレギュラーみたいなものですし、一番エフラム様を追い詰めたのはティアモさんだってエフラム様も仰っていましたよ」

 

「そ、そんな……恐縮です」

 

「そう言えば、貴方はシーダのようになりたいって言ってたようだけど……?」

 

「はい!シーダ様は私の憧れなんです。一番最初にダンジョンで天馬を調教して、しかもその天馬を乗りこなすなんて……!私もシーダ様のように天馬を乗りこなして戦いたいんです!」

 

「ええっと、ありがとう、ティアモさん。それでも、ダンジョンであの子に会えたのは偶然で、あの子をここに連れてくるのにも一苦労だったのよ?ファミリアの皆にも怪我をしていたあの子を助けることは反対されるし、この都市でモンスターを調教してダンジョンから出すのが許可されているのは『ガネーシャ・ファミリア』だけだったし」

 

 それでも……と宙を眺めながら続けるシーダ。

 

「それでも……モンスターだったあの子が私に着いて来てくれたとき、私は嬉しかったしあの子と一緒に居たいって心の底から思ったの。ただ、ここまで来るのにあの子にも無茶をさせてしまったし、あの子と同じ種を調教するのに成功したのは『ナーガ・ファミリア』の私とエリンシアとターナだけ。でも、きっとティアモさんも天馬と一緒に戦うことができると思うわ。だってあなたの心は、とても透き通っているもの」

 

「シ、シーダ様……ありがとうございます!私、とても感動しました!」

 

 ティアモがシーダの話に瞳を潤ませながら感動していると、冒険者登録が終了した彼ら彼女らは次々とシーダとエリンシアの元へと戻って来た。そのまま彼女らは『ナーガ・ファミリア』の本拠である『竜の寝床』へと戻っていった。

 

* * * * * * * * * *

 

 ここは『バベルの塔』最上階、フレイヤの執務室がある場所だ。

 そしてフレイヤはそこから地上を見下ろしていた。

 

「あらあら、ナーガの所が新しい眷属たちを入団させたようね、オッタル」

 

「はい、そのようですね、フレイヤ様」

 

「やっぱり彼女の所に集まる眷属たちの魂の色はすっごく綺麗……あぁ、やっぱり欲しいわあの子たち」

 

「無礼を承知で申し上げます、フレイヤ様。自分では科のファミリアの眷属と戦っても、確実に勝てるとは言えません。特に『蒼炎の勇者』と『碧空』の二人は強敵です」

 

「ええ、分かっているわオッタル。今はまだ、その時ではないわ……今はまだ、皆の研鑚に努めてちょうだい、機会を窺って、いずれは私の所に連れてきてね」

 

「仰せのままに」

 

 美の女神であるフレイヤと都市最強のレベル7のオッタル。その二人がフレイヤの執務室で話していたことは、彼ら『ナーガ・ファミリア』の知る由もない事だ。




なんか昔よりもFEHっていいキャラ出やすくなった?

星5では出てこないけどそれでも強キャラが結構出てきてくれてうれしいですよ
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