珍しく課金もしなかったのに来なかった…けどエミヤが来たから良いんだ。私の推しのエミヤの宝具が3になったから……
エミヤの宝具5になる日来るのかなぁ…(遠い目
それは藤丸達がレイシフトに成功して、しばらく経った頃。管制室にいたスタッフ達も一安心し、若干の余裕が生まれていた。それは僕やレオナルドとて、例外ではなく、一息入れようと珈琲を2カップ注いで、レオナルドの所に持って行き、これからのことについて話そうと思っていた。
「お、ロマニ、気が効くね」
「一段落したのだし、これぐらいはするさ」
「そうか、それじゃありがたく受け取ろう」
珈琲の香りにリラックスし、苦味を堪能して飲み込む。まだまだ先は長いが、まずは作戦を無事に開始できていることにホッとしている。
「ところでレオナルド、これからのことだけど__」
「あぁ、そうだね。ところでなんだが、ロマ二はエミヤ君をどう思う?」
「いきなりだな君は……英霊の中では珍しく常識的で良い青年だと思うけど」
「あぁ、ごめん聞き方が悪かったね。彼を戦力としてどう見る?」
「戦力としてか……彼は充分強いし、幅広い戦法を持つけど、彼には悪いが神話に出てくるようなサーヴァントには勝てない。そんな感じじゃないかな」
「確かにそれは正論だ。けどね、それは聖杯戦争での話だろう。今回のミッションで求められてるのは別の能力だ。そうだね、言葉に表せば適応力、とでも言おうか。例えばの話だけどね、最強のバーサーカーと、エミヤ君、聖杯戦争ならともかく、このミッションに選ぶとしたら彼だろう?」
「__確かにそうだ。彼は射撃も白兵戦も行える。それだけでなく、戦場で生き残る術を身につけている」
「そうだね、私もそう思う。あれ程戦争に適したサーヴァントも中々いないんじゃないか?無尽蔵の武器に、射程2kmを超える射撃、そして何よりあの戦術眼だ。他の英霊に比べたら、特別なものなんかじゃあない。けども、恐ろしいまでに実践的。彼程、何でもありのこのミッションに適したサーヴァントは少ないだろうね」
「って、藤丸君達に敵性反応が近づいてるじゃないか!!伝えなきゃ__って、消えた!?」
驚いて、藤丸君達の様子を確認すると、彼らは既に戦闘体制だった__
「エミヤ、9時の方向からワイバーンが15体!」
「了解した!!」
俺達は今ワイバーンによる襲撃を受けている。けども、彼らが近づくことはない。エミヤによる射撃で全部落とされているからだ。俺はカルデアで支給された魔術のかかった双眼鏡で彼のサポートをしている。この状況ではエミヤを頼らざるを得ない。
100体位狩った頃だろうか。ようやく襲撃が止み、一段落している。
「マスター、これからの食料確保の為何匹かワイバーンを回収しても良いだろうか?」
「うん、じゃあお願い」
「え゛っ゛……?あれを食べるんですか?あの幻想種を……?」
「さすがにカルデアの支給品だけでは心許ないだろう」
「いやでもあれ、竜ですよ。普通食べたら長寿とか約束されちゃう奴ですよ」
そう言う沖田さんは、かなり真剣だった。あのゲテモノを食べたくない、という意味で。俺も食べたくないが、恐らくエミヤの料理の腕なら美味しく料理してくれるだろう、という確信はあった。
「なーに、見たところさほど魔力は宿っていない。そんな効果も無いだろうよ。何、それとも君はあれか?私の料理を食べられないとでも言うのか?」
「いや、食べます、食べますってばー!」
エミヤはからかう相手が出来て楽しそうだった。
「それはそうと、霊脈はここあたりでは?」
「そうだね。マシュお願いするよ」
「はい!」
マシュが盾を置き、召喚サークルを確立。ようやくカルデアとの通信が安定した。
「ドクターロマン、ようやく通信が繋がりましたよ」
「そうだね、それは良いことだけど、君たち今すぐそこから逃げるんだ!さっきのワイバーンの比じゃないくらいの超巨大生命反応が近づいてきてる!それにサーヴァントも来るぞ!」
ドクターがそう言い終わるやいなや、上からの突風が吹く。俺はエミヤに抱かれてその場から離れる。木々は辺りに吹き飛ばされ、突風の元を見上げるとそこには巨大な竜、その上に黒ずくめの女性が乗っていた。
「ワイバーン達に貴方達の情報を探らせても何も出てこなかったので、私自ら不確定要素を消しに来ました。死ぬ覚悟は良いですか?」
ヤバイ。頭の中を警笛が鳴り響く。サーヴァントはおそらく複数体、それに目の前の竜もサーヴァント並みの気迫を感じる__
でも、切り抜けなきゃ。そう思い、作戦を練る為にまずは情報を得る。
「ドクター、周囲のサーヴァントは何体?」
「えっと……!目の前の彼女含めて3人だ!藤丸君さすがにここは無理だ、撤退して!」
分かってる、勝ち目はない。けど犠牲を出さない事はまだ可能だろう。
「エミヤ!竜に効く武器を投影して目の前の奴を頼む!沖田さんとマシュは森の中に2人サーヴァントがいるはずだ、彼女達の対処を!」
「「「了解だ!/しました!です!」」」
「はっ!それで逃げられるとでも?」
もちろん、これだけじゃ勿論逃げれるわけもない。沖田さんは黒い騎士と、マシュは杖を持った女性と対峙している。彼女達は拮抗している。だが、エミヤは押されている。恐らく使っている宝具の真名を解放すれば、逃げる隙位は__
「令呪を用いて、命じる。エミヤ、その竜から一瞬でも逃げる隙を作れ!」
「ならばこの竜を落としてお見せしよう!」
恐らく相手のリーダー格はあの黒い女性。ならばあの女性に何かあれば、配下のサーヴァントにも動揺があるはず。俺は魔獣礼装でガンドを放つ用意をする。カルデア特製のコレは、サーヴァントでも一瞬の隙を作る事が出来る逸品だ。チャンスは一瞬、エミヤの一撃と同時。
「いくぞ!真名解放__
閃光が竜に直撃し、相手にも動揺が走る。俺も既に手を打った。
「な__まさか、ファヴニールが__ってうぐっ!?」
こっちも直撃。さすがに要の2人に被害が及べば周りの動きも鈍る。あとは逃げるのみ。
「全員撤退だ!」
そう叫んだ後、エミヤに抱えられて徹底する。コレで安心か……なんて、思った矢先。
「Gaaaaaaaaa!!」
「チッ……すいませんマスター。相手はどうやらバーサーカーのようで、あの女がやられても振り切る事は出来ませんでした……」
どうする。この一瞬に逃げ切らなければ、残りの彼女達に追いつかれる。かといって、倒さないわけにもいかない。焦りを感じ、指示を出そうとした瞬間。
「ヴィヴ・ラ・フランス!」
救世主が現れた。