転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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筆が乗ったので2日連続投稿です!

そしてこの「決闘の観測者」いつの間にか100話を突破してました!ありがとうございます!これからもよろしくお願いします!



注 
この話では原作キャラがズタボロになります…ファンの人がいたらごめんなさい!


バトルシティ2日目〜悲しき復讐者〜

「デュエリストへの襲撃事件…?」

 

「うむ、大会の事務局に通報が入ったのだ」

 

バトルシティ1日目の夜、俺は海馬社長に呼び出され社長室へと来ていた。

 

「『仮面を被った決闘者に襲われ怪我をした』または『デュエルディスクを破壊される』という事件が起きているらしい…けしからん事だ!」

海馬社長は静かに怒りをあらわにする

 

「(仮面の決闘者…まさか…な?)…海馬社長、どうして俺にその話を?いつものように制圧部隊をパトロールに回せば…」

 

遊海は一抹の不安を抱えながら海馬に進言する、KCには私設の部隊があり、危険人物などの捕縛を仕事としている(映画で藍神を捕まえた部隊の事である)

 

 

「そうなのだが…気になる証言があってな…」

 

「気になる証言…?」

 

「『()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()』らしい」

 

「なっ…!?(お前の仕業か…ゲイザー…!)」

 

モンスターの実体化…それは特別な力を持った決闘者か精霊にしかできない事だ、この時代には遊海を含めて数人しかいないだろう…。

 

「以前の三邪神騒動のように部隊を危険に晒すわけにはいかん…凡骨にも話はしてある、秘密裏に仮面の決闘者を捕縛してもらいたい…できるな?」

 

「わかった、ソイツは俺が捕まえる」

 

「すまないな遊海、頼んだぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

「アヤカ、フレア、何か変化はあったか?」

 

《いいえマスター、異常はありません…今のところはですが…》

 

《次元も安定しています、未来からの干渉は無さそうです》

夜の童実野町を歩きながら遊海は周囲を警戒する…今の町は平和そのものだ。

 

「モンスターの実体化…イリアステル…関係があるのか…?」

遊海は1人思考の海に入る、真っ先に浮かんだのは自分を強襲した謎の決闘者・ゲイザー、しかし理由が無い…遊海は下手人を割り出せないでいた…。

 

《ユウミ…根を詰め過ぎないでください、ただでさえデュエル三昧で疲労しているんですから…》

遊海の顔色を見たフレアが話しかけてくる、実際遊海はとても疲れていた…。

 

「…そうだな、今日はもう帰ろう…捜査は明日からだ…」

 

遊海は自宅へと足を向ける…戦いは始まったばかりである…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜2日目〜

 

 

 

 

「バトル!『メガロック・ドラゴン』で『究極変異体・インセクト女王』を攻撃!鳴動富嶽!」

 

「ヒョ〜!?女王様が〜!?」

 

羽蛾LP0

 

遊海 WIN!

 

 

 

 

「まったく…お前、少しは懲りろよ…」

 

「くそー!覚えてろ〜!!」

 

 

『ありがとう!チャンピオン!』

 

「ほい、お前のカードだ…もう盗られるんじゃないぞ!」

 

「はい!」

 

 

バトルシティ2日目、俺はアンティを仕掛けていた某虫メガネからカードを取り返していたところだ。

バトルシティ第2回大会以降はアンティデュエルは行われていない、そもそもあれは『神のカード』を集めるためのルールだからもうやる意味はないのだ。

 

 

「今のところは問題は特に無いな…少し休憩するか…っ!?」

 

一息いれようとした遊海は悪寒を感じる…それは何者かの強い感情だった。

 

「…なんだ今の…?」

 

《マスター?どうしました…?》

動きを止めた遊海を心配してアヤカが現れる

 

「いや…なんか変な感じが…」

 

 

 

ドオォォォン!!

「「うわぁぁぁ!!?」」

 

 

「なんだ!?」

突如後方で爆発が起きる!

 

「今のはただの爆発じゃないぞ!…アヤカ!!」

 

《急ぎましょう!》

遊海とアヤカは急いで爆発現場へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあっはあっ…この辺りだが…ひどいな…!」

爆発現場はパニックに陥っていた、人々が逃げ惑い血を流している人達もいる…そして見覚えのある人物を見つけた…。

 

 

「っ…うぅぅ…」

 

「翔!大丈夫か!翔!!」

 

「遊海…先生…!」

 

爆心地の中心…そこには傷だらけになった丸藤 翔が倒れていた、周囲にはカードが散らばっている…。

 

 

「いったい何が起きた!誰にやられた!!」

 

「あ、赤い髪の男ッス…攻撃が実体化して…それで…」

 

「っ…もう喋らなくていい…原因はわかった、仇はとる!」

 

「ごめんなさいッス……」

 

翔は意識を失った、遊海は翔を静かに寝かせると怒りの籠もった眼で正面を睨む…そこには赤いリーゼント風の髪形をして仮面を被った青年がいた、遊海は静かに問いかける。

 

 

「…翔を傷つけたのはお前か?」

 

『ああ、そうさ!あの「カイザー」の弟だっていうから期待したんだけど拍子抜けだよ!私の力の前では無力だ!』

 

男の後ろには巨大な白い悪魔のようなモンスターが実体化している…()()()()()なのにである。

 

「超能力決闘者…サイコデュエリストか…!」

 

サイコデュエリスト…遊戯王5D'sに登場した「カードの力を実体化できる」超能力者、作中では「アルカディアムーブメント」という団体が出てきていたが…目の前の人物は…

 

 

『私は黒炎の悪魔!プロチャンピオン・白波 遊海!虐げられし私の痛みを知るがいい!貴様を倒し私の強さを世界に知らしめてやる!』

 

「…悲しいな、復讐や報復は何も生み出さない…!貴様を捕縛する!」

 

 

 

 

 

 

 

「『デュエル!!』」

 

 

黒炎の悪魔LP4000 D40

遊海LP4000 D60

 

 

 

 

 

『私のターン!ドロー!』

『「サイコ・コマンダー」を召喚!』

UFOのような戦車に乗った指揮官が現れる ATK1400

 

『さらに魔法カード「緊急テレポート」2枚を発動!デッキからレベル3以下のサイキック族モンスターを特殊召喚する!来い、「メンタルプロテクター」!「クレボンス」!』

小さなロボットと紫色のピエロが現れる DEF2200 ATK1400

 

『さらに私は永続魔法「コモンメンタルワールド」を発動!そしてレベル3の「メンタルプロテクター」にレベル3の「サイココマンダー」をチューニング!』

 

3+3=6

 

『虐げられし我が復讐の炎よ!世界を燃やせ!シンクロ召喚!「サイコ・デビル」!』

青い体色の悪魔が現れる ATK2400

 

『そして「コモンメンタルワールド」の効果を発動!シンクロ召喚に成功した時、相手に500ダメージを与える!我が憎しみを受けろ!!』

魔法カードから雷撃が飛び出す、その威力は超能力で増幅され遊海に襲いかかる!

 

「ぐぅ…!!」

 

遊海LP4000→3500

 

 

『まだだ!私はレベル6の「サイコデビル」にレベル2の「クレボンス」をチューニング!』

 

6+2=8

 

『逆巻け!我が復讐の黒炎よ!シンクロ召喚!来い「メンタルスフィアデーモン」!』

緑色の翼と金色に輝く爪を持つ悪魔が現れる ATK2700

 

『「コモンメンタルワールド」の効果を発動!吹き飛べ!!』

メンタルスフィアデーモンが腕に雷撃を貯め、遊海に解き放つ!!

 

「ぐおぉぉぉ!!……ガフッ!」ズガーン!!! バリーン!

雷撃を受けた遊海は吹き飛ばされお店のショーウィンドーを突き破り吹き飛ばされる!

 

『フッ…フハハハハハハ!!チャンピオンって言ってもこの程度かよ!情ないもんだなぁ!!先攻は攻撃できないが、次のターンでアンタに引導を渡してやる!…ってそもそもデュエルを続けられないかぁ?アハハハ!!』

 

黒炎の悪魔は自分の力に酔っていた、自分の力を過信し油断していた…()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…気は済んだか、復讐者…!」

 

『なっ…!?嘘だろ!なんで立てるんだよ!!』

 

遊海は血塗れで立ち上がる…身体中にガラスが突き刺さりデュエルディスクを着けた左腕は垂れ下がっている、しかしその眼はディヴァインを睨みつけていた…。

 

 

「もう動かないならさっさとターンを寄越せ…!」

 

『グッ…このゾンビ野郎が…!カードを1枚伏せてターンエンド!』

 

 

黒炎の悪魔LP4000

メンタルスフィア コモンメンタルワールド 伏せ1 手札1 D33

 

 

 

 

『(伏せカードは「魔法の筒」!アイツが攻撃力3000のモンスターで攻撃してくれば私の勝ち…そもそもあの傷ならすぐに倒れるさ…!)』

 

黒炎の悪魔は遊海を甘くみていた…影から歴史を救い続けた英雄の力を…!

 

 

 

 

 

「俺のターン…ドロー…!」

「魔法カード『隣の芝刈り』を発動…デッキからお前のデッキ枚数と同じ枚数になるように墓地に送る、差は21枚…!」

 

墓地送り

 

ライトロード・シーフライニャン

ルミナス

黄昏ルミナス

フェリス2

ジェニス

グラゴニス

ライラ

黄昏ライコウ

ライデン

ライコウ

シャイア

妖精伝姫シラユキ

ウォルフ☆

ミネルバ☆

エイリン

黄昏の双龍

交衣

光の援軍

ジャスティスワールド

ライトロードの神域

 

「墓地に送られた『ライトロードビースト ウォルフ』の効果、自身を特殊召喚!『ライトロードメイデン ミネルバ』の効果、デッキトップを墓地へ」

白い狼の獣人が現れる ATK2100

 

墓地送り

黄昏双龍

 

「魔法カード『光の援軍』を発動、デッキトップを三枚墓地に送りデッキから『ライトロードサモナー ルミナス』を手札に加える…ゴフッ」

 

墓地送り

ライトロードの裁き

ジェイン

戒めの龍

 

 

『自分のデッキを削って何をするつもりだ!』

 

「お前に勝つんだよ…!自分の墓地にライトロードモンスターが4種類以上いる時、手札の『裁きの龍』は特殊召喚できる…!現われろ!罪を裁く龍よ!」

時空に穴があき純白の巨龍が降臨する ATK3000

 

『攻撃力3000…!(予定通りだ…これで私の勝ちだ!)』

黒炎の悪魔は内心ほくそ笑む…しかしその顔はすぐに絶望に変わる

 

「『裁きの龍』の効果を発動…!俺のライフ1000を糧にフィールドの全てのカードを破壊する!カタストロフ レイ!!」

《グオォォォ!!》

巨龍が咆哮する…それと共に破壊の波動がフィールドを蹂躙した!

 

遊海LP3000→2000

 

『な、なんだと!?わ、私の切り札が!』

 

「まだ終わりじゃない!手札から『ライトロードサモナールミナス』を召喚!」

光の召喚士が現れる ATK1000

 

「『ルミナス』の効果…!手札の『ガロス』を捨てて墓地のチューナーモンスター『ライトロードアサシン ライデン』を特殊召喚!」

2本の刀を持った暗殺者が現れる ATK1700

 

「レベル3の『ルミナス』にレベル4の『ライデン』をチューニング…!」

 

3+4=7

 

「集いし祈りが異界の勇者を呼び覚ます!悪を裁く光となれ!シンクロ召喚!『ライトロードアーク ミカエル』!」

巨龍に騎乗した大天使が降臨する ATK2600

 

『なっ…あ、ああ…!』

悪魔は2体の龍に見下され後退る…そのモンスター達の瞳には怒りが宿っていた…

 

「バトル…『裁きの龍』と『ミカエル』でダイレクトアタック!ツインジャッジメント!」

2体の龍の息吹がディヴァインを飲み込んだ…

 

『ぐああぁぁぁ!!?』

 

 

黒炎の悪魔LP4000→1000→0

 

遊海 WIN!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『が…ぐぅ…貴様も超能力を…!』

炎に飲まれヤケドを負った黒炎の悪魔…若きディヴァインはなんとか立ち上がる…その心は既に遊海への恐怖心に埋め尽くされていた。

 

「諦めろ…ディヴァイン…お前では俺には勝てない」ザッ

遊海は傷ついた身体で歩みを進める…

 

『ヒッ…来るな!来るなぁぁ!!「ファイヤーボール」!!』ボゥッ!

ディヴァインはファイヤーボールを遊海に放つ

 

「貴様の力はその程度か…!」バシッ! ザッ

遊海は火の玉を叩き落とし…そのまま歩みを進める

 

『う…うわぁぁ!!!』ボゥッ!ボゥッ!ボゥッ!

恐怖に飲まれたディヴァインはファイヤーボールを連発する…

 

「貴様の力には鉄の意思も鋼の強さも感じない…!!」

火の玉が遊海に直撃する、しかし遊海はそれに気を止めず歩みを進める…だが遊海の身体は焼け焦げボロボロになっていく…

 

『あ…あああ…!』

 

「世界に復讐しようというなら覚悟を持て…覚悟の無い力など…意味は無い!!」

 

『う、うあああ!サイコソード!!!』

剣を実体化させ遊海に斬りかかる…しかし

 

「弱いな…」

 

『なっ!?』

遊海は剣を指で挟み受け止める…剣は微動だにしない…

 

「本当の一撃は…こういう…ものだぁぁ!!」ズガン!

 

『ガッ…ガハァァァ!!?』

遊海の容赦ない一撃がディヴァインの腹に食い込み、体を吹き飛ばした…

 

「『大いなる力には大いなる責任が伴う』…覚えておけ…!」

遊海の怒りの一撃をもってディヴァインの暴動は幕を閉じたのだった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「翔!翔!!何処にいる!!」

遊海とディヴァインの決着から数分後、カイザー亮が現場に到着する…現場から逃げた人の中にカイザーのファンがおり翔の危険を知らせたのだ。

 

「カイザー…ここだ…!」

 

「遊海せ…遊海先生!!」

カイザーはようやく翔…そして遊海を見つける、しかし遊海は傍目から見て重傷を負っていた…。

 

「安心しろ翔は掠り傷だ…犯人は捕まえたよ…」

遊海の手の先には紫色の鎖で拘束された青年が倒れていた。

 

「遊海先生…翔を助けてくれてありがとうございます!とにかく早く病院へ!!」

 

「ああ…わかってる、その前に…少し寝かせて…く…れ…」バタッ

 

「!!遊海先生!しっかり…しっかりしてください!遊海先生!!!」

カイザーが呼びかけるが遊海はそのまま意識を失ってしまったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ッ…イタタタ…ここは……病院か…」

遊海は見慣れた部屋、童実野病院の病室で目を覚ました、身体は包帯でグルグル巻きになっている…。

 

「あっ…遊海先生!!大丈夫ッスか!?」

 

「翔…」

ベッド横では翔が遊海の看病をしていた…翔も包帯を巻かれている…

 

「今、翠さんをよんでくるッス!!」

そうしてドタバタと走っていった…これから先は少し割愛するが遊海が翠に怒られたのは言うまでもないのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『フッフッフッ…ヨハン・アンデルセン、丸藤 亮…貴様らのエースは私達が頂いていく…せいぜい有効活用させてもらうぞ』

 

「ま、待て…!『レインボードラゴン』を返せ…!」

 

『それは叶わない話だヨハン、このカード達は未来を救う実験に協力して貰う…大人しく寝てろ「催眠術」発動!』

 

「ぐ…あ…」

 

 

 

 

『パラドックス、オレが手伝うのはここまでだ…健闘を祈る』

 

『すまないなゲイザー…お前はこれからどうする?』

 

『この時代に残り…モーメントの逆回転を起こす、役者は揃った』

 

『そうか、ではさらばだ…全ては未来を救うために』

 

『未来を救うために…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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バトルシティ予選通過者3名 残り人数 100名 

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