転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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バトルシティ・レジェンド 準決勝〜怒髪、天を衝く〜

『レディース&ジェントルマン!それじゃあ昨日に引き続き決勝トーナメント、準決勝を始めるぜイェーイ!!』

 

「「「わあぁぁ!!!」」」

 

1回戦から一夜明け、準決勝が始まろうとしている…準決勝に進出したのは俺、海馬社長、十代、カイザーの4人である…トーナメントなら俺はカイザーと当たるはずだが…?

 

 

 

『それじゃもう一度ビンゴマシーンの出番だ!抽選スタート!!』

 

「フッ…!」ポチッ

 

再び究極竜のビンゴマシーンが現れ玉が吐き出される!

 

第一試合 十代対カイザー

 

第ニ試合 遊海対海馬

 

 

『お〜っと!?これまたビックカードだ!「帝王」カイザー亮と戦うのは流浪の決闘者遊城 十代!…しかし侮るなよ?なんと!カイザーと十代はデュエルアカデミアの先輩と後輩!卒業デュエルでは引き分けだったらしいぞ!その時の決着を着けられるか!?…そして第二試合!「決闘王」を破った遊海対そのスポンサーである海馬社長との戦いだ!しかし意外な事にこの二人の公式対戦記録は0!どんな試合になるか…楽しみだぜい!!』

 

 

 

「遊海!手加減は無用だ!全力で来い!」

 

「わかりました社長!…抽選結果いじりました?」

 

「フッ…なんの事だ?」

 

「(うん、確実に何かしたなこの人…)」

 

 

『それじゃあ第一試合は30分後!準備を頼むぜ!!』

 

 

 

 

 

 

〜〜

 

バトルシティ・ダイジェスト

 

 

 

 

「バトルだ!『サイバー・エンド・ドラゴン』で『ネオス』を攻撃!エターナル・エヴォリューション・バースト!!」

 

「ッ!墓地の『ネクロ・ガードナー』の効果発動!攻撃を無効にする!」

 

「まだだ!リバース罠『サイバネティック・オーバーフロー』を発動!墓地の『サイバードラゴン』を除外し『ネオス』を破壊する!」

 

「ネオス!!」

 

 

「十代!確かにお前は成長し大人となった!しかし…まだ俺には届かない!!」

 

「へっ…そうだなカイザー、オレの手札は0、場にモンスターはいない…でもオレにはこのデッキがある!このドローで全てが決まる!いくぜ…ドロー!!」

 

「来たぜ!手札から罠カード『NEX T』を発動!このカードは自分フィールドにカードが無い時に手札から発動できる!」

 

「手札から直接トラップだと!?」

 

「墓地から『ネオス』『フレアスカラベ』『アクアドルフィン』『ブラックパンサー』『グローモス』を特殊召喚!…そしてフィールドの5体と墓地の『エアハミングバード』『グランモール』をデッキに戻して究極コンタクト融合!来い!『ゴッド・ネオス』!!」

神の名前を持つネオスの究極体が現れる! ATK2500

 

「『ゴッドネオス』の効果!デッキの6体の『ネオスペーシアン』を除外し攻撃力を3000アップ!」ATK5500

 

「行け!『ゴッドネオス』!レジェンダリー・ストライク!!」

 

極大の光球がフィールドを包み込んだ…

 

 

 

カイザーLP0

 

 

十代 WIN!

 

 

 

 

 

「『神』のネオスか…俺で使ってよかったのか?まだ海馬社長か遊海先生がいるんだぞ?」

 

「へへっ!そん時はその時さ!オレが決闘王を受け継ぐぜ!!」

 

「その意気だ十代!お前の手で最強の称号を掴み取れ!」

 

「おうっ!!」

 

 

〜〜

 

 

 

『接戦の第一試合はダークホース・十代の勝利だ!さぁ…いよいよ第二試合!30分の休憩を挟んで遂にスタートだ!準備を頼むぜ!!』

 

 

 

 

 

 

十代達の熱戦が終わり俺は控え室で使うデッキを選んでいた…。

 

「う〜ん…何にしようか?パワー重視の『レッドデーモンズ』か?いや、万能性のある『聖刻』?一撃必殺の『メガロック』か…?う〜ん……」

 

《マスター、悩んでますね〜…》

 

《しょうがないですよ、普段勝ちにこだわらないユウミが珍しくやる気になってるんですから…》

 

《然り、あれほど気合の入った主はあまり見た事がないな》

 

《遊海は燃える時は燃える奴だからな…スイッチが入ったのだろう》

遊海がデッキを選ぶ最中、精霊達は自分達のマスターについて話し合っていた。

 

「遊海さん!大丈夫ですかー?気合入りすぎてませんか〜?」モミモミ

 

「ありがとう翠…よしっ決めた!このデッキにしよう!」

翠に肩を解してもらった遊海は一つのデッキを手に取る

 

「そろそろ時間だな!行ってくるよ!」

 

「あっ、私も出入り口まで一緒に行きます!」

 

「ああ!ありがとう!」

遊海は翠と連れ立って控え室を出る…そこには

 

「おっと!ナイスタイミングだな遊海先生!応援に来たぜ!」

 

「十代!?…お前なぁ、一応俺は対戦予定者なんだからな…?」

 

「ふふっ、いいじゃないか遊海、彼は君との再戦を楽しみにしているみたいだよ?」

 

「遊戯まで…」

部屋の前では遊戯と十代が待っていた、海馬との対戦を前に応援に来てくれたようだ。

 

 

「先生、海馬社長の『青眼』に勝てるのか?オレ…バトルシティでたまたま海馬社長のデュエルを見たんだけど、1人で40人抜きしてたぜ?」

 

「あぁ、海馬さんはパワー重視に見えて意外と戦略家なんだよな…まぁ、俺も負けるつもりはないさ!決勝で会おうぜ十代!」

 

「へっ、望むところだ!」

 

《はぁ…これだから男という奴は…、まぁ十代は別だけどね!》

遊海と十代は再戦の約束を交わす…ユベルは少し呆れているようだ。

 

「遊海さん!そろそろ行かないと!もう5分前ですよ?」

 

「あっ!?それじゃ遊戯!十代またあ」

 

 

 

ズガガーン!!!

 

「ぬおあぁァァァ!!?」

 

 

 

「「「「なんだ!?/なにごとです!?」」」」

突如廊下に爆発音、そして誰かの叫びが響き渡る!

 

「この方向は…海馬さんの控え室の方だ!!」

 

「海馬君!!」

 

異変を察知した遊海達4人は急いで控え室へと向かう…。

 

 

 

 

 

 

バタン!

 

「海馬君!…海馬君!!大丈夫!?」

 

「海馬社長!!…これは…!」

 

控え室へと駆け込んだ遊戯達が目にしたのは荒れ果てた控え室…倒れる黒服のSP達…そして傷つき壁に倒れかかる海馬の姿だった…。

 

「ぐっ…う…おの…れぇ…!!」

 

「海馬社長!大丈夫ですか!!いったい何が…!」

遊海は海馬へと駆け寄る…自慢のコートはボロボロとなりデュエルディスクも破損している…。

 

「遊海か…オレは認めんぞ…!このような…敗北など…!!ぐうっ…!」

 

「じっとしててください!今すぐ治療します!『ディアン・ケト』!!」

遊海は負傷した海馬を治療する…海馬の顔は穏やかとなり傷が治っていく…

 

 

 

「ハァッ…ハァッ…すまん遊海…手間を掛けた…」

 

「海馬君、いったい何があったの?君程の決闘者がこんな怪我を負うなんて…!」

 

「遊戯…オレも事情を把握しかねている、簡潔にいえばオレは正体不明の決闘者に敗北した…しかもリアルのダメージ付でな…おのれぇ…我がブルーアイズが敗北を喫するなど…!」

 

「襲撃者の特徴は…!」

 

「…黒いコートを着て、バイザーを着けた男だ…!」 

 

「………!!!」ポタッ

 

「遊海さん…!手が…!」

話を聞いた遊海は右手を握りしめる…掌に爪が食い込み血が床に落ちる…

 

「遊海先生…!大丈夫か…?何か知ってるのか?」

 

「ユルサン…!」

 

「えっ…」

 

「許さないぞ…ゲイザァァァ!!!!!」

 

遊海は怒りを込め叫ぶ…自身を瀕死へと追い詰めた犯人が友を狙った、それだけで遊海の堪忍袋は爆発寸前だった…。  

 

「お、落ち着いてくれ!遊海先生!いったいどうしたってんだよ!?先生らしくないぜ!?」

 

《十代…マスターは一度、襲撃犯…ゲイザーを名乗る男に敗北しているんです…》

アヤカが遊戯達にゲイザーとの因縁を説明する

 

 

「遊海が負けた…!?そんなまさか!」

 

「貴様…もしや一ヶ月前の怪我の犯人は…!」

 

「ゲイザー…狙うなら俺を狙えよ…!オレは逃げも隠れもしないぞ!!この卑怯者がぁぁぁ!!!」

 

「遊海さん!落ち着いてください!!怒りに振り回されたら…たぶん相手の思うツボです!冷静になってください!…深呼吸です!深呼吸!」

赤い怒りのオーラを纏い怒り狂う遊海を翠が抱きとめる…遊海はまさに暴走寸前だった…。

 

「…スゥ…ハァ…スゥ……すまない、取り乱した…海馬社長、大会はどうしますか?」

 

「…オレは棄権する、何処の馬の骨とも知らん奴に負けたのだ…仮に貴様に勝ち決闘王になったとしても…オレのプライドがそれを許さん…!!準決勝を繰り上げ…日程の都合上明日決勝を行う…すぐに伝えねば…」

 

「…わかりました、俺はいつでも戦いますよ海馬社長」

 

「すまんな遊海…必ず決着は着ける、ともかく連絡だ…」

海馬は携帯を取り出し電話をダイヤルする

 

 

 

 

「しかし…奴の目的はなんだ…?なぜ海馬社長を襲う必要があった…?」

冷静さを取り戻した遊海は敵…ゲイザーの目的を考える…しかし考えても答えが出る事はなかった

 

「…わからない…何故…何故なんだ…ッ!!ガッ…!?」ドクン!

 

「遊海さん?…遊海さん!どうしたんですか!?」

突然、遊海が右腕を抑えて倒れる…痛みが凄まじいのか油汗をかいている…!

 

「がっ…熱い…!右腕が…灼ける…!!ぐぅ…ああぁ…!?」

 

「先生大丈夫か!?とにかく水で冷やさないと!」 

 

「ぐっ…が、があぁぁぁ!!?」ブゥン!!

 

「なにっ!?」

 

「なんだこの膜は!?」

遊海を中心として赤い膜が部屋にいた5人を包み込む…そしてその膜の外側では奇妙な事が起きていた…

 

「っ!?SPの人達が…!!」

 

「消えていく…!?それどころか部屋が…!」

 

バリアに包まれず倒れたSP達は赤い粒子となり消えていく…そして破壊された部屋は時計の逆再生のように元に戻っていく…そして一通り動きが止まると赤いバリアは消え、呼吸の荒くなった遊海、そして4人だけが残っていた…。

 

 

 

「ハァ…ハァ…今…何が起きた…?アヤカ…!」 

 

《…解析中……時間の流れに対する干渉を確認…過去改変が起きた可能性が高いです!》

 

「か…過去改変だと!?奴らの仕業か…!!」

 

「ゆ、遊海さん!右腕が…!」

 

「っ…これは…!」

遊海の右腕…そこには太陽または炎をイメージしたような赤い痣があった、ただ…普通の痣と違うのはその痣が服を透過し紅く輝いている事だろう…。

 

「この痣は…まさか『シグナー』の痣…?なんで俺に…?」

 

シグナーの竜の痣…それは赤き竜に選ばれた者の証、五千年前…地縛神を封印した赤き竜がその身を6っに分けて封印されたもの、劇中に登場したのは頭・手・翼・足・尾・心臓の6種…しかし遊海の腕に現れた痣はそのどれとも違う形をしていた…。

 

 

 

 

コンコンコン!

『白波様!準決勝の準備が整いました!デュエルリングにお願いします!』

 

「なにっ!?先程準決勝は中止にすると言ったはずだぞ!!」

 

控え室に磯野が現れ声をかけてくる

 

『瀬人様!?何故こちらに!?早くお席の方に!試合が始まってしまいます!』

 

「なんだと…?遊海の相手はこのオレだ!オレがいないのに何故試合が始まる!!」

 

『…?瀬人様…何を言っているのですか?今回は参加を見送られたではありませんか…?』

 

「磯野!貴様ついにボケたか!!!決闘王を決める戦いにオレが出ないなどと言う事があるか!!!」

海馬はついに激昂し磯野に詰め寄る

 

「海馬社長!ちょっと待って!!…磯野さん、トーナメント表を見せてください!」

 

『?、わかりました…こちらです!』

遊海は海馬を抑えトーナメント表を見る…そこには

 

 

……

 

トーナメント1回戦

 

遊海対遊戯 勝 遊海

 

ヨハン対亮 勝 亮

 

ラプラス対エド 勝 ラプラス

 

十代対凡骨 勝 十代

 

 

準決勝

 

十代対亮 勝 十代

 

遊海対ラプラス 

 

 

……

 

 

「…なんだ…このデタラメなトーナメント表はぁ…!!」

 

「イリアステルの過去改変…!さっきのはその影響か…!」

 

「遊海…いったい何が起きたの!?過去改変ってまさか!」

 

「まさか…パラドックスの仲間の仕業か…!」

遊海達は動揺する…自分達の知る歴史と今の現状が乖離してしまっているからだ…。

 

 

「…みんな、すまない…行ってくる…!!」

 

「遊海さん…!」

遊海には1つの確信があった…準決勝の相手らしい「ラプラス」なる相手…その正体に…!

 

「海馬社長…さっきのSPの人達の安否確認をお願いします…準決勝を終わらせて…すぐに合流します…!!」

 

「…わかった、遊海…決して無茶はするな…しかし勝て…!」

 

「はい…!」

 

そして遊海はリングへと向かう…その瞳に怒りを宿しながら…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『レディース&ジェントルマン!それでは準決勝、第二試合の始まりだ!まずは…1回戦で決闘王を降した優勝候補筆頭!プロチャンピオン…白波 遊海!』

 

「「「わあぁぁ!!!」」」

 

「…!」

遊海は歓声に応える事無く正面を睨みつけている…

 

 

 

『そして対戦相手は…今大会のダークホース!本戦をトップで通過しエド・フェニックスを降した黒きデュエリスト…ラプラス!!』

 

『…よくあの爆発から生き延びたな白波 遊海…貴様を抹殺する…!!大衆の目の前で屍を晒すがいい…!!』

遊海の目の前に立ち、殺気を放つ男・ラプラス…それは以前遊海を襲ったゲイザーであった…。

 

 

「1つ聞かせろ『ゲイザー』…海馬社長を襲ったのはお前か?」

 

『これは驚いた…過去を改変する前の記憶が残っているとは…どういうカラクリだ?』

 

「貴様には関係ない!!海馬社長の仇…取らせてもらうぞ!!!」

 

『フハハ…やれるならやってみろよ?殺れるもんならなぁ!!!』

 

 

 

 

 

「『デュエル!!』」

 

 

ラプラス(ゲイザー)LP4000

遊海LP4000

 

 

 

 

『オレのターン…ドロー!』

『貴様を葬るにちょうどいい手札だ…!オレは手札のレベル7「インフェルニティ・ジェネラル」を墓地に送り「ダーク・グレファー」を特殊召喚する!』

 

「『インフェルニティ』…!?」

 

邪悪な笑みを浮かべた闇の戦士が現れる ATK1700

 

 

『「ダークグレファー」の効果でデッキから「インフェルニティ・ビートル」を墓地に送る!さらに永続魔法「インフェルニティガン」を発動!そして効果により手札の「インフェルニティ・デーモン」を墓地に送る!さらに魔法カード「ワン・フォー・ワン」を発動!手札の「インフェルニティ・ネクロマンサー」を墓地に送りデッキからレベル1「インフェルニティ・ミラージュ」を特殊召喚!』

幻影の名前を持つ悪魔が現れる DEF 0

 

 

『「インフェルニティガン」の効果を発動!このカードを墓地に送り墓地から「デーモン」「ネクロマンサー」を特殊召喚!』

額に宝玉を填めた悪魔と紫の衣の屍術士が現れる ATK1800  DEF2000

 

『手札が0の時に特殊召喚された「デーモン」の効果を発動!デッキから「インフェルニティ・バリア」を手札に加えセット…そして「ネクロマンサー」の効果を発動…墓地の「ビートル」を特殊召喚!』

黒いカブトムシが現れる ATK1200

 

 

『さぁ…貴様を葬るモンスターの登場だ…!我はレベル4の「ダークグレファー」とレベル4の「デーモン」にレベル2の「ビートル」をチューニング!!』

 

4+4+2=10

 

『億万の蛆の王よ…万物を破壊する力を我が手に…!シンクロ召喚!「魔王超龍 べエルゼウス」!!』

フィールドに無数の蝿が現れ一ヶ所に集う…そして蝿の王の名前を持つ邪龍が現れる ATK4000

 

『オレはさらにフィールドの「ミラージュ」の効果を発動!手札が0の時、自身をリリースし墓地の「ビートル」「デーモン」を特殊召喚!』

再びカブトムシと悪魔が現れる ATK1800  ATK1200

 

 

『そして再び「デーモン」の効果を発動!「インフェルニティ・リベンジャー」を手札に加える!さらに「リベンジャー」を通常召喚!』

復讐者の名を持つ悪魔が現れる ATK 0

 

『我はレベル4の「デーモン」とレベル3の「ネクロマンサー」にレベル1の「リベンジャー」をチューニング!』

 

4+3+1=8

 

『千の眼を持つ邪龍よ!万物を睨み狂気へ導け!シンクロ召喚!「ワンハンドレット・アイ・ドラゴン」!!』

全身に邪悪なる瞳を持つ邪龍が現れる ATK3000

 

 

『「ワンハンドレット」の効果を発動!墓地の「ミラージュ」を除外し、その効果を得る!「ワンハンドレット」をリリースし効果発動!墓地の「デーモン」と「ネクロマンサー」を特殊召喚!』

三度悪魔と屍術士が現れる ATK1800  DEF2000

 

 

『「デーモン」の効果発動!デッキの「インフェルニティ・ブレイク」を手札に加えセット!さらに「ネクロマンサー」の効果により墓地の「リベンジャー」を特殊召喚!』

再び復讐者が現れる ATK0

 

『我は再び「デーモン」「ネクロマンサー」「リベンジャー」でチューニング!』

 

4+3+1=8

 

『現れろ!死を運ぶ厄災の龍!シンクロ召喚!「インフェルニティ・デス・ドラゴン」!!』

黒い身体と王冠のような角を持つ龍が現れる ATK3000

 

『ハハハ…オレはこれでターンエンドだ…!貴様ならわかるよな白波 遊海…この状況の意味が…!!』

 

ゲイザー LP4000

べエルゼウス デスドラゴン 伏せ2 手札0

 

 

 

 

『い、いったい何が起きたんだ!?僅か1分ほどの間に3000オーバーのモンスターが2体!なんだよ…何なんだよ〜!?』

司会も困惑するほどのプレイング…遊海を見下ろすは2体の邪龍…絶体絶命である。

 

 

「くっ…!(戦闘破壊されない『べエルゼウス』にバーンダメージの『デスドラゴン』…そして伏せはカウンターの『バリア』に破壊の『ブレイク』…ほとんど隙の無い盤面だ…!)」

 

『怖気づいたか白波 遊海…あぁ、サレンダーは許さんぞ?その瞬間()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()…さぁ…どうする…!!』

 

「誰が怖気づいたって…?俺は貴様を許さない!怒ってるのは俺の方だ!!!覚悟しろ!ゲイザー!!!」

 

 

 

 

 

 

「俺のターン!!ドロー!!!」

「俺は手札から魔法カード『魔妖廻天』を発動!デッキから『魔妖』カードを手札に加える!」

 

『「まやかし」…?知らんカードだ、しかし通さん!カウンタートラップ「インフェルニティ・バリア」を発動!「インフェルニティ」モンスターが場に存在し手札が0の時、相手のモンスター・魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する!』

《グギャアアア!!》

 

デスドラゴンが咆哮し廻天が砕け散る…

 

「『翼の魔妖ー波旬』を召喚!」

法螺貝を持った山伏が現れる ATK600

 

「『波旬』の効果を発動!召喚に成功した時デッキからチューナーモンスター『麗の魔妖ー妲姫』を特殊召喚!」

鏡を持った巫女服の女性が現れる DEF0

 

 

『フッ…シンクロでこの場を凌ぐつもりだろうが…リバースカード「インフェルニティ・ブレイク」を発動!墓地の「ジェネラル」を除外し「妲己」を破壊する!砕け散れ!!』

妲己に雷が落ちフィールドから消え去る…

 

『フハハ…ハハハハハ!なんだ、この程度か白波 遊海!貴様の場にはモンスターが一体!次のターンで貴様を葬る事ができる…!!これで未来は…!』

 

 

 

 

 

 

 

「それはどうかな?ゲイザー…俺のターンはまだ終わっていない!」

 

 

『なんだと…!』

 

 

「手札から『死者蘇生』を発動!蘇れ!『妲姫』!」

再び巫女が現れる ATK1000

 

『チッ…蘇生カードを…!しかしでてくるのはレベル3!そんなモンスターでオレを倒す事など…』

 

「ゲイザー…その油断が命取りだ!永続魔法『コモンメンタルワールド』を2枚発動!これにより俺がシンクロ召喚する度にお前に1000ダメージを与える!」

 

『小賢しいカードを…!しかし所詮1000ダメージ…痛くも痒くもないわぁ!!』 

 

「行くぞ!!俺はレベル1の『波旬』にレベル2の『妲姫』をチューニング!」

 

1+2=3

 

「シンクロ召喚!『轍の魔妖ー朧車』!『コモンメンタルワールド』の効果で1000ダメージ!」

 

『ぐっ…!しかしこれで…!』

牛車に般若面のついた嫉妬心の妖怪が現れる ATK800

 

ゲイザーLP4000→3000

 

「まだだぁ!自分がエクストラデッキからモンスターの特殊召喚に成功した時、墓地の『妲姫』は特殊召喚できる!俺はレベル3の『朧車』にレベル2の『妲姫』をチューニング!!」

 

『なっ…!?自己再生持ちのチューナーだと!?』

これにはゲイザーも驚きをあらわにする…ノーコストで条件が揃えば何度でも復活する妖怪達…まさに永遠に続く『百鬼夜行』!

 

3+2=5

 

「シンクロ召喚!『毒の魔妖ー土蜘蛛』!1000ダメージ!」

 

ゲイザーLP3000→2000

 

鎧武者のような身体を持つ大蜘蛛が現れる ATK2000

 

「そして『妲姫』を復活させレベル5の『土蜘蛛』とチューニング!!!」

 

『なんだと!!!?』

 

5+2=7

 

「シンクロ召喚!『翼の魔妖ー天狗』!!1000ダメージ!!」

 

『ガッ…!?』 

遊海の怒りが高まりダメージがゲイザーに影響し始める…!

 

ゲイザーLP2000→1000

 

赤い顔をした天狗が現れる ATK2600

 

 

「これで最後だぁ!!!『妲姫』とレベル7の『天狗』でチューニング!!!!」

 

7+2=9

 

「闇夜に紛れ蠢く者よ!今こそその力を振るえ!シンクロ召喚!!!『麗の魔妖ー妖狐』!!」

たくさんの尾を持つ最上位レベルの妖怪…妖狐が現れる ATK2900

 

「『コモンメンタルワールド』の効果…これで終わりだぁぁぁぁ!!!」

 

妖狐の両手に青い炎が灯る…それは熱量を増しゲイザーへと襲いかかった!

 

『こんな…こんな事がぁぁぁぁ!!?』

 

ゲイザーLP0

 

 

遊海 WIN!

 

 

 

 

 

 

『き、決まった〜!!チャンピオン遊海!怒涛の4連続シンクロでラプラスを捻り潰した〜!!!』

 

「「「わあぁぁぁ!!!」」」

 

 

「アヤカ…封鎖結界を作動…!対象は俺とコイツだ…!」

 

《了解しました!結界作動します!》

遊海の指示と共にリングが黒いドームに包まれる…そして観客から遊海達を見る事ができなくなった。

 

 

『おっと!?どうした事だ!?ソリッドビジョンのトラブルか!?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「答えろ…ゲイザー、貴様の目的はなんだ!何故俺を狙う…!!」

遊海は結界の中でゲイザーを押さえ込み尋問する…

 

『ガッ…ハハハハ、貴様の抹殺…それがオレの為すべき事だ!貴様というイレギュラーを殺し破滅の未来を回避する!そのためならオレは悪魔になろう!!ハアッ!!!』

 

「チイッ!?」

ゲイザーは全身からエネルギーを放出し遊海を払い除ける!

 

『貴様から閉鎖空間を作ってくれたのはありがたい…ここで死ねぇ!!!うおおぉぉぉ!!!』

 

「なんだと…!?」

 

《マスター!異常なエネルギーの高まりを感知!注意してください!!》

ゲイザーは凄まじい闇を纏う…そして闇が晴れる…

 

『ダークネスアーマー…べエルゼウス…!!!』

両腕が龍の顎に変化した邪悪なる鎧を纏ったゲイザーが飛びかかる!

 

「くっ!精霊アーマー!モードクリフォート!!」

遊海も鎧を纏い応戦する…しかし凄まじい闇の力が遊海に襲いかかる!

 

『消えろ!!!貴様の死で未来は救われる!!』

 

「こんなところで死ねるかあぁぁ!!モード岩窟王!富嶽鳴動の陣!!」

岩の鎧を纏った遊海が地面から岩を召喚しゲイザーを吹き飛ばす!

 

『おのれぇ!!喰い尽くせ!蝿王殲滅覇軍!!』

ゲイザーの体から放たれた無数の蝿が嵐となり遊海に迫る!

 

「燃やし尽くせ!太陽神の神炎!ゴッド・ブレイズ!!!」

 

『な、三幻神の力だとぉ!?ぐおああああああああ!!!』

神の炎を受けた蝿は焼失しゲイザーを飲み込んだ…

 

 

 

『ぐっ…ガハッ…!!』

 

「俺をここまで怒らせたのはお前が初めてだよゲイザー…貴様を捕縛する、ゆっくり話を聞かせてもらうぞ…!」

遊海はゲイザーへと歩み寄る

 

『ハハハ…まだ捕まる訳にはいかないなぁ…さらば白波 遊海…永遠に!!!』

ゲイザーは懐から1枚の罠カードを取り出す…その名は…『ヘイト・バスター』!

 

「なっ…!?自爆するつもりか!!アヤカ!結界を最大強化!絶対に被害をもらすな!!」

 

《了解!!》 

 

『フハハハ…もう遅い!!!』 

ゲイザーを中心に閃光が弾け…!

 

 

 

 

 

 

ズガン!!!!

 

 

 

『うおっ!なんだ!?ドームがいきなり大きくなったぞ!?遊海達は大丈夫なのか!?』

 

黒いドームがいきなり倍程のサイズに膨らみ…萎んでいく…そしてリングの中心に遊海が現れる…

 

『おっと!?遊海選手だけ出てきたぞ?ラプラスは何処に行ったんだ?』

 

「…彼奴はマジシャンだった、トリックで先に帰ったよ…」

 

『そうなのか?恥ずかしがりやなデュエリストだな〜!それじゃあこれで決勝の対戦が決定した!決勝戦は明日だ!楽しみにしててくれよ!じゃあな!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「遊海さん!大丈夫ですか!?」

通路へと下がってきた遊海に翠が走り寄る

 

 

「翠…ごめんまた心配かけて…」

 

「そうですよ!遊海さんはいつもいつも…!」

 

「ハハハ…まったく俺って奴は防御…力が…弱す…ガフッ…」

 

「遊海さん!!」

遊海は突如体勢を崩す、翠は慌ててそれを抱きとめる…

 

 

 

ベチャ

 

「えっ…!?」

翠の手に生温かい液体が触れる…そして

 

ボフンッ!

 

倒れた遊海を白い煙が包む…そして煙が消えると…

 

「あ…ああ…そんな…!しっかり…しっかりしてください!遊海さん!!」

遊海は全身に深い傷を負っていた…手には「No.64」が握られている…。

 

「彼奴め…自爆しやがって…!くそ……」

 

遊海の意識は深く深く沈んでいった…。

 

 

 

 

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