転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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おはようございます!FGOの三章が始まったため更新速度が低下します、誠にすいません…

項羽…何なんだよあの姿…


最新話をどうぞ!

※11月28日 デュエル内容を一部修正しました。


赤き竜の出現〜出会い〜

コンコンコン

 

「入れ!」

 

「失礼します、海馬社長」

 

「よく来た遊海…相変わらず酷い顔だな」

 

「それは言わない約そゴホッゴホッ…!」

 

「…全快にはほど遠いな…あれ程の力を持っていたお前がこの様とは…」

 

ジャックとのデュエルの翌日、俺は海馬コーポレーションを訪れていた…久しぶりに海馬社長に呼び出されたのだ。

 

 

「それで…今日はどうしたんですか?プロリーグ復帰は無理ですよ?」

 

「ああ…お前の様子を見ればわかる、別の事だ…治安維持局のレクス・ゴドウィンが『鋼の騎士』を探しているらしい」

 

「しまった…バレたかな、この痣がある事…」

以前「黒薔薇の魔女」を止めた時にセキュリティの隊員に痣を見られたのかもしれない…しくじったかな…。

 

 

「それはわからん、しかし奴はお前を探している…人助けもいいが自分の身にも気を配れ…それだけだ」

 

「わかりました海馬社長…では戻ります」

 

「うむ…遊海」

 

「なんですか?」

 

「不死とはいえ無茶はするな…命を擦り減らす友を見るのは辛いのだ…」

 

「…わかりました、心配頂いてありがとうございます」

そうして俺は社長室をあとにした。

 

 

 

 

 

 

 

「………」

家へと戻った俺はソファで横になっている、病弱になってから体力も無くなり日中は寝ている事が多い…幸い蓄えはあるが…手持ち無沙汰である。

 

《ユウミ…大丈夫ですか?》

 

「フレア…ああ大丈夫、少しぼーっとしてただけだから」

ソファの肘掛けにフレアが現れる

 

《すいません…私もあの時に防御ができれば…》

 

「いいんだよフレア、俺は本来救えなかった人達を救ったんだ…これくらいの代償は受けなきゃダメだったんだよ…」

 

世界には「等価交換」という考え方がある、何かを手に入れるためには何か対価を出さなければならない。

 

空腹を満たすには何かを食べなきゃならない

 

食べ物を得るにはお金を出さなきゃならない

 

それと同じように人の命を救いたければ………

 

 

きっと本来、童実野町を拠点に行動していた遊戯や城之内さん達はゼロ・リバースで死んでしまうはずだったのだろう…そうならば映画でのジャックのセリフ『決闘王とデュエルするにはタイムスリップでもしなくてはダメだ』というセリフも納得できる。 

 

俺は世界の道理を捻じ曲げた…ならばその代償がこれくらいで済んだのなら安いものだろう。

 

 

「ごめんフレア…少し寝るよ、何かあったら起こしてゴホッゴホッ…!」

 

《わかりました、ゆっくり休んでくださいユウミ…》

 

フレアの言葉を聞いて瞳を閉じる…遠出して疲れていたからかすぐに意識は沈んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

《キュオオオォォン!!》

 

【ゴオオォォォ!!】

 

…夢を見ている、空は暗雲に包まれ…大地からは黒い影の神が現れ世界を荒らしている。

対抗するは7匹の竜…そして選ばれたシグナー達、竜と神が激突する…赤き竜の力を借りた6匹の竜が魔神を追い詰めていく…そして赤き竜の力で魔神は大地に刻まれた地上絵となった、しかし封印の道連れに1匹の竜が飲み込まれ……

 

 

 

 

 

 

 

「う…うぅ…!」

 

「遊海さん?大丈夫ですか!遊海さん!」

 

「ぐっ…翠…?」

目を覚ますと翠が心配そうな顔で俺を覗き込んでいた、既に日は沈み夜になっている。

 

「よかった…魘されてましたよ?大丈夫ですか?」

 

「そうか…ゴホゴホッ…大丈夫だよ、なんともないから…」

 

「そうですか…ならよかったです!遊海さんたまに寝ながら吐血してるので心配になっちゃって…」

 

「ごめん…」

 

 

 

 

「翠、それじゃ行ってくる!」

 

「はい!気をつけて!」

夜になり俺は再びシティへと向かう…さっきの夢といい…胸騒ぎがする…!

 

 

 

 

「もう大丈夫!早く病院へ連れて行くんだ!」

 

「は、はい!ありがとう…ありがとう鋼の騎士!」

「ありがとう〜!」

今日もひったくり犯を捕まえたり火事の現場から子供を助け出したりしながら俺はシティの治安を守っていた…時間は間もなく深夜…活動限界が近いな…そろそろ戻ろう。

 

 

俺はDホイールを走らせる、あれは…デュエルスタジアムか…

 

デュエルスタジアム…フォーチュンカップの開かれたりするスタンダード・デュエルとライディング・デュエル、どちらにも対応したスタジアムだ…今の俺には縁はないな…

 

 

 

ドクン…!

 

「シグナーの痣が…!」

《マスター!超高密度のエネルギー反応を確認…来ます!!》

 

《キュオオオォォン!!》

 

「赤き竜…!そうか、今日は…!」

シグナーの痣が赤く輝く…そしてスタジアム上空に巨大な赤き竜が現れる…今日は月に一度ゴミ輸送のパイプラインの止まる日…俺はスタジアム方面へとDホイールを走らせた…。

 

 

 

 

 

『ネオドミノシティ・セキュリティだ!サテライト住民の不法侵入は認められない!治安維持局の命で貴様を拘束する!』

 

スタジアムに到着するとちょうど遊星がセキュリティに拘束される場面だった、これで遊星は収容所に送られてシグナーの伝説を知る…秘宝好きのおじいちゃんや呂場の真似をする所長と戦う事になる、始まったか…運命の

戦いが…!

 

 

『ん?』

 

「あ…」

スタジアムを調べていたセキュリティと目が合う…油断しすぎたか…

 

『こ、こちら223番!要捜索人物「メタルナイト」を発見!応援求む!!』

 

「…あばよっ!!」

俺は急いでスタジアムから離脱した…。

 

 

 

 

 

『待て!メタルナイト!!』

 

『治安維持局の命で貴様を捕縛する!』

 

「くっ…しつこい…!」

スタジアムを脱出した俺だったが思ったよりセキュリティの数が多くデュエルチェイサーズとバイクレースを繰り広げていた…。

 

 

『仕方ない!強制デュエルモード発動!』

 

 

「「ライディングデュエル・スタンバーイ!!」」

 

「またか…!しょうがない…!」

 

 

 

『「ライディングデュエル!アクセラレーション!!」』

 

 

 

 

 

セキュリティLP4000

遊海LP4000

 

特殊ルール

ライディングデュエル

 

 

 

 

 

『私のターン!ドロー!』

『「ゲート・ブロッカー」を召喚!』 SP0→1

大きな目のついた壁が遊海の前に立ちはだかる DEF2000

 

「くっ…厄介なモンスターを…!」

 

『カードを2枚伏せターンエンド!』

セキュリティLP4000

ゲートブロッカー 伏せ2 手札3

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」SP0→0

「相手フィールドにモンスターが存在し自分フィールドにモンスターがいない時『聖刻龍ートフェニドラゴン』は特殊召喚できる!」

《参上!》

ウジャト眼の刻まれた白い龍が現れる ATK2100

 

「さらに『聖刻龍ードラゴンヌート』を召喚!」 

水色の人型の竜が現れる ATK1700

 

「そして『ヌート』をリリースし『聖刻龍ーシユウドラゴン』を特殊召喚!『シユウ』はフィールドの『聖刻』モンスターをリリースし特殊召喚できる!」

青いウジャト眼を刻んだ龍が現れる ATK2200

 

「バトル!『シユウ』で『ゲートブロッカー』を攻撃!」

シユウがゲートブロッカーに破壊の魔法陣を刻み粉砕する!

 

『リバーストラップ「ブロークン・ブロッカー」を発動!デッキから2体の「ゲートブロッカー」を特殊召喚!』

新たに2体の壁が現れる DEF2000 ✕2

 

「くっ…!」

《増えた…!》

 

「メイン2!カードを2枚伏せターンエンド!」

遊海LP4000

トフェニ シユウ 伏せ2 手札2

 

 

 

 

 

『私のターン!ドロー!』SP1→2

『チューナーモンスター「幻影王ハイド・ライト」を召喚!」

馬に乗った悪魔が現れる ATK1500

 

『私はレベル4の「ゲートブロッカー」にレベル3の「ハイドライト」をチューニング!』

 

4+3=7

 

「現われろ!罪人を罰する誇り高き悪魔の王よ!シンクロ召喚!『デーモン・カオス・キング』!!」

全身が炎のような悪魔王が現れる ATK2600

 

 

「『デーモンカオスキング』…!?まさか!(この人…風馬さんか!?)」

 

『バトル!「デーモンカオスキング」で「トフェニドラゴン」を攻撃!攻撃宣言時に相手フィールドのモンスターの攻守が反対になる!』

 

「させない!リバース罠『反射の聖刻印』!『トフェニ』をリリースし『デーモンカオスキング』の効果を無効にし破壊する!頼む!」

《御意!》

トフェニが特攻しデーモンカオスキングを破壊する!

 

『くっ…!これが鋼の騎士の強さか…!』

 

「そしてリリースされた『トフェニ』の効果でデッキから『ギャラクシーサーペント』を攻守0にして特殊召喚!」

小さな煌めく竜が現れる DEF0

 

『くっ…ターンエンドだ!』

セキュリティLP4000

ゲートブロッカー 伏せ1 手札2

 

 

 

 

 

『ジジ…213番!もう少しで応援が到着する!それまで引きつけろ!』

 

『213番了解!』

 

「…(早めに勝負を決めなきゃ不味い…!)」

 

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」SP0→0

「俺はレベル6の『シユウ』にレベル2の『ギャラクシーサーペント』をチューニング!!」

 

6+2=8

 

「王者の咆哮!今天地を揺るがす!覇者の力をその身に刻め!シンクロ召喚!『レッドデーモンズ・ドラゴン・スカーライト』!」

《グオオォォ!!!》

咆哮を轟かせ右腕に傷を持つ紅蓮の竜が現れる ATK3000

 

『なっ…キングの「レッドデーモンズドラゴン」だと!?』

 

「『スカーライト』の効果発動!特殊召喚されたこのカードより攻撃力の低いモンスターを全て破壊し相手に500ダメージを与える!アブソリュート・パワーフレイム!!」

スカーライトが大地に腕を叩きつける、するとマグマが噴き出しゲートブロッカーが粉々になる!

 

『うおぉぉ!?』

セキュリティLP4000→3500

 

「さらに『聖刻龍ードラゴンゲイブ』を召喚!」

オレンジ色の人型の龍が現れる ATK1800

 

「バトル!『スカーライト』でダイレクトアタック!灼熱のクリムゾン・ヘル・バーニング!そして『ゲイブ』でダイレクトアタック!」

紅蓮の竜の掌底と龍の拳がセキュリティを吹き飛ばした!

 

『うわぁぁぁ!!』

 

 

 

セキュリティLP3500→500→0

 

 

遊海 WIN!

 

 

 

 

 

 

 

『くっ…しかし役目は果たしたぞ!』

 

「むっ…!?」

俺はDホイールを止める…前方からもセキュリティ、後方からもセキュリティ…逃げ場が無い…!

 

『ヒッヒッヒッ…デュエルヒーロー「メタルナイト」!治安維持局・長官がお呼びです!大人しくしなさい!』

 

セキュリティを掻き分けて小さなピエロのような男性、イェーガーが現れる

 

「…悪いが断らせてもらう、俺はセキュリティに捕まる犯罪はしたつもりはない!」

 

『ならば力づくでも来てもらいますよ!お前達!』

セキュリティがスタンガン警棒を持って近寄ってくる…蹴散らすのは容易いけど…これ以上はゴメンだ!

 

 

「申し訳ないが逃げさせてもらう!はっ!!」ダンッ!

遊海は高速道から飛び降りる!

 

『なんですと…!?ここの高さがどれほどあると思って…なんとぉ!?』

 

「ありがとう『閃光竜』!」

《キュオン!》バサッ!

俺は飛び上がった閃光竜の背に乗りその場をあとにする…厄介な事になったな…。

 

 

『まさかサイコデュエリストだったとは…それにあのドラゴン…すぐに報告せねば…』

 

 

 

 

 

 

 

「油断しすぎたな…こりゃ指名手配かな…?」

 

《大丈夫だとは思いますが…っていうかなんでスタジアムに行っちゃったんですかマスター!?》

 

「う〜ん…赤き竜に呼ばれたから…かな…?」

シグナーの痣を持つ者は引かれ合うらしい…それが俺の身にも起きたんだろう…。

 

 

《とにかく早めに戻りましょうマスター…体力を使い過ぎです!》

 

「ああ…流石に今日は疲ゴボォ!!」

 

《マスター!?》

 

「つ…やべ…意識…が…!」

精霊アーマーが解けすぐに吐血する…ここしばらくで一番の量だ…

 

《キュオ…オン…》フッ

閃光竜の実体化が解け体が自由落下する…しかしそれに抗う力も残っていない…!

 

《マスター!気をしっかり持って!》

 

「ゴフッ…ごめんアヤカ…無理っぽい…!」

 

ヒュー……バシャーン!!

 

 

「ゴボゴボゴボ…!」

 

《マスター!私に掴まって!》

何処かの水場に落下する…この身体は…本当に不便だ……

 

《マスター!意識を保って!マスターの意識が無くなったら私も干渉できなくなります!頑張って…》

 

…アヤカの声が遠くに聞こえる…くそ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだ今の音!?」

 

「プールに何か落ちたんだわ…えっ…人…!?」

 

「大変だ!早く引き上げなくちゃ!龍可!浮き輪持ってきて…!」

 

「わかった!!」

 

 


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