転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

117 / 434
祝!お気に入り300人突破しました!ありがとうございます!
駄文な拙作ですがこれからも応援よろしくお願いします!


またダークシグナー編の展開に伴いデュエル描写が減少しますがよろしくお願いします。

それでは最新話をどうぞ!


決戦!ダークシグナー!〜開戦〜

「17年前に起きたゼロ・リバース、旧童実野町をシティとサテライトに分断する原因となった大規模災害…それはサテライト地区の最深部にあった旧モーメント、その暴走が原因なの…」

 

「そのモーメントの開発責任者が遊星のお父さん…」

 

サテライトに向かうヘリの中、そこでは狭霧さんからゼロ・リバースの真実…そして遊星の父・不動博士の事が語られていた…。

 

 

「ちょっと待て!?なんでサテライト出身の奴がそんな重要プロジェクトのリーダーやってるんだ!?」

ヘリを運転しながら牛尾が驚いている…今のシティの価値観からすれば無理もないだろう…

 

「何を言っている、遊星は元々はシティの出身だ!…ゼロリバースの爆発の直前、両親にこちら側に逃されたのだ…!」

 

「なっ…コイツはサテライトのクズじゃ…」

 

「俺はサテライト出身だ…それがどうした!!」

 

「むぅ…」

 

「牛尾さん…『グリード』がいいですか?それとも『マインド・クラッシュ』?」

 

「…岸波、それだけはマジで勘弁してくれ…!!」ガクブル

 

「「「(この二人の間にいったい何が…?)」」」

 

ジャックに便乗して少し牛尾さんを驚かせてみる…未だにトラウマになっているようだ。

その後ヘリは暗雲を抜け…安全地帯であるマーサハウスへと着陸した。

 

 

 

 

 

 

 

「おやまぁ…いっぱい来たねぇ!遊星に白野に…ジャック!ジャックじゃないかい!大きくなったね〜!!」

 

「マーサ…久しぶりだな、何年経ったと思っている…」

着陸した俺達のもとにマーサや無精髭の男…雑賀?と子供達がやってくる、マーサはジャックを見つけるなり駆け寄ってきた

 

 

「ほら!ジャック!昔みたいに!…キングたる者?」

 

「フッ…」

 

「…キングたる者、レディーに畏敬の念を…」

ジャックは差し出されたマーサの手の甲にキスをする…誰に習ったんだろうか…?

 

「ジャック〜!やっぱりアンタは本当にいい男だよ〜!!」ギュ〜

 

「くっ…マーサ!いい加減にしてくれ!?」

母は強し…キングだったジャックも育ての親には敵わないのだった…マル

 

 

 

 

「白野さん!」

 

「ん?おぉ!元気だったかトビー!」

ヘリの近くにいた俺のもとにトビーが駆け寄ってくる

 

「白野…その子…何処かで見たような…?」

アキがトビーの顔を見て反応を示す…多少なりは残ってたか…

 

「…アキ、この子はトビー…俺が一年前にアルカディア・ムーブメントから助け出した子供の一人…そしてミスティ・ローラの弟だ…」

 

「えっ…!?ミスティは私のせいで弟が死んだって…!?」

アキは動揺する…死んだはずの人物が目の前にいるからだ…

 

「…お姉さん僕の事知ってるの…?」

 

「えっ…?」

 

「トビーはな…ディヴァインの無茶なトレーニングのせいで命を落としかけたんだ、そこにメタルナイトが突入…この子を含めて10人くらいの子どもを救出した、でもトビーは訓練のせいで記憶喪失になってしまったんだ…それで俺はこの子を守るためにマーサに彼を預けたのさ…ディヴァインからこの子を守るために…!」

 

「そんな事が…ごめんなさい…ごめんなさいねトビー…!」

 

「お姉さん…?どうして泣いてるの…?」

アキはトビーを抱き寄せる…アキはなんとなくわかっていた、アルカディアムーブメントに入ってきた子ども達が『黒薔薇の魔女』に憧れを抱いていた事…そしてトビーもその中の一人なのだろうと…。

 

「アキ、君はきっとミスティと戦う事になる…覚悟を決めてくれ…!」

 

「…ありがとう白野、ミスティとは私が決着をつけてみせる…!」

アキは俺の瞳をまっすぐ見てそう宣言したのだった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

「クロウが…行方不明…!?」

 

「ああ、ラリーやナーヴ達とも連絡が取れないんだよ…」

場所をマーサハウス内に移し、今は情報交換の最中である…サテライトはそのほとんどを謎の霧に覆われてしまっていた…そしてそこにいた住人達も行方不明となっている…

 

「おそらくあの霧はダークシグナーの炎と同じモノ…サテライトの住人達を取り込んで何かの生贄にした可能性が高いだろう…」

 

「白野さん…サテライトの人々を助ける事はできるんだろうか…!」

遊星は拳を握りしめながら聞いてくる…親友や仲間を助けたいのだろう…。

 

「まだ可能性はある、生贄は生きていなければ意味は無い…以前とある秘密結社が似たような事をした事があったが…その時は首魁以外全員無事に生還した、まだ希望はある」

 

「…白野、それはいったい何年前の話だ?そんな事件があったらニュースになっていそうだが…」

 

「う〜ん…二十数年前かな…?表向きはソリッドビジョン暴走事件ってなってたからな…あとは16年前の『消えた1日』事件も…似たような感じかな…」

 

「…知識が深すぎる…!」

 

「当たり前だよジャック!白野はアンタ達の倍は生きてるんだからねぇ…」

 

「「(本当に四十代だと…!若すぎないか!?)」」

初めて考えが一致した遊星とジャックなのだった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

第三者視点

 

 

「「「いただきまーす!!」」」

時間は夕食時…マーサハウスを拠点とした遊星達はマーサや子供達と食事を摂っていた…。

 

 

 

「あれ?白野は?」

 

「先程吐血してな…部屋で休んでいる、相当無理をしていたみたいだ…」

食事の場に遊海の姿は無い、ゲイザーの治療を受けたとはいえ累積したダメージは抜けきらなかったのだ…

 

 

「そっか…あとで部屋に持っていってあげなきゃ!」

 

「龍亞が自分から言うなんて珍しい…!」

 

「へへっ!白野にいろんなヒーローの話を聞きたいんだ!」

 

「もう…白野さんに無理させないでよ…?」 

龍亞は遊海がメタルナイトであると知ってから度々遊海の活躍を聞きに行っている…しかし龍可は少し呆れているようだ

 

 

 

 

「このシチューはセキリュティのお兄さんが作ったんだよー!」

 

「おいしー!」

 

「セキリュティのおじちゃんありがとー!」

 

「いっぱい食べろよ!まだお替りあるからな〜!」 

 

「「「は〜い!」」」

 

牛尾はすっかりマーサハウスの子供達に懐かれていた…牛尾自身もサテライトの人達と直に触れ合い偏見が無くなったからだろう 

 

 

 

「お前達、この戦いが終わったらサテライトとシティの間に橋が架かるんだ…そうすれば差別も無くなる…お前達がなりたいものになれる時代が来るんだ…!」  

 

「オレ!Dホイーラーになる!」

 

「わたしはお花屋さん!」

 

「オレはセキリュティになりたい!」

遊星は子供達に未来の話をしている…もう少しでやってくる希望の未来の話を…

 

 

 

 

 

ゴロゴロ…ビシャーン!! パリーン

 

 

「「きゃー!?」」

 

「なんだ!!」

団欒の食事…それを邪魔するように雷がマーサハウスの近くに落下する…そして 

 

 

『ふ…フハハハハ!!』

 

「お前は…!」

突如として邪悪な笑い声が響く…遊星が外を見ると黒いローブの蜘蛛の痣の男・ルドガーが立っていた。

 

『私の名はルドガー!蜘蛛の痣を持つダークシグナーだ!シグナー達が到着したと聞いて歓迎しにきた!…もちろんデュエルでな!!』

 

「貴様…!このジャック・アトラスが相手だ!」

 

「待てジャック!ここで戦えば子供達が巻き添えになってしまう!子供達を頼む!…ルドガー!オレが相手だ!付いてこい!!」

 

『フッ…いいだろう!』

遊星はルドガーと共にマーサハウスから離れる…アキも戦いを見届けるために付いていった…。

 

 

「あいつはクロウ兄ちゃん達を攫った悪者だ!」

 

「俺達でアイツからみんなを助けるんだ!」

 

…蛮勇の少年達3人を連れて…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『この辺りでいいだろう…さぁデュエルだ!』

 

「望むところだ!お前を倒してサテライトのみんなを救ってみせる!!」

マーサハウスから離れた廃墟…そこで遊星とルドガーは対峙する!

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

……

 

 

「くそ…不味い事になった…!」

遊星は焦る…デュエルは遊星が不利になっていた、ダークシンクロモンスターである「地底のアラクネー」をラリーから貰った「ワンショットブースター」で撃破したものの…ルドガーは罠カード「縛られし神への祭壇」を発動させた、このカードは地縛神カウンターが4つ乗ったこのカードをリリースしデッキから「地縛神」を特殊召喚する効果を持っていた…しかしもっと不味いのは…

 

 

「ど、どうしよう…!?」

 

「怖いよ〜!」

 

サテライトの仲間を救おうとした少年達が蜘蛛の地上絵に取り残されてしまった事、このまま地縛神が召喚されれば二人とも生贄になってしまうだろう…

 

「地縛神が召喚される前に決着をつけるしかない!」

 

『ネズミが紛れていたか…しかし好都合だ!我が神の贄としてくれる!』

 

 

 

 

 

『準備は整った!いでよ我が神!「地縛神Uru」!』

 

「「うわぁぁぁ!!」」スゥ

 

「しまった!地縛神が…!」

 

ルドガーは遊星との攻防戦の末に自分のライフ、そしてサテライトの人々の魂が溶け込んだ黒雲を生贄に赤いラインの入った蜘蛛の地縛神・Uruを召喚する…そして地上絵に巻き込まれた少年達からも魂が抜けかけて…

 

「また俺は地縛神の前に為す術も無く…!」

 

「そうはさせるかぁ!!」

 

「「「ジャック!!」」」

子供達の魂が吸い取られる直前、ホイールオブフォーチュンに乗ったジャックが駆けつける!

 

「地縛神などどれほどのものかぁ!ジャック・アトラスは応援してくれる子供達を決して裏切りはしない!!うおぉぉぉ!!!」

炎の地上絵を飛び越えたジャックは少年達を抱え込む…するとジャックのドラゴンウィングの痣が光り、バリアを展開する、それにより少年達は間一髪助かった…。

 

 

『…とんだ茶番だったな!しかし「Uru」は召喚された!』

《ギシュアアア!!》

ルドガーの声に答えるようにUruが咆哮する!

 

「遊星!子供達は守った!地縛神など捻り潰せ!!」

 

「ジャック…ああ!なんとしても奴を倒す!」

後顧の憂いの無くなった遊星はデュエルディスクを構える

 

『フッ…フハハハハ!できると思っているのか地縛神をお前がどうやって倒す?地縛神は全てのモンスターの頂点に立つモンスター…そう、まるで究極のエネルギー・モーメントのようだ!しかしこの5000年の覇権を賭けて戦う相手がまさか不動博士の息子とはなぁ!!』

 

「不動博士…!?お前…親父を知っているのか!」

 

『ああ知っているとも…何故なら私はあの人の部下だったのだから!』

 

そしてルドガーの口から語られる17年前の真実…それはルドガーとレクスの二人が不動博士の下でモーメントの研究をしていた事、そしてモーメントの逆回転による危険性に気づいた不動博士を追い出し…ゼロリバースを起こしたのが自身である事を…

 

 

「ゼロリバースを故意に起こしただと…!答えろ!お前達と親父の間にいったい何があった!!答えろルドガー!!」

 

『それは今語るべき事ではない…さぁ、デュエルを再開する!いけ!「地縛神Uru」で攻撃!ヘルズブレッド!』

 

「くっ、罠カード!『アイアンリゾルブ』!自身のライフを半分にして戦闘ダメージを0にする!」

 

地縛神(アニメ)は魔法・罠カードの効果を受けない…しかしそれは「自身」に対する効果のみ、遊星は自身に対し効果を発動する事で地縛神の攻撃を防ぐ…しかし

 

 

ドカーン!!

 

 

「うわぁっ…!」

 

「マーサ!危ねぇ!!」

 

「あ、ありがとう…」

攻撃によるダメージが実体化し子供達を探しにきた牛尾とマーサのいるビルを破壊する…そしてそのビルには…

 

「うわぁぁ!誰か助けて〜!?」

 

「この声…タクヤか!?」

牛尾達のいるビルの屋上…そこには遊星を追いかけてきた子供の1人…タクヤが取り残されていた…。

 

 

「タクヤ!今行くよ!!」

 

「マーサ!牛尾の兄ちゃん!!」

崩れかけたビルの屋上、マーサは取り残されたタクヤを助けに向かう…

 

「ごめんなさい…!ぼくみんなの役にたちたくて!」

 

「いいんだよタクヤ…それぐらいの勇気が無くちゃセキリュティになんてなれやしないよ!」

マーサはタクヤを牛尾のもとまで逃がす…しかしそこでビルが限界を迎えビルの傾きが大きくなる…!

 

「マーサ!手を伸ばせ!!諦めるな!!」

牛尾はマーサへと手を伸ばす…しかし手は届かない…

 

「アンタ!タクヤを頼んだよ!アンタはタクヤのヒーローなんだから…!」

 

「何がヒーローだ!!俺はサテライトの人間を侮辱して…!」

 

 

「マーサ!」

 

「マーサ!!」

 

「ゆ、遊星…ジャック!アンタ達は本当にいい子だった…!アンタ達がサテライトとシティの…架け橋になるんだよ…!!」

マーサはそう言葉を言い残しビルから落下する…そしてその魂は…

 

「マーサ!!マーサァァァ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《キュオオオン!!》シュイン

 

 

 

「へっ…?アタシは…?」

 

一筋の閃光がマーサを受け止め離脱する、その正体は…

 

「すまない遊星、遅くなった!マーサは無事だ!」

 

「「白野さん!!」」

 

閃光竜に乗りマーサを救い出した遊海の姿があった…。

 

 

 

Sideout

 

 

 

 

 

少し前…

 

 

 

ドタバタ…ガチャ!

 

「白野さん!起きて!!大変だ!!」

 

「うっ…?トビー?どうしたんだ?」

夕方に吐血し眠っていた俺の部屋にトビーが慌てて駆け込んでくる…時間は夜…まさか…!?

 

「ダークシグナーが襲ってきて遊星さんが戦いに行っちゃったんだ!それからタクヤ達3人がいないんだよ!!マーサ達が探しに行った!!」

 

「なんだって…!?」

しまった…こんな大事な時に寝過ごすなんて…!

 

「アヤカ!サーチ開始!みんなを探せ!」

 

《了解ですマスター!…ここから2キロ程先にいます!!》

 

「カードのモンスターが…実体化してる…!」

トビーは実体化しているアヤカに驚いているようだ

 

「トビー、お前はみんなといるんだ、タクヤ達は任せろ!」

 

「白野さん!…でも身体が…!」

 

「フッ…ハウスのみんなには内緒だぞ?…精霊変身!」

遊海はその身に鎧を纏う…そこにいたのは鋼の騎士・メタルナイトだった…。

 

「メタル…ナイト!?白野さんが…!?」

 

「トビー、必ずマーサ達は助けてみせる…行ってくる!『アクセラレーション』!」バッ

遊海は窓から飛び出しDホイールを召還…戦いの場へと向かった。

 

 

 

「くそっ…戦いは始まってるか!」

遊海の痣が輝く…既にデュエルは始まっている

 

《マスター!巨大なエネルギー反応を感知…識別パターン『Uru』です!》

 

「ああ…見えてるよ!」

上空に巨大な心臓のようなパーツが浮かび周りの黒雲を吸収…巨大な蜘蛛・Uruが現れる!

 

《マスター!》

 

「ああ…このままじゃ間に合わない!頼む!『閃光竜』!!」

《キュオオン!》

 

俺はDホイールをしまい閃光竜を召喚し急いで現場に向かう!

 

 

 

「マーサ!」

 

「マーサ!!」

地上絵が近づくと共に遊星達の声が聞こえてくる

 

《前方2時の方向でマーサがビルから落下しかけています!》

 

「了解!…間にあえ!『閃光竜』!流星突撃(シューティング・アサルト)ォ!!」

《キュオオオン!!》

 

俺は閃光竜の必殺技を発動させる、凄まじいGがかかるが…負けてたまるかぁ!!

 

 

そして遊海は無事にマーサを救出…地上絵に取り残されたジャック達も回収し絵の外側に着陸する…

 

 

 

 

 

 

 

「みんな無事か!」

 

「あ、ありがとうメタルナイト…いやアンタ…白野なんだね?」

 

「ええ…黙っていてすいません、無事でよかった…!」

 

「白野さん…!ありがとう!」

 

「いいんだ遊星…決着をつけろ!!」

遊星はマーサ達の無事を確認しルドガーへと向き直る

 

「ルドガー!お前だけは許さない…サテライトを救うためにお前を倒す!!」

 

『…まさか奴の介入を受けるとはな…かかってこい不動遊星!』

 

ルドガーは想定外の事態に少し動揺していたが…そのままデュエルを続行した…。

 

 

 

 

 

 

 

「そんな…ラリー!?」

 

『フハハハ…皮肉だな不動 遊星、貴様には救わねばならぬ人質がもう1人いたのだ!』

 

「卑怯な手を…!!」ギリッ!

遊星の戦っていたルドガーは闇の力で操られたラリーだった…このデュエルは闇のデュエル、敗者は消滅してしまう…。

 

『さぁ!生き残りたくば戦え…戦うのだ小僧!』

 

「ダメだ…遊星は…遊星はサテライトの希望なんだ!お願い!サテライトを救って!遊星!!」

 

「ダメだラリー!やめろぉぉぉ!!!」

 

サレンダーすら封じられたデュエル、ラリーが取った行動…それは「Uru」のコントロール奪取効果を使い遊星の場の「ワンショットブースター」を奪い自身の「ワンショットロケット」でシンクロ召喚した「ワンショットキャノン」で「Uru」を破壊し攻撃力の半分のダメージを自身が受ける…希望を繋ぐための自爆だった…。

 

 

ルドガー(ラリー)LP0

 

遊星 WIN…

 

 

 

 

 

「ラリー!!」

デュエルが終わり遊星はラリーに駆け寄る…ラリーの身体は黒く炭のようになっていた…

 

「遊星…サテライトを…守っ…て…!」サラサラサラ…

 

「ラリー…ラリィィィィ!!!!」

ラリーの身体は砂のように崩れ消滅する…サテライトの空に遊星の慟哭の声が虚しく響いた…。

 

 

 

 

 

『フッフッフッ…面白い見世物だったな…しかし、シグナーとダークシグナーの本当の戦いはこれからだ…そうだろう?お前達?』

ルドガーは高台で遊星をあざ笑う…彼の後ろには5人のダークシグナーが集まっていた…。

 

『それぞれの闘いは宿星によって決められる…』

猿の痣の男…ディマクが呟く

 

『地縛神の恐怖を忘れたわけじゃないよなぁ遊星…!まだまだ残っている筈だ…オレへの恐怖がよぉ!!』

 

「ああ…オレは恐ろしい、貴様達を倒す事を…これ程欲している自分の怒りが…!!」

遊星が立ち上がる…その目には覚悟の光が宿っていた

 

 

 

『フハハハハ…よぉボロボロ野郎!決着つけようぜ!3000年前のなぁ!!』

 

「バクラ!すぐに冥界に送り返してやるよ!!」

俺もバクラを睨みつける…下手をすればダグナーの中で一番危険なのは奴かもしれない…!

 

 

 

『緑色の髪の少女よ…このカードに見覚えはあるか?』

 

「それは…『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』のカード!!」

 

『このカードを取り戻したくば私とデュエルする事だ…我が名はディマク…「Cusillu」の痣を持つ者だ…』

ディマクはエンシェントフェアリーのカードを龍可に見せつける…龍可はディマクの手から友達を取り戻す事を決意する。

 

 

 

『「黒薔薇の魔女」…私は貴女を許さない…!弟の敵を獲ってみせる…!』

 

「待ってミスティ!私は弟さん…トビーの事は知らなかった!それに…トビーは生きているわ!!」

 

『…嘘はつかないで頂戴、ここで貴女を殺したくなるから…!』

 

「ミスティ!!」

アキはミスティにトビーの生存を伝えるも…信じて貰えなかったようだ…。

 

 

『では…それぞれの宿星…宿命の地で会おうシグナー共!』

 

「待て!ダークシグナー!ここで決着をつけろ!」

ルドガー達はこの場を去ろうとするが遊星はそれを引き留める…

 

『慌てるな不動 遊星…貴様の宿命に従い来るがいい…宿星の地へ!』

そう言ってルドガー達は去って行った。

 

「待て!!オレと…オレとデュエルしろぉぉぉ!!!」

遊星の叫びがサテライトに木霊した…。

 

 

 

「待て!そこの女!お前に話がある!」

ジャックは1人でダークシグナーの女を追う、言葉を発しなかった女にある人物の姿を見たのだ…それは…

 

『ジャック…』

 

「カーリー…!お前が何故ダークシグナーに…!?」

カーリーはジャックの役に立とうと単身アルカディアムーブメントに潜入…ディヴァインに殺害されダークシグナーとなってしまったのだ。

 

『私に逢いに来て…私の愛しいジャック…』

カーリーは一筋の涙を残して去って行った…。

 

 

ダークシグナーとの戦いが…ついに開戦する…!


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。