転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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けっこう難産でした…、ラーを活躍させようと思うと…


決勝トーナメント開始! 粉砕のマリク!

 そしてついに決勝トーナメントが始まる、決闘者達はバトルシップ屋上の特設リングに集合していた。

「キャ!やっぱり風が凄いですね優…遊海兄!」

「ああ、これで決闘をするなんてスケールが違うな…」

「おーい遊海君!」

「あっ!遊戯さん!」

「少しは体休められた?」

「ええ、大丈夫です!最低でも立って決闘できる位には」

「ならよかった、お互いに頑張ろう!」

「はい!決勝で会いましょう!」

「おいおい!決勝で遊戯と戦うのはオレだぜ!遊海!

お前は準決勝で俺が倒す!」

「城之内さん…もちろんです!まけませんよ!アタタタ…」

「遊海兄!無理しないで!」

「ん?…遊海…にぃ?」ポカン

「あっ!?」

「いや…それが…」

俺は遊戯と城之内達に翠が近所に住んでいた幼なじみで成長して気づかなかったと説明した。

「へぇ、お互いいつ気づいたんだ?」

「今の待機している時だよ、俺が渡したのと同じカードを持っていたから…」

「そっか…だから翠ちゃん少し目が赤いのね…」

「約10年振りの再会か…泣かせるじゃねぇか!」

「アンタがそんな色男だとは思わなかったわよ…」

「まっ舞さん…!」

やはりとゆうべきか舞さんもバトルシップに乗り込んでいた。

「アタシに勝ったんだ遊戯か城之内以外に負けたら承知しないよ!」

「はい、もちろんです!」

 

 

 

  ~ここからはダイジェストにてお送りします~

 

 

遊戯VS闇バクラ

 

「さぁ遊戯!ラストターンだ!」

「俺はこんなにところで負けるわけにはいかない!」

「ドロー!!」

「降臨せよ!!『オシリスの天空竜』!!」

「ギャオオオッ!!」

「何!?ここで『神』を引くだと」

「いけ!『オシリス』!『超電導波!サンダフォース』!」

「遊戯ィ!『ここは』俺の負けにしておいてやる!」

 

遊戯 WIN!

 

 

 

城之内VSマリク(リシド)

 

「お前…マリクじゃないだろ?」

「いや!俺はマリクだ!今その証左を見せる!」

「現れろ!『ラーの翼神竜』!」

「……」

「(ボクのデッキの真なる神が怒りのオーラを…!)」

     ゴロゴロ…ガッシャーン!!

「「ぐあああっ!」」

「お兄ちゃん!!?」

 

「二人のライフポイントは残っている!先に立ち上がった者を勝者とする!」

 

「立って城之内!」「立て!城之内!」「お兄ちゃん!」「城之内君!」「城之内!アンタそんな弱い男なのかい!」

「城之内さん!俺との約束忘れないで!」

  

 

「あれ?オレは…?」

「勝者!城之内!」

「へっ?」

 

 

そして…、闇が解放される…!

 

 

「ハハハハハハッ!やっと出てこられたぜ!」

「遊戯ィ!これからが真の闇のデュエルの始まりだ!

この闇からは誰も逃れられない!フハハハハ!」

 

 

 

まぁ…させないけどね!

 

 

 

「第3試合、マリク対白波 遊海を30分後に行う!

各自用意しておくように!」

 

 

 

 

『遊海ちょっといいか?』

「遊戯さん…?」

控え室で準備をしていた俺のところに遊戯さんが訪ねてくる。

『遊海、あのマリク…闇マリクは危険な気配がする…千年ロッドを使い確実に「闇のゲーム」を仕掛けてくるだろう…』

「…わかってます、ダメージが現実になる決闘…一度体験してますから…」

『…もし無理だと感じたらすぐにサレンダーして欲しい、誰もお前を笑いはしない…』

「ええ、わかってます。でもひとつ言わせてください…」

『?ああ』

「別に倒してしまってもかまわないだろう?」

俺はその時だけ本来の一面を見せ、そう答えた。

『…ああ!それでこそだ!』

「遊海兄…そろそろ…」

「ああ、行こう!」

『頑張れよ!遊海!』

 

 

「遊海兄、さっきのセリフ…」

「ああ、一度言って見たかったんだ!」

「…無理しないでね…せっかく逢えたのにまたサヨナラは嫌だよ…」

「心配するな!大丈夫、マリクを倒して無事にかえってくるさ!」

「うん!」

 

 

デュエルリングではすでにマリクが待っていた、俺は車イスから立ち上がり所定の位置へ向かう…体中が痛いがやるしかない…!

「第3試合!マリク対白波 遊海…デュエル開始ィ!」

 

「さぁ、貴様の声を聞かしてくれぇ!断末魔の叫びをナァ!!」

       「「デュエル!!」」

闇マリクLP 4000 D40

遊海 LP 4000 D60

 

「俺様の先攻!ドロー!」

「俺は手札から『ボーガニアン』を召喚!」

ひとつ目の闇を持ったモンスターが現れるATK 1300

「さらに手札から『悪夢の鉄檻』を発動!これによりお互いのモンスターはお前のターンで2ターンの間攻撃できない!」

マリクと遊海を鉄の檻に閉じ込める

「カードを二枚伏せてターンエンド!」

「さぁ『闇のゲーム』を始めようぜフハハハハ!」

周りに闇が広がっていく

マリクLP 4000

モンスター1 伏せ2 悪夢の鉄檻 手札2 D34

 

「俺のターン!ドロー!」

「(1ターン目は引けないか…)」

「俺は手札から『ライトロード・パラディン ジェイン』を召喚!」

白く輝く鎧を着た騎士が現れるATK 1800

「カードを二枚伏せてターンエンド!」

「その瞬間リバースカードオープン『拷問車輪』!」

ジェインが大きなトゲのついた車輪に拘束される

「拷問車輪によりお前のモンスターを拘束した!そのモンスターは攻撃ができなくなる!」

「くっ、しかしジェインの効果!エンドフェイズにデッキ上からカードを二枚墓地へ送る。」

落ちたカード

ウォルフ

ライラ

 

「墓地に落ちた『ライトロード・ビースト ウォルフ』の効果!攻撃表示で特集召喚!」

白い毛並みをした半獣人が現れるATK 2100

 

「これで本当にターンエンドだ」

遊海LP 4000

モンスター2 伏せ2 手札3 D52

 

 

「俺様のターン!ドロー!」

「スタンバイフェイズに『ボーガニアン』の効果発動!相手に600のダメージを与える!矢を放て!!」

ボーガニアンが矢を放ち遊海の胸に直撃する

「ゴッ…ぐあぁぁ!?」

「遊海兄!!」

遊海LP 4000→3400

「さらに『拷問車輪』の効果!相手に500のダメージを与える!回れぇ!!」

車輪が回転しジェインをゆっくり切りつける、それと同じ傷が遊海につけられる

「ぐっ!?ガアアアッ!!!」

LP 3400→2900

『マリク!貴様ァ!』

「遊海はまだ病み上がりなんだ!」

「知ったことかァ!さらに手札から『万力魔神バイサー・デスを召喚!』」

人型の拘束器具が現れる DEF1200

『これによりお前の『ウォルフ』を拘束し3ターン後の俺のスタンバイに破壊する!さぁモンスターと共に痛みを受けなァ!!』

ウォルフを拘束したバイサー・デスの頭のネジが徐々に絞まり始める、それと共に遊海の頭にも激痛が走る

「ぐっ…が…あっ…!」

遊海は膝をつき倒れる、その顔は痛みに歪んでいた。

「遊海!サレンダーするんだ!」

「サレンダァー?許すわけないだろゥ、さぁデュエルを続けようぜぇ!!ターンエンド!」

マリクLP 4000

モンスター2 伏せ1 罠1 悪夢の鉄檻 手札2 D33

 

 

 

 

 

 …どうして俺はこんなに痛い思いをしてるのだろう、翠とデュエルして大怪我をしてそれでもデュエルして、今はさらにマリクの拷問モンスターの責め苦を受けている。頭は徐々に締め付けられる…胸には矢が刺さり、腹には切り傷…、本来は舞さんをそして城之内を助けるためにこの計画をたてた。しかしこの痛みは予想外だった。ここで意識を失えば楽になるだろう…しかしマリクは何かしら仕掛けてくる。ならば戦うしかない…!

 

 

ふらふらと立ち上がる遊海、顔は歪んでいるが闘志は消えていない

「遊海!」

「遊海兄!」

 

「俺のターン…ドロー!!!」

「(まだこない!)」

「俺は…『ジェイン』を生け贄に…『ライトロード・ドラゴン グラゴニス』を召喚…!」

ジェインが拘束から解放され光を放つ、光が治まると聖なる光を角に纏った竜が現れる。ATK 2000→2600

 

「攻撃力が上がった?」

「杏さん、『グラゴニス』は墓地のライトロードモンスターの種類×300、攻撃力が上がるんです。」

「そうなんだ…あれ?なんで知ってるの翠ちゃん?」

「あ!?か…カタログに載ってました!」

「そうなんだ…?」

 

「俺は『ウォルフ』を守備表示にし、これでターンエンド…グラゴニスの効果により三枚カードを墓地に送る…そして鉄檻は破壊される…。」

墓地に送られたカード

光の援軍

ライコウ

ライニャン

 

グラゴニスATK 2600→3200

 

遊海LP 2900

モンスター2 伏せ2 手札3 D 47

 

「攻撃力が『青眼』を上回った!?」

「でも…攻撃できないんじゃ…」

『ああ…意味がない…マリクが高い攻撃力のモンスターを出さないことを祈らなければ…』

「もう一人の僕…」

 

 

 

 

「それで終わりかァ?なら俺様のターン!ドロー!」

「!…フハハハハ白波 遊海!貴様に『神』を見せてやろう!」

「まさかッ!」

「とその前に『ボーガニアン』の効果と『バイサー・デス』の効果を喰らえ!!」

バイサー・デスの万力が絞まり、ボーガニアンの矢が遊海に襲いかかる。

「がッ…ゴボッ…」

遊海LP 2900→2300

「ふっ、叫び声をあげる余力も無いか…しかし次はいい声を聞かせてもらうぜ!」

「俺は手札から「死者蘇生」を発動!お前の墓地の『ジェイン』を特殊召喚!」

マリクの場に聖騎士が現れるATK 1800

「これで…『神』のための生け贄が揃った!」

「何ですって!?」

「アイツの手札には既に『神』がきていたのか!」

「くっ…」

「俺の場の『ジェイン』『バイサー・デス』『ボーガニアン』を生け贄に!!降臨せよ『ラーの翼神竜』!!」

3体の生け贄が破壊され…夜の雲の中から光輝く球体が現れる。

「…あれが『神』…!?」

「ただの玉じゃないか!」

「そう焦るなよギャラリー諸君!これはラーの『球体形』資格無き者には神を操ることはできない…しかし俺はその資格を持っている!」

「スゥ…$₠¢₡£₢₣₣₯₤¤₣₣¥₪₣…」

「マリクが意味不明の言葉を呟き始めたわ!」

「あれは…『古代神官文字』!」

「さあ!起動しろ!ラー『バトルモード』!」

マリクが宣言した瞬間…ラーが動き始める、球体の各部が展開し翼が開き…巨大な神鳥が現れる

ATK ?

 

「攻撃力不明!?」

「『ラー』の攻撃力は生け贄にしたモンスターの元々の攻撃力を足した数値になる…よって!」

ATK ?→3600

「『グラゴニス』を上回った!?」

「バトルだ!『ラー』で『グラゴニス』を攻撃『ゴッドブレイズキャノン』!!」

ラーの嘴にエネルギーが集まり…放たれる、それによりグラゴニスは燃え尽き…そして

「うわああぁぁぁ!!!」

神の炎が遊海に襲いかかる、その炎は空気をも灼熱で燃やし肉体…精神へすらダメージを与え姿が見えなくなる

 

 

「遊海兄!イヤァ~!!!」

「遊海君!!」

「遊海!」

「フハハハハ!神の炎は精神すら焼き払う!いい悲鳴だぜ遊海!ギャハハハハ!」

遊海LP 2300→1900

 

「俺はこれでターンエンドだ!さあ立ち上がれるか?ギャハハハハ!」

マリクLP 4000

モンスター1 伏せ1 手札1 D32

 

 

神の炎が治まるとそこには倒れ伏した遊海がいた

「ガッ……コヒュ…」

その体の下には血だまりがあった…先ほどの攻撃で傷口が開いたのだろう

「あっ…フラッ」トサッ

「静香ちゃん!?」

『海馬!決闘を中止しろ!』

「ダメだ…まだライフは残っている!…先ほどと同様、5分待ち白波が立てなければマリクの勝利とする!」

「そんな…」 

 

 

 

 

 

俺は本当に何をしているのだろう…、転生して…遊戯達と会って…気絶して…バトルシティに参加して…暴走した翠を止めて大怪我して…、無理矢理決勝に参加して…、舞さんの参加を阻止して…そして今は全身ボロ雑巾、喉も焼けて呼吸も苦しい…もう眠っても……いいかな…?

「あと2分!」

 

「遊海兄!約束したじゃない…『マリクを倒して帰って来る!』って!」

…ト

「わたし…遊海兄に伝えたい事があるのに…!」ホロホロ

……トクン

「遊海!!アンタ自分に惚れてる女残して逝っちまうつもりかい!?」

「舞さん…!」

「あと1分!」

…トクン

「女を泣かせてそのまま逃げるなんて!神様が許してもアタシが…許さない!」

ドクン!

「あと…!」

 

「…すごしは…休まぜてくれよォ!!」

「遊海兄!!」

「馬鹿な!神の炎を受けて立ち上がるだと!?」

「…コヒュ…このターンで…勝負を着ける!」

 

「俺のターン…ドロー!」

「(きた!でもここで勝つにはアイツを使うしか…ない!)」

「アヤカ…封鎖結界作動…対象…俺、マリク、翠、海馬、遊戯だ…!」

「…了解しましたマスター!『封鎖結界』作動します!」

 

遊海が何事かを呟いたあと決闘場に変化が起きる、フィールドを覆うように黒い幕が張られ遊戯、翠、海馬が取り込まれたのだ

「なによこれ!」

「中の様子がみえない!?」

外に残された者達はただ待つしかなかった。

 

「…これはなんのマネだ?」

『たぶん遊海は俺ら以外にこのターンを見せたくないんだ…』

「遊海兄…まさか…別の召喚法を!?」

 

 

 

「マリク…ひとつ…聞いていいか…」

「なんだァ?」

「『楽しい夢を…見られたか?』」

「ああ!メインディッシュはまだだが楽しいぜハハハ!」

「ならよかった…、なら悔いはなさそう…だな!!」

「何ぃ?」

「俺は…『ファイナルターン』を宣言する!!」

ファイナルターン宣言、それはこのターンで終わらせる…つまり勝利宣言である。

 

「やれるものならやってみろ!(まぁ俺の伏せカードはミラーフォースだ心配はない!)」

 

「俺は手札から魔法カード『隣の芝刈り』を…発動!効果により俺のデッキからお前のデッキの枚数と同じになるようにカードを墓地に送る…その枚数は18枚!」

墓地に送られたカード(敬称略)

ミネルバ 2

裁き 1

裁きの龍 1

戒めの龍1

ケルビム

黄昏ライコウ2

ライデン1

黄昏の双龍1

黄昏の交衣1

グラゴニス1

ルミナス1

黄昏ルミナス1

フェリス2

光の援軍1

妖精伝姫シラユキ1

 

「墓地に落ちた…『ミネルバ』二枚の効果!さらにデッキからカードを一枚墓地に送る、それにチェーンしてリバースカード『ライトロードの裁き』を発動…このカードをデッキトップへ…」

 

墓地に落ちたカード

裁き

黄昏の双龍

「墓地のライトロードモンスターの効果で墓地に落ちた『裁き』の効果発動!」

「なんだって!」

「墓地からトラップだと!?」

『その効果によりデッキから『裁きの龍』を手札に加える!』

「さらに同じく墓地の『黄昏の双龍』の効果発動!

墓地の『戒めの龍』を手札に加えデッキトップ4枚を除外する!…ゴフッ」

除外

グラゴニス

黄昏ルミナス

闇の進軍

グローアップバルブ

 

『遊海は何をしようと…?』

「はい…遊海兄は最強の『龍』達を呼び出そうとしてます…それこそ『青眼』と並ぶモンスターを…!」

「フン『ブルーアイズ』に並ぶ…か、ならば出してみるがいい!白波!」

 

 

「さらに手札から魔法カード『闇の進軍』を発動…墓地の星6『グラゴニス』を手札に加え、デッキトップから6枚カードを除外…コヒュ…する…」

除外されたカード

閃光のイリュージョン

ソーラーエクスチェンジ 2

ライコウ

エイリン

黄昏ジェイン

 

「俺は手札から『ライトロード・サモナー ルミナス』を…コヒュ…召喚!」

踊り子のような衣装を着た女性が現れるATK 1000

 

「『ルミナス』の効果!手札を1枚捨てて墓地の星4以下のライトロードを特殊召喚する、俺は『ライトロード・アーチャー フェリス』を捨てて『ライトロード・アサシン ライデン』を特殊召喚!」

両手剣を持った暗殺者が現れるATK 1700

「そして星3の『ルミナス』に、星4の『ライデン』を…『チューニング』!」

 

「なんだと!?」

空中に飛び出したルミナスを緑の4つの輪になったライデンが包み込む!

3+4=7

「集いし祈りが異界の勇者を呼び覚ます!悪を裁く光となれ!《シンクロ召喚》!光臨せよ!星7『ライトロード・アーク ミカエル』!」

2体のライトロードが合体し光が溢れる、その光の中から純白の龍に乗った天使、ミカエルが現れるATK 2600

 

 

「シンクロ召喚…だと!?」

「…融合は異なるモンスターを束ねるもの、儀式はモンスターを捧げるもの…」

『翠…?』

「そして異なる星を束ねるもの…それがシンクロ召喚…」

『翠…遊海…お前達は一体…?』

「…遊海兄と相談してから話します…今はデュエルに集中しましょう…」

 

「いきなり何をするかと思えば…大層な準備してたった2600で終わりか?まったく拍子抜けだぜ!」

 

「…まだだ!マリク!…貴様の罪を数えやがれ!俺の墓地にライトロードモンスターが4種類以上いるとき!このモンスターを特殊召喚できる!!現れろ裁きの光!『裁きの龍』!」

墓地に存在するライトロードの魂が天空にあがり空間に孔をあける、その中から純白の巨龍「裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)」が現れるATK 3000

 

「『青眼』と同じ攻撃力だと!」

 

「しかし!攻撃力3000では『ラー』は倒せまい!」

「…それはどうかな!?」

「何?」

 

「『裁きの龍』の効果発動!自分のライフを1000払うことによりこのカード以外の場のカードすべてを破壊する!『カタストロフ・レイ』!」ゴボッ!ガハッ!

遊海のなけなしのライフ(生命力)を糧に裁きの龍から放たれた破壊の光がラーに迫る

遊海LP 1900→900

「しかし『ラー』は神!上位効果しか…」

「『裁きの龍』は上位モンスターだ!大人しく墓地に…沈みやがれぇぇ!」

そして裁きの龍以外すべてが破壊され、太陽神は墓地に沈む

 

「俺様の『ラー』が!?」

「そして墓地に送られた『ミカエル』の効果!墓地のライトロードモンスターを任意の数デッキに戻し…その数×300回復する!俺が回収するのは19体つまり5700回復する!『リターンリカバリー』!」

墓地に眠っていたライトロード達が異界へと戻り、呼び出した者に祝福を与える

遊海LP 900→6600

それに伴い遊海の体が輝き、傷がすべて治癒する

「馬鹿な!(しかしあいつはもう召喚をした!このターンでトドメはない!次のターンになれば…!)」

 

「さらに!自分の除外されているライトロードモンスターが4種類以上の時!このモンスターは特殊召喚できる!」 

「何!?」

「現れろ…罪を戒める安寧の闇!『戒めの龍(パニッシュメント・ドラグーン)』!!」

異次元にいたライトロード達の魂が空間に孔をあけ、その中から漆黒の巨龍『戒めの龍』が姿を現すATK 3000

 

「そして『神』の復活祭は起きないぜマリク!」

「なん…だと!」

「『戒めの龍』の効果!ライフを1000払い!自分・相手の墓地・除外されている「ライトロードモンスター」以外のカードを全てデッキに戻す!『戒めの波動』!」

 

遊海のライフを糧に「戒めの龍」が全てを浄化する波動を放つ…本来は争いのあった場所を再生させる力である

遊海LP 6600→5600

 

「馬鹿な!そんなことが!!?」

「懺悔の用意をしろ!マリク!!」

「バトル『戒めの龍』よマリクにダイレクトアタック!罪人を示せ『戒めの息吹(パニッシュメント・ブレス)』!」

戒めの龍から闇のブレスが放たれる

「ぐあああっ!!」

マリクLP 4000→1000

すると…

 

「うう…、ボクは一体…」

「あれは!?」

『マリクの主人格!?』

『くそがッ!離しやがれ!!?』

「あっ!マリクの後ろに!」 

闇マリクはマリクから分離し白い石でできた十字架に拘束されていた。

 

「闇マリク!この世から…消え去れ!『裁きの龍』よマリクにダイレクトアタック!!悪に裁きを…!『裁きの息吹(ジャッジメント・ブレス)』!」

『おいっ!主人格サマ!もう悪さはしねぇ!タ、タスケテくれぇ!!』

「…ボク達は罪を犯し過ぎた、ここで共に罰を受けよう…」

『イヤだアアアア!!!』

裁きの龍からすべての悪を焼き尽くす息吹が放たれる

「うわぁぁぁっ!!」『ギャァァァー!!?』

マリクLP 1000→0

 

遊海 WIN!

 

 

 

 

 

「あっ!黒い幕が…!」

デュエルフィールドを覆っていた結界が解けて視界が晴れる、そこには…

「今の決闘の勝敗を伝える!勝者…白波 遊海!!」

「やった~!!」

「遊海が…遊海が『神』に打ち勝ちやがった!」

「…やはり予言のとおりに…」

 

 

 

「あれ…、ボクは…?」

「『裁きの龍』は…罪を裁く龍、お前の罪はすべて闇マリクに起因するもの…だから闇マリクだけに裁きを与えたんだ…」

ボクの前にはボロボロの姿をした白波 遊海といまだフィールドに存在する「裁きの龍」が佇んでいた。

「ボクは…許されたのか…?」

「モンスターにはね…、グールズとして犯した罪はなんとかして償ってくれ」

「…ああ、わかった。…さあこれを受け取ってくれ…」

マリクは遊海に『ラー』のカードを手渡す、それを見届けて「裁きの龍」は異界へと飛び立った。

 

 

「遊海兄!」

「ああ、翠…ただい…ま……」

『!?遊海!』

倒れそうになった遊海を闇遊戯が支える

「遊戯さんごめん、体はなんとかなったけど精神…は…」

『ああ、今は休め…でもあとで話は聞かせてもらうからな…』

「ええ、わかり…ました…」

そうして俺の意識は沈んでいく…。

 

「名も無きファラオよ…これを」

『これは千年ロッド…』

「これを持つのはやはりあなたが相応しい…」

『マリク…』

 

 

 

「磯野」

「はい、海馬様!」

「今の決闘の記録を厳重に封印しろ…!」

「はっ!わかりました!」

「あとで話を聞かなければな…白波 遊海…!」

 




     ~ダイジェスト海馬対イシズ~


「次のターン瀬戸が『オベリスク』を召喚すれば…」
『千年ロッドが光を!!』
「この記憶は…」
「俺は…神を生け贄に捧げる!」
「予言が…未来が変わった!?」


海馬 WIN!

「未来に従う者に光はない!」




「準決勝は目的地に着き次第行う!各自休息をとるがいい!」

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