転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

134 / 435
こんにちはS,Kです!CCCコラボ周回の為に執筆速度が低下します…申し訳ありません!

…ミッション形式はつらタン…


それでは最新話をどうぞ!


未来からの侵略者! 前編〜接触〜

その日はどんよりとした雲がネオドミノシティを覆っていた、別によくある1日の光景…しかしその日は少し違ったのだ…。

 

 

 

 

 

「曇りか…こんなに雲が厚いのは久しぶりだな」

 

「そうですね〜…雨は降るんでしょうか?」

 

《簡易天気予報………今日は1日曇りです、降水確率40%…出かける時には折り畳み傘を持っていきましょう!》

 

「アヤカ…そんな機能もあったのか…」

とある日…俺はのんびりと朝ご飯を食べていた、大きな事件も無く三長官にも動きはない…いつも通りの平和な朝だった。

 

 

「遊海さん、今日の予定は?」

 

「今日は…特に無いかな、何処か出掛ける?」

 

「それじゃあマーサハウスに行きませんか?久しぶりに子ども達の顔を見たいですし!」

 

「そうだな!少し癒やされに行こうか!」

 

 

ビーッ!ビーッ!ビーッ!

 

「「っ!?」」

 

突如として警報音が鳴り響く…それはあらかじめアヤカにセットしていたプログラム、()()()()()を感知した時に鳴る警報…それは…

 

《マスター!時空の乱れを確認!何者かがこの時代に侵入しました!!》    

 

「曇り…まさか…!翠!家を頼む!!」

 

「はい!気をつけて!!」

俺は急いで家を飛び出した。

 

 

「アヤカ!遊星達のいる場所をサーチ!」

 

《サーチ中……サテライト方面のデュエルレーンに反応確認!デュエル中です!!》

 

「くっ…()か!!」

アヤカに場所を聞いた俺は遊星のもとへと急いだ…。

 

 

 

 

 

 

 

Side遊星

 

 

ドッカーン!!

 

 

「くっ…!!」

 

「なっ…!攻撃が実体化してやがる!?ゴーストの仲間か!?」

 

 

オレは今、突如デュエルを仕掛けてきた大型Dホイールを操る仮面の男とライティング・デュエルをしている、だが奴は只者じゃない…!

 

 

「遊星!お前のフィールドは万全だ!さっさと蹴散らしてしまえ!!」

 

「ジャック…!頼むぞ『スターダストドラゴン』!オレはレベル5の『ジャンクウォリアー』にレベル3の『ジャンクシンクロン』をチューニング!!」

 

5+3=8

 

「集いし願いが新たに輝く星となる!光さす道となれ!シンクロ召喚!!『スターダストドラゴン』!!」

遊星は自身の切り札たる星屑の竜を召喚する…しかし

 

 

『ダメだ遊星!!『スターダスト』を召喚するな!!』

 

 

「っ…!?遊海さん!?」

通信で遊海が叫ぶ…しかしその警告は一瞬遅かった…。

 

『フッ…!』スッ

仮面の男は1枚の白紙のカードを取り出す

 

「なっ…!?白紙のカードだと!何をするつもりだ!!」

 

『こうするのだ…!』

 

バラバラバラバラ…!!

 

白紙のカードから無数のカードのような光線が放たれスターダストに直撃…スターダストの姿が消え白紙のカードに封印されてしまう…!

 

 

「『スターダスト』!?」

 

「バカな!『スターダストドラゴン』を奪ったというのか!?」

 

「ありえねぇぜそんな事!?」

遊星達は驚きをあらわにする、カード効果でモンスターを奪われる事は多々ある…しかし今回は()()()()()()()()自体が消えてしまっているのだ…!

 

 

『不動 遊星、貴様の「スターダスト」は戴いた…この時代もろとも滅びるがいい!』

 

「なんだと!?」

仮面の男は意味深な言葉と共に遊星を追い抜いていく…!

 

「待て!『スターダスト』を返せ!!」

 

『もう遅い!フッフッフッ…ハッハッハッハッ!!』

 

爆発的に加速した大型Dホイールは忽然と姿を消した。

 

 

「消えた…だと!?」

 

「奴め何処へいった…!?」

クロウとジャックは困惑する、目の前にいた人物が忽然と姿を消した…超スピードや光学迷彩では無く、完全に消滅したのだ。

 

 

「くそっ…間に合わなかったか…!」

 

「遊海さん…!」

 

仮面の男が消えた直後、遊海が遊星達に合流する。

 

「遊星…『スターダストドラゴン』は!」

 

「謎のDホイーラーに奪われました…!遊海さん…奴の事を知っているんですか?」

 

「ああ、朧げだけどな…知っている事を話す、ガレージに戻るぞ!」

 

Sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

「イリアステル…!その一員が『スターダストドラゴン』を奪ったと言うんですか…!」

 

「しかし信じられん…!過去と未来を行き来する人間がいるとは…!」

 

「でもあんな加速や消え方をするのは今のテクノロジーじゃ無理だぜ…!」

 

遊海はスターダストドラゴンを奪った仮面の男・パラドックス…そして彼の所属する組織「イリアステル」について説明する…。

 

 

「俺は過去に少なくとも2回、奴と遭遇している…らしい」

 

「らしい…?どういう事だよそれ?」

クロウは疑問形で答える遊海に尋ねる

 

「それが…俺は()()()()()()が無いんだ、だから何があったかは覚えてない…だが奴の目的はわかる…それは…「「「遊星!!」」」」

遊星のガレージにアキと龍亞兄妹が駆け込んでくる

 

 

 

「え〜い!何事だ!今は大事な話の最中だぞ!」

話の腰を折られたジャックが龍亞達に怒鳴る

 

「それどころじゃないわ!これを見て!!」

 

「スクープ!大スクープなんだよ!!」

 

「わたし達、図書館でデュエルモンスターズの歴史を調べてたの!そしたら…!!」

そう言って龍可は電子スクロールを遊星へと渡す…そこには…

 

 

『バトルシティチャンピオン・武藤 遊戯君、キッズデュエリストカップにゲスト出演 見事な決闘を披露!』

 

「こりゃあ…ずいぶん昔の記事だなぁ…」

クロウが呟く…それは約30年前に遊戯とペガサスが写った記事だった。

 

「この男は…デュエルモンスターズの生みの親ペガサス・J・クロフォード…そして初代『決闘王』武藤 遊戯ではないか」

 

「うん!この前会った人なんだ!…ってそうじゃなくて!その写真の1個下をみてよ!」

 

「下?」

遊星達がその下に視線を移す…そこには会場に集うたくさんの人々…そこに見覚えのある赤帽子と紫髪の姿が写っていた。

 

「懐かしい写真だ…30年くらい前だな」

 

「本当に不老なんだな遊海さん…」

遊星は遊海の顔を見比べて呟いた…

 

 

「違うわ!その次の記事よ!」

 

「次…?」

遊星がページをスライドする…そこには

 

 

 

『バトルシティ・レジェンド開催中の童実野町で悲劇! ドラゴンが町を襲う!』

 

『白波 遊海氏が重症、死者・行方不明者多数』

 

『スターダスト・ドラゴン・レインボードラゴン・サイバーエンドドラゴンが町を破壊する様子を写した写真』

 

 

 

 

 

「『スターダスト・ドラゴン』!?」

 

「17年前だと…!?しかも遊海が重症…まさか…!?」

 

「…そのとおりだ、奴は時を遡り歴史を変えようとしている…!」

 

「遊海さん!それじゃあ奴は…!」

 

 

ゴゴゴゴゴゴ……

 

 

「っ…始まったか…!」

 

突然地面が揺れ、空が暗くなっていく…遊星達が外に飛び出すと黒い雪が降り注ぎ、ビル…街自体が崩れ去っていく…!

 

 

「そんな…!街が消えていく!?」

 

「いったいどうなってやがる!」

 

「これは仮説に過ぎんが…『スターダスト』が過去に出現した事で歴史が変わろうとしているのか…!?」

 

「当たりだジャック、奴の目的は『デュエルモンスターズの抹消」!過去でそれが為されようとしている!」

 

「「「「「なんだって!?」」」」」

ジャックの言葉を遊海が肯定する、デュエルモンスターズが無くなれば童実野町の発展は無くなり歴史は大きく変わってしまうだろう…。

 

 

「あっ…赤き竜の痣が…!」

そしてシグナー達に変化が起きる…痣が輝き遊星の背中で痣が完成する…!

 

「見て!遊星のDホイールが光っているわ!」

 

「赤き竜の力か…!」

 

「これは…!」

 

《キュオォン…!》

遊星号が赤い光を纏う…そして遊星に呼びかけるように赤き竜が鳴く

 

 

「遊星…行ってこい、過去改変を阻止し未来を救うんだ!」

 

「遊海さん…!いきます!!」

遊海の言葉を聞いた遊星は遊星号に乗り込む…そして加速し赤き竜と共に時を超えた…。   

 

 

 

 

「遊星が消えちゃった…!」

 

「まさか…赤き竜の力でタイムスリップしたっていうのか…!?」

クロウと龍可が呟く…遊星はこの時代を飛び出し過去へと向かったのだ…。

 

 

「ジャック!クロウ!のんびりしている暇はないぞ!とにかく街の人達を避難させるんだ!」

 

「遊海…わかった!」

 

「ならば見晴らし台に避難させよう!あそこは昔からある場所のはず…あそこなら多少は安全だ!」

 

「頼むぞ!二人とも!!」

 

「「応!!」」

こうしてシグナー達は人々を救う為に動き出した…。

 

 

 

 

 

「緊急事態が発生しています!急いで高台…見晴らし台に避難してください!!」

遊海は鎧を纏い、Dホイールに乗りながら人々に呼びかける…しかしパニックになった人々には聞こえていない…!

 

「くそっ…どうすれば!」

 

 

【聞こえているか!ネオドミノシティの住民達よ!!】

 

「海馬社長…!」

町中のオーロラビジョンから海馬社長の声が響く

 

【現在ネオドミノシティは未曾有の危機に直面している!互いに助けあい、シティの高台へと避難せよ!繰り返す!死にたくなければ高台へと避難するのだ!!】

海馬社長の絶対的カリスマを宿した声が響き渡る…それを聞いた住民達は急いで避難を開始した。

 

「さすが海馬社長だ…よし、逃げ遅れがいないか見回るぞ!」

遊海は流れに逆らいシティの中心部を目指した…。

 

 

 

 

 

 

 

《マスター!熱源反応はありません!》

 

「了解!次にいくぞ!」

生存者と逃げ遅れを探しながら遊海はシティを探索する…崩壊は加速し大きなビルも半分程消えている…。

 

《マスター!半径1Kmに人間の反応はありません!私達も避難しましょう!》

 

「わかった!…待て、誰かいるぞ!」

 

《そんなはずは…範囲内に生命反応・魂の反応はありません!》

遊海は走りながら赤い服を着た人影を見つける…しかも崩れ去っていく街の中で棒立ちの状態で…。

 

「目の前に人がいるなら救うだけだ!いくぞ!」

遊海は人影を助ける為に走り出した…。

 

 

 

 

 

 

 

「おい君!危ないぞ!高台に避難する…君は…!」

遊海が辿り着いたのは奇しくも遊星達が戦う時計台広場だった…そこに佇んでいたのは銀色の髪をツインテールにしアカデミア高等部の制服を着た少女…遊戯王TFシリーズに登場するレイン 恵だった…。

 

《マスター、変です!彼女から生命反応を感じません!》

 

「ああ、そうだろうな…彼女はたぶん()()じゃない…!」

 

レイン 恵…学校において座学・実技に関わらず平均ピッタリの成績を出す特技を持つ彼女…その正体は…

 

 

『…観察対象、白波 遊海を目視…決闘を開始します。』

レインは俺を視界に収めると同時にデュエルディスクを展開…デュエルを挑んできた、その目に生気は無く…まるで他の何者かが彼女の眼を通してこちらを視ているようだった…。

 

《マスター、この状況でのデュエルは危険です…撤退を進言します…!》

 

「いや…もう逃げられないらしい…周りを見てみろよ…!」

 

《っ…!時間流の停止を確認…時が止まっている…!》

遊海達の周囲は時が止まったかのように静かになっている…否、本当に止まっているのだ…!

 

「受けるしかないらしいな…!デュエルだ!レイン 恵!」

 

 

 

 

 

 

 

「『デュエル!』」

 

 

 

 

レイン 恵LP4000

遊海LP4000

 

 

 

 

『私のターン…ドロー』

『モンスターをセット…カードを2枚セット…ターンエンド』

 

レインLP4000

セットモンスター 伏せ2 手札3

 

 

「まずは様子見ってところか…なら…!」

 

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」

「魔法カード『星呼びの天儀台』を発動!手札のレベル6『エレキテルドラゴン』をデッキの下に戻し2ドロー!さらに『トレードイン』を発動!手札のレベル8『竜核の呪霊者』を墓地に送り2ドロー!そして『聖刻龍ートフェニドラゴン』を特殊召喚!」

遊海の精霊の一人である白竜が現れる ATK2100

 

 

《主よ、気をつけてください…彼女から底知れないナニカを感じます…!》

 

「ああ、ありがとう…!そして俺は『トフェニ』をリリースし『聖刻龍ーネフテドラゴン』を特殊召喚!『ネフテ』は聖刻モンスターをリリースして特殊召喚できる!さらにリリースされた『トフェニ』の効果でデッキから『ギャラクシーサーペント』を特殊召喚!」

紫色の聖刻龍と煌めく竜が現れる ATK2000  DEF0

 

 

「さらに『ネフテ』をリリースする事で『聖刻龍ーシユウドラゴン』を特殊召喚!リリースされた『ネフテ』の効果でデッキから『エレキテルドラゴン』を特殊召喚!」

青色の聖刻龍と尾がスパークする竜が現れる ATK2200  DEF0

 

「俺はレベル6の『エレキテルドラゴン』にレベル2『ギャラクシーサーペント』をチューニング!」

 

6+2=8

 

「星海を切り裂く一筋の閃光よ!魂を震わし世界に響け!シンクロ召喚!飛翔せよ!『閃光竜スターダスト』!」

遊海の守護竜である聖なる龍が現れる ATK2500

 

 

「バトル!『閃光竜』でセットモンスターを攻撃!流星閃撃(シューティングブラスト)!」

閃光竜のブレスがセットモンスターに直撃する…しかし

 

『セットモンスターは「魂を削る死霊」…戦闘では破壊されない。』

ローブを着た死神がフィールドに佇む DEF200

 

 

「戦闘破壊耐性か…メイン2魔法カード『超再生能力』発動!カードを1枚伏せターンエンド!『超再生能力』で3枚ドロー!」

 

『リバースカード発動「サイクロン」、セットカードを破壊。』 

 

「破壊されたのは罠カード『復活の聖刻印』!墓地の『トフェニ』を特殊召喚!」

再び白竜が現れる ATK2100

遊海LP4000

シユウ トフェニ 閃光竜 手札3

 

 

 

 

「エンドサイクなんてずいぶん実戦的じゃないか…!」

 

『対象カードの破壊に失敗、次の作戦に移ります。』

 

 

 

 

『私のターン、ドロー』

『魔法カード「手札抹殺」を発動、私は3枚捨て3枚ドローする』

 

「俺も3枚ドローだ!」

 

遊海

アセトドラゴン

招集印

ドラゴンゲイブ

 

 

レイン

邪神機ー獄炎

ゾンビキャリア

馬頭鬼

 

 

『魔法カード「強欲な壺」を発動、2ドロー、手札から「融合」を発動、フィールドの「魂を削る死霊」と「闇竜の黒騎士」を融合』

 

「なっ…!その召喚条件は…!?」

 

『冥府に眠る魂が冥界の主を呼び覚ます、冥界の扉を破り復活せよ、融合召喚「冥界龍 ドラゴネクロ」』

現れるのは異世界における決闘龍の1体…冥府を統べる龍だった ATK3000

 

 

「っ…なんであいつがあのカードを…!」

本来であればこの世に存在しないはずの『決闘竜』…それを持っているとすれば…!

 

「貴様の差し金か…ゲイザー…!」

 

『禁則事項の為に回答を拒否します…手札から「ゾンビマスター」を召喚』

死者を操る操者が現れる ATK1700

 

『墓地の「馬頭鬼」の効果、自身を除外して、墓地の「ゾンビキャリア」を特殊召喚』

紫色のゾンビが現れる DEF200

 

『私はレベル4の「ゾンビマスター」にレベル2の「ゾンビキャリア」をチューニング』

 

4+2=6

 

『死せし魔王よ、再び現世へ現れよ、シンクロ召喚「蘇りし魔王 ハ・デス」』

ボロボロの王衣を纏った魔王が現れる ATK2450

 

『バトル、「冥界龍」で「閃光竜」を攻撃、ソウル・クランチ』

冥界龍が閃光竜へと掴みかかる!

 

「ぐぅ…!」

遊海LP4000→3500

 

『「冥界龍」の効果により相手モンスターは破壊されない、そしてそのモンスターの攻撃力は0となり、私のフィールドに同じ攻撃力の「ダークソウル・トークン」を特殊召喚』

ドラゴネクロが閃光竜から魂を抜き取る…それは影の閃光竜へと変貌し、閃光竜は抜け殻になる ATK2500  ATK2500→0

 

「っ…!しまった…!!」

 

『バトル、「ダークソウルトークン」で「閃光竜」を攻撃』

 

「(この手札なら…賭けるしかない…!)『閃光竜』の効果!『シユウ』に破壊耐性を与える!波動音壁(ソニックバリア)!」

ダークソウルトークンから放たれた黒き閃光が閃光竜を破壊する!

 

「ぐあああああ!!!…ガハッ…!」

遊海LP3500→1000

 

遊海は攻撃の衝撃でビルの壁に叩きつけられる!

 

『「ハ・デス」で「トフェニドラゴン」を攻撃』

 

《主…!ぐわぁぁ!!》

 

「ガッ…!」

ハ・デスの魔力弾がトフェニを貫き遊海に直撃する…それにより壁が崩れ遊海は生き埋めとなってしまう…!

 

遊海LP1000→650

 

『カードを1枚セット、ターンエンド』

 

レインLP4000

ハ・デス 冥界龍 ダークソウルトークン 伏せ2 手札0

 

 

 

 

 

「ぐっ…!力が戻っててよかったよ…前なら即死コースだ…!」

瓦礫をどかしながら遊海が立ち上がる…幸いにも精霊アーマーを纏っていた為にダメージは最小限で済んでいる…しかし

 

《マスター…久しぶりのピンチでは…!》

 

「ああ…この前の三皇帝と戦った時よりも厄介だ…!」

相手の場には高い攻撃力の冥界龍とダークソウルトークン、さらに伏せカードが2枚、次のターンで挽回しなければ勝利は難しいだろう…。

 

「だが…勝たなくちゃならない、奴の目的はわからないが…負ける訳にはいかない!!」

 

『………』

 

 

 

 

「俺のターン!ドロー!!」

「魔法カード『貪欲な壺』を発動!墓地の『トフェニ』『ゲイヴ』『アセト』『ネフテ』『エレキテル』をデッキに戻し2ドロー!…さらに2枚目の『星呼びの天儀台』を発動!手札の『ラブラドライドラゴン』を戻して2ドロー!これなら…!『シユウドラゴン』をリリースして『シユウドラゴン』を特殊召喚!」

 

『リバースカード「奈落の落とし穴」、『シユウドラゴン』を除外する。』

現れた2体目のシユウは異次元へと消え去る

 

 

「やっぱり『奈落』か…だが()()()()だ!リリースした『シユウ』の効果でデッキから『エレキテルドラゴン』を攻守0で特殊召喚!」

再びスパークする竜が現れる DEF0

 

「そして『死者蘇生』を発動!蘇れ!『シユウ』!」

再び青き聖刻龍が現れる ATK2200

 

「さらに『シユウ』をリリースして『龍王の聖刻印』をアドバンス召喚!さらに『シユウ』の効果で墓地の『竜核の呪霊者』を攻守0で特殊召喚!」

空に浮かぶ月光石と悲しき狩猟者が現れる ATK0 DEF0

 

『攻撃力、規定値に達しない、貴方の勝利確率0%。』

 

「それはどうかな!俺はレベル6の『龍王印』と『エレキテル』でオーバーレイ!!」

2体のモンスターが銀河に飛び込む!

 

「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築…エクシーズ召喚!現れろ!ランク6『聖刻龍王アトゥムス』!」

聖刻龍を統べる龍王が現れる ATK2400

 

 

『理解不能、データ無し…未確認の召喚法を確認。』

 

「『アトゥムス』の効果を発動!ORUを一つ取り除き、デッキから『レッドアイズダークネスメタルドラゴン』を攻守0で特殊召喚!」

 

光の玉を取り込んだアトゥムスが魔法陣を展開…そこから黒き鋼の龍が現れる DEF0

 

「さらに『レダメ』の効果発動!墓地の『閃光竜』を特殊召喚!」

再び閃光竜が飛翔する! ATK2500

 

「そして俺はレベル8の『呪霊者』と『閃光竜』でオーバーレイ!」

再び2体のモンスターが銀河に飛び込む!

 

 

「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築…エクシーズ召喚!現れろ!太陽の写し身たる神の龍!ランク8『聖刻神龍エネアード』!」

赤き焔を纏う太陽の龍が顕現する ATK3000

 

「『エネアード』の効果発動!ORUを一つ取り除き、手札の『トフェニ』と『ドラゴンゲイヴ』、そして『レダメ』をリリース…そしてお前の伏せカードと『冥界龍』『ダークソウルトークン』を破壊する!ドラゴニック・フレイム!!」

神龍から放たれた龍の形の炎が冥界の龍と影の龍、伏せられていた次元幽閉を焼き尽くす!

 

『想定外、しかし、私を倒し切る事は不可能。』

 

「まだだ!リリースされた2体のドラゴンの効果によりデッキから2体の『神龍の聖刻印』を特殊召喚する!」

太陽石が並び立つ DEF0 ×2

 

「俺は2体の『神龍印』でオーバーレイ!」

 

「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築…エクシーズ召喚!闇に輝く銀河よ!復讐の鬼神に宿りて我が下僕となれ!降臨せよ!ランク8!『銀河眼の(ギャラクシー・アイズ)光波竜(サイファー・ドラゴン)』!」

赤き装甲を持つ瞳に銀河を宿した龍が現れる ATK3000

 

「さらに俺はランク6の『アトゥムス』でオーバーレイネットワークを再構築!モンスター1体でオーバーレイネットワークを再構築!ランクアップ・エクシーズチェンジ!!ランク7『迅雷の竜騎士 ガイアドラグーン』!!」

二槍使いの竜騎士が現れる ATK2600

 

『理解不能、理解不能、理解不能…!』

 

「バトルだ!『ガイアドラグーン』で『ハデス』を攻撃!螺旋竜突槍!」

ハデスを槍が貫き爆発する!

 

『くっ…』

レインLP4000→3800

 

「『エネアード』と『光波竜』でダイレクトアタック!撃滅のシャイニング・ストリーム!!」

2体のドラゴンの息吹がレイン 恵を飲みこんだ…

 

レイン恵LP0

 

遊海WIN!

 

 

 

 

 

『損傷甚大、撤退する。』

吹き飛ばされたレイン恵は身体中から火花を散らしながら立ち上がる…彼女は純粋な人間ではない、アンチノミーやパラドックス同様「イリアステルが造ったデュエルロイド」…それが彼女の正体である。

 

「なぁ…見てるんだろ?その娘にトドメは刺さない、もし次に俺を狙うなら…覚悟して来いよ『無限界帝』」

 

『禁則事……【貴方は変わりませんね、白波 遊海】』

 

「驚いた…まさか本当に視てたなんてな、未来人」

レイン恵の口調が変化する、その口調はまさしく遊海の知るゾーンのものだった…。

 

 

 

『【貴方が手を下さないならば彼女は回収します、彼女は私の眼なのですから】』

 

「そうか、勝ってにしろよ…一つ言っておく、俺は積極的にお前達の計画を邪魔する事は無い」

 

『【!?…何故です?】』

 

「お前達の選択が間違いだと教える為だ、俺はお前達を真正面からぶっ飛ばす…!」

 

『【そうですか…楽しみにしています、貴方達の希望が勝つのか…私達の悲願が勝るのかを…さらばです】』

 

そう言ってレイン恵は時空へと消えていった…。

 

 

 

「はぁ…はぁ…終わったみたいだな向こうも…」

ビデオの逆再生のように街が元に戻っていく…遊星達がパラドックスを倒し歴史を修正した証だ。

 

《お疲れ様ですマスター、時間の流れも正常に戻っています…あとは遊星を笑顔で迎えましょう!》

 

「ああ、そうだな…行こうか」

俺は痛みの残る身体を庇いながら見晴台へと向かった…。

 

 

 

 

 

 

「遊海さん!?その怪我はどうしたんですか!?」

 

「おっ、遊星!お前の方が早かったか…無事にアイツを倒せたみたいだな!」

見晴台に着くと先に到着した遊星がジャック達に迎えられたところだった、様子からして無事にスターダストを取り戻したようだ。

 

 

「遊海さん、貴方はすごい決闘者だった…過去で2回も助けてもらいました!ありがとうございます!」

 

「むっ…?2回?俺は過去でお前には1回しか会って無いはずなんだが…?」

 

「えっ?そんなはずは…?確かに遊海さんでした!オレ達3人と一緒にパラドックスを倒したんです!」

 

「そう…なのか?(変だな…遊戯に聞いた限りじゃ30年前は遊星に会ってないはずなんだが…?)まぁ、いいか…今日はゆっくり英気を養え遊星、過去の話はまた今度聞くよ!」

 

「はい!」

 

こうしてイリアステル最初の攻勢はチーム5D'sの勝利に終わったのだった…。

 

 

 

 

 

 

 

【…今回は想定外でした…まさかあのような召喚法があるとは、ならば…何故彼は…?しかし…やはり彼は不思議な男だ…もしかしたら彼ならば未来を………いえ、それは無いでしょう…未来を救うにはモーメントを抹殺しなければならないのですから…】


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。