転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
…やっぱり駄文だなぁ…
目が覚める…白い天井…白いカーテン…エンジン音…バトルシップの医務室か?体を起こそうとして違和感を感じる…腕になにか乗っている…?
そこには椅子に座り俺の左腕を枕にして眠る翠の姿だった、彼女には毛布が掛けられている…誰かと一緒に看病してくれていたのだろうか…。
「マスター、おはようございます!ご気分はいかがですか?」
アヤカが声をかけてくる…俺はどうしてここにいるんだっけ…?
「マスター?覚えていないのですか?」
…マリクと決闘して…拷問モンスター…ラーを召喚されて…神の炎…翠の声…ダメだ…その先が思い出せない。
「マスターはマリクと対決してラーの攻撃で瀕死になりました、その後翠様と舞様の呼び掛けによって起き上がって『アーク ミカエル』『裁きの龍』『戒めの龍』によって闇マリクを打倒・勝利しました…覚えてないのですか?」
まったく…舞さんの『女を泣かせたまま逃げるな!』までは覚えてるんだけど…というか「アーク ミカエル」!?
「はい、マスターはシンクロ召喚を行いました」
マジか…どう説明したもんかな…
「翠様にお礼をいっておいてください強引に問い詰めようとする海馬様を一人で追い返したのですから…。」
そうだったのか…。
俺は空いている手で翠の頭を撫でる、紫がかった絹糸のような柔らかい髪だ…小さい頃もこうやって撫でてあげてたな…。
「ん…?優介兄…?」
まだ目がトロンとしているが翠が目を覚ます…起こしてしまったようだ。
「!!遊海兄!目が覚めたの!」
「おはよう翠…ごめんな…また心配かけて…」
「もう!遊海兄の馬鹿ぁ…うぇーん」
「ほらほら泣く…」
『翠、遊海の様子はどうだ…あ』
…タイミング悪く来るなぁ…
『…スマン出直す…』
「ごめん…」
「うぇ~ん…」
《閑話休題》
『すまなかった…』
「いや大丈夫ですよ遊戯さん…」
翠が泣き止んだあと再び遊戯さんが訪れる。
決闘が終わりマリクから『ラー』を受け取った俺はフィールドを降りると同時に気絶、医務室に担ぎこまれた。
医者曰く体の傷は不思議なことに全て治っていたが精神的な疲れで倒れたのだろうとのことだ。
その後海馬対イシズは海馬の勝利に終わり、バトルシップは決勝の舞台…「アルカトラズ」に向かっているところだ、あと3時間程で到着するらしい。
『それで遊海…話してくれるんだよなお前達の事…』
「遊海兄…」
「ああ…、この時が来たか…」
「遊戯さん…あなたは『輪廻転生』を信じますか?」
『ああ、魂は死後も不滅で、死んでもまた新しい生き物に生まれかわるというやつだな…俺は信じるぜ、まあ俺は理から外れていると思うが…』
「『千年パズルに封印された古代エジプトのファラオの魂』…それがあなたですよね名も無きファラオ」
「!?どうしてそれを…?」
「それは…俺と翠が似たような存在だからです…!」
『それはどういう…?』
「俺と翠は…1度死んでいます」
「えっ…?」
「俺は階段から落ち、飛び出た鉄パイプに胸を貫かれて…」
「わたしは大きな看板に圧し潰されて…一度その生を終えているんです…。」
『…そんな馬鹿な…』
「でもおかしいよ!二人とも体もあるし、こうして存在してるじゃないか!」
『いや…相棒…「転生」だ!』
「えっ?」
「そのとおりです、遊戯さん」
「俺達は一度死にました、しかしそれは偶然ではなく事故でした。こちらの世界で俺達の人生が記されたもの、いわゆる『人生の記録簿/アカシックレコード』…それが神様の不注意で無くなってしまったのです。」
「…わたし達は通常であれば記憶を消されて輪廻の輪にもどされるはずでした。」
「でも俺達を不憫に思った神様がこの世界に転生させてくれたんです。」
「それじゃあ幼馴染みというのは…」
「はい、前世での…ということです」
「そして俺は前世での記憶を頼りにバトルシティに参加、イレギュラーとして決勝へ出場しました。」
「ねぇ遊海君…きみはさっきから『この世界』『こちらの世界』って言葉を使っているけど…それはどうゆうこと?」
「簡単です、俺達はこの今いる世界とは別の世界から転生してきたんです。」
「別の世界…」
「その世界でもデュエルモンスターズは存在します、しかし完全な娯楽として…」
「そしてこの世界の事が2次元の本やアニメとして楽しまれています、そんな世界から俺達はやって来たんです。」
『そんな事がありえるのか…?』
「はい、私達はこの世界の行く末もある程度知っています。」
「本来であれば決勝トーナメントには俺ではなく舞さんが参加していました、そしてマリクと闘い敗北、マリクは卑劣な方法で舞さんの精神を破壊しようとします。
その後城之内さんが舞さんを救おうとマリクと決闘し敗北、マリクを後一歩まで追い詰め…精神が燃え尽きてしまいました…俺はそれを見てこの結末を変えたいと思ってバトルシティに介入したんです。」
『…確かに結末は変わったな…。お前の白と黒の龍…そして『シンクロ召喚』によって…、しかしお前はそれでよかったのか?あんな大怪我をしてまで…』
「はい…悔いはありません!まあ痛いのはしばらく懲り懲りですけど!」
「遊海兄…一人で頑張り過ぎないで…」
「ああ、ごめん翠…
「あと遊海君…、聞かせて欲しいんだ…『シンクロ召喚』について…!」
「ええ…今話します、その前に…出てきたらどうですか…海馬さん!」
「フン、気づいていたか!」
カーテンの後ろから海馬が現れた
『海馬!?いつからそこに!?』
「…今きたところだ医者が白波が目覚めたと報告を上げてきたからな!さて…白波 遊海!」
「はい」
「聞かせてもらうぞ!あの未知の召喚法について!」
「…シンクロ召喚はこの先の未来に人類がたどり着く1つの境地です。」
「人類の境地だと?」
「はい…融合や儀式のように魔法カードを使わず『チューナー』と呼ばれるモンスターを使い召喚する方法、基本は素材にしたモンスターの星…レベルを足したレベルのモンスターを召喚できるんです。」
「たとえば俺が召喚した『ライトロード・アーク ミカエル』を見てください」
そういって俺はミカエルを遊戯に手渡す
『この白縁のモンスターがシンクロモンスター』
「召喚条件に『チューナーとチューナー以外の光属性モンスター一体以上』と書いてあるな」
「はい、ほかにも特定の属性やモンスターが必要なモンスター達がいます…今持っているのはそれだけです。あっそれから海馬さん」
「なんだ!」
「解析しようとしても無理ですよ、たぶんKC社のスーパーコンピューターが10台くらい必要ですから」
「…バレていたか」
『遊海』
「なんですか遊戯さん?」
『俺に…この先の出来事を教えることはできるか?』
「それは…できませんただ2つだけ…『仲間との絆を大切に』それと『死者と生者は交わらない』…それだけは伝えておきます。」
『…わかった…すまなかった遊海!…またあとで会おう』
そういって遊戯さんは去っていった。
「遊海兄…よかったの?私達が転生者だって話ちゃって」
「ああ、遊戯さんなら問題ないだろう…海馬さんは…少し心配だけど…」
「そうだ遊海兄、話したい事が…」
「ああ、なら静かなところに行こう」
そういって俺は「賢者の鍵」を使い空間を開く
「これは…?」
「中に入ってみて?」
「うん」
「ここは…?」
「ここは亜空間、俺以外は開く事のできない空間だ。時間が外よりも遅く流れていてここでデッキ構築をしたりしたんだ」
「精神と時の部屋?」
「…まあ似てるな…それでどうしたんだ?」
「あの…その…んんと…」
「?」
「スゥハァわ…私と…付き合ってください!」
「!!?」
そういって翠は顔を真っ赤にした…マジカ…
「(マスター、彼女にアレについて話さないと…)」
「(ああ…)」
「ああ…あの返事をお願いします!!」
「…翠、返事をする前に確認したい事がある」
「ひゃい!なんでしょうか!!」
「転生した時の『特典』は何をもらった?」
「ええっと…前世のデッキと専用の決闘盤、、精霊の友達、料理の才能…黄金律です、どうしてですか?」
「黄金律…?まあいいや、俺は遊城 十代レベルの精霊の力とパートナー精霊、全ての召喚を使える決闘盤、この世界の知識、前世で持っていたカード全て…そして『不老不死』」
「前世のカード全て…だからこんなにカードが…って『不老不死』!?」
「ああ、正確には『決闘以外での不老不死』だ、まだ発動はしてないが王の記憶編辺りで発動する手筈になっている。俺は死ぬ事がほぼ無くなる…翠はまた先にいなくなってしまう、俺はそれが嫌なんだ…」
「なら…私も不死になります!」
「!?どういうことだ…?」
「わたしは特典を貰う権利を一つだけ残しているんです!それで願えば…!」
「ダメだ!!」
「どうしてですか!?わたしは遊海と一緒にいたいのに!」
「……、この世界は『バトルシティからヴレインズの世界が一繋ぎになった世界』…、つまりこれから三幻魔、ダークネスや自縛神、ZONE、ドン千に次元分裂が起きる世界だ!いくら不死になったって危険がでかすぎる!」
「じゃあなんで遊海は不死に!?」
「…結末を変えたいんだ」
「えっ?」
「今回の舞さんと城之内の件のような…細かい不幸を変えたいんだ、GXのエドのお父さんだったり、できればゼロ・リバースも防ぎたい…少しでも幸せに変えたいんだ…」
そういって遊海は肩を震わせる。
「アニメや原作を見ていて思っていたんだ、もしもあの人が生きていたら…もしあの出来事が起きなかったら…それを歴史を歪めない程度にしてみたかったんだ…!」
前世の遊海…優介は遊戯王のアニメに疑問を持っていた…、なぜこの人は死んだのか…なぜこれが起きたのか、確かに主人公達はそれを乗り越えて強くなった…でもそれが必要だったのか…と、だからこそ遊海は転生した時に意識の底でそれを願っていたのだ…。
「…それでも…わたしはあなたについていきます!」
「どうして!」
「わたしはあなたを待っていた時間のほうが…辛かったですよ…?」
そういって翠は涙を流す
「わたしは小さい頃の約束を信じて待ち続けました…同世代の女の子達に馬鹿にされたときも、大会で男の人に嫌がらせされた時も…でも怖かった!わたしはもうあなたに忘れられてもう違う人がいるんじゃないかって…!」
「翠…」
「でもまた会えた…あなたに会えただけでわたしは報われたんです!」
そういって翠は遊海に抱きつく
「ちょ…」
「ダークネスやドン千がなんですか!それよりもあなたに会えなかった時間の方が辛かった!だからこれからは一緒にいさせてください!」
「…後悔しないか…?」
「はい!」
「ならいい…こちらこそよろしくな翠…!」
「はい!!」
そして翠は立ち上がり…叫んだ
「わたしを転生させた神様にお願いします!!わたしを遊海さんと同じように不老不死にしてください!」
「うわっなんだ!?」
その声と共に賢者の鍵が光だす、そして…
「あれ!?マスター?どこに行ったんですか?翠さん?あれ!?」
一人パニックになっているアヤカを残して二人は消失した。
眩しい光に包まれた二人が目を開けるとそこは…。
「あれっ?ここは…?」
「ここは転生の時の…?」
「そうじゃ、ひさしぶりじゃの二人とも!」
そこはどこまでも白い空間…二人が転生の時にきた空間だった、そしてそこには髭を蓄えた神様がいた。
「神様!?」
「そうじゃよ約2週間ぶりだの遊海、君の活躍はこの世界でいつも視ていたぞ…というか!もう少し体を大切にせんか馬鹿者!不死の特典を与える前に死んでしまったらどうするつもりじゃ!」ゴロピシャーン!
「アババババババー!?…キュウ」プスプス
「ちょっと遊海兄!?」
リアルに神の雷を受けた遊海なのであった
《閑話休題》
「さて用件はわかっておる、翠嬢の最後の特典についてじゃの」
「はい!わたしも遊海さんと同じように不死にして欲しいんです!」
「その前に…お前達に謝罪したい…すまなかった」
「どうしたんですかいきなり?」
「お前達の人生の記録簿が燃えたとき、ワシは知り合いであるお前達をどう再会させようかと、妻と一緒に話しておった…そのせいで妻は火加減を間違えてあのようになってしまったのじゃ、本当に申し訳なかった!」
そういって神様は頭を下げた…なんかこちらが申し訳ない
「いいんです神様、姿は変わってしまいましたけど私たちは再会できました…それだけで充分です!」
「俺も同じです神様、死に方は痛かったけど翠や遊戯達に会えました!ありがとうございます!」
「すまんのぉ…年甲斐もなく泣けてきおった…」
「さて不老不死じゃが遊海君と同様王の記憶編まで発動はしないが…大丈夫かの?」
「はい!大丈夫です!」
「よろしいならばこれを渡そう」
神様が指を鳴らすと空中に小さな白い箱が現れる、翠が箱を受け取り開くと中には小さな金色のエジプト十字をあしらった指輪が入っていた…もしかして…
「名前は…そうじゃの『千年指輪《ミレニアム・ミニリング》』というところかの、遊海の持つ『千年玉』の兄弟品という設定じゃ、能力は強力な防御結界を作るちからじゃ、『神』はさすがに無理じゃが『スターダスト』のブレス位なら防げるぞ…気に入ってくれたかな翠嬢?」
「はい!ありがとうございます!それから遊海兄!」
「どうした?」
「これを私の指に着けて欲しいんですが…いいでしょうか…?」
「ああ、いいよ!」
遊海は千年指輪を手に取り、翠の指にはめる…左手の薬指に
「………!ボン」キュウ
「ちょ!翠!?」
顔から湯気を出し翠が倒れる…遊海さん頑張って
「翠の不老不死はそれを目印に行うからなくさないようにの!」
「はい、わかりました!」
「それでは戻るがよい!また善い活躍を見せてくれ!…それから遊海!」
「はい?」
「お腹に気をつけるように…!」
「ちょそれどういう…」
言葉の真意を聞く間もなく遊海達は光に包まれた。
「…あれ、ここは?」
『決闘者諸君!間もなく決戦の地へ到着する!各自準備をすませるように!以上!』
気がつくと遊海と翠は始めのようにベットに寝ていた…
「あれは…夢か…?おい翠、起きろ!」
「ん?あれ?神様は?夢?」
しかし目覚めた翠の指には金色の指輪が光っていた
「マースーター…!!?」
「ちょ!アヤカさん?恐いよ!?」
「パートナー置いてきぼりで!どこに行ってるんですかこのバカマスター!!!」
「ちょっ!待ってアヤカ…これは…アベシッ!?」
遊海はこのあとヒモ無し逆バンジーをしたそうな
次からバトルロワイヤルに入ります…どう遊海を負けさせようか…?