転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!

なんと…お気に入り件数が400件を突破いたしました!!
いつもご愛読頂いてるハーメルンの皆様…本当にありがとうございます!これからもよろしくお願いします!

それでは最新話をどうぞ!…遊星の戦いの裏で行われていた因縁の戦いをどうぞご覧ください!




宿命の戦い─罪と闇と炎─

プラシドと遊星の決着から時は遡る…

 

 

 

「『デュエル!!』」

 

 

ディアブロLP4000

遊海LP4000

 

ライディングデュエル

スピードワールド2常時発動

 

バトルロイヤルモード発動中

 

 

 

『オレのターン!ドロー!』SP0→1

『「A・O・J D.D.チェッカー」を召喚!』

黒い水晶体を持つロボットが現れる ATK1700

 

『カードを伏せてターンエンド!』

ディアブロLP4000 SP1

DDチェッカー 伏せ1 手札4

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」SP1→2

「『SRバンブー・ホース』を召喚!」

馬の顔の付いた竹馬が現れる ATK1100

 

「『バンブーホース』の効果発動!手札から『SR電々大公』を特殊召喚!」

デンデン太鼓を持ったロボットが現れる ATK1000

 

「俺はレベル4の『バンブー・ホース』にレベル3の『電々大公』をチューニング!」

 

4+3=7

 

「その雄々しくも美しき翼翻し!光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!『クリアウィング・シンクロ・ドラゴン』!」

 

緑色に輝く翼を持つ白きドラゴンが現れる ATK2500

 

「バトルだ!『DDチェッカー』を攻撃!旋風のヘルダイブスラッシャー!!」

音速の突進が観測機を破壊する!

 

ディアブロLP4000→3200

 

 

「カードを1枚伏せターンエンド!」

遊海LP4000 SP2

クリアウィング 伏せ1 手札3

 

 

 

『オレのターン!ドロー!』SP2→3

『「A・ボム」を召喚!』

紫色の光を放つ球体が現れる ATK400

 

『永続罠「DNA移植手術」を発動!』

 

「リバース罠『砂塵の大竜巻』発動!『DNA移植手術』を破壊!」

 

『ターンエンド!』

ディアブロLP3200 SP3

Aボム 手札4

 

 

 

「俺の『オレのターン!ドロー!』」SP0→1

『「A・ボム」を召喚!』

ATK400

 

『カードを伏せターンエンド!』

ディアブロB LP4000 SP1

Aボム 伏せ1 手札4

 

 

「チイッ…!乱入か!!」

 

気付けば遊海の周りには10台近くのディアブロが乱入している…!

 

 

「だが、相手が機械なら…容赦はいらないよな?メガロック!!」

 

 

《然り!戦いの場を荒らす不届きモノに慈悲はない!岩石乱武!!》

 

ズドドド!!

 

ディアブロを引き付けた遊海はメガロックドラゴンを召喚し岩のブレスを発射、全てのディアブロを破壊する!

 

ディアブロA〜Kデュエル続行不可

 

デュエル強制終了…

 

 

 

 

 

「アヤカ!残り何体だ!!」 

 

《おおよそ200体です!しかしジャックやクロウ達の活躍で少しづつ数を減らしています!》

スタジアムを離れた遊海はディアブロを遊撃し既に100体近くのディアブロを無力化していた。

 

「了解!そろそろ頃合いだな…ウィルス起動!!」

 

《命令受諾!ディアブロ叛逆プログラム起動します!!》

アヤカのコアが輝きを放ち虹色のエネルギー波がネオドミノシティを覆う…そしてエネルギー波を受けたディアブロ達が同士討ちを始める!

 

《ウィルスプログラム発動成功!50体のディアブロが他のディアブロを攻撃しています!》

 

「50体か…でも充分だ!…一度、翠達のいる病院へ向かう!」

 

《了解!》

遊海はアキと翠の入院する病院へとDホイールを走らせた…。

 

 

 

 

 

「アキ!翠!無事か!」 

 

「遊…メタルナイト!私達は大丈夫です!」

病院に到着した遊海はすぐに翠とアキを見つける事ができた…しかし突然の事態に病院内は混乱に包まれている。

 

 

「翠…ここの人達を頼む、すぐに解決してくるから!」

 

「はい!わかりました!…遊海さん…無理はしないでくださいね…?」

 

「…大丈夫だよ翠、ディアブロ如きに遅れはとらないさ!…行ってくる!!」

遊海は近くの窓から飛び出した!

 

 

「トフェニ!病院を頼む!」

 

《御意!主殿、御武運を!》

 

「ありがとう…頼んだぞ!!」

病院の守備をトフェニへと託し遊海は再びゴーストの討伐に向かった…。

 

 

《(しかし、街に渦巻くこの気配…何事もなければいいが…!)》

 

 

 

 

 

 

模倣(イミテーション)黄金疾走(ゴールデン・ドライブ)!!」

 

バリバリバリ…ズドォン!!

デュエルレーンに戻った遊海は実力行使でディアブロ達を無力化・破壊していく!

 

《ディアブロは残り50体程度…いえ!残り30体です!》

 

「そうか…遊星達も上手くやってるみたいだな…!」

ディアブロの残数を聞いた遊海は少し胸を撫で下ろす…その時…

 

 

ビュゴオ!!

 

《くっ…!?なんですかこの突風は…!》

 

「よっと…!どうやらプラシドと遊星がデュエルし始めたみたいだな…!」

 

突如として遊海達を突風が襲う…それは力を開放したプラシドと遊星が戦い始めた合図だった。

 

 

「…遊星、そいつの事は任せたぞ…!俺達はディアブロを駆逐する!」

 

《了解ですマスター!》

遊海はDホイールのスピードを上げてデュエルレーンを駆け抜けた…。

 

 

 

 

 

 

 

『「Sp-ディフェンス・バスター」を発動!「手をつなぐ魔人」を攻撃表示に変更する!』

 

「し、しまった!!」

 

手をつなぐ魔人ATK1000

 

『バトル!「A・ボム」で「手をつなぐ魔人」を攻撃!』

紫色の爆弾が魔人の手に弾かれ爆発する!

 

ディアブロLP3200→2600

 

 

『「A・ボム」の効果発動!光属性モンスターとの戦闘で破壊された事で「手をつなぐ魔人」と「スクラム・フォース」を破壊!』

 

「そんな!?う、うわぁ!!」

爆弾の爆発に巻き込まれ魔人と罠カードが破壊される、その上で爆発のリアルダメージがDホイーラー…チーム太陽の太郎に襲いかかる!

 

『これでシネ!「A・O・Jコズミック・クローザー」でダイレクトアタック!』

太郎にコズミッククローザーから放たれた雷撃が迫り…!

 

 

 

「リバース罠『抹殺の聖刻印』を発動!俺の場の『聖刻龍─ネフテドラゴン』をリリースし『コズミッククローザー』を除外!さらに墓地から『ギャラクシー・サーペント』を特殊召喚!」

 

 

『なんだと!?』

雷撃が太郎に直撃する直前にコズミッククローザーは異次元に消え去り、乱入者…メタルナイトのフィールドに煌めく竜が現れる DEF0

 

『チィ…ターンエンド!』

ディアブロLP2600 SP5

DNA移植手術(光) 伏せ1 手札3

 

 

 

「俺のターン!ドロー」SP2→3

「『聖刻龍─アセトドラゴン』を妥協召喚!このカードは攻撃力を1000にする事でリリース無しで通常召喚できる!」

太陽を象徴する紫の龍が現れる ATK1900→1000

 

「そして『アセトドラゴン』をリリースする事で『聖刻龍─シユウドラゴン』は特殊召喚できる!」

青いウジャト眼を刻んだ龍が現れる ATK2200

 

「俺はレベル6の『シユウドラゴン』にレベル2の『ギャラクシーサーペント』をチューニング!」

 

2+6=8

 

「漆黒の闇を裂き!天地を焼き尽くす孤高の絶対王者よ!万物を睥睨しその猛威を振るえ!!シンクロ召喚!現われろ!『炎魔竜 レッド・デーモン』!!」

 

獄炎を纏いし悪魔竜が現れる ATK3000 闇→光

 

『リバース罠「奈落の落とし穴」発動!「炎魔竜」を破か「チェーンして『閃光竜スターダスト』の効果発動!破壊を無効にする!波動音壁(ソニックバリア)!!」なに!?』

予め召喚されていた閃光竜が炎魔竜を防御しディアブロの罠は不発に終わる

 

「バトル!2体のモンスターでディアブロにダイレクトアタック!極獄の閃撃(アブソリュート・ヘル・ブラスト)!」

2体のドラゴンの息吹がディアブロを跡形もなく消し飛ばした!

 

ディアブロ 消滅

 

遊海WIN!

 

 

 

 

「チーム太陽の!無事か!」

 

「あ、ありがとうございますメタルナイト!助かりました!!」

遊海はDホイールを停止させチーム太陽の太郎に話しかける

 

「まだ動けるか?」

 

「無理そうだ…さっきの爆発でDホイールがやられてしまった…せっかく予選を突破したのに…!!」

そう言って太郎は自分達のDホイール…マシン・デイ・ブレイクに目を向ける、Dホイールは原型こそ留めているが黒い煙を吐き出している…。

 

 

「なら、しばらく路肩に避難していてくれ…あとからセキュリティの車両がくるはずだから、それに乗って避難するんだ」

 

「わかり…ました」

太郎は落ち込んだように下を向く…

 

「そう悲観するな…この状況ならしばらく本戦は延期になる、その間に直せばいい…諦めるのは早いぞ!」

 

「メタルナイト…わかりました!オレはまだ諦めない!ジンとヨシと協力して…絶対に修理してみせる!!」

遊海の励ましを受けた太郎は闘志を取り戻した…!

 

「その意気だ!頑張れよチーム太陽!…その前に、まだ事態は解決してない…安全な場所に居てくれ、まだネオドミノシティは荒れるからな…!俺はまだアイツらを駆逐しなければ…!」

 

「は、はい!!お願いしますメタルナイト!オレ達の大会を守ってください!!」

 

「ああ!当たり前だ!俺はこの町のヒー《マスター!危ない!!》なっ─!?」

 

 

ブオオォォォォン!! ズガン!!

 

「ガハッ──!?」

 

その出来事は一瞬だった…()()から現れた巨大なDホイールが凄まじい速度で遊海に体当たりし、そのまま連れ去ってしまったのだ…!

 

 

「メ…メタルナイト…!?メタルナイトォォォ!!」

その場に残された太郎は叫ぶ事しかできなかった…。

 

 

 

 

 

「ガッ…!きさ、ま…!」

 

『少しドライブしようぜ?ヒーロー気取りの大馬鹿野郎…!』

 

「ゲイザー…!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

キキーッ!!

 

「ぐぇっ!ゴフッ…!!」

 

猛スピードで走り続けたDホイールはデュエルレーンから飛び降りシティの海浜地区へと着地する…その衝撃で遊海は地面へと叩きつけられる…。

 

 

『相変わらず耐久力は無いようだなメタルナイト…いや、白波遊海』

 

「ぐっ…来るんじゃないかと思ってたよ…ゲイザー…!」

遊海はダメージによる痛みを堪えながら目の前に立ち塞がる白いコートと黒いバイザーを着けた男・ゲイザーを睨みつける…。

 

 

「ディアブロのせいで町は大混乱…俺を排除する絶好のチャンスって訳か…!」

 

『その通りだ、歴史は正しく進み始めた…ここでイレギュラーである貴様を抹殺し…オレは未来を救う!!』

ゲイザーの纏う殺気が強くなる、それは普段の遊海の闘志やかつての敵・ダーツとは比べものにならない重圧を生み出し、近くを飛んでいたカモメが墜落するほどだった。

 

 

「イレギュラーイレギュラーうるさいんだよ!!なら、お前自身もイレギュラーのはずだ!」

 

『そうだ…オレ自身もイレギュラー…だからこそ…オレは貴様を…「白波遊海」を抹殺する!!』

 

「意味がわからねぇ…!」

 

『わかる必要はない…理解する必要もない!!ここで無惨に死ね!!』

ゲイザーはデュエルディスクを構える…!

 

 

《マスター、ゲイザーは何らかの精神汚染を受けています…!さらに彼から計測されるエネルギー数値が異常な数値を示しています!》

 

「わかった、ありがとうアヤカ…ゲイザー、なんでお前が俺を目の敵にするかは知らない…だけどなぁ…!怒ってるのはお前だけじゃない!!」

遊海も全力を開放し凄まじい殺気を纏う…遊海は今までの決闘人生で初めて()()()()()()()()をしようとしている─!

 

 

「お前のせいで死んで逝った童実野町の人達…その無念の怒りを受けてみろ!ゲイザァァァ!!!」

 

『怒りを受けるのは貴様だ!!貴様の()()()()()で死んだ者達の怒り…ここで示す!!』

 

2つの殺気がぶつかり合い凄まじいエネルギーが発生…強風が吹き荒び、近くの木々が薙ぎ倒される…天変地異の中、2人の死闘が幕を開ける…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『デュエル!!!!』」

 

 

遊海LP8000

ゲイザーLP8000

 

 

マスタールール3

 

 

 

 

 

 

「俺のターン!!」

「『召喚師のスキル』発動!『クリフォート・ツール』を手札に加える!そしてペンデュラムスケールに『ツール』をセッティング!ペンデュラム効果発動!800ライフを払いデッキの『クリフォート・アセンブラ』を手札に加える!」

 

遊海LP8000→7200

 

「『アセンブラ』をペンデュラムスケールにセッティング!これでレベル2から8のモンスターを特殊召喚できる!我が魂を守りし大いなる力よ!今こそその力を示せ!!ペンデュラム召喚!『クリフォート・ディスク』!!」

青のコアを持つ虹色の機械と灰のコアを持つステルス迷彩の機械が現れる ATK2800→1800  ATK2800→1800

 

 

「2体のモンスターをリリース!現れろ!『クリフォート・シェル』『クリフォート・エイリアス』!」

黒のコアを持つ巻き貝のような機械が現れる 2800

 

「先攻は攻撃できない、カードを1枚伏せターンエンド!『アセンブラ』効果で2ドロー!」

遊海LP7200

シェル Pスケール・ツール アセンブラ 伏せ1 手札3

 

 

 

 

 

 

『クリフォート…か、ここでそのデッキを使ってくるとはな…敵に使うのは「tierra」の時以来か?』

 

「なに…?」

遊海はゲイザーの言葉に首を傾げる…遊海が敵に対して使ったのはドーマとの戦い…ダーツ戦以来である。

 

『貴様の象徴であるそのデッキ…諸共に消してやる…!!』

 

 

 

 

 

『オレのターン!ドロー!』

『「魔界発現世行きデスガイド」を召喚!』

魔界から現世へ向かうバスの添乗員が現れる ATK1000

 

『「デスガイド」の効果でデッキから現れろ!「彼岸の悪鬼グラバースニッチ」!』

黒い犬の姿をした悪魔が現れる ATK1000

 

「彼岸…!!」

その名前を聞いた遊海は顔を強張らせる…18年前、遊海は突如襲いかかってきたゲイザーの彼岸に敗れているのだ…。

 

 

『さらにオレは手札から儀式魔法「善悪の彼岸」を発動!フィールドの2体を生け贄として煉獄より現われろ!邪悪なる悪魔の王!「彼岸の鬼神ヘルレイカー」!!』

4本2対の角を持つ赤い顔の煉獄の鬼神が現れる ATK2700

 

 

『さらに!墓地に送られた「グラバースニッチ」の効果発動!デッキから現われろ!「彼岸の悪鬼ハロウハウンド」!!』

痩せこけた犬のような悪魔が現れる ATK1500

 

『そしてオレは手札から魔法カード「旅人の結彼岸」を発動!フィールドの「ハロウハウンド」と手札の「スカラマリオン」「ガトルホッグ」の3体を融合!!巡礼の罪人よ…今こそ時は来た!その罪を昇華せよ!!融合召喚!「彼岸の巡礼者ダンテ」!!』

巡礼の旅を終え天国に到達した神々しい詩人が現れる ATK2800

 

 

『墓地に送られた「ガトルホッグ」の効果!墓地の「グラバースニッチ」を蘇生!「ハロウハウンド」の効果!デッキの「彼岸の沈溺」を墓地に送る!』

再び黒犬の悪魔が現れる ATK1000

 

『バトルだ…!「巡礼者ダンテ」で「クリフォートシェル」と相討ち!ヘブンズ・マジック!』

 

「っ…!迎え撃て!」

ダンテの魔術弾とシェルの体当たりが激突、シェルは魔術弾を突き破りダンテ諸共爆発を起こす…その威力は凄まじく大地にクレーターができ…海岸近くのビルの窓が全て粉々になった…!

 

『破壊された「ダンテ」の効果!お前の手札をランダムに墓地に送る!巡礼の足枷!』

 

「くっ…!」

遊海の手札にあった「クリフォートアクセス」が天国の風にさらわれ墓地に送られる…

 

「バトルはまだ続いている!『ヘルレイカー』で貴様にダイレクトアタック!煉獄火炎斬!!」

鬼神が煉獄の熱を持った剣を振り上げ遊海を袈裟がけに斬り裂いた!

 

「がっ…!ぐああああああ!!!」ジュゥゥ…

 

遊海LP7200→4500

 

 

ヘルレイカーの攻撃は実体化し斬られた場所から肉の焼け焦げる臭いが辺りに広がる…。

 

『苦しめ…!貴様の選択で死んだ者達の痛みはこんなものではない…!「グラバースニッチ」でダイレクトアタック!!』

黒犬の牙が遊海に迫る…!

 

「リバー…ス罠…『機殻の凍結』を発…ど…!モンスター扱いで…特殊─!!」

身体を灼き尽くす痛みに耐えながら遊海は罠を発動…凍りついたクリフォートのコアが現れる ATK1800

 

『チッ…攻撃中断…ターンエンドだ!「スカラマリオン」の効果でデッキの「彼岸の悪鬼ラビキャント」を手札に加える!』

ゲイザーLP8000

ヘルレイカー グラバースニッチ 手札1

 

 

 

 

《マスター!大丈夫ですか!?すぐに治癒を─!》

 

「大丈夫に…見えるか…?治療は、いい─!そのエネルギーを奴に…!!」

 

『そんな傷でもまだそんな顔ができるんだな…恐れ入ったよ白波遊海』

既に瀕死に近い傷を受けた遊海はゲイザーを睨みつける…その瞳は怒りに支配されている。

 

「ゼロ・リバースで死んだ人の痛みは…遊星やゴドウィン達が痛めた心の痛みは…こんなもんじゃない…!!うおおおお!!!!」

遊海は金色の鎧を纏う!

 

 

 

 

 

「俺のターン…!!勝利の道を照らせ…!!ソーラー…ドロー!!!」

遊海の手に金色の光が集い、勝利を照らすカードがドローされる…それはネオダイダロスブリッジで爆発が起きるのと同時の事だった。

 

「今再び…力を示せ!!ペンデュラム召喚!!エクストラデッキから現われろ!!『シェル』『ディスク』『エイリアス』!」

黒・青・灰のコアを持つ機械が再び現れる ATK1800  ATK1800  ATK1800

 

 

「俺はさらにフィールド魔法『機殻の要塞』を発動!そして…『機殻の凍結』を3体分の生け贄として降臨せよ…!!我が魂!我が相棒たる機殻の王!『アポクリフォート・キラー』!!」

シティと旧サテライト間の上空に虹色のコアを持つ巨大な要塞が顕現する ATK3000

 

ヘルレイカーATK2700→2200

 

グラバースニッチATK1000→500

 

 

《アポクリフォート・キラー…顕現完了…!マスターの受けた痛み…3倍返しです!!》

 

「さらに俺は『機殻の要塞』の効果で…もう一度召喚を行える─!3体のモンスターをリリース…現われろ!『アポクリフォート・カーネル』!!」

シティ上空にもう1体の白いコアを持つ巨大要塞が現れる ATK2900

 

 

『なっ…!?2体のアポクリフォートの同時召喚だと!?』

 

「『カーネル』の効果発動!『ヘルレイカー』のコントロールを奪う!さらに『キラー』の効果!モンスターを墓地に送れ!ゲイザー!!」

 

『チィ…!フィールドの「グラバースニッチ」を墓地に送る!効果でデッキの「ガトルホッグ」を特殊召喚!』

豚頭の悪魔が現れる DEF1200→700

 

「バトルだ!『カーネル』で『グラバースニッチ』を攻撃!バチカルニードル!!」

無数のミサイルが悪魔ごとゲイザーに直撃する!

 

『ぐおおおお…!「ガトルホッグ」の効果で墓地から現われろ!「スカラマリオン」!!』

鋭い爪を持つ悪魔が現れる DEF2000→1500

 

「『ヘルレイカー』で『スカラマリオン』を追撃!」

炎の剣が悪魔を斬り裂く!

 

「喰らえ!『キラー』でダイレクトアタック!デストロイ・イレイザー!!」

 

《全兵装開放…!殲滅開始!!》

キラーから放たれた無数のミサイルや機関銃…トドメの破壊光線がゲイザーに降り注ぐ…!!

 

『がああああ!!!』

ゲイザーLP8000→5000

 

 

「メイン2…『ツール』の効果でライフを払い『機殻の再星』を手札に加え、セット…ターンエンド!『アセンブラ』効果で4ドロー…!」

 

『「スカラマリオン」…効果…!デッキから「バルバリッチャ」を手札に…!』

遊海LP4500→3700

キラー カーネル Pスケール・ツール アセンブラ 伏せ1 要塞 手札4

 

 

 

 

 

「ハァ…ハァ…」

 

『ゼェ…ゼェ…』

2人の苦しい息遣いが静寂の中に響く…かたや炎剣で斬り裂かれ内臓は焦げ…かたや兵器の集中砲火を受け服も身もボロボロになっている…。

 

 

『オレは…負ける訳には、いかない…貴様をここで…始末する─!』

 

「俺、だって…!この町を…世界を守る為に…負ける訳にはいかないんだよ!!」

2人の男は睨み合う…お互いに満身創痍…勝負の行方は…

 

 

 

 

 

 

『オレのターン…ドロー!!』

『オレはお前の場の「アポクリフォート・キラー」をリリース…!現れろ!「海亀壊獣ガメシエル」─!!』

 

「なっ!」

 

《不覚…!申し訳ありません!マスター!!》

唯一の弱点を突かれたキラーが消え去り巨大なウミガメの怪獣が遊海のフィールドに海から現れる ATK2200

 

ヘルレイカーATK2200→2700

 

 

『さらに自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない事で「彼岸の悪鬼ラビキャント」は特殊召喚できる!』

狂気を纏う悪魔が現れる ATK100

 

『そして「彼岸の悪鬼バルバリッチャ」を召喚!』

鉄球を持った悪魔が現れる ATK1700

 

「リバース永続罠『機殻の再星』発動!」

 

『そんなの…関係ないんだよぉぉ!!オレは「バルバリッチャ」と「ラビキャント」でオーバーレイ!!』

2体の悪魔が赤い銀河に飛び込む!!

 

「っ…!?ダンテか!」

 

 

 

 

 

30

 

 

 

 

 

『現われろ…《ANo.30》!!全てを…その忌まわしき力で溶かし尽くせ!!エクシーズ召喚!!「破滅のアシッドゴーレム」!!』

 

「な、なん…だとぉ!?」

身体から酸を垂れ流す破滅のNo.が現れる ATK3000

 

『バトルだ!「ヘルレイカー」で「ガメシエル」を攻撃!!』

悪魔の剣が怪獣を斬り裂き、遊海に炎が降りかかる!

 

「ぐあっ…!」

 

遊海LP3700→3200

 

 

『「アシッドゴーレム」で「カーネル」を攻撃!アシッド・レイン!!』

アシッドゴーレムがカーネルに強酸性の液体を吹き掛ける…金属で構築されたカーネルはドロドロに溶け…残骸が遊海に降り注ぐ…!

 

「──!!!!」ジュワワ…

痛みで遊海は声にならない叫び声をあげる…

 

遊海LP3200→3100

 

 

『そうだ…!これで…いい!!オレはターンエンド!!』

ゲイザーLP5000

アシッドゴーレム ヘルレイカー 手札0

 

 

 

 

 

 

「ぎっ…!!!」シュウウウ…

遊海の姿は見るに堪えないものとなっている…鎧は溶け落ち、傷口から入った酸が遊海を溶かさんとする…!

 

『死ね…消えてしまえ…!それで未来は救われる…!』

 

「が…あ…!!まだ…だ!!貴様が何者だろうと…俺、は…!」

 

 

 

 

 

 

「ガッ…あああ!!!」

遊海は気合いでカードをドローする!

 

「ペンデュラム…!『シェル』『エイリアス』『ディスク』…!!」

3体のモンスターが三度現れる ATK1800

 

「…コフッ…─精─は歌─…大いなる─…すべての万物を司─…その命、─の魂…そしてその骸で、さえも─!!」

 

『貴様…!その詠唱は─!!』

途切れ途切れの詠唱…それを聞いたゲイザーは顔色を変える

 

「不死鳥よ…!『ラーの翼神竜』─!!」

【ギュアアアア!!!】

 

遊海の怒り・悲しみ・痛みを背負い…黄金の不死鳥が舞い上がる!! ATK?→8400

 

 

《2度ならず3度までも…!お前は我が主をどこまで傷つければ済むのだ!私は…我は怒ったぞ─!!!》

 

『馬鹿な…オリジナルのラーだと…?そんな訳はない、そんな事…!!』

ラーに威圧されゲイザーは後ずさる、ラーは…遊海の精霊・フレアは憤怒していた…。

 

 

「こうか…きど─!!」

【ギュアアアア!!】

遊海のライフが全て攻撃力へと変わる…フレアはその身を炎の不死鳥へと変化させる!

 

遊海LP3100→1

 

ラーATK8400→11,499

 

「バ、トル!『アシッド』を攻げ…き!《ゴッドフェニックス!!》!!」

炎の不死鳥がアシッドゴーレムに突撃…そして炎上、災いのナンバーズとゲイザーは神の炎に焼き尽くされる─!

 

『ぐっ…があああああああ!!!』

 

ゲイザーLP0

 

遊海WIN…

 

 

 

 

 

 

デュエルが終わってもなお神の炎は燃え続ける、海岸線を変える一撃はゲイザーを灼き尽くす…!

 

「…(俺は…決闘者失格だ、復讐の為に…人を殺す為に…力を使ってしまった…すまない、翠…!)」ドサッ

ゲイザーが燃える様を見届け遊海は倒れ伏した…

 

 

 

 

 

【『オ…オオオ…!!』】

 

 

「(なっ…!まだ…生きて─!?)」

倒れ伏した遊海の視線の先…黒い人影が炎の中で揺らめく…

 

「(だめだ…指一本も…意識…が……)」

遊海の意識はそこで途切れる…最後に見えたのは迫りくる異形と…黄金の──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side遊星

 

 

「遊海さん…無事でいてくれっ…!」

遊星はデュエルレーンを疾走する、突如としてシティ上空に現れた巨大な機械要塞達…遊星は確信した、アレはモンスターであり、あれ程のモンスターを操れるのは遊海しかいないと…シェリーはその直感で先行している…。

 

 

「遊星!確かなのか!あそこに遊海がいるのだな!?」

ジャックが遊星に問い掛ける

 

「間違いない!!痣が教えてくれる!遊海さんがあそこにいると!!」

遊星は通信越しにジャックに答える、遊星達の痣は僅かな痛みを発しながら赤く輝いている…。

 

「それにしても…何なんだよ、このピリピリとした空気は…!」

 

「ああ…!まるで獰猛な獣が相手を咬み殺そうとしているような…!」

空気に敏感なクロウがシティを包み込む殺気に気付く…その時…!

 

 

【ギュアアア!!!】

 

 

「「「な!?」」」

海上に黄金の炎が煌めく…それは巨大な鳥の姿となる…!

 

「あれは…三幻神『ラーの翼神竜』!?」

 

「めちゃくちゃに怒ってやがる…!!」

ジャックとクロウはラーの纏う殺気に戦慄する…神の怒りは凄まじく、距離は離れているがそれでもなお、凄まじい熱気を放っていた…。

 

「遊海さん─!!」

遊星は察してしまった…ラーの召喚は遊海にとっての秘中の秘…遊海はそれほどまでに追い詰められているのだと…、遊星はスピードを上げ海岸へと急いだ…。

 

 

 

 

 

 

 

『……!』

 

「シェリー!!…なっ!?」

 

遊星はシェリーに続き海浜地区へと到着したが…息を呑む、海岸線は熱で融け、酸で溶け…大地は粉々となっている…。

 

 

「遊せ…!何なんだよコレ…何があったんだよ!?」 

 

「っ…まるで戦争の跡のようではないか…!」

続いて到着したクロウ・ジャックも呆然と破壊された大地を目の当たりにし息を呑む…。

 

 

「っ…遊海さん!何処にいるんですか!!遊海さん!!」

気持ちを切り替えた遊星達は遊海を探す…その時、少し離れた場所から金色の光が放たれている事に気付く…

 

「遊海さんはあそこか…!」

遊星は荒れ果てた大地を踏みしめ、光のもとへと向かった…。

 

 

 

 

「遊海さ…あっ…!?」

金色の光を目印に向かった遊星…その先で見たのはおびただしい血を流し倒れ伏した遊海、そして遊海を護るように立つ金色の人影だった。

 

「貴方、は…」

 

─遊星…俺の友を頼む…!─

金色の人影はそれだけを伝え、消え去った…。

 

 

 

「遊星!見つけ…遊海!!しっかりしろ!」

 

「やべぇ怪我だ!早く救急車!!」

 

「ハッ…!?今の、は…?」

数秒か数分か…呆けていた遊星は我にかえる…

 

 

「何をしてんだ遊星!早く遊海を病院に運ばねぇと!手伝ってくれ!!」

 

「あ、ああ!!」

遊星も遊海のもとに駆け寄る…そして遊海はそのまま病院へと運ばれた…。

 

 

 

 

 

 

パリッ…パリッ…カラン

 

『貴方も…ここにいたのね、ゲイザー…』  

シェリーは焼け焦げたバイザーを拾いあげる…周囲の地面は硝子化し黒く焼け焦げている…。

 

『…貴方はいったい…何者なの…?』

シェリーの疑問は雲の晴れ始めた空に吸い込まれていった…。

 

 

 

Sideout

 

 

 

 

Side???

 

『ご無事ですか!ファラオ!』

 

『すまないマハード、心配をかけた…問題はない』

 

『遊海殿は…』

 

『…間一髪助ける事ができた、重症には変わりないが…(それに遊海の戦っていた相手…あれはいったい…?)』

遊海の危機を察した新たな冥界の王は即座に現世へと舞い戻った、ギリギリのところで異形の者を退ける事ができたが…

 

『(あいつの纏う闇はゾークとも、ダーツとも…ダークネスや冥界の邪神とも違う…まるで「そうあるように望んだような闇」…遊海…これはお前が

…)』

 

 

 

─────────────────────

 

とある空間…異形と化した未来人は苦しんでいた…

 

 

【『ダメだ…我が身の…闇を…抑えきれない…!!』】

 

『ゲイザー…!何が!?その姿は…!!』

 

『【近づくなぁ…!!】』ドン!

 

『キャ…!』

 

【『我は…我が身を封印する…!ゾーンには話すな!!』】

そう行って異形は時空間の狭間へと消えていった…。

 

 

 

 

 

 

 

『ゲイザー…いいえ、マスター…!私…は…貴方…を…!』 

 

 

銀の少女は覚悟を決めた。




6月7日追記
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