転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
ついに開幕するWRGP本戦…どうかお楽しみください!
それでは最新話をどうぞ!
「回復が遅いな…本戦には間に合わないか…まぁ大丈夫か、元々これは遊星達の戦いだ…奴が出てこなければ俺は出る必要はない…」
遊海は自宅の窓から外を眺める…退院こそしたものの、未だに左腕は再生せず、体調自体も万全に程遠かった。
「遊海さん、一応今日の本戦前のエキシビションデュエルの招待状が来てますけど…」
「ああ…万が一選ばれる事は無いと思うけど…この体じゃなあ…ガワだけは鎧でなんとか…あっ、海馬さんのところにも行かないと…」
「無理は…しないでくださいね?」
「ああ、大丈夫だよ翠」
今日はWRGP本戦開幕の1日前…イェーガー新長官主催のエキシビションデュエルが行われる日だった…遊海はエキシビションに参加する為の準備を始めた…。
Side龍亞
「神の国から来たデュエリスト…チーム・ラグナロクは『星界の三極神』を操る世界初のプロライディングチーム……ふん、こんなチームに遊星や遊海が負けるもんか!おれ達にだって赤き竜が付いてるんだ!…あっ!?5D'sのプラクティスが始まっちゃう!?急がなくちゃ!」
コンビニでデュエルマガジンを立ち読みしていた龍亞は時計を見て駆け出した、今日は本戦前のプラクティスがあり遊星達も参加しているのだ。
「急げ!急げ…っと!横断歩道では右左…よし!」
龍亞はスタジアムまで急ぐ…今日に限ってDボードを忘れてしまったのだ、しかしそれが一つの出会いをもたらす…
「たしか…コッチが近道だ!」
『わぁっ!?どいてどいてぇ〜!?』
「えっ!?うわぁぁ!?」
急ぐあまりに曲がり角から飛び出した龍亞にコントロールを失ったDホイールが迫る!
キキーッ! ガシャン!!
「危ないな…走る時はもう少し広い場所でやるべきじゃないか?チーム太陽」
『えっ…あれ??オレは…?』
「あれ…あっ!?メタルナイト!?」
Dホイールを避けようと倒れこんだ龍亞が見たのは暴走Dホイールを受け止める遊海…メタルナイトの姿だった。
「大丈夫か?龍亞、急いでたとはいえ…急に飛び出したら危ないだろう?」
「ごめんなさい…それよりも身体は大丈夫なの!?まだ腕が…」
「無茶しなければ片腕で大丈夫さ…ガワだけは鎧でなんとかなるからな…」
そう言った遊海の左腕は鎧によってそこにあるように見せられていた…。
『お〜い!大丈…メタルナイト!?』
少しして遊海達のもとに赤と青のジャージの2人組が駆け寄ってくる…
「おお、チーム太陽!1ヶ月振りだな!…Dホイールの修理は難航してるみたいだな…」
「メタルナイト、この人達は?」
「この人達は『チーム・太陽』、WRGPの決勝トーナメント出場チームだよ、元気だったか?」
『は、はい!…じゃなくて!すいませんでした!!Dホイールの修理がうまくいかなくて…』
赤ジャージ…リーダーである山下太郎が遊海に頭を下げる
「謝る相手が違うだろう?被害にあったのは龍亞だからな…龍亞、お前も謝るんだ、飛び出したお前にも非があるからな?」
「うっ…ごめんなさ〜い…」
『謝るのはオレ達の方だよ、もう少し広い場所でテスト走行をするべきだった…』
太郎と龍亞はお互いに謝る
『ところで君は?メタルナイトと親しいみたいだけど…?オレは山下太郎、チーム太陽のリーダーをやってる!青のジャージが甚兵衛!緑のジャージが吉蔵だよ』
「おれは龍亞!ゆ…メタルナイトと同じチーム5D'sのメンバーなんだ!…まぁ、ピットにいるだけだけど…」
『『『チーム5D's〜!?』』』
龍亞の言葉を聞いた太郎達は驚きをあらわにする
「ああ、龍亞も遊星も俺の仲間なんだ…言ってなかったか?」
『聞いてないよメタルナイト!!僕、遊星の大ファンなんだよ!チームユニコーン戦とってもかっこよかった!』
『…そういえばデュエルニュースに出てたな…「メタルナイトが大会最短デュエル時間を更新」って…マジかよ…』
遊星ファンである吉蔵は素直に喜び、甚兵衛はたメタルナイトの活躍を思い出して頭を抱えていた
『龍亞、メタルナイト、今の騒動のお詫びと言ってはなんだけどお茶でもどうかな?龍亞君も膝を擦り剥いてるみたいだし…』
「えっ?あ…本当だ…」
龍亞は自分の膝を擦り剥いている事にようやく気がついた
「すまない、このあとに用事があってな…龍亞、お前は少し太郎達と話してくるといい、遊星の事を話せば彼らのお土産話になるだろう」
「うん!メタルナイトも気をつけて!」
『太郎、龍亞を頼む!それじゃ!』
遊海はそのままビル街へと跳躍し消えていった…。
『思ったんだけど…どれだけ体を鍛えればあんな動きが出来るんだろう…?』
「う〜ん…メタルナイトは凄すぎるから…普通の人じゃマネできないと思うよ?だってメタルナイト、自動車も持ち上げられるもん…」
『『『マジで!?』』』
Sideout
Side遊海
コンコンコン…
『ん…入れ』
「失礼します海馬社長…なかなか来れずにすいません…」
龍亞と別れた遊海はKCの社長室を訪れた、そこにはうず高く積まれた書類と格闘…もとい、ハンコを押す海馬の姿があった。
『直接会うのは久しぶりだな遊…待て、貴様…何をやらかした?左腕はどうした!』 ドン! バラバラ…
書類の束から顔を上げた海馬は驚き、書類の山を崩しながら立ち上がる…久しぶりに顔を見た友が全身包帯だらけで腕を失っていれば慣れていても驚くだろう。
「またゲイザーに遭遇して…相討ちになりました、奴も同レベルの怪我を負っているはずです…」
『また奴か…!先のデュエルといい…奴は何故お前を狙うのだ!』
「…きっとそれは…『俺』がこの世界にとってのイレギュラーだからです、転生者である俺が…」
遊海は海馬の問いにそう答える
『イレギュラー…か、お前が何を以て自分をそういうのかは聞かん…だが、一つ覚えておけ、お前達が何者であろうと…白波遊海、お前がオレの…
「海馬社長…」
遊海は海馬の言葉に涙を拭う…
『だが遊海…次は奴との決着を着けろ、WRGPも少しキナくさい事になっている…さらに、
「へっ…?海馬社長…まさか視えているんですか!?」
遊海は海馬の思わぬ言葉に窓の外を見る…そこには未だ異次元に存在するアーククレイドルの一部が見えていた…
『うむ、コレのおかげだがな…』ジャキン!
そう言うと海馬の腕に見慣れない決闘盤…劇場版で開発された新型デュエルディスクが展開される
『開発途中の新型ディスクだ、まさかこんな事ができるとは思っていなかったがな…アレがイリアステルの目的なのだろう…オレにはこの街を守る責務がある、力を貸してくれ…遊海』
「…あたりまえですよ海馬さん、俺はこの街の…ヒーローなんですから!」
海馬の願いもあり遊海は覚悟を決めた…何があろうと…必ずこの街を守り…全ての因縁に決着を着けると…
Sideout
Side遊星
「Dホイールの修理?」
「うん…チーム太陽って人達が修理がうまくいかなくて困ってるんだ…」
プラクティスを終えてガレージへと戻ってきた遊星に龍亞が頼み事をしていた…内容はディアブロ事件に巻き込まれて故障してしまったチーム太陽唯一のDホイールの修理をしてほしいという事だった。
「3人で1台のDホイールを使い回しているのか…せっかく決勝トーナメントに出場できるのにそれは残念だろうな…」
「でしょ!それで遊海の知り合いなんだ!だから…」
「…わかった、様子を見てみよう!何か手助けになるかもしれない」
「やった〜!ありがとう遊星!」
龍亞の願いを聞いた遊星はチーム太陽のもとに向かおうとする
「おもしろそうな話だね…ボクもいってみようか!」
「ブルーノも!?やった!2人がいれば絶対に修理できるよ!」
チーム5D'sの2大メカニックは龍亞の案内でチーム太陽のもとへと向かった…。
ブルル…プスンプスン…
『ダメか〜…』
『どうしよう太郎…これじゃあトーナメントに出られないよ〜』
チーム太陽の3人は公園で頭を捻りながらDホイールの修理をしていたが…ついにエンジンが悲鳴をあげてしまっていた…。
『民間の修理工場に頼むお金もないし…もうお手上げだよ…』
「お〜い!チーム太陽〜!」
『あっ、龍亞だ…待って、その後ろにいるのって…!?』
『ゆ、遊星だ〜!?』
吉蔵が声をあげる…龍亞の後ろには彼の憧れである遊星がいるのだから無理もないだろう
「余計な事とは思ったんだけど…まだもし直ってなかったらと思って…」
『だから…助けなんていらないって言っただろ…太郎!?』
龍亞の好意に反骨心の塊である甚兵衛が声を荒げる…しかしそれを太郎が諌める
『ありがとう龍亞、実は困ってたところなんだ…すまないジン、正直オレには何をどうやったらいいんだか…』
太郎は正直に現状を伝える…素人である彼らにDホイールの修理は荷が重すぎたのだ…
『だからってこんな奴らに頼まなくたって!…今までだって何とかやってこれたじゃないか…』
『じゃあジンはこのまま決勝トーナメントに出られなくてもいいって言うのか?初めは勝てるかすらわからなかった…でも勝った!偶然かと思ったけど次も勝てた!そして予選を通過して…ここまで来れたんだ!』
『太郎…』
太郎は本心を語る…彼らは自分達の力を確かめる為にWRGPに挑んだのだ。
『確かにジンの言う通り、自分達の力だけで戦う事に意味が有るのかも知れない…でもオレは出てみたいんだ!決勝トーナメントに出てオレ達のデュエルがどこまで通じるか試してみたいんだ!…頼むジン!このDホイールが無いと決勝トーナメントには出られないんだ!それにこんな理由で棄権したら…万丈目さんやメタルナイトに顔向けできないだろ?』
『うっ…………わかったよ!勝手にしろ!!』
長く考えた甚兵衛はそう言ってそっぽを向いてしまった。
『ありがとうジン…改めて…オレはチーム太陽の太郎!遊星、頼む!オレ達のDホイールを直してくれ!』
「ああ、任せてくれ!…というか…」
『太郎、もうこの人が直し始めてる…』
『え?』
吉蔵の言葉に太郎がDホイールを見ると…
「これが手作りのDホイールか〜!…へぇ…!ここはこうなってるんだ…!」
『『「もう始めてるし…」』』
キラキラと目を輝かせながらチーム太陽のDホイールを分析し始めているブルーノの姿があった…。
「よし…修理完了だ!」
『ありがとう遊星…!早速テスト走行だ!』
夕方になりついにDホイールの修理(魔改造)が完了した、途中で吉蔵がデッキのカードに遊星のサインを求めたり遊星の過去話に花が咲いたりしながらも無事に全ての修理が終わったのだ。
ブルル…キィーン!!
『う、うわぁ…!すごい加速だぁ!』
『す、すごい…!本当に俺達のマシンなのかよ…!?』
『これなら他のチームにも張り合える…!』
チーム太陽の3人は目を丸くして驚愕する、見た目こそ元のままだが…その能力は数倍に跳ね上がっていた。
「よかったね!これなら決勝トーナメントに出られるよ!」
『ああ!ありがとう遊星、ブルーノ、龍亞!』
「WRGPはお互いに頑張ろう!」
遊星と太郎は固く握手を交わす…
キィィン─!
「っ!?」
『遊星!?右腕が…?』
「赤き竜の痣が…!」
遊星の右腕…ドラゴンヘッドの痣が輝きを放つ…!
「(この感じは…!遊海さん─!!)」
遊星は感じとった…強い力の波動…遊海の力が開放される感覚を…!
「(まさか…!またイリアステルが!?)」
Sideout
ここは以前にWRGPのプレミアイベントの行われた会場…そこにはたくさんの人々が集まっていた…それはこの会場で行われるエキシビションデュエルの為である。
「レディース&ジェントルマ〜ン!!それでは登場してもらおう!WRGP決勝トーナメント優勝最有力候補!神の国から来た決闘者!チー厶・ラグナロク!」
暗くされた会場にお馴染みとなったMCの声が響き渡る、そして入場してきたのは狼の意匠のライディングスーツを纏った3人組…神を持つデュエリスト、チームラグナロクの3人だった。
「ご存知の通り!チーム・ラグナロクは三極神のカードを使うあの決闘王に匹敵する最強のデュエリスト!これまでにも数々の伝説を残しているプロのライディングデュエルチームなのだぁ!」
「あれが神の力を使う決闘者か…しかし遊海に匹敵するとは…フン、笑わせるな」
「ジャック、聞こえちまうぜ?」
入場してきたラグナロクを見たジャックは彼らを鼻で笑う…それは間近で遊海を見たからこその自信だった。
「そうだぞジャック、あいつらも普通の決闘者ではないからな?」
「えっ!?遊…メタルナイト!?怪我は大丈夫なの!?」
アキは気配を消しながら現れた遊海に驚く
「無理しなければ大丈夫だよ…ラグナロクが持っている『三極神』は『三幻神』と同じ本当の神のカード…それを使いこなしている彼らは…間違いなく一流の決闘者だ」
「…貴方がそこまで言うのであれば…本当なのだろうな…しかし、このジャック・アトラス…古い神如きに…《古い神が…なんです?》な、なんでもない…!」
啖呵を切ろうとしたジャックは肩に現れたフレアの一言に発言を飲み込んだ…
「…言わんこっちゃない」
「フレア、トリシューラプリンあるよ?」
《いただきます!》
「…かわいい…」
すぐに遊海に宥められる太陽神なのだった…。
「それでは早速エキシビションデュエルを始めるぞ!大戦相手は『怒れる神の腕を持つ男』ドラガンが指名する!」
MCの声と共にスポットライトが会場を巡る…そして黒髪に金のメッシュの入った男・ドラガンが指名したのは…
『オレの対戦相手は…お前だ!!』
『デュエルヒーロー・メタルナイト!』
「はい…!?」
Side遊海
「おっとぉ〜!?対戦相手に指名されたのはネオドミノシティ最強のヒーロー!予選での蹂躙劇が記憶に新しいメタルナイトだぁ!神対英雄の戦いが始まるぞぉ〜!!」
「(何を…考えている…!?)」
スポットライトに照らされた仮面の下で遊海は驚きを隠せずにいた、本来であればドラガンは因縁を持つジャックを相手に指名するはずなのだ。
『…!』
「(怒ってるな…だけど俺にじゃない、そうか…お前か…!)」
ドラガンの瞳は熱く怒りに燃えていた…その瞳はジャックを射抜かんばかりに見つめている、そして遊海は気が付いた…彼らのリーダーである銀髪の青年・ハラルドが遊海をルーンの瞳で見つめている事に…
「メタルナイト…」
アキが心配そうに遊海を覗きこむ…
「アンタ…まだ身体が治りきってねぇんだろ、なら…」
「ならば俺が代わりに前に出よう、奴の顔に見覚えがある…それに奴は俺を見ている…!」
ジャックやクロウも遊海を心配し話しかけるが…
「…大丈夫だよ、お前達…彼は何かの思いがあって俺を指名したはずだ、ならばそれに応えるだけだ…俺はこの町のヒーローなのだから…!アキ、フレアを頼む…!」
プリンを食べるフレアをアキに預け、遊海はデュエルリングへと歩みを進めた…
『来たか、お前の力をみせてもらうぞ…!鋼の騎士!』
「いいだろう、相手になろう…勝負だ!神の担い手よ!」
ドラガンがデュエルディスクを展開し、遊海もデュエルディスクを胸に押し当てる…そしてベルトが展開しデュエルの準備が整った!
「『デュエル!!』」
ドラガンLP4000
遊海LP4000
『オレのターン!ドロー!』
『「極星獣タングリスニ」を召喚!』
角の尖った白いヤギが現れる ATK1200
『オレはカードを1枚伏せターンエンド!』
ドラガンLP4000
タングリスニ 伏せ1 手札4
「俺のターン!ドロー!」
「魔法カード『星呼びの天儀台』を発動!手札のレベル6『エレキテルドラゴン』をデッキ下に戻して2ドロー!さらに相手フィールドにモンスターがいて自分フィールドにいない時、『聖刻龍─トフェニドラゴン』は特殊召喚できる!」
ウジャト眼を持つ白き龍が現れる ATK2100
《主殿、無理はなさらぬよう…アヤカからきつく言われております》
「わかってるよ…できればの話だけど…!さらに俺は『トフェニ』をリリースする事で手札の『聖刻龍─シユウドラゴン』を特殊召喚!さらにリリースされた事で『トフェニ』の効果発動!手札の通常モンスター『龍王の聖刻印』を特殊召喚!」
青いウジャト眼の龍と月光石が現れる ATK2200 DEF0
「そして魔法カード『トレードイン』を発動!手札のレベル8『神龍の聖刻印』を捨て2ドロー!…魔法カード『招集の聖刻印』を発動!2枚目の『シユウドラゴン』を手札に加える!そして『シユウ』をリリースして2体目の『シユウ』を特殊召喚!さらに自身の効果でデッキの『ギャラクシーサーペント』を特殊召喚!」
2体目の青い龍と煌めく龍が現れる ATK2200 DEF0
「俺はレベル6の『シユウドラゴン』にレベル2の『ギャラクシーサーペント』をチューニング!」
6+2=8
「星海を切り裂く一筋の閃光よ!魂を震わし世界に響け!!シンクロ召喚!『閃光竜スターダスト』!」
眩い光と共に遊海の守護竜である光のスターダストが降臨する ATK2500
『フン…!これがシグナーの竜か』
「そして俺は魔法カード『銀龍の轟咆』を発動!墓地の『ギャラクシーサーペント』を特殊召喚!」
再び煌めく竜が現れる DEF1000
「俺は再びレベル6の『龍王印』にレベル2の『ギャラクシーサーペント』をチューニング!」
『連続シンクロ…!』
6+2=8
「漆黒の闇を裂き、天地を焼き尽くす孤高の絶対なる王者よ!万物を睥睨しその猛威を振るえ!シンクロ召喚!現われろ!『炎魔竜 レッド・デーモン』!!」
紅蓮の炎と共に悪魔竜が現れる ATK3000
『「レッドデーモンズドラゴン」…!?』
「おおっとぉ!?メタルナイトの操る2大ドラゴンが出揃った!ゴースト事件でも数多のゴーストを倒したメタルナイトのエース達だぁ!」
「バトル!『炎魔竜』で『タングリスニ』を攻撃!
炎魔竜の拳がヤギを粉砕する!
『ぐっ…!(重い一撃だ…!ルーンの瞳で無くともわかる…!奴は只者じゃない…!)』
ドラガンLP4000→2800
『破壊された「タングリスニ」の効果発動!自分が破壊された時、「極星獣トークン」を2体特殊召喚する!さらに手札の「極星獣タングニョースト」は自分モンスターが破壊され墓地に送られた時、特殊召喚できる!』
白いヤギのトークンと目元の赤い黒毛のヤギが現れる DEF0×2 DEF1100
「バトル続行!『閃光竜』で『タングニョースト』を攻撃!
閃光のブレスが黒ヤギを粉砕する!
「メイン2、魔法カード『超再生能力』を発動!…ターンエンド!そして『超再生能力』の効果発動!このターンに俺がリリース、または手札から捨てたドラゴン族モンスターの数だけドローできる!3ドロー!」
遊海LP4000
閃光竜 炎魔竜 手札3
『流石はこの街最強のヒーローだな、三年前からまったく強さが変わらねぇ…いや、感じる闘気は昔以上だ…!』
「俺はこの町を守る者だ…そう簡単には負けられないんだよ」
『そうか…なら見るがいい!三極神の力を!』
『オレのターン!ドロー!』
『オレは「極星獣グルファクシ」を召喚!』
金色の鬣を持つ黒馬が現れる ATK1600
「来るか…!」
遊海は身構える
『オレはレベル3の「極星獣トークン」2体にレベル4の「グルファクシ」をチューニング!』
3+3+4=10
『星界の扉が開くとき!いにしえの戦神がその魔鎚を振り上げん!大地を揺るがし轟く雷鳴と共に現れよ!シンクロ召喚!光臨せよ「極神皇トール」!』
会場に雷鳴が轟く…それと共に暗雲の中から巨大な槌を持つ神が現れる、それこそがこの世界において『三幻神』と同じく「神属性・幻神獣族」を持つ紛れもない『神』…北欧の雷神・トールだった ATK3500
キィィン─!
キィィン─!
『こ、これは何事でしゅか〜!?』
「っ…!!(やはり力の共鳴が…!)」
トールと赤き竜のドラゴン…それがフィールドに揃った瞬間、2つの巨大な力は共鳴し周囲に天変地異を起こす…!
『これが赤き竜の力か…!バトルだ!「トール」で「炎魔竜」を攻撃!サンダー・パイル!』
左目にルーンを光らせたドラガンが攻撃を宣言する!
「させるか!『閃光竜』の効果発動!『炎魔竜』を戦闘破壊から守る!
遊海も負けじと赤き竜の痣を輝かせながらトールの攻撃を受け止める!
キィィン! ゴゴゴゴゴゴ!!
「うわああ!?」
「か、会場が!?」
極限まで高まった力の影響で会場が大きく揺れ始める!
『こ、これは!?神の力と赤き竜の力が共鳴して!?MC!デュエルは中止!中止するのです!!』
「わ、わかりました!!デュエルは中止!中止だ!!」
イェーガーの指示によりソリッドビジョンが強制的に遮断される…神と竜の激突はここで中断された…。
デュエル強制中断…
『残念だな、ここで終わりか…』
「しょうがないさ、ここは戦いには狭すぎる…本戦で決着をつけよう、チームラグナロク」
遊海とドラガンはソリッドビジョンの消えたリングで言葉を交わす…
『そうかい…またな、ヒーロー』
ドラガンはそう言って仲間のもとに戻っていった…。
「メタルナイト!大丈夫か!?」
リングを降りた遊海のもとにジャック達が駆け寄ってくる
「ああ、大丈、夫…」バチバチッ! フラッ…
「おっと!…絶対大丈夫じゃないだろアンタ…病み上がりなのに無理しやがって…!てか重い!!」
バランスを崩し倒れかけた遊海をクロウが受け止める
「すま、ない…少し…休めば…コフッ!」
「…とりあえず翠さんに連絡するわ…迎えにきてもらわないと…」
「アキ…それは、カンベン、して…」
「ダメです、翠さんから無理して倒れたら連絡するように言われてるので!」
「…マジか…ガクッ」
「ちょ…!?遊海!しっかりし…どわぁ!?」
この後、遊海は翠に引き取られ滅茶苦茶に怒られ、泣かれたそうな…
『おつかれさんドラガン、中々いいデュエルだったぜ?あれがこの町のヒーローか…プロでも戦えるんじゃないか?』
逆立った赤髪の青年・ブレイブがドラガンを労う
『ああ、奴は強かった…だが…』
『力を隠している…それは間違いないだろう』
『フッ…考えはお見通しってか?ハラルド、オレにジャックじゃなくてメタルナイトと戦わせた意味はあったか?』
ドラガンが銀髪の青年・ハラルドに問いかける
『ああ…彼の強さの一端、それがわかっただけでもよしとしよう…行こう、2人とも』
ハラルドは2人を連れて会場をあとにした…
翌日…
パン!パンパン!
晴天の下、ついにWRGP本戦の開会式が行われようとしていた…。
「ジャック、遊海さんは…」
「フン、病み上がりで力を使ったせいでグロッキーだそうだ…今日1日は翠が安静(物理)にさせるらしい」
「そうか…やっぱり昨日の反応は…」
遊星はジャック達から遊海とドラガンの戦いの詳細を聞いていた。
「落ち込んでる暇はないぜ、遊星…始まるぞ」
「ああ…!」
遊星達は正面に顔を向ける、そこにはイェーガーが神妙な面持ちで立っていた…これから本戦の組み合わせ発表が始まるのである。
『それでWRGP本戦、その組み合わせを発表します!まずは…』
………
「チーム・ニューワールドはAブロックか…当たるのは決勝だな…」
「対してチーム・ラグナロクはBブロックか…あとは組み合わせ次第だな…」
トーナメントは8チームを2つに分け、2ブロックで行われる…そしてその組み合わせは…
『続いてBブロック…第一試合はチーム5D's対チーム・太陽!』
「『なんだって!?』」
遊星と太郎は顔を見合わせる…遊星達の次の相手はチーム・太陽…遊星達は思わぬ苦戦を強いられる事となる…!
〜白波家にて〜
「あの…翠…これはどういう…」
気絶から目覚めた遊海は自室のベッドに寝かされていた…それだけではなくウィンダの魔術により三肢を拘束されている
「どうもこうもありません!今日1日は大人しく寝ててください!」
ぷりぷりと怒った顔で翠が遊海に宣告する…
「いや、でも開会式が…」
「ジャック君に今日は休ませると伝えたので心配しないでください!今日は身体を回復させる事に専念してもらいます!その為の料理も作ってありますから!」
「料理?」
翠はそう言って台所に向かう…そして…
「遊海さん、これを食べて元気になりましょうね〜」
「んな!?そ、それは─!?」ガタガタガタ
その料理を見た瞬間、遊海は冷や汗と震えが止まらなくなった…それは唯一、遊海が死を覚悟した料理…黄金の王ですら素足で逃げ出す最強・最悪の獣…その名は…
「『泰山』の麻婆豆腐だとぉぉぉ─!?」
「はい!わざわざ店長さんに習ってきました!さらに私の特典の効果で味と栄養もアップです♡」
翠の手には白い丼に浮かぶ紅蓮の溶岩が抱えられていた…その髪色は少し白が混じったように見える…
「み、翠!待て!そんなの食べたら…!」
「これは遊海さんへのお仕置きも兼ねてますから…全部完食してくださいね?」
翠はゆっくりとレンゲでアカイアクマを掬い取り…
「はい、アーン!」
「い、イヤだァァァ──モガっ!?」
《アヤカ!ただいま修理を終えて帰還しま…マスター!?》
「(死〜ん…)」
修理を終え、久々に帰還したアヤカが見たのは白目を剥きながらも安らかに眠る遊海の姿だった…遊海の肉体は五体満足状態に戻っていたという…。
『…翠をあまり悲しませるでないぞ、遊海』
「…はい、魂に刻みました神様…次からは気をつけます…」