転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!
長らくお待たせして申し訳ありません!完全にスランプになっていました!
しかし私はエタりません!必ず完結させてみせます!

それでは最新話をどうぞ!!


VSチーム・ラグナロク〜宿命と運命〜

『レディース&ジェントルマン!!WRGP決勝トーナメントもいよいよ大詰め!既にAブロックではチーム・ニューワールドが決勝進出を決めている!果たしてこのデュエルに勝って決勝に進み、チーム・ニューワールドに挑むのはチーム5D'sか!それともチーム・ラグナロクなのかぁ?さぁ…どっちだぁ!?』

 

「「「わあぁぁぁ!!!」」」

 

MCの実況がスタジアムに響き渡る…今日はチーム・5D's対チーム・ラグナロクによる事実上の決勝戦が行われる日である。

…そんな中、スタジアムのVIP席で祈るように手を組み怯える男が1人、スタジアムを見下ろしていた…。

 

 

『ヒィィ…!ついにこの日が来てしまいました…!まさか時を経て再びジャックがドラガンと戦う事になろうとは…何たる運命の皮肉でしょうか…!』

怯える男…イェーガーは身体を震えさせながらスタジアムで睨みあうラグナロクと5D's…ドラガンとジャックを見つめる、イェーガーはレクス・ゴドウィンの指示のもとドラガンに八百長デュエルをさせていた…それがジャックにバレてしまったのだ。

 

 

『もしジャックが負ける事になれば腹いせに何をされるやら…!必ず彼に勝つのです!ジャック・アトラス!かつてキングと呼ばれし男よ…!!』

イェーガーはジャックを見つめる…そこへ

 

「フン…ずいぶんと奴に肩入れしているようだな?イェーガー」

 

『えっ…あ、貴方様はぁ!?』

 

「事情はメタルナイトとドラガン本人から聞いている、このデュエルが終わり次第事情を聞かせてもらうぞ?」

 

『あわ、あわわわわ…!?』

 

 

 

 

 

「ジャック、気合いは充分か?」

 

「うむ、俺は再びドラガンを倒し…俺こそが真の勝者である事を奴に思い知らせてやる!」

 

「そうか…なら存分に戦ってこい!」

5D'sのピットスペースで遊海はジャックの背中を押す

 

「ジャック、彼らの操る『三極神』はいずれも強力な効果を持っているらしい…気をつけてくれ…!」

 

「案ずるな遊星…俺は負けん!我が魂に懸けて!!」

遊星の言葉を背にジャックはスタート地点へと向かった。

 

 

 

 

『ついにこの時が来たな…ドラガン』

 

『ああ、ブレイブ、ハラルド…お前達には感謝してる…俺はハラルドに命を救われ…ブレイブにデュエルの熱い闘志を取り戻して貰った…そして…』

ドラガンはジャックに話しかけている遊海へと目を向ける

 

『決闘王とのデュエルで…俺の瞳の曇りは晴れた、今の俺が望むのは…ジャック・アトラスを越える事だ!』

 

『ああ、伝わってくるぜ…お前の闘志…思う存分戦ってこいよドラガン!』

 

『それが我らの…チームラグナロクの為になる、君の勝利を私は信じている!』

ドラガンもブレイブとハラルドに背中を押されスタート地点へと向かう!

 

 

 

 

『待たせたな…今度こそ貴様を越えるぞ…ジャック・アトラス!!』

 

「かかってくるがいい!貴様などに負ける俺ではない!!」

 

『「(このデュエルに勝って…俺はあの時に失くした(傷ついた)プライド(誇り)を取り戻す!!)」』

奇しくも2人は同じ事を考えていた、かたや父の為にプライドを捨てたドラガン、かたや陰謀によりプライドを傷付けられたジャック…2人の誇りを懸けたデュエルが今、始まる!

 

 

「『ライティングデュエル!アクセラレーション!!』」

 

 

 

 

 

デュエルダイジェスト ジャック対ドラガン

 

 

 

先攻を取ったのはジャックだった、そしてお互いに手札を確認し…2人はそれぞれに驚きの声をあげる…!

 

「(なっ…!?この手札は─!?)」

 

『(あの時と全く一緒の手札だと─!?)』

それは奇跡か偶然か?はたまた神の悪戯か…2人の手札は因縁の戦いの時と同じ手札だったのだ。

 

 

「単なる偶然か?…それとも運命はあの時の再現をさせようというのか…?だが、面白い…!奴の伏せカードを破り、あの時のデュエルに本当の意味で勝利する!!」

ジャックは笑みを浮かべながらカードをドローする…そのカードもまた同じカードだった。ジャックは「トップランナー」とカードを2枚伏せターンを終える…そしてドラガンは…

 

『「トップランナー」に伏せカード2枚だと…?奴の手札にもあの時のカードが…!いいだろう、受けて立つぞジャック・アトラス!!』

ドラガンはジャックの思いを感じあの時と同じ手である「極星獣ガルム」を召喚しカードを1枚伏せターンを終えた…ここに再演の準備は整った…!

 

 

「俺のターン!『パワーブレイカー』を召喚!そしてレベル4の『パワーブレイカー』にレベル4の『トップランナー』をチューニング!!王者の鼓動!今ここに列をなす!天地鳴動の力を見るがいい!シンクロ召喚!現われろ!我が魂『レッド・デーモンズ・ドラゴン』!!」

ジャックの魂である悪魔竜が降臨する…そして…!

 

「バトルだ!『レッドデーモン』で『ガルム』を攻撃!アブソリュート・パワー・フォース!!」

悪魔竜の掌底がガルムに迫る…あの時はここで決着が着いたが…ここには2人の決闘を邪魔するモノはない…!

 

『この時を待っていた…!リバース罠「極星宝ブリジンガーメン」発動!』

ドラガンが伏せられていた因縁のカードを発動する!

 

 

「来たか…!見せてもらうぞ!貴様のプライドを賭けたカードの効果を!!」

 

『いいだろう…!「ブリジンガーメン」の効果発動!「ガルム」の攻撃力を「レッドデーモン」の元々の攻撃力と同じにする!さらに!このカードの対象になったモンスターが相手を戦闘破壊した時!相手プレイヤーに破壊されたモンスターの攻撃力分のダメージを与える!喰らえ!ジャック!!』

ガルムの姿が炎のレッドデーモンと化してジャックに襲いかかる!

 

「それが貴様の切り札か!だが甘い!!カウンター罠『反応召喚』を発動!相手フィールドのモンスターの攻撃力が変化した事で効果発動!墓地の『トップランナー』を特殊召喚!さらに『トップランナー』の効果発動!!このカードがフィールドに存在する時!自分のシンクロモンスターの攻撃力は600アップする!返り討ちにしろ!アブソリュート・パワー・フォース!!」

 

『なんだと!?』

襲いかかったガルムは力を増したレッドデーモンに殴り飛ばされ破壊される!!

 

「これであの時の勝負は着いた!わかったか?貴様には俺を倒す事はできん!!」

 

『フッ…!「ガルム」が破壊されるのは想定の内だ!今のトラップもただの始まりにすぎない!!自分のモンスターが破壊された事で手札の「極星獣タングニョースト」を守備表示で特殊召喚する!』

ジャックの言葉にドラガンは余裕を見せさらなるモンスターを召喚する、ジャックは「レッドデーモン」による巻き添えを防ぐ為にトップランナーで攻撃を行ないターンを終える…そしてドラガンのターン、遂に神が現れる…!

 

 

『いくぞ…!!俺はレベル3の「タングリスニ」とレベル3の「タングニョースト」にレベル4の「極星獣グルファクシ」をチューニング!』

ドラガンの左目…ルーンの瞳が光輝く!!

 

 

『星界の扉が開くとき!いにしえの戦神がその魔鎚を振り上げん!大地を揺るがし轟く雷鳴と共に現れよ!シンクロ召喚!光臨せよ「極神皇トール」!』

雷鳴と共に北欧神話における最強の戦神が降臨する!

 

「現れたな三極神の一柱…!だが、強化された『レッドデーモンズドラゴン』の攻撃力は3600!『トール』で我が魂を倒す事はできん!!」

 

『ハッ!甘いぞジャック!「極神皇トール」の効果発動!1ターンに一度相手モンスター1体の効果を無効する、さらにそのモンスターの効果を使用できる!俺は「トップランナー」の効果を無効にする!エフェクト・アブソーバー!』

 

「なにぃ!?」

トールがトップランナーの力を奪う…それによりトールの攻撃力は4100までアップし、レッドデーモンは元の3000まで攻撃力が戻ってしまう…!

 

『バトルだ!「トール」で「レッドデーモンズドラゴン」を攻撃!サンダーパイル!!』

 

「っ!!うおぉぉぉ!?(この衝撃は─!?)」

 

雷神の鉄槌がレッドデーモンを粉砕、さらに赤き竜と三極神の力が共鳴しジャックに身体を引き裂くような衝撃が襲いかかる!

 

『どうだジャック!これが三極神の力だ!!』

 

 

 

「っ…!あれが三極神の力…!ジャック…!!」

遊星は神と戦うジャックを見守るしかない…

 

「心配するな遊星、相手は神…だが、ジャックにもそれにも負けない力がある…!」

 

 

「(今の衝撃…以前に遊海と戦った時以上だ…だが、俺は負けはしない!俺には負けられぬ理由がある─!!)

ジャックは襲いかかった痛みを堪えながら考えを巡らせる、ライフは大きく削られたがその瞳に諦めの色はない!

 

 

ジャックは態勢を立て直す為に「バリアリゾネーター」を召喚しターンを終える、そしてドラガンへとターンが巡る…!

 

 

 

『ジャック!神の前にはいかなる守りも通じないぞ!!再び「トール」の効果を発動!「トップランナー」の効果を無効にしその効果を発動する!攻撃力は4100だ!』

再びトールがトップランナーの力を奪う、そしてドラガンは追撃の1手を発動する…!

 

『更にリバース罠「ミョルニルの魔鎚」!これにより神はモンスターに対して2回攻撃できる!そして相手モンスターを破壊した時、1000のダメージを与える!!バトルだ!「トール」で「バリアリゾネーター」を攻撃!』

 

再びトールの鉄槌が振り上げられバリアリゾネーターが粉砕される、さらにリアルダメージを伴った衝撃がジャックに襲いかかる…!

 

「ぐおっ…!!」

 

『更に「トップランナー」を追撃だ!サンダーパイル!!』

 

「ぐっ…!うおぉぉ…!!?」ギャギャギャ!!

続いて放たれた魔鎚がトップランナーを破壊し凄まじい衝撃がジャックに直撃、Dホイールのバランスが大きく崩れる…!

 

「俺を侮るな…!このジャック・アトラス…この程度の衝撃でクラッシュする男ではない!!」

しかしジャックも歴戦の疾走決闘者…間一髪機体を立て直してクラッシュを回避する!

 

 

『フッ…!流石だなジャック!それでこそ俺が乗り超えるべき相手だ…クラッシュなどで逃しはしないぞ!!お前は…この俺がデュエルで倒す!!』

 

「その言葉…そっくりそのままお前に返してやる!ジャック・アトラスの力を思い知るがいい!!」

ドラガンの言葉にジャックは魂を燃え上がらせ反撃に転じる!

 

「リバース罠『チューナーズ・リフレクト』発動!このターンに2体以上のチューナーが破壊された時!そのモンスターを特殊召喚する!さらに!この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力の合計分1400のダメージをお前に与える!!」

 

『なんだと!?』

墓地からバリアリゾネーターとトップランナーが復活しドラガンにダメージを与える!

 

『チィ…!やるじゃないか、俺はカードを伏せてターンエンドだ!だが、お前のライフは残り900!神の前には風前の灯火だ!!』

 

 

「俺のターン!『スピードワールド2』の効果発動!手札のスピードスペル1枚につき800ダメージを与える!!」

 

『なっ…!?神を倒す事を諦めて効果ダメージに戦略を変えて来たか!?』 

 

「そんなはずなかろう!これは下準備にすぎぬ!俺はいかなる時も絶対的な力で相手を叩き潰す!!それがジャック・アトラスのデュエルだ!!」

ドラガンは突然の効果ダメージに動揺する…、しかしそれは大きな間違いだった、ジャックは大きな成長を遂げたが…その信念は変わらない!

 

「リバース罠『ロストスター・ディセント』を発動!レベルを1つ下げる事で墓地から甦れ!我が魂!!『レッドデーモンズドラゴン』!!」

墓地からジャックの魂であるレッドデーモンズドラゴンが守護表示で現れる。 

 

 

『フン…!神の前ではそんなものは「盾」にすらならないぞ!!』

 

「誰が盾にすると言った!!我が魂は…全てを貫く『矛』となる!!」

その言葉と共にジャックの身体を赤いオーラが包み込む!

 

「刮目して見るがいい!この溢れ出す闘志を!!これが俺の手に入れた新境地…バーニングソウル!!」

ジャックの腕のドラゴン・ウィングが輝きを増し…その力を開放する!!

 

「俺はレベル7の『レッドデーモンズドラゴン』にレベル4の『トップランナー』とレベル1の『バリアリゾネーター』をダブルチューニング!!」

 

『なにっ!?』

 

『ダブルチューニング!?』

 

『レベル12のシンクロモンスターだと!?』

ジャックの突然の行動にドラガン達は驚愕する!

 

7+4+1=12

 

王者と悪魔!今ここに交わる!!荒ぶる魂よ…天地創造の叫びをあげよ!!シンクロ召喚!!いでよ!スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン』!!」

赤き竜と最強の地縛神、その相反する力を宿した紅蓮の灼熱龍が降臨する!!

 

 

「攻撃力3500…レベル12…!これが…!」

 

「ジャックの新しい切り札…!」

スカーレッドノヴァを目にした龍亞兄妹が驚きの声を漏らす

 

「遊星…これがジャックの手に入れた力か」

 

「はい…!新しい力を見せてやれ!ジャック!!」

遊星はジャックへと声援を飛ばす…ジャックが悩んだ末に手に入れた「究極の力」の勝利を信じて─!

 

 

『感じるぞ…あの龍は神に匹敵する力を持っている…!』

 

『ああ…だがドラガンが負けるはずないぜ!頑張れ!ドラガン!!』

ブレイブとハラルドもドラガンに声援を送る…!

 

 

 

 

 

「『スカーレッドノヴァドラゴン』の効果発動!このカードの攻撃力は墓地のチューナー1体につき1000ポイントアップする!攻撃力は4500だ!」

 

『「トール」の攻撃力を超えただと!?』

 

「ゆくぞ!!『スカーレッドノヴァドラゴン』で「トール」を攻撃!バーニングソウル!!」

紅蓮の竜王の突進がトールに迫る、しかし…!

 

 

『攻撃力を上げたところで…神の前には無力だ!リバース罠「神の呪縛レージング」発動!その効果により「スカーレッドノヴァドラゴン」の攻撃力を2000ポイントダウンする!!さらに、この効果を受けたモンスターはお前の魔法・罠の効果を受ける事ができなくなる!』

 

「なんだと!?」

北欧神話で巨狼・フェンリルを繋ぎ止めていた鎖がスカーレッドノヴァを締め上げる!

 

『さらにダブルリバース発動!「神の威光」!フィールドの神は2回目の自分スタンバイフェイズまで相手の罠カードの効果を受けない!!』

 

 

 

「まずい!!攻撃を仕掛けた『スカーレッドノヴァドラゴン』の攻撃力は2500…!」

 

「このままじゃ返り討ちになって…ジャックの負けだ!!」

絶体絶命の状況…しかしジャックは諦めてはいない!

 

「ここで負ける訳にはいかんのだ…!共に戦う仲間達の為に…俺は負けん!!」

 

キィィン─!!

 

「これは…!赤き竜の痣が!」

ジャックの魂に呼応しシグナー達の痣が輝きを放つ!

 

「永続罠『バーニング・リボーン』を発動!『スカーレッドノヴァドラゴン』をリリースし…墓地から「レッドデーモンズドラゴン」を特殊召喚しこのカードを装備する!!」

 

『なにっ!?』

鎖の戒めを引きちぎったスカーレッドノヴァが炎に包まれる…そして三度ジャックの魂たるレッドデーモンが咆哮を轟かせる!!

 

 

 

「えっ!?『スカーレッドノヴァ』は魔法や罠の効果を受けられないんじゃ…?」

 

「龍亞、ジャックは今、『スカーレッドノヴァ』に対して罠の効果を発動した訳じゃないんだ」

 

「えっ?どういう事??」

龍亞の疑問に遊星が答える…

 

「『バーニングリボーン』の発動条件は『自分フィールドのシンクロモンスターをリリースする事』これは『モンスターに対する効果』ではなく、『カード効果を発動する為のコスト』という事になる…ジャックは『レージング』の効果の穴を突いたんだ!」

 

「つまり、リリースエスケープだね…!」

 

「??…?」

遊星の言葉をブルーノが補足するが…龍亞はいまいち理解できないのか首を傾げている…

 

「まだ龍亞には難しかったな…、簡単に言えば…ジャックはピンチをチャンスに変えたんだ…!さぁ、ジャック!お前の熱い魂を見せてやれ!」

 

《マスター、ざっくりしすぎです…》

 

 

 

 

 

『リリースエスケープとはな…だが「レッドデーモン」では「トール」は倒せまい!!』

 

「フッ…!それはどうかな!!『バーニングリボーン』の第2の効果を発動!!『レッドデーモンズドラゴン』と手札のチューナーモンスター『トラップイーター』と共にこのカードを墓地に送る事で…このカードを発動する為にリリースしたシンクロモンスターを特殊召喚する!!蘇れ!『スカーレッドノヴァドラゴン』!!」

 

『なんだと─!?』

紅蓮の炎と共に再びスカーレッドノヴァドラゴンが現れる…しかし、それだけではない!

 

「新たなチューナーが墓地に送られた事で『スカーレッドノヴァドラゴン』の攻撃力は1500ポイントアップする!よって…!」

 

『攻撃力…5000だと!?』

 

「バトルだ!『トール』を攻撃!バーニングソウル!!」

《グオォォン!!》

炎を纏ったスカーレッドノヴァがトールを貫き、ドラガンのライフを削り切った!

 

『っ…!うわぁぁぁ!!』

 

ドラガンLP0

 

ジャックWIN!

 

 

「(俺は勝ったぞ…遊星!!)」バッ!!

ジャックは腕を突き上げる…それは長らく封印していた勝利のポーズだった…。

 

 

 

「やった〜!ジャックが勝った!!」

 

「流石だぜジャック!!」

5D'sのピットは勝利に沸いていた…しかし

 

「………」

 

「遊海さん…?」

遊星は険しい表情でコースを見続ける遊海に気がつく

 

「遊星、まだ終わってないぞ…気を抜くな」

 

「えっ…!?」

 

ゴロゴロ…ピシャーン!!

 

「なっ…!?」

その瞬間、スタジアムに雷鳴が響き渡った…。

 

 

 

 

 

 

Sideジャック

 

 

『これがジャック・アトラス…キングのデュエルか…』

デュエルの決着が着きドラガンが俺へと話しかけてくる…奴は何か勘違いをしているようだな…。

 

「フン、『キング』だと?そんな過去の称号など関係ない!…俺に力を与えてくれたのは仲間との『絆』だ!」

 

『絆…?』

ドラガンは意外そうな表情を浮かべる

 

「そうだ、そして仲間と共に頂点を目指したいという想い!…それが俺をさらに強くする!!」

 

『絆…仲間…か、ジャック・アトラス…素直に認めよう、俺の負けだ!…これで俺の胸のつかえも取れた!』

ドラガンは晴々とした表情を浮かべるが…すぐに顔を引き締める

 

『だが…このデュエルに勝利し、イリアステルの野暮を打ち崩すのは俺達チーム・ラグナロクだ!』

 

「なにっ…!」

 

『俺のライフは尽きても…まだデュエルは続いている!「トール」の効果発動!!破壊されたターンのエンドフェイズに復活し…相手に800のダメージを与える!!』

 

「な、なんだと!?ぐおぉぉ!?」

プレイヤーが倒れようと神は死なず…再び現れたトールがジャックのライフを削ったのだった。

 

「おのれ…!これが神の最後の効果か!!」

 

 

SideOut

 

 

 

 

 

Sideドラガン

 

『ふぅ…あとは任せたぞブレイブ!』

 

『ああ!置き土産の神…頂戴するぜ!』

ピットに戻った俺はブレイブへとバトンを渡す、ブレイブはそのままコースへと入って行った…

 

 

『ドラガン…気持ちは晴れたか?』

 

『ハラルド…ああ、俺は全てを出し切った…結局負けたけどな?』

 

『フッ…そんな顔には見えないな』

負けた顔に見えない…か、なら俺は笑ってるんだろうな…

 

『強いぞ…5D'sは』

 

『ああ、知っている…しかし、我らにも神のカードがある…()が出なければ…我らの勝利は揺らぐ事はないだろう…』

そう言ってハラルドはピットに佇む「決闘王」を見据えていた…。

 

SideOut

 

 

 

 

 

 

 

 

『さぁ!チームラグナロクのセカンドホイーラーはブレイブ選手だ!変幻自在のプレイングを得意とするラグナロクのトリックスター!さぁ…どんなデュエルを魅せてくれるのかー!!』

MCの実況がスタジアムに響く…そしてデュエルが始まった!

 

 

『「デュエル!!」』

 

デュエルダイジェスト ジャック対ブレイブ

 

 

 

 

 

『よし、オレのターン!ドロー!さぁ見せてやるぜ、神の圧倒的な力を!「極神皇トール」の効果発動!「スカーレッドノヴァドラゴン」の効果を無効にする!エフェクトアブソーバー!』

 

「やはりかっ!」

トールから放たれた雷がスカーレッドノヴァの効果を封印する!

 

『そして…バトルだ!「トール」で「スカーレッドノヴァドラゴン」を攻撃!互いに砕けろ!サンダー・パイル!』

 

「おのれ…!迎え撃て!『スカーレッドノヴァドラゴン』!!」

魔鎚とスカーレッドノヴァの拳が激突…反動によりお互いに砕け散った!

 

 

『そして破壊された「トール」はエンドフェイズに復活し相手に800ダメージを与える!』

 

「しまっ…!ぐあぁぁ!!」

復活したトールの一撃を受け残り100だったジャックのライフは吹き飛んだ…。

 

ジャックLP0

 

ブレイブ WIN!

 

 

『まずはジャック・アトラスから勝利を頂戴したぜ!』

 

 

 

 

 

Side5D'sピット

 

 

「ジャック!大丈夫か!?」

 

「遊星…大丈夫だ、問題ない…」

ブレイブに撃破されジャックがピットへと帰還する、ジャック自身もDホイールも神との対決によりボロボロになっていた…。

 

「クロウ、あの衝撃は本物だ…気をつけろ…!」

 

「ああ…わかってる、油断はしねぇよ!」

ジャックはクロウにバトンを手渡す…その時

 

 

「「「クロウにぃちゃ〜ん!!頑張れ〜!!」」」

 

「おっ…あいつら…!」

観客席から子ども達の声援が響く、マーサハウスに預けられていた子ども大丈夫が手作りの旗を持って応援に駆けつけたのだ!

 

「よし…お前達の為にも必ず奴をぶっ飛ばす!!」

子ども達の声援に力を貰ったクロウはコースへと飛び出した!

 

「…頼んだぞクロウ、お前ならばきっと勝てる!」

 

SideOut

 

 

 

 

「『デュエル!!』」

 

デュエルダイジェスト クロウ対ブレイブ

 

 

 

 

「(次のスタンバイフェイズまでは『神の威光』の効果で罠の効果は使えねぇ…なら!)オレは自身の効果で『BF─暁のシロッコ』をリリース無しで召喚!さらに『BF─疾風のゲイル』は自分フィールドにBFモンスターがいる時に特殊召喚できる!さらに手札の『陽炎のカーム』の効果発動!自分フィールドのモンスターの合計レベルが8の時特殊召喚できる!」

神を前にしたクロウはBFデッキの得意技である速攻&大量展開でブレイブを攻めたてる!

 

「『ゲイル』の効果で『トール』の攻撃力・守備力を半分にする!さらにレベル4の『カーム』にレベル3の『ゲイル』をチューニング!シンクロ召喚!現れろ!『BF─アーマードウィング』!…バトルだ!『アーマードウィング』で『トール』を攻撃!そして『シロッコ』でダイレクトアタックだ!!」

 

『っ!うおぉっ!?』

「鉄砲玉」の異名を持つクロウは神を倒しブレイブのライフを大きく削る!

 

 

「神は不滅なんだろうが…それを操る人間のライフには限りがあるんだぜ!!」

 

 

『クソ〜!オレのライフが〜!?』

一気にライフを失ったブレイブは頭を抱えて悔しがる…

 

 

 

Side5D'sピット

 

「上手いぞクロウ!その方法なら2体目の神を出される前に奴を倒せる!」

遊海に治療を受けながらジャックが声をあげる

 

「確かに今の作戦は最善手だ、神が倒せないならば使い手を倒せばいい…遊戯も使った戦法だ」

 

「えっ…?遊戯さんも使った…?」

遊海の言葉に遊星が反応する

 

「ああ、バトルシティで遊戯はカード窃盗団・グールズに奪われた『オシリスの天空竜』と戦う事になった…知っての通り『オシリス』は手札の枚数×1000の攻撃力になる効果を持っている…高い攻撃力に敵わないと見た遊戯は…プレイヤーを倒す事を選んだんだ」

それは約三十年前の事、マリクに奪われた『オシリス』を取り返す為に遊戯とアテムはマリクの操る『人形』とデュエルする事になった…そのデュエルの中でマリクは『オシリス』『リバイバルスライム』『生還の宝札』『ディフェンド・スライム』『無限の手札』の5枚によるコンボ【神の領域─ゴッド・ファイブ】により遊戯を追いつめた。

その時、遊戯は海馬からのアドバイスにより勝利の方程式を見つけ出した…それが『オシリス』の召雷弾、『生還の宝札』、『リバイバルスライム』の効果を逆手に取ったデッキキル…それにより遊戯は『神』に勝利したのだ。

 

 

「状況はあの時と似てるが…仮にも相手は世界最高峰のデュエリストだ…なにも対策をしていない訳がないさ」

 

「それは…まさか…!」

 

『な〜んてな!!』

 

その時、スタジアムにブレイブの戯けた声が響いた…。

 

 

SideOut

 

 

 

 

 

 

 

『な〜んてな!そうくる事はお見通しだぜ!』

 

「なにっ!?」

ブレイブを追いつめた…かに見えたクロウ、しかしその戦略は神の手のひらの上だった。

 

『リバース罠「フリッグのリンゴ」発動!俺のフィールドにモンスターがいない時、このターンに受けたダメージの数値分ライフを回復!さらに回復した数値の攻撃力を持つ「邪精トークン」を特殊召喚だ!』

ブレイブが発動したのは北欧神の不老不死を保つ黄金のリンゴ…それによりライフは振り出しに戻ってしまう。

 

 

「ちっ、やっぱ一筋縄ではいかねぇか!!カードを伏せてターンエンドだ!」

 

『そして…エンドフェイズに神は蘇る!「トール」を特殊召喚!そして800ダメージだ!』

 

「うおっっ!?(これが…神の力か…!!)」

トールが復活しダメージと衝撃がクロウを襲う!

 

 

『そして次はオレの番だ!「トール」の効果発動!「アーマードウィング」の効果を無効にし、戦闘破壊されない効果を頂戴するぜ!』

トールがアーマードウィングの力を封印する!

 

『バトルだ!「邪精トークン」で「シロッコ」を、「トール」で「アーマードウィング」を攻撃だ!』

ブレイブの猛攻でクロウの場は一掃される…しかし、クロウもただでは終わらない!

 

「この時を待ってたんだ!!BFモンスターが2体破壊された時!手札の『BF─追い風のアリゼ』は特殊召喚できる!さらに!リバース罠『ブラック・リターン』を発動!BFモンスターが特殊召喚された時…相手モンスターを手札に戻し…その攻撃力分ライフを回復する!!」

 

『なんだと!?』

クロウが発動したのはシンクロモンスターに対するメタカード、シンクロモンスターであるトールは手札ではなくエクストラデッキへと戻る…クロウは神を封じライフを回復しようとしたが…

 

『なーんてな!!リバース罠「極星宝レーヴァテイン」を発動!このターンにモンスターを戦闘破壊したモンスターを破壊する!オレは「トール」を破壊!!』

 

「何ィッ!?自分の手で神を破壊するだと!?」

クロウの渾身の作戦は見事に躱される…そして…

 

『神の封印とライフ回復で逆転を狙っていたようだが…トリックスターとしてはオレの方が1枚上手だったな!…そしてエンドフェイズにお前のライフを頂戴するぜ!』

 

「っ!ぐあぁぁ!?」

再びトールが復活しクロウに雷が降りそそぐ!

 

 

 

『やってくれるなブレイブ…一度ならず二度も俺の神を破壊するとは…』

 

『ああ、あんな手を思いつくのはブレイブくらいのものだ…神をも弄ぶ…まさにトリックスターだ』

ハラルドとドラガンもブレイブのプレイを見て舌を巻く…本来であれば守るべき切り札を敢えて破壊しダメージを与える、それは不死の神だからこそできる戦法である。

 

 

「(くそ…!残りライフ650…!『スピードワールド2』のセーフティラインを下回った…このままじゃ…!)」

 

「『「クロウ兄ちゃん!!負けないで〜!!」』」

 

「あいつら…!そうだ、まだライフは残ってる!!オレは負けねぇ!!」

追い詰められたクロウ…しかし子ども達の声援がクロウの闘志に火をつける!

 

 

 

『クロウ…お前の全力はここまでみたいだな、あの人には悪いが…お前達に任せられねぇな…子ども達を守る為にイリアステルと戦う事を!!』

 

「子ども達を…?そりゃどういう事だ?」

 

『話してやるよ…オレの戦う理由を…』

クロウに問われたブレイブは自身の戦う理由について話始めた…。

 

元々は一匹狼のトレジャーハンターとして世界を巡っていたブレイブ…彼はある沈没船を探索した際にある島へと辿り着いた、そこには戦争で両親を失った子ども達が暮らしていた…ブレイブは彼らを放っておく事が出来ずに世話をする事にした。

そしてブレイブは知ってしまった、戦争を利益とすり秘密結社・イリアステルの事を…そして彼はハラルドに出会い、子ども達の為に立ち上がったのだと。

 

 

『オレはどんな事があっても…イリアステルから子ども達を守るんだ!!』

 

「ブレイブ…お前の戦う理由はわかったぜ、だけどな…それはオレも同じだ!!オレは遊星達の為に…オレを応援してくれるガキ達の為に…負けるわけにはいかねぇんだ!!」

ブレイブの戦う理由を知ったクロウ…しかしクロウもまた子ども達の夢を背負う男…クロウは仲間と子ども達の為に神へと挑む!

 

「オレのターン!!」

クロウは再びモンスターを展開する…そしてついに朋友の想いを乗せた黒き翼が舞い上がる!

 

「オレはレベル5の『追い風のアリゼ』にレベル3の『疾風のゲイル』をチューニング!!黒き疾風よ!秘めたる思いをその翼に現出せよ!!シンクロ召喚!舞い上がれ!『ブラックフェザードラゴン』!!」」

クロウのパートナーである黒き竜が羽を舞い散らせながら現れる、さらに『トール』の攻撃力は『ゲイル』の効果で半分となり『ブラックフェザードラゴン』はシンクロ素材とした『追い風のアリゼ』の効果により攻撃力をアップさせる!

 

「バトルだ!『ブラックフェザードラゴン』で『トール』を攻撃!!ノーブルストリーム!」

黒き炎球が神を消し飛ばす!

 

『だが…神はエンドフェイズに復活する!800ダメージだ!』

 

「『ブラックフェザードラゴン』の効果発動!自身の攻撃力を700下げる事で効果ダメージを無効にする!!」

神の雷撃をブラックフェザードラゴンが吸収する!

 

 

「よし!これで復活した『トール』の効果を封じる事ができる!」

ピットの遊星は拳を握る…しかしトールに気を取られ遊星達は忘れていた、ブレイブもまた『神』を従えるデュエリストである事を…!

 

 

『ハッ…!たいしたトリックスターだなクロウ!だがダメだ!お前は目の前の神に気を取られすぎだ!!』

 

「なにっ…!」

 

そしてブレイブのターン…ブレイブは「極星霊リョースアールヴ」、「極星霊テックアールヴ」を召喚…そして場にはトールに隠れ、場に残り続けていた「邪精トークン」…神の降臨する用意が整った…!

 

『オレはレベル4の「リョースアールヴ」とレベル1の「邪精トークン」にレベル5の「テックアールヴ」をチューニング!!』

空が再び暗雲に包まれ、紫色のルーンが浮かび上がる!

 

『星界から生まれし気まぐれなる神よ…絶対なる力を示し世界を笑え!シンクロ召喚!!光臨せよ!「極神皇ロキ」!!』

現れたのは細身で捻れたエナンを被りし「北欧神話のトリックスター」…三極神の一柱「極神皇ロキ」!

 

 

『フハハッ…!ようやくだ!頂戴した神じゃなく、オレの神を呼ぶ事ができた!これで不死の神が2体…!バトルだ!「ロキ」で「ブラックフェザードラゴン」を攻撃!!』

 

「ついに出てきたな2体目の神!たけど残念だったな…お前の事は最初から忘れてねぇんだよ!!リバース罠『ブラック・ソニック』発動!!このカードは自分の場にBFモンスターがいる時、相手が攻撃してきた時に発動できるカード!その効果でお前の場の攻撃表示のモンスター全てを()()する!!これがオレの全力だっ!!」

クロウはブレイブの考えを予想していた…逆転の為の切り札が発動する!

 

 

「そうか!不死身の神は墓地にいてこそ効果が発動する!」

 

「除外なら…神は復活できないわ!」

ブルーノとアキが喜びの声をあげる

 

「追い詰められながらこんな戦術を…!すごいぞクロウ!」

遊星もクロウを賞賛する…しかし、ブレイブはさらに上手だった…。

 

 

 

『残念だったな、「ロキ」が召喚された今…何人も神に触れる事はできない!!「ロキ」の効果発動!』

 

「なに!?このタイミングで!?」

 

『「ロキ」が相手に攻撃する時、相手の魔法・罠の発動を無効にし破壊する!』

 

「なんだと!?」

神の魔力が「ブラックソニック」を破壊する…

 

『さぁ…葬ってやるよ!「ブラックフェザードラゴン」を!ロキの攻撃!ヴァニティ・バレット!』

ロキの指先から漆黒の魔力弾・ガンドが放たれブラックフェザードラゴンを粉砕する!

 

『神の攻撃はまだ残ってる!「トール」で「極北のブリザード」を攻撃!サンダーパイル!』

クロウの場に残っていた「ブリザード」が破壊される…これで残りライフは50…場にも手札にもカードは無い、まさに絶体絶命に追い込まれてしまう…!

 

 

 

『どうだ?クロウ、どんなにお前が手を尽くそうとも2体の神の前では無意味だ!そしてお前には手札は無く場もガラ空き…もう何もできないだろ?認めろよクロウ、自分の無力さを!』

 

「くっ…!」

クロウはブレイブの言葉に押し黙る…ライフも体力も限界に近い…しかし、クロウには負けられない理由がある…!

 

 

「オレのターン!ドロー!さらに『スピードワールド2』の効果発動!1ドロー!!」

クロウは最後の望みを託しカードを引く…

 

「カードを2枚伏せ…ターンエンド!」

 

『どうしたクロウ?繰り出すパンチが無いならサレンダーするのが身の為だぜ?』

クロウはカードを伏せターンを終えた…しかし、その瞳に諦めの色はない。

 

「オレは負けられねぇ…ライフがある限りオレは諦めねぇ!!」

 

『へぇ…何か手があるらしいな…なら見せてみろ!!』

クロウを前に余裕を見せるブレイブ…だがその時…!

 

 

 

 

 

「「「クロウ兄ちゃん頑張れぇぇぇ!!!」」」

 

 

 

 

『なにっ…?』

 

「馬鹿ヤロォ!!お前達何やってるんだ!!?」

たくさんの歓声や応援が飛び交うスタジアム…そこに手製の横断幕を掲げた子ども達の声が響く、しかもクロウに応援が届くように組体操のような無茶な態勢で塔を作りながら─!

 

 

「クロウ兄ちゃん!頑張れ!」

 

「クロウ兄っ…うわああああ!?」グラグラ!

 

「っ!!危ねぇ!!!」

無茶な態勢で応援していた子ども達の塔がバランスを崩し2人の子どもが観客席からコースへ落下する!

 

 

「馬鹿野郎!何やってるんだ!!」ガシッ!

 

「応援するのはいいが…怪我をしたらクロウが悲しむぞ!!」ガシッ!

 

「あっ…牛尾のお兄さん!メタルナイト!!」

落下の瞬間、偶々近くに居合わせた牛尾、そして事態を察知した遊海が子ども達を掴み取る!

 

「すまねぇメタルナイト!助かった!」

 

「クロウ!最後まで諦めるな!お前には俺達、そして子ども達が付いてる!最後まで諦めるな!!」

遊海はクロウに激を飛ばす!

 

 

「それはそうとお前達…クロウを応援したい気持ちはわかるが危ない事はしちゃダメだぞ?メタルナイトと牛尾さんとの約束だ!」

 

「「「ごめんなさ〜い…」」」

 

「ふぅ…やれやれだぜ…ありがとなヒーロー」

 

 

 

 

 

 

『クロウ、あの子達はお前の為に…』

 

「ああ、オレだってあいつらの思いを背負ってるんだ…それがオレの負けられない理由だ!!」

 

『(たくさんの声援も子どもの声援には敵わないか…どうやらオレ達は似た者同士らしいな…)だが、それはオレも同じだ!わかってるよなクロウ!次のドローでオレがスピードスペルを引けば…オレの勝ちだ!』

クロウの答えを聞いたブレイブはクロウの背負うものを

知る…しかし、それはブレイブも同じ…仲間達の為にブレイブは勝負を決めにかかる!

 

 

『オレのターン!ドロー!…スピードスペルじゃねぇか…(さて…あの伏せをどうするか…?)』

ブレイブは考えを巡らせる…クロウの伏せた2枚のカード、それを破壊するか否か…

 

『(仮に「ミラーフォース」のような攻撃反応型でも「ロキ」なら回避できるが…いや?オレに「スピードワールド2」の破壊効果を使わせて遊星を有利にする為の伏せカード…つまり、ブラフだ!!)オレは「スピードワールド2」の効果を発動!スピードカウンターを取り除き伏せカードを破壊する!』

ブレイブはクロウの伏せた罠カード「ブラック・ウィング」を破壊する!

 

 

『さぁ…頂戴するぜ!お前のライフを全て!!バトルだ!「ロキ」でダイレクトアタック!!』

 

「その時を待ってたんだ!!リバース罠『ブラック・ウィング』を発動!!墓地のBFモンスターを除外する事でこのターン、相手の攻撃力2000以上のモンスターの攻撃を封印する!」

 

『同じカードを伏せてやがったか…だが!「ロキ」の効果で罠カードは破壊される!これで終わりだ!』

 

「まだだ!!墓地の『陽炎のカーム』の効果発動!!自分がダイレクトアタックを受ける時!エンドフェイズまで墓地のシンクロモンスターを特殊召喚する!蘇れ!『ブラックフェザードラゴン』!!」

再び黒き翼が舞い上がる!

 

『何ぃ!?』

クロウの思わぬ行動にさしものブレイブも驚きの声をあげる!

 

 

「そうか!手札と場にカードが無くても、墓地にはカードが残ってる!」

 

「眠れる伏兵か…やるな!クロウ!!」

クロウの起死回生の一手にブルーノとジャックも声をあげる

 

「フッ…『墓地は第2の手札、除外は第2の墓地』…か、なんだか懐かしい気持ちだな…クロウ、意地を見せろよ!」

 

 

 

 

『墓地効果の一つや二つあるとは思ってたが…「ブラックフェザードラゴン」の攻撃力じゃ神の攻撃は防ぐ事はできない!!お前のライフを頂戴するぜ!!』

 

「頂戴されるのは…お前の方だ!!罠カード『ブラック・ウィング』の墓地効果発動!!」

 

『『『な…!?墓地から…』』』

 

「「「罠の効果!?」」」

ブレイブやラグナロクのメンバー、それどころか観客も驚きの声を上げるが無理もない…この時点で墓地発動の罠は『スキルサクセサー』や方界シリーズの数枚しかないかなり珍しいカードなのだから…!

 

 

「『ブラックウィング』は墓地に2枚あってこそ真価を発揮する罠カード!この2枚を除外しお互いの場のシンクロモンスターを破壊して相手のシンクロモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える!!…お前が2枚の『ブラックウィング』を破壊してくれたおかげだぜ…!」

 

『しまった…!まさかそんな方法で神に挑んで来るとは…!?』

クロウの起死回生の一手にブレイブは動揺する

 

「正真正銘!これがオレのゼンリョクだぁぁ!!」

 

『だったらオレも全力でお前に応えてやる!リバース罠「神の束縛ドローミ」を発動!!オレの場の「ロキ」とお前の場「ブラックフェザードラゴン」を選択して効果発動!!選択したモンスターがカード効果で破壊された時!そのモンスターの攻撃力の差分のダメージを相手に与える!500ダメージだ!!』

2人は閃光に包まれる!

 

 

「何が起きている!?」

 

「簡単な話だよジャック、WRGP特別ルールが適用され…クロウのトラップもブレイブのトラップも有効、つまり…」

 

「相打ち…!」

ジャックの言葉に観客席から戻った遊海が答える、WRGP特別ルールによってライフが0になったプレイヤーもエンドフェイズまでデュエルを行える…それによりお互いのダメージが互いに有効となった、稀にみるトリックスター対決は引き分けに終わった…。

 

 

クロウ・ブレイブ LP0

 

DuelDraw…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『お前の全力…見せてもらったぜクロウ…』

 

「ああ、オレ達は結局…似た者同士だったらしいな…」 

クロウとブレイブはピットに戻りながら言葉を交わす…互いに子どもの夢を背負う者としてわかりあえたようだ…。

 

『だが…神は再び蘇る、あとは頼んだぜハラルド』

ブレイブの言葉と共に空間を引き裂いて再びロキが復活する。

 

 

「まだ勝負はついてねぇぜ?」

 

『フッ…ハラルドは強いぞ?』

 

「遊星もな?」

 

そして勝負はハラルド、そして遊星へと託された…。

 

 

 

 

 

 

 

『遊星、いよいよこの世界の未来が決する事になる…ルーンの瞳を持つ我らか、それとめ赤き竜の痣を持つ君達か…その運命が決まろうとしている…』

 

「運命なんて関係ない、オレは仲間達が繋いだ『絆のレーン』を走るだけだ、オレ達の答えはスピードの中にある─!!」

ハラルドの言葉に遊星はそう応えた…世界を救うのは果たして…

 

 

 

 

 

 

 

『「デュエル!!」』

 

デュエルダイジェスト 遊星対ハラルド

 

 

 

 

「オレのターン!ドロー!『クラスター・ペンデュラム』を召喚!!」

トールとロキ、2体の神を前にした遊星はクラスターペンデュラムの効果でトークンを召喚し守りを固める!

 

 

『私のターン、ドロー!』

 

「その瞬間!リバース罠『モンスターチェーン』!このカードにチェーンカウンターを3つ置く!そしてこのカードが場にある限りお互いに攻撃できない!」

神に対して遊星は攻撃を封印した、しかしハラルドは不敵な笑みを浮かべる!

 

『神を封じたつもりだろうが…神の前に小細工は通用しない!私はチューナーモンスター「極星天ヴァルキュリア」を召喚!』

 

「なにっ!?まさか!!」

ハラルドは最高神に仕える戦乙女を召喚、さらに勇士の魂であるエインヘリアルトークンを特殊召喚する…それにより最後の神の降臨する用意が整った…!

 

 

『私はレベル4の「エインヘリアルトークン」2体にレベル2の「極星天ヴァルキュリア」をチューニング!』

ヴァルキュリアが2体の勇士を導き天へと昇る!

 

『北辰の空にありて全知全能を司る王よ…今こそ星界の神々を束ね、その威光を示せ!シンクロ召喚!天地神命を統べよ!最高神─「極神聖帝オーディン」!!』

その瞬間、ネオドミノシティは眩い光に包まれる…そして天空より北欧神話における最高神オーディンが光臨する!

 

「これが3体目の神…!?なんて大きさなんだ!?」

現れたオーディンを見て遊星は絶句する、オーディンの大きさはロキやトール以上…街一つを覆う巨大さを誇っていたからだ…。

 

 

『遊星!君は「トール」と「ロキ」を相手に時間を稼ぐつもりだったのだろうが…「オーディン」が召喚された事で無意味となる!「オーディン」の効果発動!神々への魔法・罠の効果を無効にする!インフルエンス・オブ・ルーン!』

 

「なにっ!?」

オーディンが金色の槍・グングニールを掲げる…そこから放たれた光が「モンスターチェーン」の鎖を破壊する!

 

『バトルだ!三極神で「クラスターペンデュラム」とトークン2体を攻撃!ヴァニティ・バレット!サンダーパイル!ヘヴンズ・ジャッジメント!!』

虚無の魔法、剛力の魔鎚そして裁きの光が遊星の場を一掃する!

 

『これで君の場のモンスターは全て破壊された…遊星、君がいくら優秀なデュエリストでも神の前には無意味だ!ターンエンド!』

 

 

 

「まずいよ…!『オーディン』の効果で魔法・罠は効かなくなっちゃった…!こんな状況でどうすれば!」

 

「しかも『モンスターチェーン』の効果が完全に裏目に出ちまった!遊星はあと3ターン攻撃できねぇ…!」

ブルーノとクロウは場の状況を見て焦りを隠せない…

 

「案ずるなお前達…!遊星はまだ諦めてはいない!俺達が遊星を信じないでどうするのだ!」

 

「ジャックの言うとおりだよ!遊星はどんなピンチだってきっと乗り越えてくれるよ!」

ジャックと龍亞は遊星を信じて戦いを見守る…。

 

 

 

『遊星…君には話しておこう…私の戦う理由を、私はこの戦いの為に生きて来たのだ…!』

 

「なんだって…?」

 

そしてハラルドは語り始めた、自分の戦う理由を…。

 

 

ハラルドの家系は遥か昔から「極神聖帝オーディン」の力を継承しいつか訪れるフィンブルの冬…ラグナロクから世界を護る役目を担っていた。

その一族の末裔として継承者に選ばれたハラルドは「オーディン」に認められ真の継承者になるべく修行の旅に出た…時にはデュエルモンスターズ発祥の地であるエジプトへ、ある時は太古に精霊と邪神の戦った古の遺跡へ…ハラルドは様々な土地を旅し人々の営みを、人々の喜びを…苦悩を見た、それによりハラルドはルーンの瞳を開眼し「オーディン」の継承者となった。

 

そしてフィンブルの冬の予兆を感じたハラルドは同じく三極神の継承者であるブレイブ、ドラガンを仲間とし世界を護る為にWRGPへ臨んだのだと…。

 

 

『遊星、私は掛け替えのない仲間を得た!神からの信頼を勝ち取った!それも全て真の敵を倒す為!!私の…私達の宿命を君達に邪魔される訳にはいかない!!』

 

「ハラルド…」

ハラルドは鬼気迫る気迫で遊星に迫る…!

 

『遊星、悪い事は言わない…サレンダーしろ…!君もわかっているだろうが三極神は一体でも強力だが…三体揃えばその相乗効果でさらなる力を発揮する!その神の攻撃を受ければ君もただでは済まないぞ!これは君の為でもある!!』

ハラルドは遊星にサレンダーを促す…しかし、遊星は…

 

「確かに…神を従えるお前達は強いチームだ…だが!オレにもWRGPでやらねばならない事がある!」

 

『やらねばならない事…?』

 

「そうだ!ハラルド、お前はオレに『破滅の運命が纏わりついている』と言った!…オレはお前の言葉を認めたくなかった!だが、聞いたんだ父の声を!『あの島を近づけてはならない』と!…そしてわかったんだ…!父の意識は…魂はあの中で生きていると!」

 

『不動博士が…!?』

遊星の思わぬ言葉にハラルドは動揺する、そして悟った…自分の一言が遊星にどれだけの傷を与えたのかを…

 

「オレはこの街の破滅と共に生まれた…お前が言った通り、オレの背負った破滅の運命はまだ終わっていないのだろう…もし、オレの運命があの島を引き寄せているのなら…アレを止める事がオレの宿命だ!!」

遊星はアーククレイドルを睨みながら言葉を続ける…。

 

「ハラルド、お前達がイリアステルと戦う定めなら…それはオレも同じだ!自分の手でこの宿命に打ち勝つ為に!イリアステルの手からネオドミノシティを護る為に!オレは負けられない!!オレの命に懸けて戦う!!それがオレの覚悟だ!!」

遊星の思いに赤き竜の痣が輝きを増していく…!

 

「だからオレは諦めない!仲間達の為に!この街の為に!!自分の力が尽きるその時まで!!」

 

 

キィィン─!

 

 

「これは…!赤き竜の痣が…!」

 

「遊星…頑張って!!」

 

「遊星…お前なら全てを覆せる!存分に戦え!!」

遊星の闘志に呼応しシグナー達の痣が遊星へと集う!

 

『なにっ…!赤き竜の痣が遊星の背中に…!?』

 

 

「(星界の三極神…その攻撃を防ぐには…これしかない─!)オレのターン!ドロー!!」キィン─!

遊星は光に包まれたカードをドローする…そのカードは赤き竜の奇跡─「救世竜セイヴァー・ドラゴン」!

遊星は仲間達の為に…街を守る為に再び奇跡を顕現させる!

 

 

「オレはレベル8の『スターダストドラゴン』とレベル1の『クラスターペンデュラム』にレベル1の『セイヴァードラゴン』をチューニング!!集いし星の輝きが新たな奇跡を照らし出す!!光差す道となれ!シンクロ召喚!!光来せよ…『セイヴァー・スター・ドラゴン』!!」

現れるのはシグナーの絆の結晶…救世の星「セイヴァースタードラゴン」!

 

『なっ…!?こんなモンスターはデータにないぞ!?』

 

『こんな隠し玉があったのか…!』

ピットのドラガンとブレイブは現れた竜を見て動揺をあらわにする…無理もないが『セイヴァースター』は赤き竜の奇跡…公式戦で召喚された事はないのである。

 

《キュオォォオオン!》

 

『っ…!?このモンスターは…このモンスターこそが赤き竜の化身か…!』

ハラルドはルーンの瞳を通して赤き竜の幻影を見る…!

 

 

「待て遊星!『セイヴァースター』は『モンスターチェーン』の効果で攻撃できん!それにエンドフェイズにエクストラデッキに戻ってしまうぞ!?」

遊星と同じく「セイヴァー」使いのジャックが声をあげる、しかし…

 

「落ちつけジャック、遊星もそれは承知の上だ!…遊星を信じろ」

 

「遊海…」

遊海は遊星を信じ戦場を見つめ続ける。

そして「セイヴァースター」は遊星の永続罠『ステイフォース』の効果によりライフを1000払う事でフィールドへと残った。

 

 

 

『遊星、君がそのモンスターに窮地の打開を賭けたのなら、それが君の策略という事になる…だが、神の前にはいかなる小細工も通用しない!リバース罠「オーディンの眼」発動!このカードの発動は無効化されない!そして相手の手札またはフィールドの伏せカードを1枚確認できる!』

「セイヴァースター」の登場にたじろいだハラルドだったが遊星の思惑を知る為にピーピングカードを発動させる!

 

『伏せカードは「ウェーブ・リバウンド」…そして「セイヴァースター」の効果は………そうか、君は「セイヴァースター」で神々を破壊し…神々の効果を逆手に取ろうとしていたのか…!』

遊星は「オーディン」が「モンスターチェーン」を無効にした瞬間に「セイヴァースター」の効果を発動、ハラルドの場を一掃した上で「ウェーブ・リバウンド」の効果を発動、それにより神の復活を阻み、その攻撃力分のダメージをハラルドに与えようとしていたのだ。

 

 

『これは恐ろしいコンボだ…だが、私には通用しない!ターンエンドだ!』

 

「っ…!狙いを読まれたか…!」

遊星の逆転への一手は不発に終わる…そして遊星は次のターンに勝機を賭け、「スピードワールド2」でカードをドローし「ステイフォース」の効果を使いターンを終える、残るライフは2000…!

 

 

『私のターン!…遊星、決戦の用意は整ったか?君は「モンスターチェーン」の効果が切れた時に攻撃を仕掛けるつもりだろうが…神々の戦いは常にプレイヤーの先を往く!その戦いに祝福されるのは選ばれた決闘者のみ!!私はこのターンに全てを懸ける!「オーディン」の効果発動!インフルエンス・オブ・ルーン!!』

オーディンの魔力が神々の戒めを破壊する!

 

「なにっ…!?『セイヴァースター』の効果発動!!自身をリリースし効果の発動を無効にし、相手フィールドのカードを全て破壊する!スターダスト・フォース!」

ハラルドの思わぬ行動に遊星は動揺しながらも「セイヴァースター」の効果を発動、神々は墓地へと沈む…そして…

 

『そしてエンドフェイズに神々は復活する!蘇れ!「トール」!「ロキ」!「オーディン」!!』

 

「やらせない!リバース罠『ウェーブ・リバウンド』!シンクロモンスターの墓地からの特殊召喚を無効にし、その攻撃力分のダメージを与える!」

遊星は神々の復活を阻止する為に罠の効果を発動する、しかし…それは…神の手の上だった。

 

『そうだ遊星!神の前に全ての戦略を曝け出せ!その戦略を神々はことごとく乗り越えよう!私は罠カード「ギャラルホルン」の効果を発動!』

 

「なにっ─!?」

 

 

ブオォォン! ブオォォン!!

 

 

虹の橋・ビフレストの番人ヘイムダルが現れ角笛を吹き鳴らす!

 

『「ギャラルホルン」は墓地にあってこそ効果を発動するカード…墓地からこのカードをフィールドに戻し効果を発動する!その効果によりこのターン幻神獣族の特殊召喚は無効にならない!…アースガルドの番人ヘイムダルがギャラルホルンを吹き鳴らす時、それはラグナロクの到来だ!』

 

「なんだって!?」 

ギャラルホルンの音波が「ウェーブリバウンド」を破壊する!

 

『そしてこの効果には続きがある、このカードと三極神を私の三度目のエンドフェイズに除外する…そしてその攻撃力の合計ダメージを相手に与える!』

それはまさに神の最終兵器…反逆者への終焉へのカウントダウンである…!

 

 

『そして神々が復活した事で効果が発動する!「トール」の効果発動!相手に800ダメージを与える!さらに「ロキ」の効果発動!墓地の「オーディンの眼」を手札に戻す!』

 

「なにっ!ぐああああ…!?」

遊星にトールの雷撃が襲いかかる!

 

『そして「オーディン」の効果で私は1ドロー…そしてエンドフェイズ、「ギャラルホルン」のカウントは1となる…さらに「モンスターチェーン」の効果は消える…さぁ、決戦だ…不動遊星!!』

 

 

 

「(オレの手は全て読まれていた…残りライフは1200…さらにハラルドの手札には『オーディンの眼』がある……!?…そうか!!)」

全ての手を潰された遊星は逆転の一手を考える…その時、遊星の脳裏に電流が走った…!

 

「(…()()()()()()()()()()()()!まだ逆転の手は残っている!)オレのターン!『スターダスト・ファントム』を召喚!」

遊星の場にスターダストドラゴンの意匠を持つ魔法使いが現れる!

 

「『スターダストファントム』は破壊された時、墓地から『スターダストドラゴン』を特殊召喚する!さらに守備力を800下げる事で戦闘破壊されなくなる効果を『スターダストドラゴン』に与える!」

 

『そうか…「スターダストファントム」の効果を使えば神々の攻撃をしのぎ、「スターダストドラゴン」を場に残す事ができる訳か…神の威光は地の果てまで照らすが墓地の効果は「トール」でも無効にできない…だが、君は一手見落としているぞ!』

ハラルドはついに攻撃に打って出る!

 

 

『君の見落としは…私のスピードカウンターが10個となる事だ!「スピードワールド2」の効果発動!「スターダストファントム」を破壊!!』

 

「っ!『スターダストファントム』の効果発動!舞い戻れ!『スターダストドラゴン』!」

星屑の竜がフィールドに舞い戻る…!

 

『ならば行け!「トール」!「ロキ」!』

 

「『スターダストファントム』の効果発動!守備力を下げ破壊を無効にする!」

神々の連撃を耐えたスターダスト…しかしその守備力は…

 

『これで「スターダスト」の守備力は400!「スターダストファントム」の効果を使う事はできない!ゆけ!「オーディン」!!』

神の一撃がスターダストに迫る!

 

「まだだ!!手札から『牙城のガーディアン』の効果発動!このカードを墓地に送り『スターダスト』の守備力を1500アップする!『スターダストファントム』の効果発動!!」

 

『なにっ…!?神々の攻撃を耐えただと!?』

遊星は神々の攻撃を耐えきった!

 

「すまない『スターダストドラゴン』…!よく耐えてくれた…!」

 

《キュオオン!!》

遊星の謝罪にスターダストドラゴンは鳴き声をあげる、まるで「気にするな」と言うように… 

 

 

『遊星…君の粘り強さには驚きを超えて敬意を表するよ…なればこそ、念には念をいれさせてもらう!!私の場に神がいる時!手札の「極星邪竜ヨルムンガンド」を相手の場に守備表示で特殊召喚できる!』

 

「オレの場に!?」

遊星の周りを囲むように現れたのは人間界ミッドガルズを囲む大きさを持つと言われた大蛇ヨルムンガンド…!

 

『「ヨルムンガンド」を攻撃表示にした時、相手は3000のダメージを受ける!さらに私は罠カード「神の桎梏グレイプニル」を発動!デッキから「極星邪狼フェンリル」を手札に加える!そしてこのモンスターは「ヨルムンガンド」と同じ条件で相手の場に特殊召喚できる!』

遊星の場に神々の恐れた巨狼が現れる。

…余談だが、フェンリル、ヨルムンガンドそして北欧の冥界神ヘルはロキ神と巨人アングルボザの間に生まれた兄弟である。

 

『「フェンリル」はプレイヤーのバトルフェイズにフィールドの守備モンスターを全て攻撃表示に変更する…さらにこのモンスターのバトルダメージはお互いのプレイヤーが受ける!』

 

「なにっ!?」

光明を見た遊星の前に立ち塞がるのは神を滅ぼした魔物達…遊星に残されたのはわずか1ターン…!

 

 

「(今、ハラルドが伏せたのは『オーディンの眼』…ならば、まだ勝機はある!)オレのターン!罠カード『活路への希望』を発動!相手とのライフの差が1000以上ある時に効果発動!1000ライフを払い!…3ドロー!」

遊星は自らセーフティラインを超える…そして遊星は自分の限界に…神々へと挑む!

 

「オレは『ライフガードナー』を召喚!さらに手札のチューナーモンスター『異次元の精霊』は自分の場のモンスターを除外し特殊召喚できる!『ヨルムンガンド』を除外!!」

 

『な、なんだと!!』

 

「そしてオレはレベル1の『ライフガードナー』にレベル1の『異次元の精霊』をチューニング!集いし願いが新たな速度の地平へ誘う!光差す道となれ!シンクロ召喚!!希望の力!『フォーミュラシンクロン』!!さらにシンクロ素材となった『ライフガードナー』の効果でライフを800回復する!」

遊星の場についに最後の希望が現れる!

 

「オレのデュエルの答えは…スピードの中にある!!これがオレの手に入れた境地…クリア・マインド!!」

遊星は爆発的にスピードを上げ無我の境地へと至る!

 

 

「オレはレベル8の『スターダストドラゴン』にレベル2シンクロチューナー『フォーミュラシンクロン』をチューニング!!」

 

8+2=10

 

「集いし夢の結晶が新たな進化の扉を開く!光差す道となれ!!」

遊星が白紙のカードを掲げる…カードはクリアマインドに共鳴しその真の姿を現す!!

 

「アクセルシンクロォォォ!!」

 

 

バシュン!!

 

 

『消えた!?』

あまりのスピードで遊星は視認できる速度を超えて消え去る、そして希望の力と共に再誕する!

 

「生来せよ!『シューティング・スター・ドラゴン』!!」

 

《ギュアアアアアン!!》

その竜は遊星の…チーム5D'sの最後の希望!スピードの彼方から現れた流星竜が咆哮する!

 

「さらにオレは『Sp-スター・フォース』を発動!『フェンリル』を除外する事でそのレベル×100…つまり1000ポイント攻撃力をアップする!」

 

『なんだと!?』

神殺しの狼の力を取り込んだシューティングスターは神をも超える!

 

「そして俺は「シューティングスター」の効果発動!デッキトップを5枚めくり、その中のチューナーを数だけ攻撃ができる!…チューナーは3体!!いけ!スターダスト・ミラージュ!!」

《ギュアアン!!》

 

3体に分身した「シューティングスター」が神々を打ち砕きハラルドに大ダメージを与える!

 

『ぐっ…!この私がここまで押されるとは…!あと1枚チューナーがあれば私の負けだったが…!エンドフェイズに神は蘇る!!「トール」の効果で800ダメージを!「ロキ」の効果で墓地の「グレイプニル」を手札に戻す!そして「オーディン」の効果で1ドローだ!』

 

「っぐ!!!」

遊星に再び雷撃が襲いかかる、残されたライフは僅か200…たが、遊星の瞳は勝利を見据えている!

 

「オレは全てを出し切った!かかってこい!ハラルド!!」

 

『遊星、君は伏せカードに逆転の一手を隠しているらしいが…忘れているぞ!私は「極星将テュール」を召喚!さらに「オーディンの眼」発動!神の効果を無効にし伏せカードを確認する!そして「テュール」をリリースする事で自分の発動した魔法・罠による神への影響を消滅させる!』

ハラルドは遊星の最後の策を潰す為に手を伸ばす─!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オレは…この時を待っていた!リバース罠『トリックミラー』発動!!このカードは相手が罠カードを発動した時に発動できる!そのカードの効果を『自分のカード』として発動する!オレは『オーディンの眼』を発動!三極神の効果は無効のままだ!」

 

『なにぃ!?!?』

遊星が発動したのは相手の罠を自分の効果として発動する罠カード…それにより「テュール」の効果は不発となり、神の効果は封じられる!

 

 

『だが…!効果は神の攻撃力は4000…!「シューティングスター」を攻撃すれば私の勝ちだ!「オーディン」で攻撃!!』

 

「『シューティングスター』は相手ターンに一度除外する事で戦闘を無効にできる!!」

シューティングスターは神の攻撃を躱す!

 

『だが、まだ神は残ってい「それはどうかな!」なっ!』

 

「リバース罠『ゼロ・フォース』発動!自分のモンスターがフィールドを離れた時!そのモンスター以上の攻撃力を持つ全てのモンスターの攻撃力を0にする!!」

紫のエネルギーが神の力を奪い取る!

 

『神の攻撃力が…ゼロ…!?』

 

「そして…エンドフェイズに『ギャラルホルン』の効果が発動…神々は除外されオレは攻撃力の合計のダメージを受けるが…」

 

『神々の攻撃力はゼロ…ダメージは与えられない……こんな、事が…!?』

神々は異次元へと消え去る…ラグナロクにおいて「トール」は「ヨルムンガンド」の毒によって、「オーディン」は「フェンリル」に丸呑みにされ、「ロキ」は「ヘイムダル」と相討ちとなり死亡したとされる…そして世界は破滅したが、冥界から一柱の神が帰還する、その神の名はパルドル…またの名を…「光の神」

 

「エンドフェイズに『シューティングスター』は戻ってくる!バトルだ!『シューティングスター』でダイレクトアタック!!」

光と共に流星竜は帰還する、そしてハラルドのライフを削りきった…。

 

ハラルドLP0

 

チーム5D.s WIN!

 

 

『き、決まったぁぁ!この決戦を乗り越えたのはチーム5D'sだ〜!!』

 

「「「わあああああ!!」」」

スタジアムに5D'sの勝利を祝う歓声が鳴り響いた…。

 

 

 

 

 

 

 

 

『完敗だよ遊星…まさか君の目的が「オーディンの眼」を発動させる事だったとは…君の、君達の持つ人の知恵は神々を超えた』

 

「ハラルド…」

デュエルが終わり、ハラルドは遊星に話しかける…

 

『ルーンの瞳も三極神も君達を仲間だと認めている…頼んだぞ、世界の命運は君達に掛かっている─!』

 

「ああ、わかっている…いいデュエルだった、必ずイリアステルの野望を阻止してみせる!」

 

『ああ…頼む、そして…すまなかった、君には破滅の運命ではなく、「希望の運命」がついているようだ…私もまだまだだな…』

そう言ってハラルドはピットへ戻って行った…。

 

 

 

「遊星〜!」

 

「よくやった!」

 

「怪我は大丈夫か!?」

 

「みんな…!ああ!大丈夫だ!」

遊星にジャックやアキ達が駆け寄る…遊星はしばらく勝利を喜びあった…。

 

 

 

 

 

 

Sideハラルド

 

『良かったのですか?坊っちゃま…使命を彼らに託して…』

セバスチャンがハラルドに紅茶を注ぎながら問いかける

 

『ああ…不動遊星、彼こそが人の可能性を導く存在…彼らならば安心して任せられる…』

 

「だから言っただろ?遊星には破滅の運命なんて関係ないってな?」

 

『白な…メタルナイト、いいのですか?彼らに付いていなくて?』

気付けば私の横にメタルナイト…決闘王が立っていた、本当に不思議な人だ…

 

「俺はいつでも会えるからな…ハラルド、お前が負けたのは遊星が強かっただけじゃない、お前もミスをしていたんだ」

 

『私が…ミスを…?』

決闘王の思わぬ言葉に私は問かえす

 

「ミスは大きく二つ、一つは慎重に動き過ぎた事…もしお前が最後に『オーディンの眼』を発動せず、『ロキ』の効果に頼っていれば…その前に『フェンリル』と『ヨルムンガンド』を召喚しなければ…その時点で勝敗はわからなくなっていたはずだ…まぁ『策士、策に溺れる』と言ったところかな?」

 

『なるほど…ではもう一つは?』

 

「もう一つは使ったカードだ、そもそも『ギャラルホルン』『フェンリル』『ヨルムンガンド』…これは全部《ラグナロク》に関係したカードだ…それを使った時点で運命はお前達から離れていたんだよ…」

 

『はっ…!?私はフィールドで《ラグナロク》の再現を…!?デッキの構成を見直さなければ…ありがとうメタルナイト…助言は確かに受け取りました…どうか彼らを頼みます…!』

 

「ああ、ありがとうハラルド…必ず俺が…遊星達が未来を守る!…じゃあな!」

そう言ってメタルナイトは5D'sのピットへ戻って行った…。

 

SideOut

 

 

 

 

 

 

 

ピリリ…ピリリ…

 

「もしもし、白波…」

 

『先生!お待たせしました!!できる限りのメンバーを集めました!!』

 

「本当か!?…ありがとう、明日作戦会議をする!みんなを集めてくれ!」

 

『了解!!』

 

 

 

 

「ついに始まるな…未来を賭けた決戦、そして因縁の精算が─!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【サーキットへのエネルギーは充分に集まった…あとは我らが5D'sに勝利すれば…我らが悲願は果たされるのだ…!】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『…時空の揺らぎが大きくなってきた、ついにこの時が来た…オレは…未来を、●●●を救う…!っぐ!?…オ、オオオオオオオッ!!!…待っテいろ…白波…遊海…!!我は…貴様を殺す!!』

 

 

 

 

 

 

決戦まで、あと少し…

 

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