転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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決戦を前に─嵐の前の静けさ─

チームラグナロクとの戦いの翌日、激戦を終えたチーム5D'sはそれぞれに時間を過ごしていた…。

 

 

「ど〜しよう!!これじゃあ間に合わないんだから〜!?」

ネオドミノシティのとある一室…記者であるカーリー渚は大焦りに焦っていた、それを見ているのは…

 

「ねえカーリー…なんで私達を呼び出したの?」

 

「おれ達WRGPの決勝前で忙しいんだぜ〜?」

カーリーに呼び出された龍亞兄妹にアキ、そして龍亞達と偶々一緒にいた翠だった。

 

 

「実は…雑誌の企画でWRGPの決勝について特集を組む事になったのよ…それなのに記事が全然間に合わないんだから〜!(泣)」

 

「ああ…それで遊星君達の近くにいる私達に話を聞いて記事の参考にしたかったのね…お疲れさま渚ちゃん…」

話を聞いた翠は察した…カーリーはアキ達に話を聞く事で記事の完成度を上げたいらしいと…

 

「ちょっと!?そんな事でアキさん達を呼び出したの!?」

 

「…言っておきますが狭霧課長!!あなたは呼んでないんだから!?」

 

「貴女が変な事を書かないように見張りに来たのよ!!」

最後に声をあげたのはアキと一緒にいた狭霧課長…やはり恋のライバルであるカーリーが気になり付いてきたらしい、2人はそのまま口喧嘩を始めてしまう…。

 

 

「あの2人はしょうがないわね…私達だけで原稿の案を作ってあげましょう…」

 

「そうね!いい記事を書きましょう!」

 

喧嘩する2人を尻目にアキ達はチーム5D'sの紹介文を打ち込み始めた…。

 

 

 

 

 

Side遊星

 

「ついに決勝だな遊星…」

 

「ああ、ついにイリアステルと決着をつける時が来たんだ…!」

シティを一望する展望台…そこで遊星達3人はシティを眺めながら迫るイリアステルとの戦いへの決意を固めていた…。

 

「オレ達は目標であるWRGPで優勝し、イリアステルの陰謀を打ち砕く!!」

 

「うむ、この戦いに必ず勝利する!!そしてこの街を守るのだ!」

遊星もジャックもクロウもネオドミノシティを…そして空に浮かぶアーククレイドルを見ながら勝利を誓う…その時…

 

 

ピコーン ピコーン

 

「むっ…通信?誰からだ?」

遊星号から着信音が鳴り響く、その画面に映し出されたのは…

 

『よっ!暇か?遊星』

 

「遊海さん!どうしたんですか?」

Dホイールに映し出されたのは遊海だった、背景にはデュエルスタジアムが映っている…。

 

『悪いんだがスタジアムまで来てくれないか?少し手伝ってほしい事がある』

 

「わかりました!すぐに向かいます!」

 

プツン……

 

「遊海が手伝ってほしい事??こんな時にどうしたんだろうな?」

 

「遊星、これは俺の勘なのだが…」

 

「…わかってる、遊海さんの事だからな…きっと…」

 

遊星達はスタジアムへと向かった…。

 

 

しばらく後…遊星達は無人のスタジアムへと到着する、そしてコース上には…

 

「よっ!よく来たな遊星、ジャック、クロウ!」

鋼の鎧に身を包んだ遊海が遊星達を待ち受けていた…。

 

SideOut

 

 

 

 

準決勝の翌日…俺は遊星達をスタジアムへと呼び出した、スタジアムは一部を除き無人…そして余計な邪魔を防ぐ為に結界を張り、のぞき見もできないようにしている。

 

『遊海さん、オレに用というのは…』

遊星が俺に訊ねてくる、それに反してその目には決意の光が宿っている…

 

「単純な事だよ遊星…俺の錆落としに付き合ってほしい、つまりは…デュエルだな!」

 

『やっぱり…でも錆落としですか?』

遊星は知っていたように納得しさらに問いかける

 

「ああ、知っての通り…俺は今まで()()()()()()()()()()()()、だがイリアステルとの…奴との戦いを前にそういう訳にはいかなくなった…!」

 

『ゲイザー…遊海さんの因縁の相手…ですね』

遊星は僅かに垣間見たイリアステルの1人の姿を思い出す…。

 

「おそらく、奴は決勝には出ないだろう…だが、奴は必ず来る…その為に勘を取り戻したい、ひとっ走り付き合ってくれるか?」  

 

『はい!胸をお借りします、遊海さん!!』

 

 

 

 

 

 

 

「クロウ!スタートの合図を頼む!!」

遊星と遊海はスタートラインへと並ぶ!

 

 

「ああ!いくぜ!!……スタートだ!!」バサッ!!

遊海と遊星はクロウの振るチェッカーフラッグと共に飛び出した!!

 

『っ…!?早い!?』

コーナーを制したのは遊海、圧倒的速さとコーナリングで遊星を追い抜いた!

 

「さぁ…スピードの向こうへ行くぞ!遊星!!」

 

 

 

『「ライディングデュエル!アクセラレーション!」』

 

 

 

 

遊海LP4000 SP0

遊星LP4000 SP0

 

 

特別ルール

スピードワールド2常時発動

 

 

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」SP0→1

「『水晶機巧(クリストロン)─スモーガー』を召喚!」

茶色の水晶でできた虎が現れる ATK1000

 

『クリストロン…?初めて聞くテーマだ…!』 

 

「『スモーガー』の効果発動!「スモーガー」自身を破壊し、デッキからチューナーモンスター『水晶機巧─シトリィ』を特殊召喚!」

黄色の水晶を纏ったロボットが現れる DEF500

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

遊海LP4000 SP1

シトリィ 伏せ1 手札4

 

 

 

『(遊海さんにしては…静かなデッキだな…?)』

あまり展開しなかった遊海の行動に遊星は僅かな違和感を覚える

 

 

 

『オレのターン!ドロー!』SP1→2

『オレは「レベルウォリアー」を手札から特殊召喚!このモンスターは自分フィールドにのみモンスターがいない時、レベル4として特殊召喚できる!』

赤いマントと黄色の☆があるマスクを被った戦士が現れる ATK300 ☆3→4

 

『さらに「ロード・シンクロン」を召喚!』

ロードローラーのタイヤを持つロボットが現れる ATK1600

 

『オレはレベル4の「レベルウォリアー」にレベル4の「ロードシンクロン」をチューニング!』

 

4+4=8

 

『集いし希望が新たな地平へいざなう!光さす道となれ!シンクロ召喚!駆け抜けろ「ロード・ウォリアー」!』

ジャンクデッキの王である光の戦士が現れる ATK3000

 

 

「いきなり来たか…!」

 

『「ロードウォリアー」の効果発動!デッキから「チューニング・サポーター」を特殊召喚!』

フライパンを被ったロボットが現れる DEF300

 

『バトル!『ロードウォリアー』で『シトリィ』を攻撃!』

 

「その瞬間『シトリィ』の効果発動!墓地の『スモーガー』を効果を無効にして特殊召喚!」

 

『このタイミングで…!?』

再び水晶の虎が現れる DEF1800

 

「さらに!この効果で特殊召喚された『スモーガー』と共にシンクロ召喚を行う!俺はレベル3の『スモーガー』にレベル2の『シトリィ』をチューニング!!」

 

『っ…!?相手ターンでのシンクロ召喚!』

 

2+3=5

 

「シンクロ召喚!『水晶機巧─アメトリクス』!」

青と黄色の水晶を纏う女戦士が現れる! ATK2500

 

 

「シンクロ素材となった『スモーガー』は除外される…そして『アメトリクス』の効果発動!シンクロ召喚に成功した時、相手の特殊召喚されたモンスターを守備表示に変更する!水晶石兵陣!」

 

『なにっ…!?』

攻撃を仕掛けようとしたロードウォリアーの周りに水晶が乱立し身動きを封じる ATK3000→DEF1500

 

『手札を2枚伏せてターンエンド!』

遊星LP4000 SP2

ロードウォリアー チューニングサポーター 伏せ2 手札2

 

 

 

 

「遊星の速攻をいきなり躱すとは…やはり遊海のタクティクスは凄まじい」

デュエルを眺めながらジャックはそう言葉を漏らす

 

「ああ、あの人は数多のデッキを操るデュエリストだ、何が出てきてもおかしくないが…なんだか嫌な予感がするなぁ…」

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」SP2→3

「俺はリバース罠『クリストロン・エントリー』を発動!手札の『水晶機巧─クオン』墓地の『シトリィ』をそれぞれ特殊召喚!」

水晶を纏うロボットと黄水晶のロボットが再び現れる DEF500 DEF500

 

『またチューナーが…!』

 

「さらに手札から『Sp-ディフェンス・バスター』を発動!スピードカウンターが2つ以上ある時、相手の守備モンスターを攻撃表示に変更する!『チューニングサポーター』を攻撃表示に変更!」

チューニングサポーター DEF300→ATK100

 

「バトル!『アメトリクス』で『チューニングサポーター』を攻撃!」

 

『リバース罠オープン!「ガード・ブロック」!バトルダメージを無効にして1ドロー!』

 

「やるな遊星、俺はこのままターンエンドだ」

遊海LP4000 SP3

アメトリクス クオン シトリィ 手札3

 

 

 

 

 

『(遊海さんの場には「シトリィ」がいるが…墓地にモンスターはいない、攻めるなら今だ!)』

 

 

 

 

『オレのターン!ドロー!』SP3→4

『「ジャンク・シンクロン」を召喚!』

遊星の信頼するオレンジ色のチューナーが現れる ATK1300

 

『「ジャンクシンクロン」の効果発動!墓地の「チューニングサポーター」を特殊召喚!』

再びフライパンを被ったロボットが現れる DEF300

 

『オレはレベル1の「チューニングサポーター」にレベル3の「ジャンクシンクロン」をチューニング!』

 

3+1=4

 

『シンクロ召喚!「アームズ・エイド」!』

黒い貝のような機械が現れる ATK1800

 

 

『「チューニングサポーター』がシンクロ素材になった事で1ドロー!そして『ロードウォリアー』の効果発動!デッキから現われろ!『ボルトヘッジホッグ」!』

ネジの針を持つハリネズミが現れる DEF800

 

『さらに「アームズエイド」の効果発動!このカードは「ロードウォリアー」の装備カードとなり、攻撃力を1000アップさせる!さらに相手モンスターを破壊した時、その攻撃力分のダメージを与える!』

アームズエイドがロードウォリアーの右腕に装備される ATK3000→4000

 

『「ロードウォリアー」を攻撃表示に変更!バトル!「ロードウォリアー」で「アメトリクス」を攻撃!ライトニング・スラッシュ!!』

威力を増した一撃が遊海に迫る!

 

「その瞬間、『クオン』の効果を発動!手札の『水晶機巧─シストバーン』を特殊召喚、この2体でシンクロ召喚を行なう!」

紫水晶のワイバーンが現れる ATK1500

 

『なにっ!?今度は手札から!?』

 

「遊星、先に言っておこう!クリストロンのチューナー達はモンスターによって手札・墓地・除外…それぞれの場所からシンクロ素材を呼び出す事ができる!俺はレベル3の『シストバーン』にレベル1の『クオン』をチューニング!」

 

3+1=4

 

「シンクロ召喚!現われろ!シンクロチューナー『水晶機巧─クオンダム』!」

白虎の鎧を纏った戦士が現れる ATK1800

 

 

『シンクロチューナー…!?まさか!!』

遊星は遊海の召喚したクオンダムを見て顔色を変える…

 

「俺は罠カード『クリストロンエントリー』の墓地効果発動!このカードを除外し、デッキからレベル2『水晶機巧─プラシレータ』を墓地に送る事で『クオンダム』のレベルを2に変更する!」

 

クオンダム☆4→2

 

 

「レベル7の…アクセルシンクロモンスターが出てくるのか!?」

クロウが驚きの声をあげる…しかし

 

『フッ…!俺は「クオンダム」の効果を発動!相手のメイン・バトルフェイズにシンクロ召喚を行なう!俺はレベル5の「アメトリクス」にレベル2の「クオンダム」レベル2の「シトリィ」をダブルチューニング!!』

 

「『「ダブルチューニングだと!?」』」

遊海の言葉に遊星達は驚愕する

 

5+2+2=9

 

「世界を守護する四神の力!今こそ力を示せ!シンクロ召喚!現われろ『水晶機巧─グリオンガンド』!」

神々しい光を放つ機械の巨人が現れる ATK3000

 

『遊海さんがダブルチューニングを…だが、攻撃力は「ロードウォリアー」が上だ!』

 

「『グリオンガンド』の効果発動!シンクロ召喚に成功した時、シンクロ素材にしたモンスターの数まで相手のフィールド・墓地のモンスターを除外する!俺が選ぶのはフィールドの『ロードウォリアー』と墓地の『ジャンクシンクロン』と『レベルウォリアー』!黄龍抹殺陣!」

 

『なにっ!?だがやらせはしない!リバース罠オープン!自分フィールドのシンクロモンスターをエクストラデッキに戻し、墓地にシンクロ素材としたモンスターが墓地に揃っていれば特殊召喚できる!オレは「ロードウォリアー」をエクストラデッキに戻し…蘇れ!「ロードシンクロン」!「レベルウォリアー」!』

ロードウォリアーが消え去り、2体のモンスターが復活する。 ATK1600 DEF600

 

「おっと!?うまく避けられたか!さて…どうする?」

 

『オレは手札から「Sp-ヴィジョン・ウィンド」を発動!墓地の「チューニングサポーター」を特殊召喚!』

三度、フライパンを被ったロボットが現れる DEF300

 

『オレはレベル3の「レベルウォリアー」とレベル2の「ボルトヘッジホッグ」レベル1の「チューニングサポーター」に自身の効果でレベル2となった「ロードシンクロン」をチューニング!』

 

3+2+1+2=8

 

『集いし願いが新たに輝く星となる!光さす道となれ!シンクロ召喚!飛翔せよ!「スターダスト・ドラゴン」!』

《キュオオン!》

遊星のパートナーである白き竜が飛翔する! ATK2500

 

 

「来たな『スターダスト』…!」

 

「オレはこのままターンエンド!」

遊星LP4000 SP4

スターダストドラゴン 伏せ1 手札2 

 

 

 

「な、なんてデュエルだよ…!?今のは遊星のターンのはずなのに…!」

 

「あれが遊海の本気か…!しかし、ライフは未だ五分…勝負はまだわからん…!」

 

 

 

「オレのターン!ドロー!」SP4→5

「俺は墓地の『プラシレータ』の効果発動!自身を除外する事で手札から『水晶機巧─サルファフナー』を特殊召喚!」

水晶に覆われた黄龍が現れる ATK2000

 

「さらに手札から『水晶機巧─リオン』を召喚!」

黒い水晶を纏ったロボットが現れる ATK500

 

「俺はレベル5の『サルファフナー』にレベル3の『リオン』をチューニング!」

 

3+5=8

 

「星海を切り裂く一筋の閃光よ!魂を震わし世界に響け!シンクロ召喚!来い!『閃光竜スターダスト』!」

眩い光と共に遊海の守護竜である光のスターダストが降臨する ATK2500

 

 

「バトルだ!『グリオンガンド』で『スターダストドラゴン』を攻撃!破晶降龍波!!」

龍の形をしたエネルギー波が遊星に襲いかかる!

 

『その瞬間!リバース罠オープン!「シンクロ・ストライク」!「スターダスト」の攻撃力はシンクロ素材としたモンスターの数×500アップする!よって攻撃力は…!』

スターダストATK2500→4500

 

「4500だとぉ!?」

 

『撃ち返せ!シューティングソニック!!』

《ギュアアン!!》

白銀の息吹がグリオンガンドを貫く!

 

「うおおっ!?」

遊海LP4000→2500

 

 

「おおっ!?遊星が先制したぞ!」

 

「ふん、俺達も日々成長しているという事だ!そのまま遊海を乗り越えろ!遊星!」

 

 

「やるな遊星!だが、まだ終わりじゃない!戦闘破壊された『グリオンガンド』の効果発動!自分または相手の除外されているモンスター1体を特殊召喚する!蘇れ!『スモーガー』!」

三度、水晶の虎が現れる DEF1800

 

「メイン2に移行して『スモーガー』の効果発動!自身を破壊し、デッキの『リオン』を特殊召喚!」

黒水晶のロボットが現れる ATK500

 

「さらに俺は墓地に眠る『サルファフナー』の効果発動!手札の『プラシレータ』を墓地に送り自身を特殊召喚する!」

黄龍がフィールドに舞い戻る ATK2000

 

「そしてその後、自分フィールドのカードを1枚破壊する!『閃光竜』を選択するが波動音壁(ソニックバリア)で相殺する!そして俺はレベル5の『サルファフナー』にレベル3『リオン』をチューニング!」

 

5+3=8

 

「漆黒の闇を裂き、天地を焼き尽くす孤高の絶対なる王者よ!万物を睥睨しその猛威を振るえ!シンクロ召喚!現われろ!『炎魔竜 レッド・デーモン』!!」

 

紅蓮の炎と共に悪魔竜が現れる ATK3000

 

「ターンエンドだ!」

遊海LP2500 Sp5

閃光竜 炎魔竜 手札0

 

 

 

「すげぇ…一瞬で場を立て直した…」

 

「しかも不味いぞ…遊星は今は無傷だが次のターン、『炎魔竜』が効果を発動したら遊星は『スターダスト』の効果で無効にせざるをえない…そこで『閃光竜』が効果を発動すれば…『炎魔竜』は破壊されず、遊星は大ダメージを受けてしまうぞ!」

 

「ああ、でも遊星の手札は3枚になる…まだわからないぜ…!」

 

 

『(一瞬たりとも気が抜けない…!これが遊海さんの全力…!)』

 

 

 

『オレのターン…ドロー!』SP5→6

『…カードを1枚伏せてターンエンド!』

遊星LP4000 SP6

スターダストドラゴン 伏せ1 手札2

 

 

 

「どうした遊星、息切れか?なら次は俺の番だ!」

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」SP6→7

「『炎魔竜』の効果発動!1ターンに一度、自身以外の表側表示モンスターを全て破壊する!真紅の地獄炎(クリムゾン・ヘル・バーン)!さらに『閃光竜』の効果発動!『炎魔竜』に破壊耐性を与える!波動音壁!」

 

『やはりっ…!「スターダスト・ドラゴン」の効果発動!自身をリリースする事で破壊効果を無効にし破壊する!ヴィクテム・サンクチュアリ!!』

スターダストが破壊の業火を消し去る!

 

「しかし、波動音壁により『炎魔竜』は破壊されない!バトルだ!『炎魔竜』でダイレクトアタック!真紅の絶対独断!」

 

『リバース罠オープン!「くず鉄のかかし」!攻撃を無効にする!』

鉄の案山子が攻撃を受け止める!

 

「やるな遊星、俺は『炎魔竜』の効果で追撃はできない…メイン2、墓地の『スモーガー』の効果発動!自身を除外しデッキから2枚目の『クリストロンエントリー』を手札に加える、さらに『シストバーン』の効果!自身を除外しデッキから『シトリィ』を手札に加える!カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

『エンドフェイズに「スターダストドラゴン」は復活する!』

遊星の場にスターダストドラゴンが帰還する ATK2500

 

遊海LP2500 SP7

閃光竜 炎魔竜 伏せ2 手札1

 

 

 

「ふぅ…やっぱりデュエルはこうでないとな!久々に楽しいデュエルだ!」

 

『遊海さん…ええ!オレもとてもワクワクしています!』

遊星は久々に心からの笑顔を見せた…イリアステルとの対決が迫りザワついていた心が静まっていくのを自身でも感じていた…。

 

「さぁ、見せてみろ遊星!お前の辿り着いた境地を!」

 

『はい!!』

 

 

 

『オレのターン!ドロー!』SP7→8

『オレは「Sp-エンジェル・バトン」を発動!カードを2枚ドローし、手札の「スターダストシャオロン」を墓地に送る!そして「ターボ・シンクロン」を召喚!』

エンジンを持った小さな緑色のロボットが現れる ATK100

 

『さらに墓地の「スターダストシャオロン」はフィールドに「スターダストドラゴン」がいる時特殊召喚できる!』

スターダストの面影を持つ小龍が現れる ATK100

 

『オレはレベル1の「スターダストシャオロン」にレベル1の「ターボシンクロン」をチューニング!』

 

1+1=2

 

『集いし願いが新たな速度の地平へ誘う!光差す道となれ!シンクロ召喚!!希望の力!『フォーミュラシンクロン』!!』

遊星の新たな力…F1型のロボットが現れる DEF1500

 

 

「来たか…!見せてみろ遊星!お前のアクセルシンクロを!」

 

『はい!!オレは『フォーミュラシンクロン』の効果で1ドロー!そしてレベル8の「スターダストドラゴン」にレベル2の「フォーミュラシンクロン」をチューニング!!』

 

8+2=10

 

「集いし夢の結晶が新たな進化の扉を開く!光差す道となれ!!」

遊星が白紙のカードを掲げる…カードはクリアマインドに共鳴しその真の姿を現す!!

 

 

「アクセルシンクロォォォ!!」

 

 

遊星はスピードの世界に消え去り、新たな切り札と共に再び現れる!

 

『生来せよ!「シューティング・スター・ドラゴン」!!』

遊星の切り札たるアクセルシンクロモンスターが現れる! ATK3300

 

『「シューティングスター」の効果発動!デッキトップ5枚をめくり、その中のチューナーの数だけ攻撃できる!』

 

 

めくったカード

Sp-サモンスピーダー

クイックシンクロン

デブリドラゴン

レベルスティーラー

エンジェルリフト

ドリルシンクロン

 

 

『チューナーモンスターは3体!!バトル!「シューティングスター」で「炎魔竜」を攻撃!シューティング・ミラージュ!』

 

「罠カード『王者の調和』発動!その攻撃を無効にする!」

 

『なにっ!?』

《グオオン!!》

炎魔竜のオーラが幻影を掻き消す!

 

「そして…墓地のチューナーモンスター『シトリィ』と『炎魔竜』を除外、そのレベルと同じシンクロモンスターをエクストラデッキからシンクロ召喚扱いで特殊召喚する!俺はレベル8の『炎魔竜レッドデーモン』にレベル2の『シトリィ』をチューニング!」

 

8+2=10

 

「泰山鳴動…山を裂き地の炎と共にその身を曝せ!!『炎魔竜 レッド・デーモン・ベリアル』!」

腕から刃を生やした悪魔の名を持つ魔竜が現界する ATK3500

 

『「炎魔竜」の進化体!?だが…「シューティングスター」の攻撃はまだ残っている!「閃光竜」を攻撃!シューティングミラージュ!』

シューティングスターが閃光竜を貫く!

 

「すまない、閃光竜…!」

遊海LP2500→1700

 

 

『オレはカードを2枚伏せてターンエンド!』

 

「その時!罠『クリストロン・エントリー』を発動!手札から『シトリィ』を墓地から『クオン』を特殊召喚!」

2体のロボットが現れる DEF500 DEF500

 

遊星LP4000 SP8

シューティングスター 伏せ2 手札2

 

 

「いい一撃だ遊星、まだ見せるつもりはなかったが…見せてやろう、究極の『力』を…!」

 

『遊海さんの纏うオーラが変わった…!?』

遊星は雰囲気の変わった遊海に畏れを感じる…!

 

 

 

「オレのターン…ドロー!」SP8→9

「『クリストロンエントリー』の墓地効果発動!デッキの『クオン』を墓地に送り『シトリィ』のレベルを1にする!」

シトリィ ☆2→1

 

 

「待て…まさか…!?」

 

「どうしたんだよジャック?」

クロウは冷や汗をかいているジャックに話しかける…。

 

「気づかんのか…!遊海のフィールドの合計レベルは…」

 

「12…ま、まさか出るのか!?いつか言ってた…『炎魔竜』の最後の姿が!?」

 

 

「その通り!よく見ておけ!これがもう一つの究極の力だ!俺はレベル10の『炎魔竜ベリアル』にレベル1の『クオン』とレベル1の『シトリィ』をダブルチューニング!!」

 

10+1+1=12

 

孤高の絶対破壊神よ…神域より舞い降り終焉をもたらせ!!シンクロ召喚!轟誕せよ!炎魔竜王 レッド・デーモン・カラミティ』!」

現れたのは地獄の炎を纏う破壊の竜王…レッド・デーモン・カラミティ!! ATK4000

 

 

『これが…!「炎魔竜」の最強形態…!』

 

「そうだ!これが力の極地!!『カラミティ』の効果発動!このカードがシンクロ召喚に成功したターン!相手はフィールドで発動する効果を発動できない!さらに、この効果の発動に対し相手は効果を発動できない!!」

 

『なんだと!?(「エフェクトヴェーラー」の効果どころか「シューティングスター」の効果まで封殺された…!?)』

 

「バトルだ!『カラミティ』で『シューティングスター』を攻撃!真紅の絶対破壊(クリムゾン・アブソリュート・ブレイク)!!」

カラミティのアームハンマーがシューティングスターを打ち据える!

 

『うわぁぁ…!!』

遊星LP4000→3300

 

「そして、これで終わりだ!『カラミティ』が相手を戦闘破壊した時!その攻撃力分のダメージを与える!地獄の災厄炎弾(ヘル・カラミティ・メテオ)!!」

 

「『「なに!?」』」

天空から炎を纏った無数の隕石が遊星へと降りそそいだ…

 

ドドドドォォォン

 

 

遊星LP0

 

遊海WIN!

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや〜、ゴメンゴメン…途中からつい熱が入り過ぎたよ…」

 

「あはは…だ、大丈夫ですよ遊海さん…」

デュエルが終わり、遊海は遊星に回復魔法をかけていた…最後の一撃に力を入れすぎてしまったのだ…。

 

「遊星、お前も強くなったな…そのうちに()()()()デッキでは勝てなくなるな〜…」

 

「ありがとうございます遊海さん…遊海さんの期待に応えられるように強くなります!」

 

「ああ…楽しみにしてるよ遊星」

 

 

 

 

「今日はありがとうなお前達!だいぶ勘を取り戻す事ができた…決勝戦は2日後だ、お前達に全てが懸かってる…頼んだぞ!」

 

「「「はい!!」」」

 

夕日に照らされながら遊海と遊星の対決は終わったのだった…。

 

 

 

 

『『『……』』』

 

 

「ん…?…気のせいか…?」

 

「どうしたんだジャック?」

帰り支度の最中、ジャックはふと後ろを振り返る

 

「いや…何か視線を感じた気がしてな…」

 

「んなはずねぇだろ?このスタジアムは遊海が海馬社長に頼んで貸し切りにしてるんだし…」

 

「それもそうだな…よし、帰るとするか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コツ…コツ…コツ ガチャ

 

 

「みんな…よく集まってくれた!」

 

「水臭いぜ遊海先生!それよりも遊星とのデュエル!ワクワクするデュエルだったぜ!流石世界でナンバー1のデュエリストだ!」

 

「そうッス!久しぶりに遊海先生のデュエルを見れて良かったス!」

 

「ありがとな十代、翔…忙しいのによく来てくれた」

 

「オレの事も忘れないでほしいドン!」

 

「忘れてないよ剣山、アメリカで発掘作業をしてたそうじゃないか…悪かったな」

 

『それこそ心配無用だドン!現場はジムが上手く回してくれるザウルス!オレにとってはこっちの方が重要ザウルス!みんなも待ってるドン!』

 

「ああ、今いくよ…遊星達が万全に戦えるように…俺達でこの町を守るんだ!」

 

 

 

 

 

 

 

そこはスタジアムのVIPルーム…そこには今、決闘者達が集まっていた…。

 

 

 

 

「改めて…みんなよく集まってくれた!感謝する!…特に万丈目、よく短い時間でメンバーを集めてくれた…ありがとう!」

 

「いいんだよ先生、それが俺の仕事さ!」

 

「そうですよ遊海さん、貴方に招集をかけられたのなら…世界のどこにいても駆けつけます!」

 

「それが…俺達にできる恩返しでもある」

 

「エド、カイザー…ありがとう…それではこれよりネオドミノシティに迫るイリアステル、並びにゲイザー…そして■■■■■対策会議を始める!最初に言っておくがこの事は他言無用!特にチーム5D'sと翠には知られないようにしてくれ!…オレ達の目的は遊星達が戦いに集中できるようにする事!並びにイリアステル進攻時のネオドミノシティへの被害を最小限にする事だ!」

 

 

「フン…ゲイザーとやらには不意を突かれたが…次はそうはいかん!」

 

「落ち着けよ海馬…一番因縁があるのは遊海なんだからよ…」

 

「海馬君、今回のボク達はあくまでも裏方さ…この町の未来は彼らに懸かってるんだ、ボク達は彼らのサポートをしよう」

 

集いしは歴戦の決闘者達…未来を救うべく戦う者達を助ける為に彼らも命を懸ける…!

 

 

「まずはゲイザーについて…奴は俺や翠と同じく転生者だ…その正体はおそらく───」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う〜ん!やっと終わった〜!お疲れ様みんな!」

 

「アキも翠さんもありがとう!おかげでいい記事が書けそうなんだから!本が出るのを楽しみにしてて!」

同じ頃、カーリーの原稿作成も一段落し、それぞれに体を伸ばしていた…

 

 

「お礼に夕食をご馳走するわ!何処か外食でも行きましょう!」

 

「ありがとうカーリー!」

 

「「やった〜!」」

アキと龍亞兄妹は素直に喜んでいる…実はここに来るまでに様々な障害(データの保存ミス・差し入れコーヒーの洪水etc)があり、なかなかに大変だったのである…。

 

 

「いいわね!それじゃあ安くて美味しいオススメの食堂があるからそこに行きましょう?」

 

「あれ?翠さん…遊海さんのご飯は大丈夫なんですか??」

アキが翠に問いかける

 

「うん、遊海さんは人と会う約束があるらしいの、だから今日は付き合うわ!」

 

「う〜ん?遊海さんが会う人って誰だろう?海馬社長だったらスクープの匂いがするな〜」

 

「…女の人だったr「龍亞君?な、なんでもないです!!

周りで見ていた3人は悟った、『翠に冗談でも遊海の悪口を言わない方がいい』と…

 

 

「そ、そういえばオススメの食堂は何てお店なんですか?」

アキが空気を変える為に翠に問いかける

 

「うん、中華料理のお店なの!名前は─」

 

 

 

 

こうして平和な時間は過ぎていく…しかし、未来を賭けた戦い…否、戦争はそこまで迫っていた…。

 

 

 

 

 

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