転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!
今回はデュエルはお休みの旅行編!キャラ崩壊気味の遊海達の旅をご覧ください!


それでは最新話をどうぞ!


※注意!
今回は何個かの世界のお祭りを巡ります、ですが現実世界ではだいぶ時期がズレているモノも…今回はそういうツッコミは無しでお願いしますm(_ _;)m


世界お祭りツアー〜手にした平和〜

「お〜い!遊…白野!翠さーん!」

 

「こっち!こっち〜!」

 

「お〜!龍亞!龍可!大きくなったな〜!」

 

「久しぶりー!元気そうでよかった!」

 

 

イギリスのとある田舎町…そこで4人の人物が再会を喜び合っていた、それはネオドミノシティを離れた龍亞と龍可、そして旅行に訪れた遊海と翠だった。

 

 

「急に来るって連絡もらったから驚いたよ〜!プロリーグは大丈夫なの?」

 

「ああ、少し前に厄介な事件を解決してな…海馬社長から長めの休みを貰ったんだ、それで世界のお祭りを見て回る旅行をする事にしたんだよ」

 

「へぇ〜…その厄介な事件って?」

 

「ん?…復活した三幻魔の制圧」

 

「「なんで!?」」

 

「まぁ…色々あったのよ…」

 

 

三幻魔事件から少し時間が経ち、遊海達はかねてからの約束だった旅行を始めた…その最初の場所がイギリスだったのだ。

 

 

 

「でも遊海もすごいね!オレ、こんなお祭りがあるなんて知らなかったよ!」

 

「ああ、俺が一番最初に行くならこの祭りにしようと思ってたんだ」

 

《私も楽しみです!》

遊海達がいるのはイギリスのとある町…そこでこれからとあるお祭りが開かれるのだ、その名も…

 

 

「チーズ転がし祭り」

 

 

この祭りのルールは至極単純、転がるチーズを追いかけて捕まえる事…しかし、問題はその条件…チーズを転がすのは坂ではなく、もはや崖ともいえる丘から転がすのだ…。

当然、怪我人も出るが…そこはご愛嬌、この世界でもなかなかの人気を誇る伝統行事である。

 

 

 

「(…前にテレビで見て思ったけど…もはやスキージャンプの角度だよねコレ!?)」

スタート地点に立った遊海は内心ツッコミを入れる…見下ろした丘はデコボコの穴だらけ…そしてジャンプ台並の角度…ここを転がるチーズは時速100キロを超えるらしい…。

 

 

「頑張って!白野さん!」

 

「優勝できるよー!!」

 

「怪我しないようにね〜!!」

 

《派手に転がるのだ!そうすれば速いぞ!》

 

後ろで翠やメガロック達が応援してくれている…ここは俺の漢を見せる時…!!

 

 

『チーズ転がし祭り!第3レース!レディ……ゴー!!』

 

「うおおぉぉ!!!!」

 

チーズを転がり始めるのを合図に15人程の選手が走り…もとい、転がり始める…そんな中遊海は某青い槍兵のような見事なランニングフォームでチーズを追いかける!!

 

『うぉっ!?あのジャパニーズ、なんてクレイジーなんだ!?チーズと同じ速度で走ってやがる!?』

 

『こんな奴あのカワミヤ以来だ!!』

 

「怪我は慣れてるから、恐れる必要なし!!うおおー!!!」

走る、転がる、走る、走る…チーズと同じ速度で丘を駆け降り…

 

『ご、ゴール!!第3レースの優勝は日本からの刺客…ハクノキシナ……おや、あんたもしかしてデュエルキン─』

 

「HAHAHA!マイネームイズ、ハクノキシナミ!…OK?」

 

『オ、オーケー…』

 

無事に1位を勝ち取ったのだった。

 

 

 

なお、同じ場所で丘を駆け登るレースがあり、龍亞が参加する事になったが…

 

 

「よっしゃああああ!!龍可と白野に良いところ見せるんだああああ!!」

 

『ゴール!!少年の部優勝は同じく日本人!龍亞少年だー!!』

 

「まじか」

 

「お兄ちゃんすごーい!!」

 

なんと、精霊の力に目覚めており身体強化でぶっちぎりの1位を勝ち取ったのだった…。

 

 

 

 

 

 

「楽しかったー!遊海さん!龍亞君!1位おめでとう!」

 

「ありがとう翠!オレ頑張った!!」

 

「ああ、流石だ龍亞…それだけの体幹と体力があればDホイールもすぐに乗れるようになるさ!頑張れよ!」

 

「うん!絶対にプロの舞台でジャックや遊海と戦ってみせる!だから待っててね!」

 

「ああ、頑張れよ!未来のトップホイーラー!」

龍亞と遊海は互いの健闘を称え、再戦を約束した…。

 

 

「翠さん!次は何処に行くの?」

 

「この後は少しイギリスを旅行してからスペインに行くつもりなの!そこからタイに行って…ナスカに行って…そこからアメリカに行くつもりよ!」

 

「ナスカにアメリカ…5D'sにとって大切な場所ね…ボマーやアキさんに会ったら私達は元気だって伝えておいてね!」

 

「うん!また写真送るからね!」

 

その後、遊海達は龍亞達の案内のもと有名な時計塔や宮殿、そしてアーサー王伝説ゆかりの湖などの名所を満喫し次の国へと旅立った。

 

 

 

 

 

 

次に遊海達が訪れたのはスペイン…そこには世界でも珍しい2つの祭りがある…。

 

「すごい賑わいだな…これがスペインのお祭りか…」

 

「これからあのお祭りが始まるんですね?」

 

「ああ、世界的に有名な『牛追い祭り』…楽しみだけど…少し怖いなぁ…」

 

 

「牛追い祭り」

 

 

 

スペインでとある聖人を称える1週間に渡る祭り…その中で一番重要な行事…それが祭りの期間中に毎日行われる牛追い祭りだ…その特徴は人間が牛を追うのではなく()()()()()()()事だろう、元々は牛舎から闘牛場に牛を移動させる為の行事だったのだが、とある年に何を思ったのか闘牛の前を走る勇者(バカ)が現れて…それ以降人々が牛に追われる行事になったんだとか…。

 

 

パンパン…パーン!!

 

 

「おっ…合図の花火が鳴った!来るぞ来るぞ〜!フレア!しっかり掴まってろよ!」

 

《了解ー!》

 

『『『ブモー!!』』』

 

花火に追い立てられた12頭の牛がスペインの町中を疾走する、当然興奮状態な訳で……

 

『うわあぁぁー!?』

 

『ギャフン!?』

 

『アイタ!?』

 

牛の突進や角で放り投げられる人々…平均して参加者の3%が重傷を負うらしい…。

 

「うおお!?やっぱり牛はやべぇぇ!!」

 

《ユウミ走って!牛に轢かれ……!?ユウミ!本気で逃げて!!》

 

「えっ?」

追いかけっこを楽しんでいたフレアの声色が変わる!

 

《精霊が混じってます─!!》

 

「な、なんでぇぇ─!?」

 

《ブモォォォ!!!》

遊海が後ろを振り返る…そこには全身が赤く、3つの目を持つ猛牛が迫っていた!!

 

「なんで『暴れ牛鬼』が!?あっ…」つまずき

 

《あっ…》

 

 

ドガッシャーン

 

 

「うわああああぁぁぁぁ──…」 キラーン☆

 

《マスターー!?》

 

「ゆ、遊海さーん!?!?」

暴れ牛鬼の突進を受けた遊海は星になりましたとさ…。

 

※暴れ牛鬼は翠とウィンダ達が捕獲し、無事に精霊界に還しました。

 

 

 

 

 

「ひ、酷い目に…あった…ガクッ」←1週間の絶対安静

 

 

 

 

 

 

 

「トマト投げ祭り」

 

 

牛追い祭りの少し後に行われるスペインの収穫祭…特徴はなんといっても数トンに及ぶ大量のトマトを投げ合う事…あまりのトマトの量にトマトの果汁で湖ができる程だ。

 

 

「おりゃー!」ベチャ!

 

「きゃ…!やりましたね遊海さん─!えーい!!」

 

「へぶっ!?」バチャ!

 

《トマト爆弾投下ー!》

スペインの人々に混じりトマトを投げ合う遊海達…祭りでの暗黙のルールとして投げるトマトは少し潰して投げるのがお約束である。

 

 

「よ〜し!特製3連トマト弾を(ゴチーン!!)あいたぁ!?誰だ!固いもの投げたの!?…ん?」

頭に直撃した衝撃に辺りを見渡す遊海…その足下には…

 

《クケケ!…クケ?》

 

「…『キラートマト』じゃねぇか─!!!」

 

《ギエピー!!?》キラーン☆

 

何故かトマトに混じっていたキラートマトは遊海のアッパーで空の彼方に飛んでいった…。

トマト投げ祭りの後は町の設置した仮設シャワーや散水車でトマトを洗い流す…その為、水着で参加する人も多いんだとか…。

 

 

「次は少し趣向を変えようか…」

 

 

 

 

 

 

「コムローイ祭り」

 

 

 

《ゴッド・ブレイズ・キャノン!(超弱火)》ポッ!

 

「よし、ありがとうフレア」

 

コムローイ祭り…それはタイで行われる収穫祭でのイベントだ、その特徴は紙と竹で作った小さな熱気球「コムローイ」を空に飛ばす事、それによって天で自分達を見守る覚者に収穫とこれからの幸せを祈る行事だ。

 

 

「うわぁ〜…綺麗ですねぇ…」

 

「ああ、本当に幻想的だ…」

 

夜空に無数のコムローイが舞い上がる…灯された炎が紙の気球を優しく照らしながらどこまでも飛んで行く…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う〜ん、おかしいなぁ…?」

 

「どうしたんだ?」

次の目的地に移動する飛行機の中…翠が首を傾げている

 

 

「アキさんにコムローイ祭りの写真を送ったんですけど…返事が来ないんです…」

 

「返事が来ない?う〜ん、たしかアキは医師のインターンが始まったんだろ?忙しいんじゃないか?」

 

「…でも、変なんです…いつもだったらすぐに返事をくれるのに…」

 

「気にしすぎてもしょうがないさ、次の場所に行ったらアキのいる街に行ってみよう」

 

「そうですね…そうしましょう!」

 

 

 

 

 

 

「ここがナスカか…前に来た時は夜だったからなぁ」

 

「ここが…地縛神の眠る場所…」

乾いた風が吹き抜ける崖の上、そこで遊海達は地縛神の眠る地…ナスカの地上絵を眺めていた、もちろん全ての地上絵が見える訳ではない…しかし、遊海の目的はそこから見えるものにあった。

 

 

「…お前達の墓は日本にもあるけどさ…遊星達の事を見守ってやってくれよ、ルドガー、レクス…」

遊海は手にしていた花束をコンドルとクモの地上絵の方向に供える…世界を救う為に光の中に消えていったゴドウィン兄弟の慰霊…それが遊海がナスカを訪れた理由だった。

 

「流石に5000年は生きてるかわからないが…この世界は俺達が守っていく、だから安心してくれ」

遊海はナスカを後にする…微かに優しい竜の声が聞こえたような気がした…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う〜ん!ようやくアメリカに着いた〜!こうしてプロの仕事以外で来るのは30年振りくらいかな?」

 

「私はアメリカ初上陸です!」

旅を続ける事しばらく…遊海達は夢の国・アメリカに辿り着いた。

 

「アメリカにも面白いお祭りはあるらしいけど…とりあえずアキのいる街に向かおう…連絡はついたか?」

 

「それが…まだなんです、もう1週間も経つのに…」

 

「…いい加減おかしいな、忙しいにしてもメールを見る時間くらいはあるはずだ…、何かあったのか?」

 

ピリピリピリピリ!!

 

 

「っ…!もしもし!!」

 

『オー!!ミスター遊海!!バカンス中に申し訳ナーイ!緊急事態なのデース!!』

 

「ペガサス会長!?」

電話の相手はペガサス会長…その声色はとても焦っている…!

 

『何者かに我が社が攻撃を受けているのデース!!その攻撃のせいで我が社は大混乱…ヘルプ!助けてほしいのデース!!』

 

「っ…!!すぐに向かいます!!ちょうど別件でアメリカに着いたところです!!」

 

『な、ナイスタイミング…!!すぐに来てくだサーイ!!』ピッ…

 

 

「遊海さん─!」

 

「すまない翠、旅行は切り上げだ!!」

 

遊海達は急いでI2社へと飛び出した…。

 

 

 


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